JPS6123424Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は収納袋に書類や図面などを収納して
その汚損や破損を防止するとともに、収納したま
まの状態で釘などに掛止して懸吊りしたり、又は
多数の収納袋を綴じたりすることができる書類、
図面等の収納袋に関するものである。

各種書類や設計図面（特に管庁の図面）、棒グ
ラフ、成績表及び講演資料などを裸のままで保管
したりすると、その取扱いが困難であるととも
に、それらの書類や図面などが汚損ないしは破損
したり、紛失したりすることがあつた。また多数
の書類や図面などを一つの袋に収納すると、必要
に応じて所要の書類や図面などを袋から取り出し
たり、収納したりする際に、それらのものが破損
したり紛失したりすることがあつた。

また多数の図面や書類などを整理して保管する
場合には、裸のまま積んでおいたり、又は大きい
袋に収納したりしておくと、紛失したり、また必
要の図面などを袋から取り出し難かつた。またこ
れらの図面や書類などをフアイルなどに綴じ込む
こともよく行われるが、この場合には書類や図面
の端部に綴じ込み用の孔を開ける必要があり、そ
の部分において文字や図面の一部が消失して判断
に困ることがあつた。

また会議や打合せなどの場合に図面やグラフな
どを人に見せる場には、それらのものを机上に置
いたままでは多数の人に見え難いので、垂直状に
吊り上げるとよいが、手に持つて吊り下げるのは
いろいろと不都合が多かつた。

本考案はこれらの従来における欠点を除去すべ
く、書類や図面などを少数枚ずつ（例えば１枚ず
つ）袋に収納して汚損ないし破損や紛失を防止
し、且つ袋に入れたままで内部の書類などを見る
ことができ、また袋に入れたまま吊り下げたり綴
じ込んだりすることを可能とした書類、図面等の
収納袋を提供するのを目的とするものである。

次に図面に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。図中、１は本考案の収納袋であつて、透明で
柔軟性を有する合成樹脂のシート２を横長の長方
形に形成したものを２枚重合し、その下端部と左
右両側端縁を高周波溶着により溶着（接着、その
他の方法によつて接合することも可能である）
し、上部が開放された袋状に形成されている。３
〜３は該収納袋１の左右両側端縁の上部と下部に
それぞれ横方向に突設された係止片であつて、そ
れぞれ縦長の長孔４が貫設してある。５は前記収
納袋１を形成する２枚のシート２のうちの１枚の
シート２の上端中央に半円形に切り欠いて設けた
取出し用凹部である。

本例の収納袋１に図面を収納する場合について
説明する。収納袋１の開口された上部より図面を
滑り込ませて収納するものであり、収納袋１は厚
みが薄く形成されているので収納した図面の表裏
にシート２が密接し、透明なシート２の外方から
図面をよく観察することができる。内部の図面を
取り出す場合は、取出し用凹部５に指先を入れて
図面を引き出せばよい。

また多数の図面や書類などを整理して保管する
場合には、これらのものを収納袋１に収納し、第
５図に示すように壁面またはボードなどに打ちつ
けた釘などに収納袋１の左右上部の係止片３の長
孔４を挿通して懸吊し保管することができる。こ
うすれば図面等が損傷することがなく、また必要
な図面等を容易に探し出すことができる。またこ
の場合には、下部の、係止片３に見出し紙を貼付
するか又は結びつけて見出しとするこてができ
る。

また図面やグラフ又は成績表などを収納袋１に
収納し、それを複数の人に見せて説明などをする
場合には、前記と同様に収納袋１を釘などに掛止
して懸吊し、それを見せながら説明すれば労せず
して自分も人も図面などがよく見え、説明がし易
くなるとともに説明を聞く人も理解することがで
きる。なお図面などが縦長の形状の場合には、一
側縁（例えば図の右側）の２個の係止片３を釘に
掛止して縦長状に懸吊することもできる。

また多数の書類や図面などを整理して保管する
場合に、それらのものを収納した多数の収納袋１
の一側縁（例えば図の右側）の２個の係止片３の
長孔４にそれぞれ綴り紐を通して結束し、綴り込
むことができる。（第６図参照） なおこの場合においても他の側縁（図の左側）
の係止片３に見出し紙を貼付するか又は結びつけ
て見出しとすることができる。

なお収納袋１のシート２に、第７図に示すよう
に縦横の直線を適宜間隔にて記入しておれば、線
グラフ又は棒グラフなどのグラフも袋内に収納し
た場合に、見る者にとつてグラフと数値との関連
がきわめて容易に理解される。

また収納袋１のシート２が柔軟性を有するの
で、横長の収納袋１を二つ折りにして左右の係止
片３を重合させ、重合した係止片３に紐を通して
二つ折りの状態で綴り込むこともできる。

係止片３が収納袋１の四隅角部の各先端に設け
てあると、多数の収納袋１を箱に入れて運送する
場合に、係止片３の先端が損傷することが多い
が、係止片３が隅角部より少し内側へ入つた位置
すなわち第１図図示Ｈだけ内側へ入つた位置に設
けてあるので係止片が損傷し難い。また長孔４が
係止片３に設けてあつて袋部本体には設けてない
ので、書類や図面などが釘や綴じ紐に邪魔される
ことなく、袋の内容積の端部まで完全に使用する
ことができる。

また収納袋１のシート２は透明のみと限定せず
半透明としてもよい。

上述のように本考案は、ほぼ角形に形成した合
成樹脂のシートを二枚重合して、その下端縁およ
び左右両側端縁を接合して袋状とした収納袋に、
書類や図面などを収納するようになつているの
で、書類や図面などの破損や紛失を防止すること
ができるとともに、その取扱いや保管が便利とな
る。

また書類や図面などを収納した収納袋に設けた
係止片の孔を利用して釘などに掛止し懸吊して整
理、保管をすることができるとともに、会議や打
合せなどの場合に多数の人に同時に見せることが
できて便利である。さらにまた図面や書類などの
入つた収納袋を、その係止片の孔を利用して綴り
込むことができるので、整理したり保管する場合
に便利である。なおこの場合には書類や図面に孔
を開ける必要がないので、それらを損傷すること
がない。

特に、本考案は２対の係止片を左右両側縁の
上・下端付近に上下および左右対称に突設したの
で、収納袋を縦方向および横方向のいずれに懸吊
する場合にも左右１対の係止片若しくは上下１対
の係止片を用いることにより安定した懸吊状態が
確保されるとともに、一側縁の上下の係止片の孔
にそれぞれ挿通した綴り紐を結束して綴り込むこ
とができるので、収納袋の整理や保管が非常に便
利となる効果がある。また係止片が上・下端付近
に設けてあるので、多数の収納袋を箱に入れて運
送する場合等に係止片の損傷が回避されるととも
に、係止片に縦長状の孔が貫設されているので、
Ｌ字形の釘や帯板状の懸吊部材等が孔内に対し容
易に挿脱され、収納袋を安定に懸吊することがで
きる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す、第１図は書類
図面等の収納袋の正面図、第２図は同平面図、第
３図は同じく側面図、第４図は収納袋の上部隅角
部の斜視図、第５図は複数個の収納袋を釘に掛止
して懸吊した状態の斜視図、第６図は同じく複数
個の収納袋の一側縁を綴じた状態の斜視図、第７
図は縦横の直線を記入した収納袋の正面図であ
る。 １……収納袋、２……シート、３……係止片、
４……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ角形に形成した透明または半透明の合成樹
   脂のシート２を二枚重合し、その下端縁および左
   右両側端縁を接合して上部が開放された袋状に形
   成し、前記左右両側端縁の上端付近および下端付
   近にはそれぞれ縦長状の孔４を有する２対の係止
   片３を上下および左右対称に突設したことを特徴
   とする書類、図面等の収納袋。