JPS6122223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 １ 考案の技術分野 本考案は庫本体の上部に機械室を設けた冷蔵庫
に関する。

２ 従来技術 近時、家庭用の冷蔵庫は大形化する傾向にあ
り、これに伴い高さも高くなる傾向にある。とこ
ろが従来からの冷蔵庫は、圧縮器等を収納する機
械室を庫本体の下部に設けているところから、斯
かる従来の冷蔵庫をそのまま大形化した場合に
は、庫本体の上部にまで使用者の目が行き届かな
くなる等の不都合が生ずることもあり、従つて最
近の大形冷蔵庫では、機械室を庫本体の上部に設
けてその分庫本体の高さを低くすると共に庫本体
の庫内のペースも広くしたものが出現している。
而してこの冷蔵庫においては、機械室に圧縮器や
凝縮器を収納配設する他、該圧縮器の吐出口と凝
縮器の冷媒流入口との間を庫本体内を通した放熱
管にて連通する様にしている。

３ 従来技術の問題点 上記の冷蔵庫では、放熱管の途中における連結
部が庫本体内に位置するため、その連結作業が面
倒で、しかも庫本体の組立て後にはその連結が困
難で該連結作業は庫本体の組立て手順に合わせて
行なわなければならず、総じて冷蔵庫の生産性を
低くする原因となつていた。

４ 考案の目的 本考案の目的は放熱管の連結作業を適時に且つ
容易に行ない得る冷蔵庫を提供するにある。

５ 考案の構成 本考案は、放熱管を複数に分割して各分割管部
を前記庫本体の下面部及び前面部等に配設し、各
分割管部の分割端部を前記機械室内に突出させて
相互に連結したことを特徴とする冷蔵庫である。

６ 考案の実施例 以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。まず第１図において、１は庫本体で、こ
れは外箱２、内箱３、箱形の冷凍室用冷却器４相
互間に断熱材５を充填して構成されており、冷凍
室用冷却器４内は冷凍室６とされ、又内箱３内は
冷蔵室７とされている。そして該冷蔵室７内には
冷蔵室用冷却器８が配設されている。尚、９は冷
凍室用扉、１０は冷蔵室用扉である。さて、第１
図及び第２図において、１１は庫本体１の上部に
配設した箱体で、これの内部は機械室１２とされ
ており、該機械室１２の前面たる箱体１１の前面
は放熱口１３とされている。そしてこの箱体１１
の背板部には複数の通気孔１１ａが形成されてい
る。１４は圧縮器であり、機械室１２の奥部に支
持台１５及びゴム脚１６等を介して配設されてい
る。１７は凝縮器であり、これは第３図に示す如
く蛇行状に折曲された凝縮パイプ１８に放熱ワイ
ヤ１９を多条に添着して構成されており、全体と
してＬ字状をなす。この場合、凝縮器１７の曲部
１７ａには放熱ワイヤ１９は添着されていない。
而してこの凝縮器１７は第２図に示す如く機械室
１２の放熱口１３側に支持具２０を介して配設さ
れている。そしてこの凝縮器１７の曲部１７ａに
は圧縮器１４に対向する様に金属製例えばアルミ
ニウム製の薄肉な板材２１が装着されており、さ
らに該凝縮器１７の曲部１７ａの放熱口１３側に
は例えば軟質発泡テープからなる吸音部材２２が
板材２１に貼着されて設けられている。２３は機
械室１２の放熱口１３に装着された例えばプラス
チツク製の化粧カバーであり、これは、左右方向
に延びる多数の風向片２４を有するルーバ状をな
す。そしてこの化粧カバー２３の上下方向の略中
間部には内方に突出する逆コ字形の仕切部２５が
形成されており、さらに風向片２４は夫々外方へ
向け上向きに傾斜する様に形成されている。

さて第４図において、上記圧縮器１４の吐出口
１４ａと凝縮器１７における凝縮パイプ１８の冷
媒流入口１８ａとの間は庫本体１内を通した放熱
管２６により連通されており、該放熱管２６は三
本の分割管部２７，２８及び２９を直列に連結し
てなるもので、詳細には次の経路を巡る。ここで
便宜上第１の分割管部２７内の冷媒の流れを矢印
Ａで示し、同様に第２の分割管部２８内のそれは
矢印Ｂで、第３の分割管部２９内のそれは矢印Ｃ
で夫々示し、この冷媒の流れに沿つて述べる。即
ち、第１の分割管部２７は、矢印Ａ（冷媒の流
れ）から判る様に、機械室１２内の圧縮器１４の
吐出口１４ａから、庫本体１内に入り、その背面
部１ａの左端部（背面から見ての左）、下面部１
ｂ、背面部１ａ略中央、背面部１ａの右端部を順
に巡つて機械室１２内に突出されている。而して
この突出端部（第１の分割管部２７の分割端部）
２７ａは、Ｕ字状の連結管３０（第５図参照）を
介して第２の分割管部２８の機械室１２内に突出
する一端部（分割端部）２８ａに連結されてい
る。この第２の分割管部２８は該連結管３０部分
から、矢印Ｂで判る様に、庫本体１内の上面部１
ｃ、前面部１ｄを図の如く巡つて上面部１ｃに至
り、そして他端部（分割端部）２８ｂが機械室１
２内に突出する。この他端部２８ｂはＵ字状の連
結管３１（第５図参照）を介して第３の分割管部
２９の機械室１２内に突出する一端部（分割端
部）２９ａに連結されている。この第３の分割管
部２９は、矢印Ｃから判る様に、該連結管３１部
分から、庫本体１内の上面部１ｃ、前面部１ｄを
図の如く巡つて上面部１ｃに至り、そして他端部
２９ｂが機械室１２内に突出し、凝縮器１７の吐
出口１８ａと接続する。尚、該凝縮器１７の凝縮
パイプ１８の冷媒流出口１８ｂはキヤピラリチユ
ーブ３２に接続されており、このキヤピラリチユ
ーブ３２はサクシヨンパイプ３３に添着されて庫
本体１内に通され、冷凍室用冷却器４及び冷蔵室
用冷却器８に冷媒を供給する様になつている。
尚、３２ａはドライヤである。ここで、圧縮器１
４から吐出された高温の気化冷媒は、放熱管２６
及び凝縮器１７により放熱されて液化（凝縮）さ
れるものであり、凝縮器１７は全凝縮作用の約10
％を狙う。この場合、放熱管２６は庫本体１内の
下面部１ｃにおいて蒸発皿加熱パイプとして作用
し、前面部１ｄにおいて防露パイプとして作用す
る。

この様な本実施例によれば次の効果を得ること
ができる。放熱管２６を複数の分割管部２７，２
８及び２９に分割して各分割管部２７，２８及び
２９を庫本体１内の前面部１ｄ及び下面部１ｃ等
に配設し、そして各分割管部２７，２８及び２９
の各端部（分割端部）２７ａ，２８ａ，２８ｂ，
２９ａを機械室１２内に突出させて相互に連結す
る様にしたので、該放熱管２６における連結時期
は、放熱管２６を庫本体１内で連結する従来とは
異なり、庫本体１の組立例えば断熱材５の充填の
前あるいは後のいずれでもよく、しかも該連結作
業は庫本体１外で行なうので、その作業を容易に
行ない得る。しかも該放熱管２６における連結部
は機械室１２内に位置されるので、圧縮器１４及
び凝縮器１７の設置作業等と共に該放熱管２６の
連結作業も行ない得るので、組立作業の集中化も
図り得て冷蔵庫の組立作業の能率向上も図り得
る。

７ 考案の効果 本考案は以上の記述から明らかな様に、放熱管
の連結作業を適時に且つ容易に行ない得、しかも
冷蔵庫の組立作業の能率向上も図り得、総じて生
産性の向上を大いに図り得る冷蔵庫を提供し得
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の縦断側面図、第２図は要部の拡大縦断側面図、
第３図は凝縮器の拡大斜視図、第４図は放熱管の
配管を主として表わす背面からの斜視図、第５図
は放熱管連結部分の拡大斜視図である。 図中、１は庫本体、１２は機械室、１４は圧縮
器、１７は凝縮器、２６は放熱管、２７，２８及
び２９は夫々第１、第２及び第３の分割管部であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫本体の上部に圧縮器及び凝縮器を収納する機
   械室を設け該圧縮器の吐出口と凝縮器の冷媒流入
   口との間を前記庫本体内に通した放熱管にて連通
   する様にしたものにおいて、前記放熱管を複数に
   分割し各分割管部を前記庫本体内の下面部及び前
   面部等に配設し、各分割管部の分割端部を前記機
   械室内に突出させて相互に連結したことを特徴と
   する冷蔵庫。