JPS6125321B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はリバーシブルプラウ用コールタ調整
装置に関し、さらに詳しくは、マストフレームに
装備されるコールタの調整装置に関する。

従来知られているボトムプラウ装置では、ボト
ムによる〓土の反転は進行方向の右側のみであつ
て、そのために、プラウイングを行うには、先
ず、圃場の中心部（圃場が広い場合には、適当個
所）において口開け作業を行つた後、回耕形式に
より所期の作業を行うのであつて、それ故、作業
後の圃場では口開けの際に生じる溝を中心として
その左右では土寄せの方向が対称となり、耕転整
地に手間を要し、枕地は最後に耕起反転しなけれ
ばならず、作業能率自体、さしてよいものとはい
えないのが現実である。

そこで、連続的に圃場内のプラウイング作業が
できるなら作業能率向上に寄与できることから、
リバーシブルなプラウ装置が提案されているが、
この種のプラウ装置では、ボトムを装備していて
反転できるプラウフレームと、トラクタの３点リ
ンクで装着されていて反転できないマストフレー
ムとによつて構成されており、それがため、ボト
ムの前側に取付けられるコールタの取付けが問題
になる。最も簡単な取付け構造としては、コール
タもプラウフレーム側に取付けて反転使用するよ
うに構成すれば問題はないが、これではクロスバ
ーナから後の長さが極端に長くなり作業バランス
が悪くなる欠点がある。

したがつて、第１ボトムに対応する第１コール
タが最も前側に位置することから、このコールタ
を反転しないマストフレームに対して取付けるこ
とで問題の解決を図つているのであるが、ボトム
による耕幅はトラクタのトレツドの影響を受ける
ので、ボトムの位置調節に対応してコールタの位
置調節も行わなくてはならず、これを満足させる
ためには機構的にかなり複雑なものになつている
のが現実である。

そこでこの発明は、プラウの反転によつてもコ
ールタの位置調節に不都合が生じることがなく、
しかも、構成が簡単で調節を容易に行い得るコー
ルタ調整装置を提供しようとするもので、そのた
め、プラウフレームの反転時の回転中心となる回
転支軸に端板を固定し、この端板に沿つて耕幅方
向にスライドできるアジヤスト板を設け、これに
植設したピンをコールタ支持板に穿けた長いガイ
ド孔にコールタ支持板を嵌挿して取付けた構成と
したことを特徴とするものである。

以下、この発明の構成を添付した図面に示す実
施例によつて説明する。図において、符号１０は
プラウフレームを示し、このプラウフレーム１０
は前部に位置するフロントフレーム１１があつ
て、このフロントフレーム１１に沿つてスライド
フレーム１２が取付けられ、このスライドフレー
ム１２から斜め後方に端部が枢支されたリヤーフ
レーム１３が延設され、このリヤーフレーム１３
の上下にボトム１４が取付けられて構成されてい
る。上下のボトム１４は耕起方向が互に逆向きに
なつており、リヤーフレーム１６とスライドフレ
ーム１４との間には、ターンバツクル１５があつ
て、このターンバツクル１５の伸縮により平面視
におけるリヤーフレーム１３とスライドフレーム
１２との角度を調節すると共に、その定めた姿勢
を固定できるようになつている。スライドフレー
ム１２はオフセツトシリンダ１７により耕幅方向
に沿つて移動され、リヤーフレーム１３に取付け
た上下の第２ボトムの前方には上下に第２コール
タ１８が取付けられている。

さらに、フロントフレーム１１の前側には回転
支軸１６の一端が固定されており、この回転支軸
は後で述べるマストなどを備えるマストフレーム
２０の軸受によつて支持されている。

即ち、マストフレーム２０には、クロスバー２
１が耕幅方向に取付けられ、これと直交する方向
にマスト２２が起立状態で設けられている。この
マスト２２の基部は前記回転支軸１６を支える管
状の軸受体２３に固定され、この軸受体２３の軸
心を貫いて回転支軸１６が嵌装配置され、軸受体
２３の端面には回転支軸１６に固定された端板２
４があつて、送りねじ２４ａを介して水平方向に
ねじ送りすることができ、送り方向に沿つたガイ
ド孔２５ａを介してアジヤスト板２５が取付けら
れており、ガイド孔２５ａに嵌つたロツクナツト
２５ｂで締着できるようになつていて、このアジ
ヤスト板２５に植設したピン２６に垂直方向に長
い長孔２７ａを穿けたコールタ支持板２７が取付
けられ、このコールタ板２７にコールタ支持腕２
８，２８が調整自在に取付けられ、その端部にコ
ールタ２８ａが取付けられている。

そして、前記軸受体２３は３ポジシヨン４ウエ
イ型の切換弁２９が取付けられており、この切換
弁２９のスプール２９ａは回転支軸１６に固定し
てある２モードの切換カム１６１が取付けられて
いて、この切換カム１６１にスプール２９ａと連
続するステム２９ｂの端部がローラ２９ｃを介し
て常時圧着されている。

そして、切換カム１６１、切換弁２９の中心は
同一直線上にあり、この直線を含む平面上に反転
駆動シリンダ３０の頂部が枢軸３２により枢着さ
れていて、この反転駆動シリンダ３０のロツド３
１はその端部が、回転軸１６の軸心と直交するフ
ロントフレーム１１上にあつて、その軸心から離
れた位置において枢軸１１ａに枢着されている。
この反転駆動シリンダ３０の枢着点はアジヤスト
ねじ３３のねじ込みでマスト２２の高さ方向に沿
つて長孔２２ａの長さだけ移動できるようになつ
ている。

そして、第１のボトムのポイント位置が回転支
軸１６の軸線真下に位置すれば、コールタ支持板
２７に取付けたコールタ２８ａは１本でよいが、
トラクタのトレツドとの関係で耕幅を調整しくな
くてはならないので、前記軸線真下に位置するこ
との方が稀であるので、コールタ支持板２７には
第１ボトム１４用に２本のコールタ２８ａ，２８
ａを取付け、何れか一方のコールタ２８ａをプラ
ウイングに際し、第１ボトムのポイント延長線に
位置できるようになつている。

次に、この発明によるリバーシブルプラウ用コ
ールタ調整装置を用いたリバーシブルプラウのコ
ールタ調整作業について説明する。先ず、トラク
タに牽引されたリバーシブルプラウ全体をトラク
タのリフト機構を用いて上昇させ、ボトムの下部
空間を十分にあける。そして、反転駆動シリンダ
３０を収縮させることでプラウフレーム１０全体
を90度だけ回転させ、次の90度の回転は反転駆動
シリンダ３０の伸長により行わせるものである。
このとき、反転駆動シリンダ３０は収縮して、再
び伸長するのであつて、この伸縮動作は次のよう
に制御されている。即ち、回転支軸１６が軸受体
２３内で支えられているので、この回転支軸１６
の回転に伴つてこれに固定されている切換カム１
６１も回転し、切換カム１６１のもつ２つのモー
ドによつてスプール２９ａの切換えを行うのであ
る。第７図に示されているように切換カム１６１
のモードM₁において反転駆動シリンダ３０を収
縮させるような切換弁２９の第１ポジシヨンP₁を
選択させることで行わせる。スプール２９ａが切
換弁１６１のモードM₂に接触するように切換る
と、中立の第２ポジシヨンP₂を経て、第３ポジシ
ヨンP₃に切換つて反転駆動シリンダ３０は再び伸
長動作を行い、プラウフレーム１０全体を180度
反転させるのである。

このとき、端板２４も回転支軸の中心Ｏを中心
に180度だけ回転するが（第５図大矢印）、アジヤ
スト板２５に植設したピン２６がコールタ支持板
２７の孔に嵌つていので、コールタ支持板は弧を
描いて左右に振られるだけの運動をするにすぎ
ず、結局、コールタは耕幅方向に移動されること
になり、２つのコールタのうち１つを第１ボトム
のポイントに近いものをそのポイントに合せる。

第２ボトムについては、リヤーフレームの上下
にコールタ１８があるから、反転コールタを用い
ることになる。

以上の説明から明らかなように、この発明のリ
バーシブル用コールタ調整装置は、フレームを回
転させる際、回転支軸の偏心位置にピンを設け、
このピンにコールタを支持したコールタ支持板を
嵌めて取付けて構成したから、プラウフレームの
反転により、コールタは姿勢に変化を生じなくて
耕幅方向に移動させることができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面はこの発明によるリバーシブルプラウ
スのコールタ調整装置の実施例を示し、第１図は
概略側面図、第２図は同平面図、第３図は反転駆
動装置の側面図、第４図は第３図−線に沿う
断面図、第５図はマストフレームに設けたコール
タ部の正面図、第６図は同平面図、第７図は駆動
装置の圧油系を示す図である。 １０…プラウフレーム、１１…フロントフレー
ム、１２…スライドフレーム、１３…リヤーフレ
ーム、１４…ボトム、１５…ターンバツクル、１
６…回転支軸、１７…オフセツト用シリンダ、１
８…コールタ、２０…マストフレーム、２１…ク
ロスバー、２２…マスト、２３…軸受体、２４…
端板、２５…アジヤスト板、２６…ピン、２７…
コールタ支持板、２８…コールタ支持腕、２８ａ
…コールタ、２９…切換弁、２９ａ…スプール、
２９ｂ…ステム、２９ｃ…ローラ、３０…反転駆
動シリンダ、３１…ロツド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リヤーフレームを有するプラウフレームの上
   下にボトムを装備して、このプラウフレームをマ
   ストを有するマストフレームに対して反転して使
   用できるように構成したリバーシブルプラウにお
   いて、プラウフレームの回転支軸に間接的に設け
   られ、かつ、その中心から偏心した位置にあるピ
   ンにコールタ支持板を嵌挿装着し、このコールタ
   支持板にコールタを取付けて構成したことを特徴
   とするコールタ調整装置。