JPS6124256B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、包装箱が単一の素材によつて形成
され、包装箱の前壁に、カラーが連結され、この
カラーが、Ｚ折曲げによつて、前記前壁の近くで
内向きに後退し、包装箱の後壁に、蓋が蝶番式に
取付けられ、この蓋が、閉鎖位置において、カラ
ーを包囲する、蝶番式に取付けられた蓋を有する
包装箱に関する。

この種の包装箱は、例えば特開昭50−158485号
公報に記されている。その仕上り包装箱は、紙ま
たは板紙などの単一の素材からなる。故に、かか
る蝶番式に取付けられた蓋を有する包装箱の普通
のカラーは、素材の１部分で構成され、包装箱の
前壁に連結される、かかる包装箱において、包装
箱の前壁とカラーの前壁との間および包装箱の側
壁とカラーの側壁との間に普通見出される段部を
形成するため、公知の包装箱では、カラーと前壁
および側壁との間の連結部として、Ｚ折曲げが前
壁および側壁の頂縁に沿つて形成される。このよ
うなＺ折曲げによつて、カラーは、その側壁を含
めて、前壁および側壁から２材料層だけ後退す
る。故に、同じく二層構造からなる蓋は、閉鎖位
置において、前壁および側壁に平らになる端縁を
有する。

この発明の目的は、従来のものより簡単で特に
低い費用で機械的に製作でき、しかも取扱いが有
利な、上述した種類の、蝶番式に取付けられた蓋
を有する包装箱を提供することにある。

故にこの発明による蝶番式に取付けられた蓋を
有する包装箱においては、包装箱の前壁の頂縁に
沿う区域の大半部分で、カラーの前壁が、横向き
の切れ目によつて、包装箱の前壁から分離され、
かつカラーの前壁の下方部分が、折曲げられるこ
となく、包装箱の前壁の内側に直接係合し、前記
区域の残りの部分で、カラーの前壁が、残留連結
部によつて包装箱の前壁に連結され、この残留連
結部の区域だけで、Ｚ折曲げが達成される。

これにおいて望ましくは、残留連結部が、包装
箱の前壁の頂縁の両端部分に位置し、この残留連
結部の両側の切れ目によつて、素材の側方隣接部
分から分離される。

さらに望ましくは、包装箱の前壁の頂縁のに沿
う区域の前記大半部分で、カラーの前壁の下方部
分が、接着によつて、包装箱の前壁の内側に連結
される。

前壁とカラーの間の連結個所におけるこの発明
による包装箱の構造によれば、機械的に形成する
ことが困難な前壁の幅全体にわたる従来のＺ折曲
げとは異つて、Ｚ折曲げて達成すべき残留連結部
が比較的せまいから、このＺ折曲げが機械的手段
によつて申分なく達成され、従つて包装箱の機械
的製造が容易になる。残留連結部におけるこのＺ
折曲げによつて、カラーは、前壁から内方に食違
う平面内へ動かされ、この移動によつて、残留連
結部以外において、カラーの前壁の下方部分は、
包装箱の前壁の内側に直接係合する。必要に応じ
前述したように、カラーの前壁の下方部分は、包
装箱の前壁の内側に接続などによつて連結され
る。

この発明による蝶番式に取付けられた蓋を有す
る包装箱の１実施例について、図面を参照しなが
ら、以下に詳述する。

図示実施例の包装箱は、巻たばこのための直方
体の包装箱であつた、蝶番式に取付けられた角柱
状の蓋を有する。包装箱は、前壁１０，後壁１
１，底壁１２および側壁１３，１４を有する。各
側壁は、その大半において二層構造であつて、前
壁１０および後壁１１にそれぞれ連結された側片
１５および１６からなる。

後壁１１の頂壁には、旋回できる蓋１７が連結
される。特にこの蓋１７の後壁１８は、後壁１１
と一体であり、かつ折曲げて形成される軸線１９
を中心として旋回できる。

さらに蓋１７は、頂壁２０，前壁２１および補
強片２２を有し、補強片は、蓋の内側上に折重ね
られている。蓋の後壁１８および前壁２１は、そ
れらの側方の台形の側片２３および２４をそれぞ
れ有し、これら側片は互に重なるように折曲げら
れて、二層構造の蓋側壁２５，２６を形成する。
さらに、隅片２７，２８が、包装箱の底壁１２お
よび蓋１７の近くにそれぞれ設けられて、これら
隅片は、仕上り包装箱の底壁１２および蓋の頂壁
２０にそれぞれ接続する。

上述した包装箱の素材において、前壁１０の区
域にカラー２９が後続し、これは、残留連結部３
０，３１によつて、素材のその他の部分に一体に
連結される。カラー２９は、前壁１０に継続する
前壁３２と、各側片１５の近くにそれぞれ位置す
るカラー側片３３とを備える。

上述した素材または包装箱の区域は、縦折曲げ
線３４および横折曲げ線３５によつて、互に結合
される。

素材の側方部分において、側片１５とカラー側
片３３，および側片１６と蓋側片２３は、傾斜し
た切れ目３６，３７によつて幅全体にわたつて互
に完全に分離される。切れ目３６，３７が約30゜
傾斜しているので、これに対応して、包装箱およ
び蓋の傾斜した閉鎖線並びにカラー側片３３の傾
斜した底縁が生じる。

素材は、公知の方法によつて折曲げられて、第
４図に示す包装箱に形成され、その際に、蓋１７
の折曲げは普通の方法で達成される。特別の特色
は、カラー２９の区域に存する。

カラー側片３３は、例えば約５mmの高さを有す
る底部の固定帯域３８において、側片１５，１６
の頂方部分の間に、特に接着で埋込まれ固定され
る。故にこの区域には、材料の三層構造が局所的
に生じる。この三層構造が包装箱の後方で（すな
わち後壁１１の頂端縁のところで）見えないよう
にするため、各カラー側片３３には、後方に開く
開孔３９が形成される。この開孔は望ましくは、
帯域３８と同じ高さを有する。故に側片１５と１
６は、開孔３９の区域で直接相接する。カラー２
９と前壁１０の間には、特別に工夫された連結部
が存する。この実施例では、せまい側方の残留連
結部３０，３１が存する。これら連結部３０，３
１以外では、カラー２９すなわちその前壁３２
は、横向きの切れ目４０によつて前壁１０から分
離される。連結部３０，３１の側方の切れ目４
１，４２は、これら連結部３０，３１をカラー２
９の接近部分から分離させる。

包装箱の製造において、カラー２９は、前壁１
０に対する相対運動によつて、これから後退する
平面の中へ動かされ、この際に残留連結部３０，
３１は、前壁１０の後面上に折曲げられる。包装
箱の前壁１０に重なるカラーの前壁３２の下方部
分は、前壁１０の後面によつて支持される。故に
第６図に示されるＺ折曲げ４３が、連結部３０，
３１と、これに接近する包装箱前壁１０およびカ
ラー前壁３２の部分とによつて、生じる。連結部
３０，３１以外のところで、カラー前壁３２は、
前壁１０の頂縁に沿う区域の大半部分を占める中
間帯域４４において、包装箱前壁１０の内側に接
触する。帯域４４は、Ｚ折曲げ４３の内腕部の幅
の２倍に等しい幅、すなわち例えば５mmの高さ
（幅）を有する。カラー側片３３は、この相対運
動と等しい量だけ側片１５，１６の区域へ動さ
れ、かつこれらの間に係合する。

故にこの場合に、包装箱前壁１０および外側の
側片１５の頂縁によつて形成される閉鎖縁は、一
層構造をなし、これに反して、これに関連する蓋
１７の閉鎖縁は二層構造をなす。これによれば、
蓋１７と包装箱のその他の部分との間に、段すな
わち肩が存するようになるから、蓋１７の開き作
動が容易になる。

この実施例の素材は、打抜きによつて生じるく
ずが極めて小になるように、工夫されている。詳
述すれば、カラー側片３３は、最初は、隣接する
側片１５と等しい幅を有するように形成される。
しかしながら、仕上り包装箱において内側になる
カラー側片３３に、望ましくない突出部が作られ
ないようにするため、このカラー側片の幅は、次
いで、第２，３図に示されるような押付で立上る
辺縁部４５によつて、最初の幅より低減させられ
る。

この実施例において、包装箱を折曲げ形成しこ
れを折曲げ用回転体のポケツトへ収容する際に、
素材を１時的に固定できるようにするため、内側
配置の側片１６には、縁に向つて開く開孔４６が
形成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、展開され互に隣接配置される素材を
示す図である。第２図は、第１図の素材に含まれ
るカラーを示す、第１図の―線に沿う断面図
である。第３図は、第２図に示す部分の縁区域を
詳細に示す、著しく拡大した図である。第４図
は、第１図の素材から作られる蝶番式に取付けら
れた蓋を有する包装箱の、蓋を開いたところを１
部除去した示す斜視図である。第５図は、包装箱
の製作の１段階における、カラーを含む包装箱の
前方部分を示す斜視図である。第６図は、包装箱
前壁の近くを拡大して示す、第４図の―線に
沿う断面図である。第７図は、前壁の近くの第４
図の―線に沿う断面図である。 図面において、１０は前壁、１１は後壁、１３
と１４は側壁、１５と１６は側片、１７は蓋、２
９はカラー、３０と３１は残留連結部、３３はカ
ラー側片、３８は固定帯域、３９は開孔、４０は
切れ目、４１と４２は側方の切れ目、４３はＺ折
曲げ、４４は中間帯域、４５は立上り縁部分を示
す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 包装箱が単一の素材によつて形成され、包装
   箱の前壁１０に、カラー２９が連結され、このカ
   ラーが、Ｚ折曲げ４３によつて、前記前壁の近く
   で内向きに後退し、包装箱の後壁１１に、蓋１７
   が蝶番式に取付けられ、この蓋が、閉鎖位置にお
   いて、カラーを包囲する、蝶番式に取付けられた
   蓋を有する包装箱において、包装箱の前壁の頂縁
   に沿う区域の大半部分で、カラーの前壁が、横向
   きの切れ目４０によつて、包装箱の前壁から分離
   され、かつカラーの前壁の下方部分が、折曲げら
   れることなく、包装箱の前壁の内側に直接係合
   し、前記区域の残りの部分で、カラーの前壁が、
   残留連結部３０，３１によつて包装箱の前壁に連
   結され、この残留連結部の区域だけで、Ｚ折曲げ
   が達成されることを特徴とする包装箱。 ２ 残留連結部が、包装箱の前壁の頂縁の両端部
   分に位置し、この残留連結部の両側に切れ目４
   １，４２によつて、素材の側方隣接部分から分離
   される、特許請求の範囲第１項に記載の包装箱。 ３ 包装箱の前壁の頂縁に沿う区域の前記大半部
   分で、カラーの前壁の下方部分が、接着によつ
   て、包装箱の前壁の内側に連結される、特許請求
   の範囲第１項又は第２項に記載の包装箱。