JPS6123508B2 - - Google Patents

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JPS6123508B2
JPS6123508B2 JP56174687A JP17468781A JPS6123508B2 JP S6123508 B2 JPS6123508 B2 JP S6123508B2 JP 56174687 A JP56174687 A JP 56174687A JP 17468781 A JP17468781 A JP 17468781A JP S6123508 B2 JPS6123508 B2 JP S6123508B2
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JP
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hydroperoxide
test
borate
indicator
toluidine
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JP56174687A
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Tatsuku Uei Ramu Chaaruzu
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Miles Laboratories Inc
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Publication date
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Publication of JPS6123508B2 publication Critical patent/JPS6123508B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/26Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase
    • C12Q1/28Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase involving peroxidase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2326/00Chromogens for determinations of oxidoreductase enzymes
    • C12Q2326/10Benzidines
    • C12Q2326/14Ortho-Tolidine, i.e. 3,3'-dimethyl-(1,1'-biphenyl-4,4'-diamine)
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/904Oxidation - reduction indicators

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  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、試料中成分の分析に関するものであ
り、さらに詳しくは、過酸化活性を有する成分に
ついて試料を定量的もしくは半定量的に分析する
ことに関するものである。 尿、糞便中懸濁質および胃腸内物質のごとき試
料中の過酸化活性物質の存在を測定するために、
現在、多くの分析法が適用できる。ヘモグロビン
およびその誘導体は、それらが過酸化酵素に類似
した挙動を示すため、かかる過酸化活性物質の典
型的なものであると言える。このような物質は
又、擬過酸化酵素とも呼ばれている。過酸化活性
物質は、それが、過酸化物とベンジシン、o−ト
ルイジン、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジ
ジン、2,7−ジアミノフルオレン又はそれらに
類似した指示物質の間の酸化還元反応の触媒とな
つて、色の変化のごとき検出可能な応答を示す点
で酵素に類似している。従つて、試料中潜血の存
在を検出するほとんどの方法は、この擬過酸化酵
素活性によつている。 呈色指示薬の過酸化反応の酵素類似の触媒活性
に基づいたいくつかの方法が、長年に亘つて開発
されてきた。先ず、第1に、これらの方法には湿
潤化学反応操作法および浸漬・読み取り型の試薬
含有ストリツプ(細片)を用いる方法が含まれ
る。前者について典型的な例がリチヤード・エ
ム・ヘンリー(Richard M.Henry)等による
「臨床化学、その原理と技術(Clinical
Chemistry Principles and Techniques)」〔ハー
ジヤーズタウン(He−gersstown)、メリーラン
ド(Maryland):ハーバー・アンド・ロウ
(Harper and Row)、1974〕1124−1125ページに
述べられている。この方法は、氷酢酸(緩衝
剤)、ジフエニルアミン(指示薬)および過酸化
水素を用いている。かかる湿潤系を用いる方法に
よつても分析は可能であるが、いくつかの明白な
欠点を有し、それら欠点の多くは試薬が不安定で
あることと、感度が不充分であることである。か
かる試薬溶液に特徴的なことではあるが、安定性
(したがつて、感度)の低下が急激であるため溶
液を数日間貯蔵した後では新鮮な試薬溶液を調製
しておかねばならず、この必要性は分析者に余分
の時間を課することになると共に高価な試薬を浪
費しなければならないため不経済となる。 過酸化活性物質を定量するための第2の方法、
すなわち、現在臨床検査員や分析者に好まれてい
る方法はいわゆる浸漬−読み取り方式の試薬スト
リツプを用いる方法である。かかる分析用具の代
表的なものは、マイルス・ラボラトリーズ・イン
コーポレーテツド(Miles Laboratories Inc.)
のエームス・カンパニー・デイビジヨン(Ames
Company Devision)によつて製造され、ヘマス
チツクス(HEMASTIX,登録商標)なる名の下
に販売されている試薬ストリツプである。この試
薬ストリツプは、その本質において、プラスチツ
ク製の細片もしくは持ち手に固定された多孔質紙
のマトリツクスからなる。この紙には、有機過酸
化物とo−トルイジンの緩衝化された混合物が含
浸されている。この紙片を、ヘモグロビン、ミオ
グロビン、赤血球又は他の擬過酸化酵素を含む液
体中に浸漬すると紙片は青色を呈するが、その呈
色の強さは試料中の過酸化活性物質の濃度に比例
する。かくして、試薬ストリツプ上に現われた色
を標準色票と比較することにより、分析者は、試
料中未知物質の量を半定量的に測定することがで
きる。 従つて、試薬ストリツプが湿潤化学操作法に対
して有する利点は、主として2つ挙げられる。す
なわち、第1に、試薬の調製も付帯装置も不必要
であるため、ストリツプは使用に便利であり、第
2に、試薬が非常に安定化されるため、分析がよ
り正確にかつ高感度で行なわれ、さらには経済性
も大変良くなる。 しかしながら、湿潤化学操作法に対する試薬ス
トリツプ本来の利点があるにもかかわらず、その
安定性および感度については未ださらに改善の必
要性がある。擬過酸化酵素を定量にするための現
在の技術水準にある試薬ストリツプにおいては、
これらの性質は湿潤化学操作法のそれらに比して
大きく向上せしめられてはいるが、かかる試薬ス
トリツプが貯蔵時さらに安定化され、過酸化活性
物質に対しさらに高感度となるならば、技術に大
きな進歩をもたらすであろう。本発明に到る研究
活動が指向したのも、正に、これらの点を改良す
ることであつた。 上述の目的を達成するために少なくとも三つの
試みが先行文献に記録されている。ケミカル・ア
ブストラクト(Chemical Abstract)、第85巻、
186ページ(1976年)には、o−トルイジンおよ
びフエニルイソプロピルヒドロペルオキシドを含
有する試薬ストリツプを調製するための2段浸漬
法が記載されている。この方法において、溶液は
指示薬(o−トルイジン・二塩酸塩)およびポリ
ビニルピロリドンをエタノールに溶かすことによ
つて調製される。この溶液に、少量の界面活性剤
とPHを3.7に調製するに充分なクエン酸緩衝液が
加えられている。エチルセルロースを含浸した
紙片をこの溶液中に浸漬した後、乾燥している。
かくして含浸を行なつた紙を次に1,4−ジア
ザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、フエニルイ
ソプロピルヒドロペルオキシドおよびポリビニル
ピロリドンをエタノール−トルエン混合液に溶か
して得られた第2の溶液に浸漬している。この実
験の目的は、ビシクロオクタン誘導体とポリビニ
ルピロリドンを用いることにより、ペルオキシド
(過酸化物)と指示薬の組合せを安定化すること
であつた。 第2の方法は、米国特許第3853471号に開示さ
れている。この特許は、置換アミド基が主として
N−モルホリン基であるリン酸アミド又はホスホ
ン酸アミドの使用を教示している。 これらの試みの他に、米国特許第3252762号に
は、有機ヒドロペルオキシドをゼラチンのごとき
膠質物質内に物理的に封入するという開示があ
る。かくして、かかる試験用ストリツプ(テス
ト・ストリツプ)を使用する時、水性の供試試料
はゼラチンのカプセルを溶かし、それにより、ヒ
ドロペルオキシドが遊離し、さらに、過酸化活性
物質の存在下に指示薬と反応する。 これら先行技術はすべて、潜在的に相入れない
反応性成分(ヒドロペルオキシドおよび指示薬)
が早々と混じり合わないように試薬を安定化させ
ることを目的としているが、それによつてテス
ト・ストリツプの感度は低下している。したがつ
て、先行文献の方法は安定性を高めると同時に感
度をも高めるということを目的としたものではな
く、保存中に試薬の分解を防止することによつて
現に存する感度を保持せんとしたものである。 興味深いもう1つの先行文献は米国特許第
3236850号である。この特許は、触媒および酸化
剤として用いられる有機ヒドロペルオキシド類の
安定化を目的としている。この特許文献の特許権
者は、有機ヒドロペルオキシドと共に第1、2又
は3級アミン塩を使用することを開示している。
しかしながら、この先行技術は試薬含有テスト・
ストリツプを目的としたものではない。 本発明者は、上記した方法はいずれも、過酸化
活性物質を定量するためのテスト・ストリツプに
要求されるような安定性と感度を達成できないで
あろうということに気付いたので、全く異なつた
方針を採ることにした。この異なつた手法は研究
中に見出されたもので、それが本発明につながつ
て、向上した安定性と感度という目的を完全に充
足させる組成物および試験具が生まれることにな
つた。 しかしながら、さらに驚くべきことに、又別の
もう1つの利点が本発明の研究から生まれ出た。
それは本明細中に於て開示される試験具の改良さ
れた製造方法であつて、それによれば製造は前述
した先行文献中に列挙された方法に比べて格段に
簡略化される。すなわち、それは、1段浸漬法で
ある。 簡単に言えば、本発明は供試試料中の擬過酸化
酵素の存在を検出するための試験用組成物に関す
るものである。本発明の試験用組成物は有機ヒド
ロペルオキシド;ヒドロペルオキシドおよび擬過
酸化酵素の存在下で検出可能な応答を発する指示
薬;ならびに下記式で示される構造のホウ酸エス
テルを含有する。 (式中、n、nおよびpは同一でも、異なつて
いてもよく、それぞれ1〜約4の整数を表わ
す。) 本発明に係る試験具は担体マトリツクスに包含
された上記の組成物から成つている。本発明に係
る方法は、試験用組成物を調製する工程ならびに
それをマトリツクス中に組込む工程から成つてい
る。 試験用組成物中に使用せんとする有機ヒドロペ
ルオキシドは良く知られた多くの有機ヒドロペル
オキシドから選択することができる。しかし、そ
れは過酸化物に感受性を有する指示薬の存在下に
過酸化活性物質と反応して、色の変化又は試験用
組成物によつて吸収されたり反射されたりする光
の強さの変化のごとき検出可能な応答を発するこ
とができるものでなければならない。好適なヒド
ロペルオキシドは、t−ブチルヒドロペルオキシ
ド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピル
ベンゼンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル
ヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、パラ
メンタンヒドロペルオキシド又はそれらの混合物
である。もちろん、クメンヒドロペルオキシドが
最も好ましいことが判つている。 ヒドロペルオキシドおよび擬過酸化酵素の存在
下で検出可能な応答を発することができる多くの
指示薬が存在するが、これらはその性質のため
に、本発明に好適に使用できるものである。これ
らの指示薬にはいわゆる「ベンジシン型」化合物
が含まれるその代表的なものとして、ベンジシ
ン、o−トルイジン、3,3′,5,5′−テトラメ
チルベンジジン、2,7−ジアミノフルオレン又
はこれらを種々の割合で含む混合物が挙げられ
る。 本発明において、安定性および感度の向上に寄
与すると考えられるホウ酸エステルは、先に示さ
れた構造を有している。この一般的な構造を有す
る化合物としては、トリメタノールアミン ボレ
ート、トリエタノールアミン ボレートおよびト
リ(n−プロパノール)アミン ボレートが特に
適している。これらの化合物は上記一般式におい
て、m、n、およびpが同じ整数であつてそれぞ
れ1、2および3である場合に対応している。 本発明の組成物およびそれを用いた試験具に有
用なホウ酸エステルの使用量は巾広く変動させう
るが、これは後述する実施例および参考例におい
て示されている。参考例1において、クメンヒド
ロペルオキシドに対するトリエタノールアミン
ボレートのモル比は4.71である。一方、実施例1
においては、ヒドロペルオキシドに対するホウ酸
エステル(ボレート)のモル比は2.83(ヒドロペ
ルオキシドの二官能性を考慮すれば当量比は
1.42)である。 しかし、実施例および参考例中に示されている
ような約1.4〜約5の当量比の範囲は本発明にと
つて有用なホウ酸エステルの量に関して制限とな
るものではなく、試験用組成物の目的とする程度
の安定性と感度を達成できるならば、いかなる量
であつてもよい。この量は、実験室的に容易に決
定でき、それは本明細書の開示中に与えられてい
る。 本発明の好ましい参考例において、組成物は、
クメンヒドロペルオキシド、o−トルイジンなら
びにトリエタノールアミン ボレートを含有す
る。 試験用組成物は、典型的には、使用さるべき各
成分を少しずつ水又は他の適当な懸濁媒体もしく
は溶媒中に溶解又は懸濁させることによつて調製
される。かかる溶媒又は媒体としては、クロロホ
ルム、メタノール、エタノール、メチレンクロリ
ド、シクロヘキサン等が挙げられる。 試験具は1段浸漬法によつて調整しうる。すな
わち、担体マトリツクスの一部分を溶液又は懸濁
液に浸漬した後、乾燥する。かくして調整された
試験具は、約60℃〜約70℃で1〜3日もしくはそ
れ以上に亘るような促進条件下における保存後に
おいても反応性の低下はほとんど観察されなかつ
た。比較のために、ホウ酸エステルを用いること
なく同様に試験具を調製した。これらのストリツ
プを実質的に同一の促進試験条件下に保存する
と、反応性および感度の著しい低下が観察され
た。 本発明に係る試験具を作成するための担体マト
リツクスとしては多くの種類のものが用いられ
る。米国特許第3846247号はフエルト、多孔質セ
ラミツク細片、およびガラス繊維の織布又はマツ
トの使用を教示している。さらに、米国特許第
3552938号は木片、布、スポンジあるいは粘土質
物質の使用を教示している。英国特許第1369139
号には、担体マトリツクスとして羊毛状の合成樹
脂およびガラス繊維のフエルトを使用することが
示唆されている。もう1つの英国特許第1349623
号には下地の紙製マトリツクスの被覆として極細
フイラメントの光透過性の網の使用が提案されて
いる。ポリアミド繊維が仏国特許第2170397号に
開示されている。これらの示唆にもかかわらず、
従来、担体マトリツクスとして主として用いられ
てきた材料であつて本発明に特に適した材料は
紙のごとき吸水性の紙である。かくして担体マト
リツクス用の好適な材料を選択するに当つては、
大きな巾があること、該マトリツクスは各種の物
理的形状を取りうることが理解できる。これらす
べての型のものが本発明の範囲に入るものであ
る。 安定性および感度を向上させる本発明の組成物
を用いた方法が実現される機構は明らかではない
が、本発明に於て記述され、主張されたホウ酸エ
ステルの特異な化学的性質は、その推定に対して
合理的な根拠を与えるものである。過酸化物が一
般に不安定な化合物で、少なくとも自然界に存在
する大低の化合物よりも不安定であることは知ら
れている。あるものは爆発性である。有機ヒドロ
ペルオキシド(例えば、クメンヒドロペルオキシ
ド)のごとき、他のものは比較的安定であるが、
潜血感受性試験具に通常用いられるような酸の存
在下においては容易に分解すると考えられる。こ
の分解反応がここに述べたごとき被酸化性指示薬
の存在下で起るならば、酸化還元反応が起る。こ
の早々とした反応は過酸化感受性試薬ストリツプ
の感度低下の原因となるものと考えられる。 一方、ここに述べたごときホウ酸エステルにお
いては、二環構造(bicyclic structure)中の窒
素原子およびホウ素原子の配置が特異であり、
各々は別々の橋頭原子となつている。片方の橋頭
にある窒素原子は電子密度が大であつて、分子の
軸から外方に突出した非共有電子対を有してい
る。他の橋頭原子であるホウ素原子は分子の軸の
他端に位置し、電子が不足した状態であり、電子
密度の高い陰イオンと配位結合し易い。 したがつて、分子の窒素原子端が、電子密度が
高いためにプロトンと結合しうることは充分考え
られ、一方、電子が不足している橋頭のホウ素原
子は陰性のペルオキシド残基と配位結合しうる。
かくして、ここに議論する二環性分子におけるこ
の特異な電子の分布が、その分子をペルオキシド
のプロトンと酸素原子の間に化学的に挿入せしめ
配位結合したイオン対を形成することにより本発
明の試験用組成物中の有機過酸化物を安定化させ
ているものと考えられる。 かくして、本発明の試験用組成物においては、
供試試料の溶媒和力がペルオキシド−ボレート・
コンプレツクスを破壊し、ペルオキシドを遊離し
て、それが過酸化活性物質の存在下で指示薬を酸
化するまで、有機ヒドロペルオキシドが指示薬と
イオン的に反応することが妨げられるために安定
性が著しく増大するものと考えられる。 本発明を如何になしかつ用いるかをさらに明確
に示すために、さらには本発明の好ましい参考例
を説明するために、次に実施例および参考例を掲
げる。 A 試験用組成物および試験具の調製 参考例1 試験用組成物 脱イオン水150mlに次の成分を溶解させること
により、試験用組成物を調製した。各成分は、記
載された順序で水中に添加した。 クエン酸三ナトリウム 3.2g クエン酸 2.2g エチレンジアミン四酢酸四 ナトリウム塩 0.1g ジメチルスルホン 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.0g 6−メトキシキノリン 0.5g ジメチルスルホキシド 25.0ml アセトン 25.0ml クメンヒドロペルオキシド 2.0g トリエタノールアミン ボレート 10.0g (アルドリツチ・ケミカル・ コンパニー・インコーポレーテツド) o−トルイジン 0.4g 参考例2 試験具 ワツトマン3MM紙片を参考例1の試験具に
浸漬した。浸漬した紙片を約15分間70℃で乾燥
し、試験用組成物を含浸した担体マトリツクスを
作成した。次に、乾燥した担体マトリツクスを、
3M社から購入した両面接着テープを用いてプラ
スチツク(ポリスチレン)片もしくはプラスチツ
クの持ち手に貼り付けた。得られた試験具は過酸
化活性物質を含有していると思われる尿の如き供
試試料中に浸し、担体マトリツクスの呈色を観察
することによつて該物質を定量するために用いる
ことができる。 B 各種試験用組成物の安定性試験 実施例1 ホウ酸エステルの効果 本実験の目的は、トリエタノールアミン ボレ
ートの潜血試験用組成物に対する効果を他の公知
の添加剤の効果と比較して示すことであつた。次
の溶液を調製した。 クロロホルム 100ml o−トルイジン 0.5g 2,5−ジメチルヘキサン− 2,5−ジヒドロペルオキシド 2.0g ポリ(N−ビニルピロリドン) 10.0g かくして得られた溶液20mlずつに次表に示す添
加剤1gを加えた。これらの試験用組成物溶液を
室温で約5時間放置した後、観察した結果を次表
に示した。
【表】 C ホウ酸エステルによる試験具の安定化 参考例3 対照試験 擬過酸化酵素に対して感受性を有する試薬含有
ストリツプの作成のために次に示す試験用組成物
溶液を調製した。この配合中には本発明のホウ酸
エステル成分は含まれていない。 水 150ml クエン酸三ナトリウム 3.2g クエン酸 2.2g エチレンジアミン四酢酸四 ナトリウム塩 0.1g ジメチルスルホン 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.0g 6−メトキシキノリン 0.5g ジメチルスルホキシド 25.0ml アセトン 25.0ml クメンヒドロペルオキシド 2.0g o−トルイジン 0.4g ワツトマン3MM紙の1部分を上記の試験用
組成物溶液に浸漬した後、70℃で乾燥した。乾燥
した紙を約5mm角に切断した。そしてこれ等を
両面接着テープ(3M社より入手可能)を用いて
プラスチツク製の持ち手に貼着して試験具を作成
した。 参考例4 本発明の応用 クメンヒドロペルオキシドを添加する前に、10
gのトリエタノールアミン ボレートを添加した
他は上記の参考例3と同様にして溶液を調製し
た。この溶液から参考例3と同様にして試験具を
作成した。 参考例5 1,4−ジアザビシクロ〔2,2,
2〕オクタン クメンヒドロペルオキシドを添加する前に10g
の1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタ
ンを添加した他は上記の参考例3と同様にして溶
液を調製した。この溶液を参考例3と同様にして
試験具を作成するために使用した。 参考例6 ヘキサメチレンテトラミン クメンヒドロペルオキシドを添加する前に、10
gのヘキサメチレンテトラミンを添加した他は、
上記の参考例3と同様にして溶液を調製した。こ
の溶液から上記の参考例3と同様にして試験具を
作成した。 参考例7 安定性及び感度の比較 参考例3〜6の試験具を促進条件下におき、そ
れ等の相対的な安定性と感度を測定した。参考例
3〜5の試験具は約60℃で3日間保存され、参考
例6の試験具は約70℃で1日間放置された。これ
等の促進条件下におかれた試験具は、次に百万分
の一(1ppm)の血液を含有する尿中に浸漬する
ことによつてその感度が測定された。トリエタノ
ールアミン ボレートを含む試験具(参考例4)
のみがこの潜血濃度(すなわち、1dl当り0.015
mg)で色の変化を示した。他の試験具はこの潜血
濃度に対しては感受性を示さなかつた。 D 好ましい参考例 参考例 8 次に示す成分を150c.c.の水中で混合した。 クエン酸三ナトリウム 3.2g クエン酸 2.2g エチレンジアミン四酢酸四 ナトリウム塩 0.1g ジメチルスルホン 10.0g ラウリル硫酸ナトリウム 1.0g 6−メトキシキノリン 0.5g ジメチルスルホキシド 25.0ml アセトン 25.0ml トリエタノールアミンボレート 10.0g クメンヒドロペルオキシド 2.0g o−トルイジン 0.4g ワツトマン3MM紙のストリツプを上記の溶
液に浸漬し、70℃で乾燥した。乾燥した時点で
紙を1片4mmの方形に切断した。これらの方形
を、大きさが約8〜15mmのポリスチレン製の持ち
手に両面接着テープ(3M社製)を用いて貼り付
けた。 上記の実験例に従つて調製された試験具を、60
℃、3日間の促進試験に付したが、それ等は少く
とも0.015mg%の濃度で尿中に存在する潜血に対
し感受性を示すことがわかつた。 参考例 9 この参考例は本明細書中において開示された試
験具の第2の好ましい参考例を具体的に説明する
ものである。試験用組成物は、ビーカー中で次に
示す成分を、次に示す順序で、撹拌下で混合する
ことによつて調製された。 水 75ml クエン酸三ナトリウム 3.2g クエン酸 4.15g トリエタノールアミン ボレート 10.0g エチレンジアミン四酢酸 0.1g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g ジメチルスルホン 10.0g 6−メトキシキノリン 0.6g N,N−ジメチルホルムアミド 75ml クメンヒドロペルオキシド 3.0g o−トルイジン 0.8g ワツトマン3MM紙のストリツプを上記の組
成物に浸漬した後、約90〜92℃で約11分間乾燥し
た。乾燥したストリツプを次に両面接着テープを
用いてプラスチツク製の持ち手に貼り付けた。い
くつかのストリツプを70℃で1日間保存すること
によつて促進試験に付した。他のものは40℃で12
週間保存した。2組のストリツプは新鮮な全血を
尿で百万分の1に稀釈した溶液に接触させた時、
青緑色を呈した。 E 補充実施例 実施例 2 実施例1と同様にして次の溶液を調製した。 クロロホルム 100ml o−トルイジン 0.5g 2,5−ジメチルヘキサン− 2,5−ジヒドロペルオキシド 2.0g ポリ(N−ビニルピロリドン) 10.0g かくして得られた溶液20mlずつを2サンプル用
意し、それぞれのサンプルにN,N−ジ−n−プ
ロパノール−N−エタノールアミン ボレートと
N,N−ジエタノール−N−n−プロパノールア
ミン ボレートとをそれぞれ1g添加した。これ
らの試験用組成物溶液を室温で約5時間放置した
後、観察した。 その結果、N,N−ジ−n−プロパノール−N
−エタノールアミン ボレートおよびN,N−ジ
エタノール−n−プロパノールアミン ボレート
をそれぞれ添加したサンプルは、実施例1の表1
に示したトリエタノールアミン ボレートとほぼ
同様に、わずかに褐変するに過ぎず、尿中潜血に
対し高い感度を示した。 要約するに、前述の実施例および参考例は、本
発明(実施例1および2)の組成物および試験具
をいかに調製し使用するかを示し、又、安定性及
び感度の比較結果を呈示し(実施例1〜2および
参考例3〜7)、さらに又、本発明の好ましい参
考例を記述している(参考例8および9)。試験
用組成物におけるホウ酸エステルの使用効果は実
施例1および2に示されているが、試験具におけ
る効果は参考例3〜7に示されている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機ヒドロペルオキシド;該ヒドロペルオキ
    シドおよび過酸化活性物質の存在下で検出可能な
    応答を出すことができる指示薬;ならびに 次式: (式中、m、nおよびpは同一でも異なつてい
    てもよく、それぞれ1〜約4の整数を表わす。)
    で示される構造を有するホウ酸エステルからなる
    ことを特徴とする供試試料中の過酸化活性物質を
    定量するための試験用組成物。 2 ホウ酸エステルがトリメタノールアミンボレ
    ート、トリエタノールアミン ボレート、トリ
    (n−プロパノール)アミン ボレート又はそれ
    らの混合物である特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 3 ホウ酸エステルがトリエタノールアミン ボ
    レートである特許請求の範囲第2項記載の組成
    物。 4 有機ヒドロペルオキシドがt−ブチルヒドロ
    ペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイ
    ソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、2,5
    −ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキ
    シド、パラメンタンヒドロペルオキシド又はそれ
    らの混合物である特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 5 有機ヒドロペルオキシドがクメンヒドロペル
    オキシドである特許請求の範囲第4項記載の組成
    物。 6 指示薬ベンジシン、o−トルイジン、3,
    3′,5,5′−テトラメチルベンジシン、2,7−
    ジアミノフルオレン又はそれらの混合物である特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。 7 指示薬がo−トルイジンである特許請求の範
    囲第6項記載の組成物。 8 (a)クメンヒドロペルオキシド、(b)ベンジシ
    ン、o−トルイジン、3,3′,5,5′−テトラメ
    チルベンジシン、2,7−ジアミノフルオレン又
    はそれらの混合物から選択される指示薬、および
    (c)トリエタノールアミン ボレートを含有する特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。
JP56174687A 1977-03-14 1981-11-02 Test composition for determining peroxidation active material Granted JPS57103054A (en)

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