JPS6126393B2 - - Google Patents

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JPS6126393B2
JPS6126393B2 JP7795879A JP7795879A JPS6126393B2 JP S6126393 B2 JPS6126393 B2 JP S6126393B2 JP 7795879 A JP7795879 A JP 7795879A JP 7795879 A JP7795879 A JP 7795879A JP S6126393 B2 JPS6126393 B2 JP S6126393B2
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JP
Japan
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shaft
looper
needle
lockstitch
stitching
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JP7795879A
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Tetsuo Hirayama
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Juki Corp
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Juki Corp
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Publication of JPS6126393B2 publication Critical patent/JPS6126393B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、縁かがり機構と、本縫い機構と、
切換え機構と、布送り機構とを有し、切換え機構
の操作により縁かがり縫い、本縫い、およびこの
両縫いによる安全縫いの3つの縫い形式のうち、
安全縫いと、他の2つの縫い形式のうち少なくと
もいずれかと、を選択的になし得るミシンに係
り、特に、1本の下軸で、釜の円運動とルーパの
揺動と布送り歯の昇降とを同時に作動させ、且つ
布送り軸で布送り歯を進退作動させ、しかも、1
本の上軸で、かがり針と本縫い針と縁かがり用お
よび本縫い用の両天秤とを同時に作動させ、前記
上軸または下軸で同時に裁断機を作動させ、また
針板も、縁かがり縫いと本縫いとの共用にするこ
とにより、縁かがり縫いと本縫いとを同時に併行
して行つて安全縫いをすることを可能にし、且つ
構造の簡易化を達成した。
従来、外観上は1台のミシンにおいて、縁かが
り縫いのための縁かがり機構と、本縫いのための
本縫い機構とを備えたミシンは、例えば特開昭53
−113649号、同53−77747号公報等により開示さ
れている。しかしながら、これらは、本縫い機構
だけの本縫い専用ミシン、および縁かがり機構だ
けの縁かがり専用ミシンの2台分を1台のミシン
にまとめたものとしては評価できるが、この従来
の両機構を備えたミシンは、単に両機構を寄せ集
めて1台のミシン機体内に収めただけにすぎな
い。したがつて、縁かがり縫い、または本縫いの
いずれか一方の縫い作業を選択的になし得るにと
どまり、これら両方の縫い作業を同時に行うこと
は不可能であつた。そこで、シヤツブラウス等の
脇縫い、肩縫い、袖下縫い、袖付縫い等の安全縫
いを必要とする縫い作業のためには、前記従来の
ミシンによれば、縁かがり縫い工程と、本縫い工
程との2工程による安全縫いが余儀なくされた。
また、前記従来のミシンにおいては、モータ等
の駆動源は単一ではあるものの、縁かがり縫い専
用の回転軸、本縫い専用の回転軸等々がミシン機
体内に複雑に配設されているため、部品数の増加
とこれに伴なう各部の構造の制約が増大する欠点
があり、これが故障や大形化およびコストアツプ
の原因となつている。
そこでこの発明は、前記ミシンの欠点を尽く解
消したミシンを提供するために完成されたもので
あり、その目的は、1台で、縁かがり縫いおよび
本縫いの2つの縫い形式の併用による安全縫い
と、前記2つの縫い形式のうち、少なくともいず
れかの縫い形式と、の間で選択できるようにした
ミシンを提供するにあり、またその目的は、上
軸、下軸、布送り軸のいずれをも、縁かがり縫
い、本縫いおよび安全縫いのために可及的に共用
して、構造を簡単にし、もつて故障とコストの低
減と、小形化を可能にしたミシンを提供するにあ
る。
即ち、この発明は、縁かがり機構と、本縫い機
構と、これらの機構の作動切換え機構と、布送り
機構とを有し、縁かがり機構は、ミシン機体の上
部に横架された上軸に連絡されて縁かがり縫目を
形成するために上下動するかがり針と、前記上軸
に連絡されて進退する縁かがり天秤と、ミシン機
体の下部に横架された下軸に連絡されて前記かが
り針と協働して縁かがり縫目を形成するルーパ
と、前記上軸または下軸に連絡されて布端を裁断
する裁断機と、前記かがり針とルーパとの協働に
より布縁に縁かがり縫目を形成する糸案内片が設
けられた針板とからなり、また本縫い機構は、前
記上軸に連絡されて前記かがり針の、布送り方向
に対する幅方向に近接した位置で上下動をして前
記縁かがり縫目と並んで本縫目を形成する本縫い
針と、前記上軸に連絡されて進退する本縫い天秤
と、前記本縫い針が通過する、前記縁かがり機構
を形成する針板と共通の針板と、前記下軸に連絡
されて前記針板の下方において前記本縫い針と同
期して円運動する釜とからなり、また前記切換え
機構は、前記縁かがり機構による縁かがり縫い
と、前記本縫い機構による本縫いと、両機構の併
用による安全縫いの3つの縫い形式のうち、安全
縫いと、他の2つの縫い形式のうち少なくともい
ずれかと、を選択して切換える構造を有し、さら
に前記布送り機構は、ミシン機体の下部に横架さ
れた布送り軸に連絡されて前記共通の針板に臨ん
で配置された布送り歯を進退させる構造と、前記
下軸に連絡されて前記布送り歯を昇降させる構造
とからなり、前記上軸と前記下軸とはいずれか一
方の軸が駆動軸であり、且つ他方の軸と前記布送
り軸とが該駆動軸の連動軸であることを特徴とす
るミシンに係る。
つぎに、この発明を第1図ないし第10図に示
した第1の実施例にしたがつて説明する。なお、
第2の実施例は第11図ないし第17図に示し、
第3の実施例は第18図ないし第22図に示す。
第1ないし第3の実施例は夫々ルーパ2機構およ
びクラツチ機構45の他は細部において異なるだ
けで、他はいずれも同一である。したがつて、第
2および第3の実施例については第1の実施例と
の相違点のみを説明する。これらの実施例は、縁
かがり縫いと本縫いと、安全縫いとの3つの縫い
形式間で相互に1つの縫い形式を選択して行える
ミシンである。
ミシン機体11の上半部をなすブラケツトアー
ム18には、上軸14が横架され、該上軸14の
右端は機体11外に突出してここにプーリ19が
固着される。機体11の後部に装備されたモータ
20と前記プーリ19とがタイミングベルト21
などにより連絡され、もつて上軸14を駆動軸と
なす。
上軸14の左端には、針棒クランク22が固着
され、該クランク22のクランクピンには、一端
が針棒13に固着された針棒抱きに枢着した針棒
リンク23の他端が枢着され、したがつて、上軸
14の回転により針棒13が昇降するよう構成さ
れる。前記クランクピンには、旋回自在な軸案内
24が装着され、上端が機体11に枢着され且つ
本縫い天秤25を固着した天秤軸26が前記軸案
内24に摺動自在に遊嵌される。而して、上軸1
4に固着した針棒クランク22の回転により天秤
軸26が揺動して本縫い天秤25を昇降させる。
この天秤機構は公知の所謂スライド天秤である
が、この他リンク天秤およびカム天秤などの天秤
機構を採用してもよいことは勿論である。また、
縁かがり縫いのための縁かがり天秤27が針棒1
3に取付けられているが、針棒リンク23に取付
けてもよく、この場合には前記縁かがり天秤27
の形状は若干異なつてくる。
28は上軸14の軸受であり、該軸受28と針
棒クランク22の中間において、上軸14には偏
心カム29が固着されるとともに、該偏心カム2
9を抱き込み且つ下へ延びる昇降杆30が連絡
し、該昇降杆30には、下端に上メス31を取付
けたメス棒32を連結してある。
メス棒32は、弾機33により上方へ付勢して
おき、且つメス棒32と昇降杆30との連結は掛
けはずし装置34を介してなす。掛けはずし装置
34は、昇降杆30に連結された枠35内をメス
棒32が上下に貫通し、メス棒32に開口した係
合穴36に、枠35内において係合ピン37の先
端を係合させ、しかも該係合ピン37を枠35内
において常時係合する方向に、弾機により弾支す
る。係合ピン37の後端は枠35外に突出して、
操作部38が形成される。特にこの様子は第4図
および第5図に示される。而して、操作部38を
第1図および第5図において右方へ引けば係合ピ
ン37の先端が係合穴36から離脱して、メス棒
32は弾機33により上昇する。これにより、上
メス31は上昇して、不使用位置へ移動する。即
ち、上メス31が上昇して不使用位置にあり、し
かも、上軸14が回転しているにも拘らず上メス
31が作動しないため、本縫い時における縫い作
業の安全性が向上する。また、上メス31を下方
へ引いて、メス棒32の側面を弾機により押圧し
ている係合ピン37の先端が、メス棒32に開口
している係合穴36に至ると、前記弾機の付勢に
より自動的に嵌合してメス棒32と昇降杆30と
が連結され使用位置となる。而して、該掛けはず
し装置34は、この発明の作動切換え機構Cの一
部をなす。なお、かかる掛けはずし装置34に代
えて、メス棒32等を昇降杆30から離脱させる
構成にして、作動切換え機構Cとしてもよい。3
9は上昇のストツパを兼ねる緩衝材である。
メス棒32への上メス31の取付けは、変向機
構40を介してなされる。該変向機構40は、上
メス31が下向きの使用位置と、後向きの不使用
位置との間で旋回自在に構成され、この両位置に
おいて、公知のように、その向きが安定するよう
に、弾機と凹凸との組合せにより構成される。こ
の変向機構40もこの発明の作動切換え機構Cの
一部をなす。上メス31を、これを止着している
ボルト等を解除して取外す構造も、前記切換え機
構Cの一例である。以上昇降杆30から上メス3
1までの一連の構成と、下メス(図示しない)と
により裁断機3が構成される。
下軸12は、機体11の下部で且つベツド41
下方に横架され、前記上軸14と連動して一定角
度で往復回転する。上軸14と下軸12の連絡手
段は、上軸14に設けられたクランク15と下軸
12に固定された揺動アーム16との間に連絡さ
れた往復縦ロツド17により構成される。したが
つて、上軸14の回転は下軸12においては往復
回転に変化する。このクランク15に替えてカム
を用いてもよい。
下軸12の左端には、前後方向に延びる釜軸1
0を傘歯車42を介して連絡し、該釜軸10の前
端には正面を向いた往復回転釜7を固着して、該
往復回転釜7を約215度の角度で往復回転するよ
う構成する。この図示実施例においては、下軸1
2を上軸14のクランク15により約107.5度往
復回転させ、歯数比が2:1の傘歯車42を介し
て釜軸10を約215度往復回転させる構成を採用
したが、上軸14のクランク15と下軸12との
間に大振り子および小振り子等を介在させて下軸
12を直接約215度往復回転させる構成を採用し
てもよい。この場合、釜軸10との間に介在させ
る傘歯車42の歯数比は1:1であり、下軸12
に連絡するルーパ軸9との間に介在する歯車44
の歯数比も当然相違してくる。傘歯車42に替え
てネジ歯車を用いてもよい。また往復回転釜7は
正面を向いた形式ではなく、上を向いた形式の水
平釜を用いてもよい。この場合の釜軸10は上下
方向に延びることになる。第1図において、往復
回転釜7の前面に設けられる43は、大釜に嵌着
する大釜蓋を押えるための大釜蓋押えであり、下
部を枢点として旋回し、もつて釜軸10に固着し
たドライバーにより揺動される中釜の着脱に供す
る。
下軸12にはルーパ2が連絡される。下軸12
には前後方向に延びるルーパ軸9が傘歯車44を
介して連絡され、該ルーパ軸9の前部にクラツチ
機構45を介して揺動腕46が連絡される。ルー
パ2はこの揺動腕46に枢着される。また、この
ルーパ2は、その基杆47の下端が、機体11に
旋回可能に取付けられた旋回腕48の自由端に連
結される。ルーパ2を構成するルーパ先部49
は、前記ルーパ基杆47の上端にビス50により
固着される。而して、下軸12によりルーパ軸9
が往復回転して揺動腕46を揺動させ、もつてル
ーパ2剣先を所定の軌跡でオーバエツジ運動させ
る。
クラツチ機構45は、旋回片45′がルーパ軸
9の端部と揺動腕46の基部とに形成された溝に
係合してルーパ軸9と揺動腕46とを一体化する
ものであり、該旋回片45′を旋回させて前記溝
から離脱させると、ルーパ軸9は空転する構造に
なつている。而して、該クラツチ機構45も前記
作動切換え機構Cを構成し、また前記ビス50
も、これを緩めてルーパ先部49を着脱する点に
おいて作動切換え機構Cを構成する。さらに、ル
ーパ先部49を折り曲げる構成を採用した場合は
これも同様である。
第9図および第10図は、かがり針1、本縫い
針6および針棒13の関係を示している。かがり
針1はかがり針抱き51に、本縫い針6は本縫い
針抱き52に夫々止着され、本縫い針抱き52は
針棒13下端に取付けられる。そして、かがり針
抱き51は本縫い針抱き52に、ボルト53によ
り旋回自在に装着され、もつて、かがり針1は旋
回自在に構成される。この旋回は、かがり針1が
下向きの通常の使用位置と、後向きの不使用位置
との間の旋回であつて、第10図に示される。そ
して、図示しないが、かがり針抱き51には本縫
い針抱き52に向けて突出する突起が弾機により
付勢され、これが、本縫い針抱き52に開設され
た位置決め穴54,55に係合する。54が使用
位置の位置決め穴であり、55が不使用位置の位
置決め穴である。
なお、前記かがり針1は旋回自在に構成された
が、これと同様に本縫い針6も旋回自在に構成す
れば好適である。この場合は、針棒13の下端に
針抱き基部を固着し、この針抱き基部にかがり針
1および本縫い針6を前記同様旋回自在に構成す
ればよい。なおこの実施例においては、後方へ旋
回させることにより不使用位置にしたが、その旋
回方向は前方あるいは左右方向でもよく、また摺
動によつて上方の不使用位置へ退避させる構成で
もよい。また、かがり針1および本縫い針6を個
別に止着した2本の針棒13を並設することによ
り、他の操作との連動を容易にすることができ
る。
また、かがり針1がかがり針抱き51に止着さ
れる手段は、ビスによる着脱可能な止着手段とな
つており、本縫い針6の止着手段もビスにより同
様に止着される。
而して、かがり針1と本縫い針6の不使用位置
への旋回手段は、前記切換え機構Cの一例であ
り、また、ビスにより両針1,6を着脱可能な構
成にしたことも、この着脱を、縫い手段の切換え
のために用いれば切換え機構Cをなす。
針板5は、縁かがり機構Aと本縫い機構Bとの
両機構を構成する共通の部品であり、実質的に1
枚の板体よりなる。ここで実質的に1枚とは、複
数の板片が隣接配置されて一つの平面を構成する
ことも含む。そして、該針板5には第6図からも
明らかなように、糸案内片4を布送り方向に指向
させて形成している。糸案内片4は、縁かがり機
構Aを形成するものであり、縁かがり縫目を、該
糸案内片4のまわりにおいて布縁に形成するもの
であつて、該糸案内片4自体は公知である。しか
しながら、縁かがり縫いと本縫いとに併用する針
板5に糸案内片4を形成したことはこの発明独自
のものである。
ベツド41下方には、布送り軸56が横架さ
れ、上軸14と布送り軸56とは第1図および第
2図に示すように、二又ロツド57により連絡さ
れる。即ち、上軸14に固定された送りカム58
に二又ロツド57が係合し、該二又ロツド57の
下端は布送り軸56に固着されたアーム59に枢
着される。二又ロツド57の中途部には送りリン
ク60の一端が枢着されるとともに、該送りリン
ク60の他端は可動支点61において機体11の
右外側に延びる横軸62に枢支された送り調節器
63の下部に枢支される。該送り調節器63は、
上方に逆送り腕64、前方に正送り腕65、下端
に後方斜め下に向いたスプリング係止腕66を
夫々一体に備え、該スプリング係止腕66はスプ
リング67により下方へ付勢され、その結果、送
り調節器63は横軸62を中心に第2図において
時計方向に付勢される。横軸62の右端には送り
調節レバー68が取付けられ、これの旋回により
送り調節器63を旋回させて可動支点61を移動
し、もつて、布送り方向を正逆変更させる。機体
11の前面には、布送り量調節つまみ69が螺合
貫通しており、その螺杆70の先端が、正送り腕
65または逆送り腕64に当接して、螺杆70の
進退の程度により送り調節器63をわずかに旋回
させ、もつて布送り量を調節する。
布送り軸56には、第7図に示されるように、
揺動アーム71の下端が固着され、該揺動アーム
71の上端には布送りアーム72が枢着される。
布送りアーム72は、中途において二又をなし、
この二又73内に、下軸12に固着した偏心カム
を抱き込んで、上下方向の運動を生じる構成とな
る。そして、布送りアーム72の先端には布送り
歯8が装着され、よつて該布送り歯8は布送り軸
56による進退運動と、下軸12による上下運動
とが複合された布送り運動をなす。
而して、布送り機構Dが構成される。該布送り
機構Dは、単一の機構を以つて縁かがり縫いおよ
び本縫い、さらにこの両縫いによる安全縫いのす
べてに共用できる。
なお、この実施例における布押え機構について
は図示していない。これは、従来の布押え機構と
同様の構成であるからである。しかしながら、該
布押え機構も単一の機構をもつて、縁かがり縫
い、および本縫い、さらにこの両縫いによる安全
縫いのすべてに共用している。
図示していないが、ミシン機体11の下部前面
には前面カバーを着脱自在に装着する。これは、
機体11の下部における前面と、下部前半部の両
側面および上下面とを覆うものであり、ベツド4
1を実質上拡大する。そして、この前面カバーに
は、その装着時に前記針板5と合体して本縫い専
用の針板5を形成するための針板片が設けられて
いる。而して、この前面カバーは本縫いのときに
装着される。
而して、主としてかがり針1と、針棒13と、
ルーパ2と、ルーパ軸9と、揺動腕46と、針板
5と、裁断機3とにより縁かがり機構Aが構成さ
れる。また、主として本縫い針6と、針棒13
と、釜7と、釜軸10と、針板5とにより本縫い
機構Bが構成される。また、主として旋回自在な
かがり針抱き51と、裁断機3の掛けはずし装置
34と、該裁断機3の変向機構40と、ルーパ軸
9のクラツチ機構45とにより切換え機構Cが構
成されるが、この切換え機構Cは、縁かがり縫い
と本縫いとを選択する場合に切換える機構であ
り、従つて、一方の縫いにおいて他方の縫いの邪
魔になるかがり針1、本縫い針6、上メス31、
ルーパ2を、これらを止着するビス等により着脱
する機構であつても、前記切換え機構Cを構成す
る。また、主として布送り軸56、アーム59、
二又ロツド57、送りカム58、揺動アーム7
1、布送りアーム72、二又73、布送り歯8お
よび図示されない布押え装置により布送り機構D
が構成される。
そして、針棒13と針板5と布送り機構Dと
は、縁かがり縫い、および本縫いのいずれにおい
ても共通した構成となり、したがつて、この両縫
いによる安全縫いにおいてもまた共用される。縁
かがり縫いと本縫いのために、共用の構成を多く
採用したことはこの発明の特徴の一つである。
また、前記ルーパ軸9は、後部が上になる如
く、約18度傾斜しており、したがつて、ルーパ2
は、前側に倒れるように傾斜して、ルーパ先部4
9の剣先は、針板5の下方においては垂直に上下
動するかがり針1の後側を、また、針板5の上方
においてはかがり針1の前側を夫々通過してかが
り針1と交叉する。1本ルーパ方式における縁か
がり縫いのためには、前記のようにかがり針1と
ルーパ先部49の剣先とを、針板5の上下におい
て交叉させなければならないから、かがり針1の
上下動方向とルーパ先部49の上下動平面方向と
が所定の角度をもつていなければならない。
そこで、この実施例においては、かがり針1の
上下動を垂直方向とするとともに、ルーパ軸9を
後部が上昇する如く18度傾斜させた。而して、か
がり針1が垂直方向の運動をなすように構成した
ことにより、同時に垂直な上下動をする本縫い針
6も共通した1本の針棒13に取付けることがで
きる。
第11図ないし第17図に示した第2の実施例
も、前記第1図ないし第10図に示した第1の実
施例と同じく、ルーパ2機構は1本ルーパ方式で
あるが、細部においてその構造が異なる。
すなわち、この第2の実施例は、ルーパ軸9か
ら延びる揺動腕46が、ルーパ2にそのルーパ基
杆47の下端で連絡しており、且つルーパ基杆4
7の中途部を支持する旋回腕48の固定端は、ル
ーパ軸9と同心に且つルーパ軸9に対してはその
周方向に自由に枢着された移動腕74の先端に枢
支される。移動腕74には、第13図および第1
5図に示されるように、一体に操作腕75が設け
られて、該操作腕75の旋回による移動腕74の
旋回移動により前記旋回腕48の固定端を移動さ
せてルーパ2を往復回転釜7の前面から離隔す
る。
揺動腕46のルーパ軸9に対する枢着は、揺動
腕46がルーパ軸9の周方向に自由に枢着されて
おり、この点においてルーパ軸9には揺動腕46
の駆動力が伝達されないが、次のクラツチ機構4
5によつて、該駆動力は揺動腕46に対し断続さ
れる。
クラツチ機構45は、特に第13図および第1
6図に示すように、揺動腕46のルーパ軸9に対
する枢着部の前面に設けられ且つ前面に凹部76
を設けたフランジ77と、前記凹部76に係合す
る凸部を設けたフランジ78を有するとともにル
ーパ軸9にスプライン結合される内筒79と、該
内筒79に固着されてその後端面と前記フランジ
78との間に回動片80をルーパ軸9を中心に回
動自在に挾み込んだ外筒81と、前記内外両筒7
9,81を後方へ付勢するスプリング82とから
なり、前記両フランジ77,78に形成された対
向する凹凸が係合することにより、ルーパ軸9の
往復回転が揺動腕46に伝達され、かつ内外両筒
79,81の前方への移動で前記凹凸の係合が解
放されることにより、ルーパ軸9の往復回転から
揺動腕46へ伝達されることを遮断する。
前記回動片80には、ピン83の基端が埋込ま
れ、前記操作腕75をピン83が貫通して、機体
11前面の貫通孔84に突入している。而して、
前記回動片80と操作腕75とはルーパ軸9の周
方向に一体をなす。ルーパ軸9を中心として前記
貫通孔84と同一半径上に浅孔85,86が穿設
されている。
而して、回動片80を前方(手前)に引くと、
ピン83は回動片80とともに引かれて貫通孔8
4から離脱する一方、内外両筒79,81もスプ
リング82の付勢に抗して前方に移動する。この
とき、内筒79のフランジ78に形成された凸部
は、揺動腕46のフランジ77に形成された凹部
76から離れる。これによつて、クラツチ機構4
5は遮断されて、ルーパ軸9の駆動力は揺動腕4
6には伝達されない。
ついで、回動片80を時計方向に回動してピン
83の先端が浅孔85,86のいずれかに至つた
ときに回動片80に与えた前方に引く力を解放す
ると、スプリング82の押圧により回動片80の
ピン83先端が浅孔85,86のいずれかに嵌入
する。このときは、内外両筒79,81もルーパ
軸9の軸心方向には回動片80と同一の動きをな
すが、ピン83の同方向の動きは浅孔85,86
の深さ寸法だけであるため、クラツチ機構45の
遮断を接続に変化させるには至らない。したがつ
て、この状態では、クラツチ機構45は遮断され
ている。
回動片80が前記の通り時計方向に回動する
と、ピン83が貫通して前記回動方向に一体にな
つている操作腕75も回動片80と同じ角度だけ
回動する。前記回動片80のピン83を、浅孔8
5に嵌入して移動腕74を位置決めした状態でボ
ビンの着脱が可能であり、また浅孔86に嵌入し
て移動腕74を位置決めした状態では大釜蓋とと
もに中釜の脱着が可能となる。これらの回動によ
り、操作腕75と一体をなす移動腕74も同じ角
度で回動して旋回腕48の固定支点を移動する。
これにより、往復回転釜7の前面が開放されるか
ら、該釜7におけるボビンの着脱操作等が容易に
なり、しかも、該釜7の前面開放は同時に前記の
通りクラツチ機構45の遮断をももたらす。ま
た、ルーパ基杆47とルーパ軸9との間には、第
14図および第16図に示すように、弱いコイル
スプリング87が掛渡されているため、前記移動
腕74の回動により、ルーパ2は、第14図にお
いて鎖線で示すように常にルーパ軸9へ付勢さ
れ、接近した状態を維持して時計方向に旋回す
る。
また、この第2の実施例における下軸12とル
ーパ軸9との連絡はネジ歯車88を用いてなす。
前記クラツチ機構45が作動切換え機構Cを構
成することは第1の実施例と同様であり、ルーパ
2のルーパ先部49を固定するビス50も、該ル
ーパ先部49を着脱する点においては作動切換え
機構Cを構成する。
第18図ないし第22図に示した第3の実施例
はルーパ機構が2本ルーパ方式である。したがつ
て、このルーパ機構は上ルーパ2および下ルーパ
2′からなる。ルーパ軸9は第1の実施例と同様
に傘歯車44を介して下軸12に連絡している。
該ルーパ軸9には、上ルーパ2と下ルーパ2′と
が連絡されていて、1本のルーパ軸9により両ル
ーパ2,2′が駆動される。上ルーパ2は、ルー
パ軸9に端部が周方向に自由に枢着された揺動腕
46の先端に軸支される中間腕89を介して前記
ルーパ軸9に連絡される。該中間腕89は上ルー
パ2のルーパ基杆47中程に枢着され、また該ル
ーパ基杆47の左端は機体11に枢着される。
下ルーパ2′は、その下端がルーパ軸9に直接
枢着されるが、この枢着はそのルーパ基杆47′
がルーパ軸9の周方向に自由に枢着される。そし
て、クラツチ機構45によりルーパ軸9の往復回
転を両ルーパ2,2′に断続するように構成され
る。このクラツチ機構45は、旋回片45′が前
記揺動腕46の基端に旋回自在に枢着され、該旋
回片45′が、ルーパ基杆47′の基端に形成され
た溝と、ルーパ軸9の前端に固着されている固着
片90の溝とに係合したときに、クラツチ機構4
5が接続して前記ルーパ軸9の往復回転を両ルー
パ2,2′に伝達するよう構成される。旋回片4
5′を旋回させてこれを前記溝から離脱させる
と、該クラツチ機構45が遮断されてルーパ軸9
が空転する。したがつて、このときの上下両ルー
パ2,2′は作動しない。このクラツチ機構45
が作動切換え機構Cを構成することは、第1の実
施例と同様であり、両ルーパ2,2′のルーパ先
部49,49′を固定するビス50,50′も、該
ルーパ先部49,49′を着脱する点においては
作動切換え機構Cを構成する。
なお、この第3の実施例の場合は、上ルーパ2
と下ルーパ2′とが個別にルーパ軸9に連絡され
るが、上ルーパ2の揺動腕46と下ルーパ2′の
ルーパ基杆47′とのルーパ軸9への枢着部を一
体にして構成してもよい。この場合は、往復回転
釜7の前面を解放すべく前記揺動腕46とルーパ
基杆47′とを第22図において反時計方向に旋
回させたときに、上ルーパ2がルーパ軸9に当接
しないように予め上ルーパ2の形状寸法を定めて
おくことが望ましい。けだし、前記第3の実施例
の場合はクラツチ機構45を遮断することによ
り、揺動腕46とルーパ基杆47′とが夫々個別
且つ自由に旋回できるが、前記一体の場合にはル
ーパ基杆47′を旋回させると上ルーパ2も一体
に旋回してルーパ軸9に当接するおそれがあるか
らである。
つぎに、前記実施例の作用について説明する。
第1ないし第3の実施例において相違するルーパ
機構およびクラツチ機構については、夫々個別に
説明したからここではそれを省略する。
最初は縁かがり縫いと本縫いとを同時になして
安全縫いをする場合の作用である。縁かがり縫い
と本縫いとを同時になすため、縁かがり機構Aお
よび本縫い機構Bは使用状態にセツトされる。し
たがつて、クラツチ機構45を接続してルーパ軸
9とルーパ2とを連絡し、メス棒32を引き下げ
て掛けはずし装置34によりメス棒32を昇降杆
30に連絡し、かがり針1と本縫い針6を下向き
の使用位置にセツトする。両針1,6とルーパ2
には糸を通しておきボビンケースにはボビン糸を
挿入しておくことは勿論である。
而して、モータ20からの動力がプーリ19か
ら上軸14に伝動されて、該上軸14が回転す
る。上軸14の回転は縁かがり機構A、本縫い機
構B、布送り機構Dのすべてを作動させる。
上軸14の回転により針棒クランク22が回転
して針棒リンク23を揺動且つ昇降させ、もつ
て、針棒13を昇降させる。針棒13の昇降は、
かがり針1と本縫い針6を同時に昇降させる。こ
れが針1,6の作動である。
また、上軸14の回転は偏心カム29を介して
裁断機3を作動させる。即ち、偏心カム29によ
り昇降杆30が昇降し、これに掛けはずし装置3
4を介して連続するメス棒32およびその下端に
装着された上メス31も昇降し、該上メス31
と、針板5または機体11に固着された下メス
(図示せず)との交叉により布の縁部を切り揃え
る。
かくして上軸14は、かがり針1および本縫い
針6の作動と、裁断機3の作動とを同時になす。
さらに上軸14は下軸12と布送り軸56との
作動も同時になす。下軸12は、往復縦ロツド1
7を介して上軸14の回転を往復回転に変化させ
て受け、一定の角度で往復回転する。
下軸12が往復回転すると、傘歯車42を介し
て釜軸10が往復回転し、したがつて往復回転釜
7も往復回転する。該釜7の往復回転は、215度
の角度をもつ。而して、該釜7と前記本縫い針6
との協働により、安全縫いのうちの本縫目を形成
する。
また、下軸12の往復回転によりルーパ2が作
動する。即ち、下軸12が往復回転すると、ルー
パ軸9が傘歯車44を介して往復回転され、以つ
て揺動腕46が揺動してルーパ2が作動する。ル
ーパ2はそのルーパ先部49の剣先が針板5の下
方と上方との間を一定の曲線からなる軌跡を描い
て、所謂オーバエツジ運動をする。該オーバエツ
ジ運動により、ルーパ2とかがり針1とが針板5
の上下において交叉して、裁断機3により切り揃
えられた布縁を縁かがりする。これで安全縫いの
うちの縁かがり縫目が形成される。この縁かがり
縫目と前記本縫目とにより安全縫い目が同時に形
成される。
また、上軸14の回転は、二又ロツド57を介
して布送り軸56を往復回転させる。これは、上
軸14の送りカム58および可動支点61ならび
に送りリンク60により二又ロツド57が揺動か
つ昇降して、アーム59を介し布送り軸56の往
復回転となる。該布送り軸56が往復回転する
と、揺動アーム71が揺動して布送りアーム72
を前後に進退させる。また、前記下軸12の往復
回転により、布送りアーム72の二又73内に係
合する偏心カムが往復回転して、前記布送りアー
ム72に上下動を与える。而して、布送り歯8は
前後動と上下動が複合されて布送り作動をする。
送り調節レバー68の切換え操作により可動支点
61を移動させれば、正送りおよび逆送りの調節
が可能であることは公知である。なお、この実施
例においては布送り軸56と布送り歯8との間
に、上下動を生じさせるための偏心カムを固着し
た下軸12を配設した。これにより、布送り歯8
の下方や往復回転釜7の前方に、布送りアーム7
2を上下動させるための回転軸が存在しなくなつ
た。したがつて、ルーパ2等の作動に悪影響を及
ぼさず往復回転釜7とルーパ2とを可及的に接近
させることができた。かかる布送り機構Dは、縁
かがり縫いおよび本縫いのいずれにも共用できる
ものであつて、この実施例の特徴の1つである。
つぎに、このミシンによる縁かがり縫いをする
場合の作用を説明する。この縁かがり縫いの場合
は本縫いはしないから本縫い針6に糸を通さない
かボビン糸を挿入しなければよい。ただこれだけ
で縁かがり縫いをすることができる。この場合の
本縫い針6と往復回転釜7とは前記安全縫いの場
合と同様の動きをなすが、本縫い針6に糸が通つ
ていないためあるいはボビン糸が挿入されていな
いため本縫目は形成されない。そこで、前記安全
縫いの場合の縁かがり縫いと同じく縁かがり縫い
はできる。したがつてこの場合の本縫い針6と往
復回転釜7とは空転するだけである。
このとき本縫い針6をかがり針1と同様に不使
用位置に旋回できるように構成すれば、空転する
本縫い針6により、布に穴が形成されることもな
いし、また、穴の形成を回避するためにビスを緩
めて本縫い針6を抜去する必要もない。
さらに、このミシンによる本縫いをする場合の
作用を説明する。この場合は前記縁かがり縫いの
ための各構成は必要がない。したがつて、縁かが
り縫いのためにのみ用いられる構成は空転させる
か、または、本縫いのために邪魔になる構成は空
転のみならず、不使用位置へ移動させるか、作動
を停止させる。
即ち、かがり針1は、第10図に鎖線で示すよ
うに、不使用位置に旋回させておき、または抜去
しておき、また裁断機3もメス棒32以下を上昇
させる。メス棒32の上昇は、掛けはずし装置3
4の操作部38を引いて係合ピン37をメス棒3
2の係合穴36から抜去すれば、メス棒32は弾
機33の付勢により上昇し、したがつて上メス3
1も上昇して不使用位置に至る。この場合には、
変向機構40によつて上メス31も後方に旋回さ
せることにより、縫い作業の安全性がさらに確保
される。而して裁断機3は昇降杆30と枠35の
みが空転する。
ルーパ2は、クラツチ機構45を遮断すること
によりルーパ軸9の作動が揺動腕46に伝達され
ることを断ち、もつて、静止状態とする。これ
は、旋回片45′を旋回させてその係合する溝か
ら離脱させればクラツチ機構45は遮断される。
これにより、揺動腕46はルーパ軸9の作動から
解放されて揺動せず、したがつて、ルーパ軸9は
空転してルーパ2は作動しない。而して、ルーパ
2は、前記のようなオーバエツジ運動をしないか
ら、そのルーパ先部49が針板5上面に表われる
ことがない。
そこで、本縫い針6と針板5と往復回転釜7と
布送り機構Dとで本縫いをする。このとき、前記
のようにルーパ2はルーパ先部49が針板5上面
に表われることがないから、ミシン機体11下部
の前面には前面カバー(図示せず)を装着でき
る。これによりベツド41が実質上拡大して縫い
作業は好適となる。
なお、第3の実施例におけるルーパ機構は上ル
ーパ2と下ルーパ2′の2本ルーパ方式を採用し
ており、クラツチ機構45により両ルーパ2,
2′の作動を停止できるようになつているが、本
縫いのために邪魔になるのはオーバエツジ運動を
する上ルーパ2のみである。したがつて、上ルー
パ2のみにクラツチ機構45を設けてもよいが、
この実施例では正面往復回転釜7を用いているた
め、そのボビンの着脱の便宜のために両ルーパ
2,2′にクラツチ機構45を設けて、これを遮
断することにより両ルーパ2,2′が下がり、前
記釜7の前面を解放するよう構成した。
したがつて、これらの実施例によれば、縁かが
り縫いと、本縫いと、これら両縫いの併用による
安全縫いとを適宜切換えて自在に選択して縫うこ
とができる。特に、針板5と布送り機構Dとを、
前記各種縫い形式に共用することにより、本縫い
と縁かがり縫いとの併用による安全縫いが一度に
できることになつた。また、かかる顕著な効果が
あるにも拘らず、横架される軸は、上部に上軸1
4が1本、下部に下軸12と布送り軸56とが各
1本、合計しても3本の軸だけであり、しかも前
記のように針板5をはじめ縫目形成のために共用
する部品が多いため構造が簡単になつた。ルーパ
を1本形式にすれば、構造の簡素化に貢献するこ
と大である。したがつて、機体11の小形化と故
障の減少とをもたらし、コストダウンにも貢献す
る。また、往復回転釜7を採用したことにもとづ
いて、往復縦ロツド17を用いて下軸12が往復
回転するように構成したことは、往復回転するル
ーパ軸9への伝動が傘歯車44またはネジ歯車8
8だけでなしうることになつて、その伝動機構が
極めて簡素化された。
而してこの発明によれば、1台のミシンで、縫
い形式の切換えにより、縁かがり縫いおよび本縫
いの少なくともいずれかと、この両縫いの併用に
よる安全縫いとが可能になつた。特に前記安全縫
いが可能になつたことは、前記従来例には全く見
られない効果である。そして、釜軸とルーパ軸と
が下軸により連動可能になつて釜及びルーパを一
本の軸で駆動することができることは、ミシン機
体の下部の構造を簡素化することに有効となり、
またかがり針と本縫い針と縁かがり縫い用及び本
縫い用の両天秤が上軸によつて連動可能になつ
て、これらを1本の軸によつて駆動することがで
きることは、ミシン機体の上部の構造を簡素化す
ることに有効となつた。さらに、布送り軸と下軸
とで布送り歯が作動され、且つ上軸または下軸に
より裁断機が作動され、また、針板と、布送り機
構とをいずれの縫い形式にも共通としたこととも
あいまつて、この発明にかかるミシンは横架され
た上軸、下軸、布送り軸の3本の軸のみによつて
運転されることができるから、全体の構造を簡単
にできて故障の減少とコストの低減とを図ること
ができ、同時にミシンの小形化を達成することも
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施例を示すものであり、第
1図は第1の実施例の一部切欠正面図、第2図は
第1図の2−2線断面図、第3図は第1図の3−
3線断面図、第4図は第3図の4−4線断面図、
第5図は第3図の5−5線断面図、第6図は第1
図の下部における左半部のベツド面を除いた平面
図、第7図は第6図の7−7線断面図、第8図は
ルーパ機構を示すものでAは正面図、BはAのB
−B線断面図、CはAのC−C線断面図、第9図
はかがり針と本縫い針の装着状態を示す左側面
図、第10図は同右側面図、第11図は第2の実
施例において第1の実施例と異なる部分を示した
正面図、第12図は第11図の実線部分のベツド
面を除いた平面図、第13図は第12図の13−
13線断面図、第14図は第11図のルーパ機構
の正面図、第15図は第13図の15−15線断
面図、第16図は第14図の16−16線断面
図、第17図は第14図の17−17線断面図、
第18図は第3の実施例において第1および第2
の実施例と異なる部分を示した正面図、第19図
は第18図の実線部分のベツド面を除いた平面
図、第20図は第19図の20−20線断面図、
第21図は第19図の21−21線断面図、第2
2図は第18図のルーパ機構を示すもので、Aは
その正面図、BはAのB−B線断面図である。 なお、図中Aは縁かがり機構、Bは本縫い機
構、Cは作動切換え機構、Dは布送り機構、1は
かがり針、2はルーパ、3は裁断機、4は糸案内
片、5は針板、6は本縫い針、7は往復回転釜、
8は布送り歯、9はルーパ軸、10は釜軸、11
は機体、12は下軸、13は針棒、14は上軸、
15はクランク、16は揺動アーム、17は往復
縦ロツドである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 縁かがり機構と、本縫い機構と、これらの機
    構の作動切換え機構と、布送り機構とを有し、縁
    かがり機構は、ミシン機体の上部に横架された上
    軸に連絡されて縁かがり縫目を形成するために上
    下動するかがり針と、前記上軸に連絡されて進退
    する縁かがり天秤と、ミシン機体の下部に横架さ
    れた下軸に連絡されて前記かがり針と協働して縁
    かがり縫目を形成するルーパと、前記上軸または
    下軸に連絡されて布端を裁断する裁断機と、かが
    り針とルーパとの協働により布縁に縁かがり縫目
    を形成する糸案内片が設けられた針板とからな
    り、また本縫い機構は、前記上軸に連絡されて前
    記かがり針の、布送り方向に対する幅方向に近接
    した位置で上下動して、前記縁かがり縫目と並ん
    で本縫目を形成する本縫い針と、前記上軸に連絡
    されて進退する本縫い天秤と、前記本縫い針が通
    過する、前記縁かがり機構を形成する針板と共通
    の針板と、前記下軸に連絡されて前記針板の下方
    において前記本縫い針と同期して円運動する釜と
    からなり、また前記切換え機構は、前記縁かがり
    機構による縁かがり縫いと、前記本縫い機構によ
    る本縫いと、両機構の併用による安全縫いの3つ
    の縫い形式のうち、安全縫いと、他の2つの縫い
    形式のうち少なくともいずれかと、を選択して切
    り換える構造を有し、さらに前記布送り機構は、
    ミシン機体の下部に横架された布送り軸に連絡さ
    れて前記共通の針板に臨んで配置された布送り歯
    を進退させる進退構造と、前記下軸に連絡されて
    前記布送り歯を昇降させる構造とからなり、前記
    上軸と前記下軸とはいずれか一方の軸が駆動軸で
    あり、且つ他方の軸と前記布送り軸とが該駆動軸
    の連動軸であることを特徴とするミシン。
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