JPS6125291Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は架空送電線用耐張クランプを取替える
時に使用する器具に関するものである。

従来の架空送電線用耐張クランプを必要に応じ
て取替える場合は第１図イ平面図、ロ正面図に示
す如く架空送電線の鉄塔アーム先端（図示してい
ない）から鋼撚線１により吊下せる碍子連２の下
端の架線金具例えばホーン取付金具３にボルト４
にて軸着せる耐張クランプ５の弧状線把持部６に
把持された架空送電線７の一部８に前記送電線を
把持するカムアロング９に連結せるワイヤー１０
の先端１１を前記ホーン取付金具３に巻付け又は
先端の環状体を前記金具３に係止し、前記ワイヤ
ー１０の中間に装着せる張線器１２にてカムアロ
ング９にて把持せる電線部分８を引き寄せて耐張
クランプ５にかかる張力を無負荷状態にして前記
耐張クランプを軸着せるボルト４を抜いて耐張ク
ランプを架線金具から外して取替える。この従来
の取替作業では前記のワイヤー１０の架線金具へ
の巻付け又は係止位置によつて不平衡な張力が架
線金具３に作用するため不安定で作業が困難であ
り且つ相当危険を伴う欠点がある。

本考案は上記の欠点を解消する目的にて桿状体
の先端に同一方向に折曲せる左右対称の係止部
を、またその中間の一部に耐張クランプ軸着用ボ
ルト挿脱用空所をそれぞれ備えた係止金具を取入
れた架空送電線用耐張クランプ取替用具である。

これを第２図イ平面図及びロ正面図により具体
的に説明する。なお第１図と同一符号は同一部分
を示し、１３は桿状体から成る係止金具であつて
その先端に左右同一大きさで同一方向に折曲せる
左右対称の係止部１４，１５を具備し、前記係止
金具１３の後端１６にワイヤー１０の先端を固着
し、前記ワイヤー１０の末端を送電線把持用カム
アロング９に固着し、その中間に張線器１２を装
着する。前記係止金具１３の先端の折曲係止部１
４，１５を架線金具例えばホーン取付金具３の左
右対称部に係止する。その場合折曲係止部が架線
金具３から抜け出すのを防止するために折曲係止
部１４，１５の先端にボルト１７を挿通して置
く。

第３図は本考案の架空送電線用耐張クランプ取
替用具の一部の係止金具を示しイはその正面図、
ロはその平面図であつて、第２図と同一符号は同
一部分を示し、１８は係止金具１３の桿状本体で
あつてその先端の左右張出部に同一大きさで同一
方向に折曲せる左右対称の係止部１４，１５を具
備し、この折曲係止部１４，１５の側面１４′，
１５′で架線金具例えばホーン取付金具３の係止
部３′の係止面３″，３″に接して係止する。１
９，２０，２１は桿状体１８の中心線上に設けた
空所であつて、この中の空所１９は耐張クランプ
軸着用ボルト挿脱に使用し、空所２１はワイヤー
１０の連結に使用する。２２はワイヤー連結部で
ある。なお２３は係止金具１３の装着時のバラン
ス保持用突起である。

本考案の架空送電線用耐張クランプ取替用具は
桿状体の先端に左右対称の折曲係止部を、またそ
の中間部の一部に耐張クランプ軸着用ボルト挿脱
用空所をそれぞれ備えた係止金具から成るもので
あるから、係止金具を介して張線器により架線金
具に張力をかけた場合、張力は架線金具に平均に
かかるので前記耐張クランプ軸着用ボルトの挿脱
はきわめて容易であり従つて耐張クランプの取替
は簡単にできる。

【図面の簡単な説明】

図面は架空送電線用耐張クランプの取替作業の
実施の態様を示すもので第１図は従来のもの、第
２図は本願考案による架空線用耐張クランプ取替
用具を示し、第３図はその一部の係止金具の詳細
図である。 ２は碍子連、３は架線金具、４は軸着用ボル
ト、５は耐張クランプ、７は送電線、９はカムア
ロング、１０はワイヤー、１２は張線器、１３は
桿状体から成る係止金具、１４，１５は同一方向
に折曲せる係止部、１７は係止部抜出し防止用ボ
ルト、１４′，１５′は係止部１４，１５の側面、
３′，３″は架線金具３の係止面１９は軸着用ボル
ト挿脱用空所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 桿状体の先端に同一方向に折曲せる左右対称の
   係止部を、またその中間の一部に耐張クランプ軸
   着用ボルト挿脱用空所をそれぞれ備えた係止金具
   から成る架空送電線用耐張クランプ取替用具。