JPS6122636Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は玩具のゼンマイ動力装置に関し、ゼン
マイと該ゼンマイ軸に取付ける駆動歯車を一個の
独立した単位装置体として構成し、この単位装置
体を用いてミニカー等の超小型玩具に対する駆動
機構の組立て作業が容易にできるように改良した
ものである。

玩具のゼンマイ駆動機構を組立てるには個々に
分離しているゼンマイ、軸、歯車等を一つ一つ機
枠の所定位置に取付けねばならず、特にゼンマイ
の取付けは熟練を必要として誰でも簡単にできる
という訳にはいかない。例えば、子供等に人気の
ある組立て自在なプラスチツクモデルに用いるゼ
ンマイ駆動機構は、子供等が最初から自分の好み
にしたがつて組立てることは非常に困難であり、
予め完成している駆動機構をそのまま利用してい
るのが現状であつて、子供等の興趣性や創作性を
満足させることはできない。

そこで、本考案はゼンマイ駆動機構の構成に必
要な部材のうちのゼンマイと該ゼンマイの軸に取
付ける駆動歯車（いわゆる一番歯車）とを予め一
個の独立した単位装置体として構成し、この単位
装置体を用いることによつて子供等が各種態様の
ゼンマイ駆動機構を容易に組立てできるゼンマイ
動力装置を提供しようとするものである。

即ち、本考案の特徴とするゼンマイ動力装置体
は、これを添付図面に示した実施例を参照しなが
ら説明すると、ゼンマイ１を収容できる器体２の
開放面側に支持枠体３を突き合わせるようにして
取付け、器体２と支持枠体３間にゼンマイ軸４を
回転自在に横架し、このゼンマイ軸４には器体２
内に収設したゼンマイ１の内端１ａを、また該ゼ
ンマイ１の外端１ｂを器体２にそれぞれ取付ける
一方、ゼンマイ軸４には上記支持枠体３側に位置
させて駆動歯車５を回転自在に取付け、この駆動
歯車５とゼンマイ軸４とを係脱自在に結合して成
るものである。

上記構成において、器体２の周壁２１にはゼン
マイ１の外端１ｂを取付ける小孔２２を、また底
板２３にはゼンマイ軸４の支持孔２４をそれぞれ
設け、周壁２１には３箇所に切欠き部２５を設け
てある。この切欠き部２５の底辺には支持枠体３
を係止固定するための切込み２６と止着爪片２７
を設けてある。一方、支持枠体３は軸受部３１に
３本の支脚３２を放射状に突設し、これら支脚３
２を中間から直角に折り曲げた三つ股構造であつ
て、各支脚３２の各先端には上記切込み２６に係
入する係止片３３と上記止着爪片２７を折り曲げ
て係止する凹部３４を設けてある。

また、支持枠体３上には該支持枠体３を後述す
る機枠に係止するための突起３５を設けてあり、
３６は軸孔である。

しかして、ゼンマイ軸４に嵌着され、これと一
体に結合した軸体６上には弾性を有する係止爪７
を３個突設し、軸体６に設けてある切込み６ａは
ゼンマイ１の内端１ａの取付け部として用いら
れ、また軸体６には前述した駆動歯車５を回転自
在に嵌着すると共に、軸体６の一端部側はゼンマ
イ巻き締め用の摘み（図示せず）を取付ける角軸
部６ｂに形成されている。駆動歯車５の一側面部
に凹面部５１を設けてあり、この凹面部５１の内
周縁５２は波状に形成され、この内周縁５２に上
記係止爪７が係脱し、ゼンマイ１を巻締める時に
係止爪７は内周縁５２上を滑つて駆動歯車５は回
転しないが、ゼンマイ１の解弾時には内周縁５２
に係止爪７が係止して駆動歯車５を駆動できる仕
組になつている。

以上の構成によれば、第１図に示す如く本ゼン
マイ動力装置を機枠８に取付け、駆動歯車５と車
軸９との間に運動歯車群を介在させることによつ
て車輪９１を駆動するゼンマイ駆動機構を簡単に
組立てできることになる。この場合、器体１に結
合する支持枠体３を三つ股状の脚構造として実施
すれば、駆動歯車５に噛み合わせる次位の連動歯
車の取付け位置は複数個所を選ぶことができ、駆
動機構を好みの態様に組立てることが可能とな
る。

本考案は上記の如くであつて、ゼンマイとその
駆動歯車を器体と支持枠体により構成したケース
内に収設し、これを一個の独立した単位装置体と
して機枠に取付けできるから、駆動機構の組立て
作業は非常に容易となり、ゼンマイの取付作業時
に生じ勝ちな手先を傷つける心配が全然なくなつ
て、子供等でもゼンマイ駆動機構を安全かつ容易
に組立てることが可能であり、特に超小型玩具の
駆動機構を組立てる場合には非常に便利であつ
て、その実用的価置は極めて多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
機枠に取付けた状態の正断面図、第２図は本考案
装置の斜視図、第３図は同上分解斜視図である。 図中、１はゼンマイ、１ａは内端、１ｂは外
端、２は器体、３は支持枠体、４はゼンマイ軸、
５は駆動歯車、６は軸体、７は係止爪、５１は凹
面部、５２は内周縁である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ゼンマイを収容できる器体の開放面側に支持
   枠体を突き合わせるようにして取付け、器体と
   支持枠体間にゼンマイ軸を回転自在に横架し、
   このゼンマイ軸には器体内に収設したゼンマイ
   の内端を、また該ゼンマイの外端を器体にそれ
   ぞれ取付ける一方、ゼンマイ軸には上記支持枠
   体側に位置させて駆動歯車を回転自在に取付
   け、この駆動歯車とゼンマイ軸とを係脱自在に
   結合して成ることを特徴とする玩具のゼンマイ
   動力装置。 (2) 駆動歯車とゼンマイ軸の係脱手段として、駆
   動歯車の一側面部に凹面部を設けると共に、該
   凹面部の内周縁を波状に形成し、この内周縁に
   係脱自在である係止爪をゼンマイ軸上に固定し
   て成ることを特徴とする前記実用新案登録請求
   の範囲(1)項記載の玩具のゼンマイ動力装置。