JPH0512683Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は給水タンクの水を給水管を介して製氷
皿に供給して製氷を行う自動製氷機を備えた冷蔵
庫に係わり、特に給水管の取付構成を改良した自
動製氷機付冷蔵庫に関する。

（従来の技術） 従来より自動製氷機付冷蔵庫にあつては、製氷
室に製氷皿を配設する一方、冷蔵室に給水タンク
を配設し、そして給水タンクの水を、給水ポンプ
により給水管を介して製氷皿に供給するようにし
ている。この場合、給水管は、冷蔵室の背面壁に
形成された孔を通して一旦冷蔵庫の背部外側に導
出した後、製氷室の背面壁に形成された孔を通し
て製氷室内に導入し、そして孔と給水管との隙間
はシール剤によりシールするようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来の給水管の取付構成で
は、給水管を冷蔵室から一旦冷蔵庫の外側に導出
し、再び製氷室内に引込むようにしているため、
給水管の配設作業が面倒で、作業性に劣るという
問題があつた。

そこで本考案の目的は、製氷皿に給水する給水
管の取付けを容易に行うことができる自動製氷機
付冷蔵庫を提供するにある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案の自動製氷機付冷蔵庫は、給水管を断熱
体で覆つて管路ユニツトを構成し、この管路ユニ
ツトを、製氷室に設けられた取付部に取付け、断
熱体から突出された給水管の入口側端部を、製氷
室と給水タンクが配設された別の室とを仕切る仕
切壁に形成された孔を貫通して前記給水ポンプの
吐出口に連結した構造としたことを特徴とするも
のである。

（作用） 給水管の入口側を仕切壁の孔に貫通させるよう
にして、管路ユニツトを製氷室に取付け、そして
給水管の入口側端部を給水ポンプの吐出口に接続
するという簡単な作業で給水管の配設作業を終了
するので、作業性が向上する。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

まず第１図において、１は冷蔵庫本体で、これ
には冷凍室２、製氷室３、冷蔵室４が上から同順
に形成されおり、また冷凍室２の背部には冷却器
室５が形成されている。そして、冷却器室５内に
配置された冷却器６により冷却された空気は、図
示しないフアンにより、冷凍室２内に供給される
外、冷凍室２と製氷室３との間の仕切壁７に形成
された冷気供給孔８を介して製氷室３内に供給さ
れると共に、冷却器室５の後部に形成された冷気
供給路９を介して冷蔵室４内に供給されるように
なつている。

さて、１０は製氷室３内に配設された自動製氷
機で、これは基枠１１に製氷皿１２を上下反転動
作可能に取付けると共に、この製氷皿１２の下方
に貯氷容器１３を出し入れ可能に収納して成る。
そして、製氷皿１２に供給された水が冷却されて
氷になると、製氷皿１２が反転されて氷を貯氷容
器１３内に落とし、その後、製氷皿１２が元の状
態に反転され、再び給水されるという動作を繰返
す。

１４は冷蔵室４内に出し入れ可能に収納された
給水タンクで、この給水タンク１４の水は一旦定
量貯水用の水受皿１５内に供給され、製氷皿１２
内にはこの水受皿１５から給水ポンプ１６により
給水管１７を介して供給されるようになつてい
る。この給水管１７は、アルミニウム管１７ａと
合成樹脂管１７ｂとを上下に連結して構成され、
中間部には氷結防止用のヒータ１８が巻装されて
いる。

斯かる給水管１７は、第２図に示すように、発
泡性樹脂等の断熱体１９に排水管２０と共に管路
ユニツト２１として構成されている。即ち、断熱
体１９には２箇所に収納用凹部１９ａ（第１図参
照、１個のみ図示）が形成され、一方の収納用凹
部１９ａに給水管１７のヒータ１８巻装部分を収
納するように配設した後、収納凹部１９ａに断熱
材製の蓋２２を取付ける。また、図示しない他方
の収納用凹部には排水管２０を収納している。
尚、この排水管２０は、前記冷却器６の除霜によ
つて生じた水或は冷凍室２内の水を仕切壁７に形
成された排水路（図示せず）から受けて、これを
製氷室３の背部に形成された排水部（同じく図示
せず）に排出するもので、これにもヒータ（図示
せず）が巻装されている。一方、第１図に示すよ
うに、製氷室３の背部には、前記仕切壁７からや
や下方に延出された背部断熱壁７ａと、製氷室３
及び冷蔵室４間を仕切る仕切壁２３との間に、取
付部としての取付凹部２４が形成されていると共
に、仕切壁２３のうち取付凹部２４の底部に相当
する位置に孔２５が形成されている。

而して、組立て時に自動製氷機１０を製氷室３
内に配設する前の工程で、管路ユニツト２１を取
付凹部２４に取付ける。それには、まず断熱体１
９を第１図に二点鎖線で示すように傾けた状態に
して、断熱体１９から下方に突出している給水管
１７の合成樹脂管１７ｂの下方部分を仕切壁２３
の孔２５に挿入し、そして断熱体１９を取付凹部
２４内に強制的に押込む。その後、孔２５を貫通
して給水タンク１４が配設されている別の室たる
冷蔵室４内に突出している合成樹脂管１７ｂの先
端（入口側端部）を前記給水ポンプ１６の吐出口
１６ａに接続する。このようにして断熱体１９を
取付凹部２４に取付けた後、自動製氷機１０を製
氷室３内に配設するものであり、これによりアル
ミニウム管１７ａの先端部（出口側端部）が製氷
皿１２内に臨み、給水ポンプ１６から給水管１７
に吐出された水が該給水管１７を介して製氷皿１
２内に供給されるようになる。尚、第２図におい
て、２６は一方の収納用凹部１９ａ及び他方の図
示しない収納用凹部を取巻くように断熱体１９に
取着したシール材、２７はヒータ１８に接続され
たリード線、２８はこのリード線２６を断熱体１
９の後方から前方に引出すべく該断熱体１９に形
成された切欠部である。

このように本実施例によれば、断熱体１９によ
り包囲した状態にして排水管２０と共にユニツト
化された給水管１７を配設する場合、その合成樹
脂管１７ｂの下端部を孔２５に通し、そして断熱
体１９を製氷室３の背面部に形成された取付凹部
２４内に押込むようにして取付けるだけで済むの
で、給水管を冷蔵室の背部から一旦外に導出した
後、再び製氷室内に導入するという面倒な作業を
必要としていた従来に比べ、作業性がすこぶる向
上する。

尚、仕切壁２３を孔２５の中心部を境にして前
後に２分割し、その分割された仕切壁２３のう
ち、前部仕切壁の取付け前に、断熱体１９を製氷
室３の背部に取付け、然る後に前部仕切壁を冷蔵
庫本体１に取付けて、合成樹脂管１７ｂが孔２５
を貫通する状態に組立てるようにしても良い。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案によれば、給水管を
断熱体で覆つて管路ユニツトを構成し、この管路
ユニツトを製氷室に設けられた取付部に取付け、
給水管の入口側端部を製氷室と給水タンクが配設
された別の室とを仕切る仕切壁に形成された孔を
貫通して給水ポンプの吐出口に連結する構造とし
たので、給水管を一旦外部に導出し再び製氷室内
に導入するようにしていた従来に比べ、給水管の
配設作業を簡単に行うことができて、コストの低
減化を図ることができるという優れた効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は冷蔵庫の部分縦断側面図、第２図は管路ユニツ
トの拡大斜視図である。 図中、１は冷蔵庫本体、２は冷凍室、３は製氷
室、４は冷蔵室（別の室）、６は冷却器、１０は
自動製氷機、１２は製氷皿、１３は貯氷容器、１
４は給水タンク、１５は水受皿、１６は給水ポン
プ、１７は給水管、１７ａはアルミニウム管、１
７ｂは合成樹脂管、１８はヒータ、１９は断熱
体、２０は排水管、２１は管路ユニツト、２３は
仕切壁、２４は取付凹部（取付部）、２５は孔で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製氷室内に製氷皿を配設し、この製氷室とは別
   の室に設置された給水タンクの水を給水ポンプに
   より給水管を介して前記製氷皿内に供給するよう
   にしたものにおいて、前記給水管を断熱体で覆つ
   て管路ユニツトを構成し、この管路ユニツトを前
   記製氷室に設けられた取付部に取付け、前記断熱
   体から突出された給水管の入口側端部を製氷室と
   前記別の室とを仕切る仕切壁に形成された孔を貫
   通して前記給水ポンプの吐出口に連結した構造に
   してなる自動製氷機付冷蔵庫。