JPS6126176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、包装用容器の中枠に関し、特に方形
状の厚紙素材等を折り込み且つ組み立てて構成す
るようにして保管及び運搬時の収納スペースのコ
ンパクト化を図るようにしたものである。

従来、包装用容器に収納される物品を上記容器
内に固定支持等するため用いられる中枠は、発泡
スチロールや硬質塩化ビニールフイルム等を深絞
り成形したものが一般に用いられている。

ところで、上述したような従来一般に用いられ
ている中枠は、発泡スチロール等で成形加工され
ているため、外形形状が固定的である。そのた
め、包装用材料として使用する前に保管してお
き、若しくは運搬等する場合にあつても折り畳む
等してコンパクト化することができない。従つ
て、多大な収納スペースを必要とすることにな
る。また、中枠を構成する発泡スチロール等の材
料の性質上、所望する色彩に着色することが困難
であるばかりか印刷等を行なうことが極めて難し
い。

そこで、本考案は上述したような従来の中枠が
有していた問題点を解決し、保管及び運搬時等に
あつては平板状にコンパクト化し得るとともに、
表面への着色や印刷を行ない収納物品の説明若し
くは案内書としても利用することを可能とし、さ
らに綴り針等を使用することなく単に折り込み且
つ組み立てるだけで構成することができるような
ものを提供しようとする包装用容器の中枠であ
る。

すなわち、本考案は、従来の問題点を解決し、
上述の如き目的を達成するため、方形状の素材の
中央部に折目線を介して第１、第２、第３及び第
４の側壁を連設するとともに第１及び第４の側壁
の少なくとも一端側に折目線を介して第１及び第
２のフラツプを連設し、さらに第１及び第２のフ
ラツプに亘つて折目線を介して連設片を連設し、
上記連設片の略中央部にこの連設片を上記各フラ
ツプに連設する折目線と平行な中央部折目線を設
けるとともにこの中央部折目線を中心にして側壁
側から連設片側縁に亘つて先細り状となる略ハ字
状の折目線を設け、上記第１、第２、第３及び第
４の側壁を各折目線にそつて断面が略Ｍ字状とな
るように折り込むとともに、第１及び第２のフラ
ツプを第１及び第２の側壁に連設する折目線にそ
つて折り込むと同時に連設片を略ハ字状の折目線
にそつて折り込み、さらに上記連設片を第１及び
第２のフラツプに連設する折目線にそつて側壁側
へ折り込み各側壁の端面と第１及び第２のフラツ
プとの間に挿入するようにして折り込み組み立て
るように構成してなるものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照しながら
説明する。

本考案による包装用容器の中枠は、第１図に示
すような厚紙、段ボール紙、プラスチツクフイル
ム等の方形状の素材１を折り込み且つ組み立てて
構成するものである。すなわち、方形状の素材の
中央部に折目線２，３，４を介して第１、第２、
第３及び第４の側壁５，６，７，８を並列に連設
する。上記第１及び第４の側壁５，８の一端（第
１図中右端）に折目線９，１０を介して第１及び
第２のフラツプ１１，１２を連設する。また、上
記第１及び第４の側壁５，８の他端（第１図中左
端）にも同じく折目線１３，１４を介して第３及
び第４のフラツプ１５，１６を連設する。さら
に、第１及び第２のフラツプ１１，１２に亘つて
及び第３及び第４のフラツプ１５，１６に亘つ
て、それぞれ折目線１７，１８及び１９，２０を
介して第１及び第２の連設片２１，２２を連設す
る。そして、これら第１及び第２の連設片２１，
２２の略中央部には、上記連設片２１，２２を上
記各フラツプ１１，１２及び１５，１６に連設す
る折目線１７，１８及び１９，２０と平行な中央
部折目線２３，２４が設けられるとともに、これ
ら中央部折目線２３，２４を中心にして第２及び
第３の側壁６，７側から側縁に亘つて先細り状と
なる略ハ字状の折目線２５，２６が設けられてい
る。また、第１及び第２の連設片２１，２２の側
縁中央部には、略ハ字状の折目線２５，２６及び
中央部折目線２３，２４にそつて折り込んだとき
に角部が形成されないように切り込み凹部２７，
２８が設けられている。さらに、第１及び第２の
連設片２１，２２の側縁の中央部折目線２３，２
４を中心にして対象となる一端側及び他端側に
は、上記各連設片２１，２２を折り込んだときに
差し込み挾持される挾持用舌片２９，３０が連設
されている。

さらにまた、第１及び第２の連設片２１，２２
と隣接する第２及び第３の側壁６，７の両側縁と
の間には、素材１の板厚分程の幅を有する切り込
み３１，３２がそれぞれ形成されるとともに、第
２及び第３の側壁６，７の連設部には逃げ部３
３，３４が切欠き形成され、上記第１及び第２の
連設片２１，２２を折り込んでいく際の挿入間隙
を構成するようにされている。

上述のように形成された方形状の素材１は、下
記に述べるように折り込み組み立てることによつ
て本考案による中枠を構成する。

まず、第２及び第び第３の側壁６，７を折目線
３にそつて互いに対向するように折り込むととも
に、第１及び第４の側壁５，８をそれぞれ折目線
２，４にそつて上記第２及び第３の側壁６，７上
に重畳するように外方側へ折り込み、上記第１、
第２、第３及び第４の側壁５，６，７，８が断面
Ｍ字状となるように構成する。それと同時に、第
１及び第２のフラツプ１１，１２及び第３及び第
４のフラツプ１５，１６をそれぞれ第１及び第４
の側壁５，８に連設する折目線９，１０及び１
３，１４にそつて上記第１及び第４の側壁５，８
の端面側へ折り込み、さらに第１及び第２の連設
片２１，２２を略ハ字状の折目線２５，２６にそ
つて折り込む（第２図及び第３図参照）。なお、
このときに挾持用舌片２９，３０は、それぞれ折
り込まれる第１及び第２の連設片２１，２２によ
つて挾持されるように差し込んでおく。

上述のように折り込まれる第１及び第２の連設
片２１，２２には、切り込み凹部２７，２８が設
けられているため、折り込んだ際に第２図に示す
ように頂点に角部が形成されない。従つて、後述
するようにさらに折り込んでいくときに第２及び
第３の側壁６，７に突き当ることもなく円滑な折
り込みを行なうことができる。

このように折り込まれた第１及び第２の連設片
２１，２２を、第１及び第２のフラツプ１１，１
２及び第３及び第４のフラツプ１５，１６に連設
する折目線１７，１８及び１９，２０にそつて略
Ｍ字状に折り込まれた第２及び第３の側壁６，７
の内面側へ折り込むと同時に第２及び第３の側壁
６，７の各端面と第１及び第２のフラツプ１１，
１２及び第３及び第４のフラツプ１５，１６との
間に挿入する如く折り込む。このように折り込む
と第５図に示すような本考案による包装用容器の
中枠が組み立て構成される。

なお、第１及び第２の連設片２１，２２を折り
込む際、第２及び第３の側壁６，７の連設部に逃
げ部３３，３４が設けられているため、挿入操作
が極めて容易に行なうことができる。

上述のように本考案による包装容器の中枠は、
一枚の方形状の厚紙、段ボール紙等の素材を綴り
針等の固定具を用いることなく折り込み組み立て
ることによつて構成されるので、保管若しくは運
搬時には容易に一枚の平板状のものに分解するこ
とができ、また分解するまでもなく適宜折目線に
そつて折り畳むことにより第６図に示すように平
板状にしてコンパクト化することができるので、
保管収納スペースの節約となる。また、本考案の
構成材料は厚紙、段ボール紙等であるため、自在
な着色が行なえ、また表面に種々の印刷等を行な
うことができるので、収納物品の使用説明書若し
くは案内書としての機能も併せて具備させること
も可能である。

本考案による包装容器の中枠ａは第７図に示す
ように段ボール等の包装用容器ｂ内に配設され、
収納物品ｃは上記中枠ａの第２及び第３の側壁
６，７で構成されるＶ字状の収納部ｄに収納保持
されるが、上記本考案による中枠ａは全体を略Ｍ
字状に構成されるため、第８図に示すように第１
の側壁５と第２の側壁６の各背面側で構成される
部分及び第４の側壁８と第３の側壁７の各背面側
で構成される部分についても、それぞれ補助収納
部ｅ，ｆを構成することができる。従つて、これ
ら補助収納部ｅ，ｆには主収納物品ｃの付属品ｇ
等を収納することも可能である。

なお、上述した実施例では連結片を側壁の両端
側にそれぞれ設けているが、上述のように収納容
器内において用いられるものであるから少なくと
も一端側に設けられればよい。

上述したように本考案は、方形状の素材を単に
折り込んで形成されるものであるから、綴り針等
の止め具を用いることなく組み立てることができ
るので組み立てを容易に行うことができ、組み立
て後においても平板状に折畳みコンパクト化でき
るので、保管時及び運搬時におけるスペースの省
力化を達成でき、さらに表面への印刷等を施すこ
とも可能であるので中枠としての付加価値を高め
ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による包装用容器の中枠を示す
展開図であり、第２図は各側壁、各フラツプ及び
各連設片を折り込んだ状態の斜視図であり、第３
図はその側面図である。第４図は連設片を側壁側
へ折り込む状態を示す斜視図であり、第５図は組
み立て状態を示す斜視図であり、第６図は上記中
枠を折り畳んだ状態を示す斜視図である。第７図
及び第８図は本考案による包装用容器の中枠の使
用状態を示すものであり、第７図はその斜視図で
あり、第８図は断面図である。 １……素材、２，３，４……側壁の折目線、
５，６，７，８……側壁、１１，１２，１５，１
６……フラツプ、２１，２２……連設片、２３，
２４……中央部折目線、２５，２６……略ハ字状
の折目線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形状の素材の中央部に折目線を介して第１、
   第２、第３及び第４の側壁を連設するとともに第
   １及び第４の側壁の少なくとも一端側に折目線を
   介して第１及び第２のフラツプを連設し、さらに
   第１及び第２のフラツプに亘つて折目線を介して
   連設片を連設し、上記連設片の略中央部にこの連
   設片を上記各フラツプに連設する折目線と平行な
   中央部折目線を設けるとともにこの中央部折目線
   を中心にして側壁側から連設片側縁に亘つて先細
   り状となる略ハ字状の折目線を設け、上記第１、
   第２、第３及び第４の側壁を各折目線にそつて断
   面が略Ｍ字状となるように折り込むとともに、第
   １及び第２のフラツプを第１及び第２の側壁に連
   設する折目線にそつて折り込むと同時に連設片を
   略ハ字状の折目線にそつて折り込み、さらに上記
   連設片を第１及び第２のフラツプに連設する折目
   線にそつて側壁側へ折り込み各側壁の端面と第１
   及び第２のフラツプとの間に挿入するようにして
   折り込み組み立ててなる包装用容器の中枠。