JPS61252498A - 熱交換器における伝熱管の内面洗浄方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の利用分野］ 本発明は熱交換器における伝熱管の内面洗浄方法に係り
、例えば発電プラントにおける復水器などの多管式熱交
換器において、海水を冷却水として使用した場合での伝
熱管内面に付着する水垢や鯖などのスケールを清掃除去
する熱交換器における伝熱管の内面洗浄方法に関するも
のである。

［発明の背景とその問題点］ 従来から、この種の熱交換器における伝熱管には、その
運転使用に伴ない水垢や錆などのスケールが内面に付着
し、伝熱効率の低下や伝熱管の腐食が発生するため、適
宜にスケールを除去、清掃する必要があった。

その一つとして特公昭４４−２９９２９号公報による自
動清浄装置があり、これは、細管の両端に配した受支枠
に清掃ブラシを装入しておき、細管内への水流を切替え
て清掃ブラシを細管内で移動走行させるものである。こ
れによると、水流の強制的な切替が必要であること、清
掃ブラシの収納を図る受支枠には窓孔を開口するとして
も、これが水流の損失となったり、異物の付着などの障
害が生じるなどの欠点が存するものである。

また、他の方法として熱交換水中にスポンジボールを投
入浮遊させることで、伝熱管内を貫流させながら洗浄す
ることも行われている。これによると、スポンジボール
の投入１回収のために特別な設備が必要であり、その設
備スペース、伝熱管への均一な分配の確保などの設備の
大型化に伴なう面倒な問題も発生し、更には、スポンジ
ボールの損耗測定、補充のための運転管理も煩られしい
ものである。これを解決すべく提案された実公昭５２−
３５５８４号公報によるボール循環式洗浄装置といえど
も、ボールに含まよれた空気を抜き水を充分に吸わせて
洗浄用のものとして理想的な状態となすのみで、基本的
な解決とはならないものであった・ ［発明の目的］ そこで、本発明は救主のような従来存した諸事情に鑑み
創出されたものであり、多数の伝熱管を夫々に確実で効
果的に熱交換器の運転を損うことなく洗浄を行うことが
でき、しかも、自動的な運転を可能として効率的に行え
るようにしたことを目的とするものである。

［発明の概要コ そのため、本発明にあたっては、伝熱管内を液体が流れ
る多管式熱交換器において、伝熱管入口端で気体を気泡
状に液体中に放出して管内を流下せしめ、この管内を流
下する気液混合流に液中超音波を発信することにより、
管内付着物の除去を行うことに存し、こうすることで、
熱交換器運転中での熱交換効率を低下させることなく、
伝熱管内の確実な洗浄を図り、水流抵抗に与える影響も
ほとんど無視でき、また、設置スペースも小さく、実稼
動中の熱交換器への追設も可能であるようにしたもので
ある。

［発明の実施例］ 以下、本発明方法の一実施例を、これに使用される機器
を図示した図面と共に説明すると次の通りである。第１
図において示される符号１は、例えば発電プラントに設
置される熱交換器を復水器の本体としたもので、その内
部には管板２によって多数の伝熱管３が支持されていて
、伝熱管３の入口側で本体ｌに連設されている水入口側
水室４に導かれた冷却水が伝熱管３内部を通って、伝熱
管３出口側で本体１に連設されている水出口側水室５に
至るようにしである。一方、本体ｌ上部の蒸気入口６か
ら流入した蒸気は、伝熱管３内の冷却水と熱交換して凝
縮され、復水となって本体１下部の復水器ロアから排水
されるように構成されている。

しかして、運転に伴ない冷却水の水垢、鯖などのスケー
ルが伝熱管３内面に付着すると、洗浄ヘッド１０より伝
熱管３内に気体を気泡状に流下させるともに液中超音波
を発信して除去、清掃する、このため図示例のように水
入口側水室４内に格納される洗浄ヘッド１０と、これを
支える支持アーム１１と伸縮シャフト１２、およびこれ
を駆動する駆動装置１３と、これを外部より管群の任意
の位置に移動制御を行う位置決め制御装置１４を備えて
いる。

伝熱管３内を流下した気体は水出口側水室５に放出され
、水出口側水室５に設けられた気体溜て０に集積される
が、この気体溜２ｏの気体はベンチングポンプ２２で抽
出され配管２１を経由して系外に排出される系路を有し
ているので、系内に気体が蓄積して障害をおよぼすこと
はない。

洗浄ヘッド１０は第２図に示すように気体噴射ノズル１
５．超音波発信部１６が複数個組合せて一体形に構成さ
れ、気体噴射ノズル１５は外部から気体搬送管１８を経
由して空気や窒素ガスなどの気体が送られる。

また超音波発信部１６より発信される液中超音波は伝送
配線１７を経由して入力されるが、この液中超音波発信
は気体噴射ノズル１５よりの気体放出に運動するよう外
部から制御される。

気体噴射ノズル１５より間歇的に放出された気泡状の気
体は気液混合流３０となって、伝熱管３に吸引されて流
下する。この伝熱管３への気体吸引から排出までを模型
的に示すと、伝熱管内の通常の流れ３１、伝熱管入口で
気液混合流の吸引を始める状況３２、伝熱管内に気液混
合流が流入した状態３３、伝熱管内の気液混合流に超音
波が発信された状態３４．３５、伝熱管より気液混合流
が排出された状態３６となる。

気体噴射ノズル１５より放出された気泡状の気体は、気
液混合流３０となって伝熱管３に吸引され管内を流下す
るが、この際、伝熱管３内では流れの異常乱れが生じ、
管内付着物の剥離に有利な現象を呈するが、更に、この
気液混合流３０に超音波を発射することにより、この気
液混合流３０の部分で超音波の乱反射が起り、気泡の破
壊やキャビテーション現象が加速されるため、少い気体
混入によって、伝熱管の内面付着物の除去効果が高く得
られる。

洗浄ヘッド１１には水室の冷却水流動力に耐え易くする
ことや、気体噴射ノズル１５から伝熱管流入端までの距
離を適正に保持するための支え具１９が備えられている
。

［発明の効果］ 本発明は以上のように、伝熱管３における冷却水の流動
を利用して行うため、運転中の熱交換器でも伝熱性能を
低下させることなく管内面洗浄ができると共に、冷却水
系路での水流抵抗も僅んど無視し得、また、設置スペー
スの制約も少いので現在、実稼動中のプラントへの追設
も容易で、実用範囲も広いものである。特に伝熱管３の
流入端より気体を気泡状に放出して流下させると、気液
混合流のため管内で流れの急激な乱れが発生して、管内
付着物の剥離などを起すが、更に、この管内を流下する
気液混合流に液中超音波を発信すると、気液混合流で気
泡の破裂によるキャビテーション現象が生じる。特に超
音波の伝播路中に固体−気相の界面や、液−気相界面の
ように、著しい音響インピータンスが異るところが存在
するとほとんどが反射され、透過しない。このため超音
波の乱反射が管内面で起り、管内面での流れの乱れが加
速されるため、伝熱管内面の付着物の剥離が促進される
。

また、本発明によれば少い気体の放出で伝熱管洗浄が出
来、かつ放出された気体は気体溜りに再集積され、ベン
チングポンプによって抽出されるため、気体による冷却
水系路での障害もなく、ブラシ洗浄やスポンジボール洗
浄の如き洗浄用具の損耗がないため、従来では得られな
い卓越した効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明方法を実施する機器の設置を示すもので、
第１図は熱交換器の断面図、第２図は伝熱管洗浄の断面
図 １・・本体、２・・管板、３・・伝熱管、４・・水入口
側水室、５・・水出口側水室、６・・蒸気入口、７・・
復水出口、 ｌＯ・・洗浄ヘッド、１１・・支持アーム、１２・・伸
縮シャフト、１３・・駆動装置、１４・・位置決め制御
装置、１５・・気体噴射ノズル、１６・・超音波発信部
、１７・・伝送配線、１８・・気体搬送管、１９・・均
圧孔 ２０・・気体溜ポット、２１・・配管、２２・・ベンチ
ングポンプ、２３・・洗浄ヘッド支え具、３０・・気液
混合流、３１・・伝熱管の通常の流れ、３２・・伝熱管
入口で気液混合流の吸引を始める状況、３３・・伝熱管
内に気液混合流が流入した状態３４．３５・・伝熱管内
の気液混合流に超音波が発信された状態、３６・・伝熱
管より気液混合流が排出された状態。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、伝熱管内を液体が流れる多管式熱交換器において、
   伝熱管入口端で気体を気泡状に液体中に放出し気液混合
   流として管内を流下せしめ、この管内を流下する気液混
   合流に液中で超音波を発信して、管内付着物の除去を行
   うことを特徴とした熱交換器における伝熱管の内面洗浄
   方法。 ２、気体放出ノズルと超音波発信部を複数個組合せて洗
   浄ヘッドを形成し、この洗浄ヘッドを熱交換器の水入口
   側水室内に格納配置し、外部から移動制御させる特許請
   求の範囲第１項記載の熱交換器における伝熱管の内面洗
   浄方法。 ３、伝熱管内を流下した気体を集積させる気体溜りを水
   出口側水室に配し、この気体溜りに蓄積する気体を抽出
   する系路を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の熱交換器における熱管の内面洗浄方法。