JPS6122509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートのエアサポートマツトに関し、
更に詳細に説明すると、車両等のシートのクツシ
ヨン部等に内装され、エア注入口よりエアポンプ
等を用いてエアが注入されるようになされたシー
トのエアサポートマツトに関する。

従来より、車両等のシートにおいては着座者の
ホールド感を向上させ、或いは着座者の体格が好
み等に応じてシートの座感を変更し得るように、
更にはランバーサポート及びサイサポート等を構
成するためにエアサポートマツトが用いられてい
る。

このエアサポートマツトとして従来第１図に示
す如く、ゴムチユーブ、ゴム成型品または塩化ビ
ニールシート等によつて環状に形成されたチユー
ブ１と、そのチユーブ１の内部或いは外部に配設
された硬質の形状保持用の底板２とから構成さ
れ、チユーブ１にエアを注入口３に連結されたエ
アパイプ４を通じて注入することによつてチユー
ブ１の中央部を膨出させる型式のエアサポートマ
ツトが提案されている。

然し乍ら、この構成によるとチユーブ１内にエ
アを注入すると、膨出部の形状が球面状となり着
座者の接触面積が少なくなつて着座者を安定に支
持する事が出来ない欠点を有する。

本考案の目的はエアサポートマツトとしての柔
軟性を有し、且つエアサポートマツトのエア注入
時においてその表面が球面状とならず着座者を極
めて安定した状態で支持する事が出来るサポート
性及び座感の優れたシートのエアサポートマツト
を提供するもので、以下図面を参照して詳述する
所より明らかとなるであろう。

第２図Ａ及びＢには本考案に係るシートのエア
サポートマツトの一実施例の概略が示されてお
り、このエアサポートマツト１０はランバーサポ
ート、サイサポート及び座面調節用サポート等に
適用し得るもので、柔軟性及び伸縮性を有する主
チユーブ１１と、この主チユーブ１１の両側部に
夫々配設された一対のエア封入補助チユーブ１５
Ａ，１５Ｂとから構成されている。

主チユーブ１１はゴムチユーブ、ゴム成形品及
び塩化ビニールシート等の柔軟性及び伸縮性を有
する材質で袋状で且つ偏平状に形成されており、
その内側底部には硬質の形状保持用底板１２が配
設され、且つ底板１２及び主チユーブ１１に貫通
形成されたエア注入口１３にエアポンプ１４が連
結され、このエアポンプ１４を通じて図示しない
エアポンプからのエアが主チユーブ１１内に注入
される。

エア封入補助チユーブ１５Ａ及び１５Ｂの夫々
は断面略々三角形状に形成された柔軟性を有する
チユーブ１６内にエアを注入して密封して構成さ
れ、それらが底辺を外側として対称となるように
主チユーブ１１の底板１２とは反対側の外表面両
側部に夫々接着等の固着手段によつて配設されて
いる。

尚、エアポンプ１４或は主チユーブ１１に安全
弁を取付けると主チユーブ１１に必要以上のエア
が注入されないようにする事が出来、この際安全
弁の作動時に笛の音が鳴るようにすればシートに
内装されて外部から視認されないエアサポートマ
ツト１０の膨張を聴覚で認識する事が可能とな
る。

以上が本考案に係るシートのエアサポートマツ
トの一実施例の構成であるが、次にその作用を説
明すると、先ず主チユーブ１１にエアを注入する
以前の状態では、第２図Ａ及び第３図Ａに夫々示
す如く、主チユーブ１１は偏平状態を保ち、従つ
てエア封入補助チユーブ１５Ａ及び１５Ｂがそれ
らの傾斜面１７を外上りに傾斜させた状態となり
これら傾斜面１７によつて着座者を保持する。而
して主チユーブ１１にエアをエアポンプ１４を介
して注入すると、第２図Ｂ及び第３図Ｂに夫々示
す如く、主チユーブ１１の底面は形状保持用底面
板１２によつて規制されているので、これとは反
対側の面が徐々に膨出され、主チユーブ１１の中
央部付近に膨出部１８が形成される。この膨出部
１８の膨出に応じてエア封入補助チユーブ１５Ａ
及び１５Ｂも徐々に上方に押圧されて、その傾斜
面１７が底板１２と略々平行状態となり、従つて
着座者を主チユーブ１１の膨出部１８の頂面とエ
ア封入補助チユーブ１５Ａ及び１５Ｂの傾斜面１
７で保持することになり、着座者に不安定感を与
える虞れがない。又、着座者の荷重が左右何れか
一方に偏寄つてもエア封入補助チユーブ１５Ａ又
は１５Ｂによつてサポートされるので安定感があ
る。

以上のように本考案に依れば、エアサポートの
柔軟性が主チユーブ及びエア封入補助チユーブに
よつて保持されるので、従来品の如き異物感を着
座者に与える事がなく、又主チユーブにエアを注
入する以前においては一対のエア封入補助チユー
ブによつて着座者を保持し、主チユーブにエアを
注入した場合は主チユーブの膨出部及びエア封入
補助チユーブによる広い接触面積で着座者を保持
し得るので、安定した座感を着座者に与えること
が出来、しかも主チユーブへのエア注入量を調整
することにより着座者の体形に応じた最適の曲面
を形成することが出来、又、着座者の荷重が一対
のエア封入補助チユーブの何れか一方側に偏寄つ
ても、これらエア封入補助チユーブによつてサポ
ートされるので着座者の姿勢が崩れる虞れもな
く、その上構成が主チユーブと一対のエア封入補
助チユーブとを有するだけで良いので極めて簡易
である等の実用上優れた効果を有する。

尚上例に於いては主チユーブ１１の内面に形状
保持用底板１２を配設したが、これを外面に配設
するようにしても良く、又形状保持用底板の各片
にチユーブ材を接着して主チユーブを形成するよ
うにしても良い。

又、エア封入補助チユーブ１５Ａ，１５Ｂの形
状は上例に限らず、柔軟性を持たせた場合には円
筒形、角筒形等任意の形状とし得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシートのエアサポートマツトを
示す概略断面図、第２図Ａ及びＢは本考案の一実
施例を夫々示すもので、主チユーブへのエア注入
前及びエア注入後の状態を夫々示す断面図、第３
図Ａ及びＢはその各状態の斜視図である。 図中、１０……シートのエアサポートマツト、
１１……主チユーブ、１３……エア注入口、１４
……エアポンプ、１５Ａ，１５BB……エア封入
補助チユーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートに内装され、エア注入口よりエアが注入
   されるようになされたシートのエアサポートマツ
   トにおいて、エアの注入によつて一面の中央部が
   膨出する柔軟性及び伸縮性を有する主チユーブ
   と、該主チユーブの膨出側両側部に夫々配設され
   た一対のエア封入補助チユーブとを有し、前記主
   チユーブ内へのエアの注入調節によつて当該主チ
   ユーブの膨出部頂面と前記エア封入補助チユーブ
   の外表面との突出位置を調整するようにした事を
   特徴とするシートのエアサポートマツト。