JPS61235734A - 顕微鏡標本の自動染色装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ０発明の目的 （産業上の利用分野） この発明に係る顕微鏡標本の自動染色装置は、病院或は
各種研究所に於いて、顕微鏡観察を行なうためにスライ
ドガラスに貼着した組織片或は細胞（本明細書ではこれ
らをまとめて試料とする）を染色するのに利用される。

（従来の技術） 病院等に於いて、患部から切除した試料を顕微鏡により
観察し、病気の診断をすることが広く行なわれている。

このような顕微鏡観察による病気の診断を容易に行なえ
るようにするため、スライドガラスに貼着した試料を染
色することが行なわれており、この染色作業を自動的に
行なう自動染色装置も種々提供されている。

このような染色作業を行なう従来の自動染色装置は、い
ずれも染色処理に使用する液体を貯溜し上方が開口した
容器を基台上面に並べ、試料を貼着法のスライドガラス
をこの容器内の液体に予め定められた順番に浸漬するよ
うにしている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上述のような従来の自動染色装置では、顕微
鏡標本を染色する場合に１種類の染色方法しか実施でき
ず、顕微鏡標本の種類によっては必ずしも最良の染色効
果を得ることができない。

即ち、試料を染色する方法として、ＨＥ法、ＭＡＳ　５
ＯＮ−野口法、鍍銀決算従来から種々の方法が知られて
いる。これらの方法は、いずれを採用した場合でも試料
を染色することができるが。

最良の染色効果を得るためには試料の種類、により、更
には同種の試料であっても観察したい細胞部分により染
色方法を選択しなければならない。

これに対して、従来の自動染色装置は上述したように１
種類の染色方法しか実施できないため、最良の染色結果
を得るためには複数の染色装置を用意しなければならな
いが、高価で設置場所を要する染色装置を何台も用意す
ることは難しい、このため、従来は最良の染色効果を得
るために総て手作業による染色を行なったり、或は最良
の染色効果を得られなくても手許にある自動染色装置に
より染色を行なっているのが現状である。

本発明はこのような不都合を解消するため、１台で複数
種類の染色方法をしかも同時に実施できる顕微鏡標本の
自動染色装置を提供することを目的としている。

ｂ０発明の構成 （問題を解決するための手段） 本発明の顕微鏡標本の自動染色装置は、それぞれ染色に
使用する液体を貯溜し上方が開口した多数の容器を上面
に並べた基台を設けるとともに、染色すべき試料を貼着
したスライドガラスを収納した籠の上端部に設けた把手
に固定の係止部に対して係脱自在な吊下腕を、昇降及び
水平方向（二次元方向に移動自在であれば、移動は必ず
しも水平でなくても良い、）に移動自在とし、この吊下
腕と籠の把手との係脱、及び吊下腕の昇降と水平方向の
移動とを制御する制御器を設けている。

（作　　　用） 上述のように構成される本発明の顕微鏡標本の自動染色
装置によりスライドガラスに貼着した試料を染色する場
合、次のようにして行なう。

即ち、染色すべき試料を貼着したスライドガラスを１枚
乃至複数枚収納した籠を吊下腕に係合させて吊下げ、制
御器からの信号に基き、実施すべき染色方法により予め
定められた順番に従って、この吊下げ腕を水平方向に移
動させ、所定位置に移動した段階で籠を昇降させて上記
スライドガラスを処理液中に所定時間だけ浸漬する作業
を所定回数だけ繰り返し行なう、基板の上に容器に貯溜
した状態で置いた処理液の中には１本発明の自動染色装
置により行なえる染色方法を実施する際に必要となる液
体を具えておき、かつ同種の液体は常に同じ位置に存在
するようにしておくため、制御器からの指令により吊下
腕が所定の順番で移動し籠を昇降させれば、この籠に収
納されたスライドガラスに貼着された試料が所望の染色
方法によって染色される。染色方法を変える場合には、
制御器の操作パネルにより、制御器のプログラムを変換
すれば、吊下腕が移動するパターンが変り、別の染色方
法によって試料の染色を行なえるようになる。更に上記
プログラムを変えることで、２種類以上の試料の染色を
同時に、それぞれ異なる染色方法で染色処理することが
できる。この場合、一方の試料を１個の処理液中に浸漬
している間に、他の試料を別の処理液に移す作業を行な
う。

（実　施　例） 次に図示の実施例を説明しつつ本発明を更に詳しく説明
する。

第１図は吊下腕の水平方向の移動を、Ｘ−Ｙプロッタの
如き直交座標式の移動機構により行なえるようにした実
施例を示している。ケースの底板を兼ねる基板ｌの上面
には、それぞれ処理液を貯溜し上部が開口した多数の容
器２．２が整然と並べられている。容器は、本発明の自
動染色装置により実施できる染色方法が必要とする総て
の種類の処理液を貯溜できる数だけ具えるものとするが
、各染色方法で共通する処理液は異なる染色方法を実施
する場合でも同一の処理液を共用する。

このため、基板ｌの上面に整べる容器２の数は、自動染
色装置により実施できる染色方法の数が多くなってもこ
れに比例して多くなることはない。

即ち、各染色方法はいずれも「脱パラフイン行程」　「
水洗行程」　「染色行程」　「水洗行程」　「透徹行程
」の５行程に分けることができる。この内、最初の脱パ
ラフイン行程は、パラフィンで包埋された状態で薄切さ
れスライドガラスに貼着された試料中からパラフィンを
除去するもので、使用する処理液としてはパラフィンを
除去するためのキシレンと次の水洗行程に備える゛ため
のアルコールとを順番に使用する。二番目の水洗行程で
は水道流水と蒸留水とを使用して試料を洗浄し、次の染
色行程に送る。三番目の染色行程に於いては、染色方法
により異なる各種染色剤を使用してスライドガラスに貼
着された試料を染色するが、２種以上の染色剤を使用す
る場合、１つの染色剤への浸漬後１次の染色剤に浸漬す
る前に水洗を行なう、染色行程終了後は、水道水或は蒸
留水による水洗行程を経て透徹行程に移行する。この透
徹行程は、スライドガラスの上面に試料を覆うようにし
てカバーガラスを貼着する際に、両ガラスを接着するた
めの油性接着剤が付き易くするため、水洗時に付着した
水を除く行程で、アルコールとキシレンとを順番に使用
する。各染色方法は上述のような各行程から成るが、染
色行程で使用する染色剤を除き、他の４行程で使用する
処理液（水道水、蒸留水、アルコール、キシレン）は使
用する数等の若干の相違はあっても殆ど共通している。

このため、複数種類の染色方法を実施するために増やさ
なければならない容器２．２は、染色剤を貯溜する容器
だけで良い、又、染色剤についても異なる染色方法で一
部共通するものがあれば、これを共用する。

このように種々の処理液を貯溜した多数の容器２．２を
並べた基板１の上方には互いに革行な２本の案内レール
３．３が配設されており、両案内レール３．３に掛は渡
した支持梁４が両案内レール３．３の長さ方向（図面の
矢印ａ方向）に移動自在となっている。更にこの支持梁
４には、上記案内レールの長さ方向と直角な方向に移動
する移動具５が設けられている。支持梁４が案内レール
３．３に沿って移動する量と、移動具５が支持梁４に沿
って移動する量とは、別途設けた制御器（図示せず）に
よって制御されるようになっており、上記の支持梁４及
び移動具５は制御器の指令に基づいて水平方向に移動す
る。

移動具５には、この移動具５に付設された昇降機構によ
り昇降させられる吊下腕６が設けられており、この吊下
腕６に設はソレノイドにより駆動される係止具により試
料を貼着したスライドガラスを収納したｗｊ、７が吊り
下げられている。

このように構成される本発明の顕微鏡標本の自動染色装
置によりスライドガラスに貼着した試料の染色処理を行
なう場合、試料貼着済のスライドガラスを収納した籠７
を吊下腕６の係止具に吊下げ、制御器からの指令により
移動具５を予め定められた順番に従って水平方向に移動
させることでＩ１７を所定の容器２の上に順番に移動さ
せる。Ｉ１７が所定の容器２の上に移動したならば、吊
下腕６を下降させてこの９７に収納されたスライドガラ
スを容器２内の処理液中に浸漬する。この際、吊下腕６
を細かく上下に振動させる振盪作業を行なって処理液と
試料とを馴染ませる。所定時間の浸漬を終了したならば
、吊下腕６を上昇させて籠７を容器２から抜き出し、こ
のｗ１７を次の容器に向けて移動させ、以下この動作を
所定回数行なってｆｉ７内のスライドガラスに貼着され
た試料を所望の染色方法により染色処理する。

異なる試料の染色処理を行なうため、染色方法を変える
場合は、操作パネルにより制御器に読み込むプログラム
を変えれば、移動具５の動きが実施しようとする染色方
法に合わせて変わり、＠７内のスライドガラスに貼着さ
れた試料の染色を最適の方法により行なえるようになる
。

なお、上述の説明に於いては、基板ｌの上面に自動染色
装置が実施できる染色方法に必要な総ての処理液を貯溜
した容器２．２を載置するようにしたが、実施すべき染
色方法を変えると同時に、容器２．２の一部をそれに合
せて入れ換えるようにすれば、基板ｌの上面に載せてお
く容器２，２を少なくすることができる。この場合に於
いて。

染色方法毎に異なる処理液は前述したように染色剤だけ
で他は共用できるため、染色剤の容器のみをセットにし
、一括して入れ換えられるようにすれば、染色剤の入れ
換え作業を容易に行なえるようになる。

但し、基板１上に総ての処理液を貯溜した容器２．２を
並べた場合、異なる２以上の染色方法を同時に実施する
こともできるようになる。即ち。

スライドガラスを収納した＠７を容器２内に浸漬する時
間は数１０秒乃至数分あるため、１個の籠７の浸漬を行
なっている間に他の１１Ｅ７を移動させる。試料と処理
液とを馴じませるため吊下腕６を上下に振動させる振盪
作業は、ｌ１７を処理液に浸漬した直後と処理液から抜
き出す直前とに数秒ずつ行なえば十分である。即ち、未
染色の試料を貼着したスライドガラスを収納した第一の
ｗＬ７を所定の処理液の入った容器２内に入れて短時間
だけ振盪作業を行なったならば、このｌ１７と吊下腕６
との係合を外して、この吊下腕６のみを上昇させ、既に
他の処理液中に浸漬されている第二の籠７の上方に移動
具５を移動させる。その後吊下腕６を下降させ、この吊
下腕６と上記第二の籠とを係合させ、この第二の籠を短
時間振盪してから上昇させ、次の処理液内に移動させて
、この処理液中で短時間振盪させる。以下、この作業を
繰り返し行なうことで、複数種類の試料の染色処理を同
時に行なう。

吊下腕６を昇降自在とし、かつスライドガラスを収納し
た渣８の把手に固定の係止部と係脱自在とする構造は、
例えば第２〜３図に示すように構成することができる。

即ち、それぞれ案内レール３．３（第１図）に沿って移
動する丸棒状の支持梁４とこの支持梁４の上方に設けた
案内ロッド８とのうち、支持梁４に移動具５を第２図の
表裏方向に亘る移動及び回転自在に設け、この移動具５
の上方に突設した支持棒９の上端に設けたベアリング１
０を上記案内ロッド８の両側面（第２図は片側面のみ示
している。）に当接させている。移動具５の前側面に下
端を固定した支柱１１の上端にはブラケット１２を介し
て上部プーリ１３が設けられており、この上部プーリ１
３と支持梁４に固定の下部プーリ１４とに掛は渡したワ
イヤ１５を、上記支柱１１に昇降自在に係合した昇降具
１６に連結している。この昇降具１６にはソレノイド１
８と、それぞれ軸１９を中心として揺動して下端を遠近
動させる１対の吊下腕２０．２０とが設けられており、
各吊下腕２０，２０の下端には内方に向いた鉤片２１．
２１を固定している。各吊下腕の下端の鉤片２１．２１
の下端は、引張ばね２２の弾力により通電時以外は第３
図に示すように近付いた状態となるようにしている。

一方、スライドガラスを収納する１ｌＥ１８には第４図
に示すような把手２３を設け、この把手２３の中央に係
止部２４を固設している。この係止部２４の幅は、上記
ソレノイド１８への非通電時に於ける鉤片２１．２１の
間隔よりは大きいが、ソレノイド１８への通電時に於け
る上記間隔よりは小さくしておく。

このため、ソレノイド１８に通電した状態で昇降具１６
を下降させ、鉤片２１．２１を係止部２４よりも下方に
まで移動させてからソレノイド１８への通電を解除し、
上記昇降具１６を上昇させればｌ１７を吊り上げること
ができる。昇降具１６の昇降は、図示しないモータによ
り支持梁４を回転させ、この支持梁４に固定の下部プー
リ１４を回転させてワイヤ１５を循環させることにより
行なう。

又、図示の例では移動具５を１個だけ設けた例を示した
が、移動具５を複数個設ければ、複数のｌ１７を同時に
染色処理する場合に便利である。更に、籠７を容器２内
の処理液に順番に浸漬するための構造は１図示のような
構造に限定されず、多関節極座標制御式のマニピュレー
タにより行なっても良い。

Ｃ０発明の効果 本発明の顕微鏡標本の自動染色装置は以上に述べた通り
構成され作用するので、顕微鏡観察をすべき試料の種類
に応じた最適の染色方法を実施することができ、しかも
複数種類の試料をそれぞれ異なった染色方法により同時
に染色処理することも可能となり、少ない設置スペース
で多種類の試料染色を少ない時間でしかも良好に行なう
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の顕微鏡標本の自動染色装置の実施例を
示す斜視図、第２図は吊下腕を設けた移動具の１例を示
す縦断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ断面図、第４図は
籠の斜視図である。 ｌ二基板、２：容器、３：案内レール、４：支持梁、５
：移動具、６：吊下腕、７：＠、８：案内ロッド、９：
支持棒、１０：ベアリング、１１：支柱、１２ニブラケ
ツト、１３：上部プーリ、１４：下部プーリ、１５：ワ
イヤ、１６：昇降具、１８：ソレノイド、１９：軸、２
０：吊下腕、２１鈎片、２２：引張ばね、２３：把手、
２４：係止部。 特許出願人　　　株式会社　千代田製作所代　理　人　
　　小　山欽造（ほか１名）第　（図 第２図 Ｌ４− ！４４ｒｌＡ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. それぞれ染色に使用する液体を貯溜した上方開口の多数
   の容器を基台上面に並べ、染色すべき試料を貼着したス
   ライドガラスを収納した籠の上端部に設けた把手に固定
   の係止部に対して係脱自在な吊下腕を、昇降及び水平方
   向の移動自在とし、この吊下腕と籠の把手との係脱、及
   び吊下腕の昇降と水平方向の移動とを制御する制御器を
   設けた顕微鏡標本の自動染色装置。