JPS6123005Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電解装置の電極を収容するボツクス構
造に関する。

電気分解の際、電解液中で高純度の製品を造り
出すために不純物が電極付近に浸入することを防
ぐなどの目的で電極を隔膜用の布で仕切られた
ボツクス内に収容する方式が従来より実施されて
いる。この様な電極を収容するボツクス構造とし
て、従来第１図及び第２図に示されたものが知ら
れている。すなわち、ボツクス構造１は上側に電
極を挿入する開口２を有するほぼ四角形状の枠組
３の開放された両側面中央部に、布４を周囲の
枠組３に貼着して取り付けて構成されている。し
かしこうした従来のボツクス構造では布を枠組
に接着剤で貼着して取り付けるため、作業が面倒
であるばかりでなく、枠組や布の乾燥状態、接
着面の状態、接着作業中混入する不純物等により
布の貼着状態が影響を受け、張り替え直後や操
業中に布の剥離が頻繁に発生していた。操業中
に布が剥離すると当該ボツクスの通電を停止
し、ボツクスの交換あるいはそのまま放置するの
で、操業効率の低下、更に剥離したものを張り替
えるには大変な手間がかかるばかりでなく、布
は再使用できないという問題があつた。

本考案は上記の欠点を解消するため接着剤を使
用しないで、布を袋状に形成し枠組にかぶせて
取り付けたボツクス構造を提供するものである。

本考案に従うボツクス構造が第３図及び第４図
に示されている。すなわち、枠組１１は従来と同
様縦枠１２，１３に上部棧板１４，１４′が電極
を挿入する開口を画するよう厚み方向に間隔をあ
けて取り付けられ、下部の横枠１５を合せてほぼ
四角形状に構成されている。この枠組１１には、
枠組がほぼぴつたりと納まる寸法に形成された袋
状の布１６が下側からかぶせられている。

なお枠組１１は木材、FRPなど電解反応に影
響されない材料で構成されるのが好ましく、また
袋状布１６は平布を裁断して縫製するか、筒状
の布を枠組１１の高さに合せて裁断して底部を縫
つて構成するなどいかなる方法で形成してもよ
い。

枠組１１にはかぶせた袋状布を緊張させるた
め一方の縦枠１２に所望幅の添木１７を挿入する
ための溝１８が設けられている。更に上部棧板１
４，１４′には糸貫通用の孔１９が設けられ、袋
状布１６の開口部付近にはこの孔１９を通つて
棧板１４，１４′に緊結するひも２０が取り付け
られている。

このような構造により袋状布１６は枠組１１
に下からかぶせられ、添木１７を挿入して緊張さ
せられ、更にひも２０によつて棧板１４，１４′
に結びつけられる。このため枠組や布が乾燥し
ていなくてもまた不純物が付着していても簡単な
作業で布は確実に枠組に取り付けられ使用中の
剥離や垂れ下りはなく優れた効果を示した。また
布の取り換えも極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のボツクス構造を示す
図である。第３図及び第４図は本考案に従うボツ
クス構造を示す図である。 １１……枠組、１６……袋状布、１７……添
木、１８……溝、１９……孔、２０……ひも。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上側に電極を挿入する開口を備えた四角形状の
   枠組みと、該枠組みにかぶせられた袋状の濾布と
   から成り、該枠組みにはかぶせられた該袋状濾布
   を緊張させるための添木挿入機構が備えられてい
   ることを特徴とする電解装置の電極を収容するボ
   ツクス構造。