JPS6124230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機における槽の底部に設けられて
槽内の水を排出する洗濯機の排水装置に関する。

従来の洗濯機においては、槽たる洗濯槽の底部
に排水孔を形成し、この排水孔にストレーナを装
着し、排水孔を開閉する弁体を設け、以て洗濯槽
における水を洗い終了後やすすぎ終了後に適宜排
出する構成としたものが供されている。しかしな
がらこのものにおいては、従来より、排水時に洗
濯槽内の洗濯物が上記排出される水と共に流動し
てストレーナを被覆するため排水孔が閉塞され、
排水能率が悪くなるという問題を抱えていた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、排水能率の向上を図り得る洗濯
機の排水装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。１は図示しない外箱に内設された槽たる
洗濯槽であり、図ではその底部の一部を示してい
る。２は洗濯槽１の底部に形成された凹部であ
り、この凹部２における底部には排水孔３が形成
されている。そしてこの凹部２の底部下面には弁
ケース部４が形成されており、その下面開口はカ
バー５にて閉塞されている。さらに弁ケース部４
の左側部には排水路６が形成されており、その先
端部には外箱外部に導出された排水ホース（図示
せず）が接続されている。７はベロー７ａを有す
る弁体であり、これは、弁ケース部４内にベロー
７ａを介して上下動可能に配置されていて、その
上方及び下方への移動により前記排水孔３を閉塞
及び開放する様になつている。８は弁体７のベロ
ー７ａ内に設けられたばねで、これにより弁体７
を上方へ付勢している。９はカバー５に取着され
た電磁石であり、そのプランジヤ１０は、弁体７
と連結されていて、電磁石９の通電により下方へ
吸引されて弁体７を上記ばね８のばね力に抗し開
放させる様になつている。さて、１１は突起部材
であり、これは、多数の通水孔１２ａを有する基
板の１２上面周辺部に複数の棒状の突起１３を突
設して構成されている。而してこの突起部材１１
は、基板１２が前記凹部２に収納されて前記排水
孔３縁部に配設されている。この場合突起１３は
洗濯槽１底部内面より上方へ突出している。１４
は周縁部に垂下壁部１４ａを有するストレーナで
あり、このストレーナ１４には多数の通水孔１４
ｂの他に突起挿通用の孔１４ｃが形成されてい
る。さらにこのストレーナ１４の下面には連結棒
部１５が形成されており、而してストレーナ１４
は、その垂下壁部１４ａが前記突起１３外方で且
つ凹部２内に収納される様に該連結棒部１５を介
して弁体７に連結されており、この結果、ストレ
ーナ１４は排水孔３を洗濯槽１内側から閉塞する
様に且つ弁体７の開閉に連動する様に設けられて
いる。

上記構成の作用を説明する。第１図に示す洗濯
機の洗い又はすすぎ状態においては、電磁石９が
断電状態にあり、従つて排水孔３は弁体７により
閉塞されている。さらにこの閉塞状態ではストレ
ーナ１４が、突起部材１１の突起１３の上端より
上方に位置されていて、突起部材１１を包囲して
いる。而して、洗濯槽１内での洗い又はすすぎが
終了された後電磁石９が通電されると、そのプラ
ンジヤ１０を介し弁体７が下方へ移動されて排水
孔３を開放し、又これと連動してストレーナ１４
が下方へ移動され、これにて突起部材１１の突起
１３が上端がストレーナ１４の孔１４ｃから洗濯
槽１内に突出される（第２図参照）。即ち、弁体
７の開放時には突起１３上端がストレーナ１４よ
り高く位置される。そして弁体７の開放により洗
濯槽１内の水が排水路６を通して排出される。こ
の排水時、その水により洗濯槽１内の洗濯物Ａが
ストレーナ１４に集中しても、この洗濯物Ａは第
２図に示す如く突起１３によりストレーナ１４か
ら離間されるので、ストレーナ１４が洗濯物によ
つて被覆されることなく、よつて排水孔３が閉塞
されず、これにて排水を能率よく行なわしめ得
る。又この排水時にはストレーナ１４の他に突起
部材１１の基板１２もストレーナとして作用する
ので、リント捕獲効果を高めることができ、よつ
て排水孔３が詰まつて弁体７による閉塞が不完全
になるという不具合が生ずることを防止できる。

尚上記実施例では、ストレーナ１４及び突起部
材１３のうちストレーナ１４を弁体７の開閉に連
動させる構成を例示したが、これは、突起部材１
１を弁体７の開閉に連動させる構成としても良
く、要はストレーナ１４及び突起部材１１のうち
一方を弁体７の開閉に連動させて弁体７の開放時
には突起部材１１の上端をストレーナ１４より高
く位置させる構成であれば所期の目的を達成でき
る。又上記実施例では突起部材１１の突起１３を
ストレーナ１４にて包囲する様にしたが、突起１
３はストレーナ１４の外周囲に位置される構成で
も良い。さらに、突起部材としては上記実施例の
突起部材１１に限られず、洗濯槽１底部に突起を
形成し、その突起自体を突起部材とする構成でも
良い。

その他の考案は上記し且つ図面に示す実施例に
限定されず、要旨を逸脱しない範囲内で種々変形
して実施できる。

本考案は以上の説明から理解される様に、スト
レーナ及び突起部材の一方を、排水孔開閉用の弁
体にこれの開閉に連動させ該弁体の開放時には突
起部材の上端をストレーナより高く位置させる様
にしたことを特徴とするものであり、これにて、
排水時において槽内の洗濯物が排水孔を閉塞する
ことを防止でき、よつて排水能率を向上させ得る
洗濯機の排水装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は洗濯
機の洗濯槽底部部分を表した縦断面図、第２図は
弁体開放状態にある第１図相当図である。 図中、１は洗濯槽（槽）、３は排水孔、７は弁
体、９は電磁石、１１は突起部材、１３は突起、
１４はストレーナである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 槽の底部に形成された排水孔と、この排水孔を
   開閉する弁体と、前記排水孔を前記槽内側から閉
   塞する様に設けられたストレーナと、前記排水孔
   の縁部に設けられた突起部材とを具備し、前記ス
   トレーナ及び突起部材の一方を前記弁体にこれの
   開閉に連動させ前記弁体の開放時には前記突起部
   材の上端を前記ストレーナより高く位置させる様
   にしたことを特徴とする洗濯機の排水装置。