JPS61220785A - 無機イオン吸着用焼結フイルタ材の製造方法 - Google Patents

無機イオン吸着用焼結フイルタ材の製造方法

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JPS61220785A
JPS61220785A JP6182985A JP6182985A JPS61220785A JP S61220785 A JPS61220785 A JP S61220785A JP 6182985 A JP6182985 A JP 6182985A JP 6182985 A JP6182985 A JP 6182985A JP S61220785 A JPS61220785 A JP S61220785A
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pore
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sintering
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Shinichi Nakamura
新一 中村
Yasuyuki Yamashina
山科 泰之
Takashi Kawakubo
隆 川久保
Yuzuru Hishida
菱田 譲
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は無機イオン吸着用焼結フィルタ材の製造方法に
関し、4Iに火力発電等の循環水もしくは軽水炉の冷却
水等からCo等の無機イオンを吸着するフィルタ材の製
造方法に関するふのである。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
火力発電プラントなどにおいては、その運転時間の増加
に伴って、その機器、とりわけ給水配管の内面には、そ
れらの腐食生成物から生成した鉄。
クロム、ニルケル、銅などを含む各種生成物が蓄積して
くる。これら生成物はイオン性物質となって熱水中に溶
出したシ、又は循環水とともプラント内を循環して各機
器、配管の内面に再びスケールとして付着する。
このような付着スケール又はイオン性物質はプランドの
熱交換効率の低下1機器の寿命低下を惹起し、グランド
の稼動率低下を招く。
前記した生成物の大半は機器、給水配管などを構成する
構造材から溶出した鉄、クロム、ニッケル、コバルト、
鋼、マンガンであυ、その量はプラントの運転時間の増
加とともに増大する。
これらの生成物は ね次のようにして発生してくる。す
なわち、まず、構造材の主要組成物質である鉄、り四ム
、ニッケル、マンガン、コバルト。
銅、マンガンなどが構造材の腐食進行に伴って水に溶出
してイオン化する。これらイオン化した上記金属は再び
分子化合物となって構造材の表面に付着する。そのとき
生成する一部金属酸化物がボイラー水と共に機器や配管
内に流入し、再循環して機器、配管の内面に蓄積し、そ
の量が経時的に増加する。
したがって、上記した各金属の溶出イオンを除去すれば
付着スケールの増量を抑制することが可能になる。
従来、火力発電プラントの付着スケールは、その一部が
定検時に清掃除去されていた。しかしながら、この方法
では能率が悪く付着スケールの完全除去は困難である。
そのため、付着スケールが許容値を超えて増量している
機器又は機器部分を新規なものに取換えていた。これは
、発電コストの上昇を招くことになってしまう。
このようなことから、最近では、熱水(給水)中に耐熱
性の無機イオン吸着体を設置し、溶出イオンを吸着除去
するという方法が試みられている。
これは、例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム
などの無機イオン交換能を有する金属酸化物の粉末を熱
水(給水)の流通路に通水可能な状態で充填して用いら
れるものである。
しかしながら、この場合には、該粉末の保持が重要な問
題となる。すなわち、熱水との接触面積を増大してイオ
ン交換能を高めるためには、その粒径を小さくすること
が必要となる。しかし、その場合、熱水の流速が規定値
以上に増大したシ又は脈流等の流速変動が生じると該粉
末が流出したシするおそれが生ずる。そのため、プラン
トの運転において、熱水の流速を指標とする処理能力(
単位時間当シの通水可能量)を制限することが必要とな
り、また流速変動を防止するための厳重な運転管理が必
要となるために操作が煩雑になる。
かかる問題に対処するため、上記各種の無機質イオン交
換体の保持方法として%(f)該無機質イオン交換体の
粉末に金属バインダーを加え粉末冶金法によシ焼結して
多孔質の焼結体とする方法、および(ロ)多孔質体基材
の内部気孔に該粉末を含浸したりまたは該気孔の周囲基
材表面にコーティングして多孔質担持体とする方法が提
案されている。
しかしながら、上記(イ)の方法は高温下で行なわれる
ため、金属バインダーと無機イオン交換体の粉末とが反
応して予期せぬ種々の酸化物相や金属拡散層に変質し、
これが熱水中(給水中)に溶出するおそれがある。また
、バインダーとして使用される金属の粉末および無機質
イオン交換体の粉末それぞれの性質、例えば種類、純度
、粒径1粒度および粒度分布などによって製造条件や工
程が異なるため製造工程が複雑になる。
一方、上記(ロ)の方法では、多孔質体基材の気孔内に
無機イオン交換体の粉末を被覆することが容易ではなく
、また例え被覆されていても、気孔が目詰まシを起こし
ていたり、被覆むらが生じる場合がある。被覆むらが生
じた場合には、基材の被覆されていない部分から望まし
くない金属イオンの溶出が起こる可能性がある。
以上のように、上記(イ)および(ロ)の方法で製造さ
れる無機イオン吸着用フィルター材には共に多くの問題
点が存在する。
以上火力発電プラントの場合について述べたが軽水炉等
の原子力発電プラントでも同様である。
近時、軽水炉の運転年数の増大とともに、−次冷却水系
配管の各所に放射性核種が沈積し、炉停止時の放射線線
量率が次第に増大している。このような放射能蓄積は定
期検査などのために炉停瓜した時の定期検査要員の被曝
線量の増大を招き、ひいては稼動率の低下などの悪影響
を与える。このような放射能蓄積による炉停止時の線量
率の増大は、炉の形式、維持管理方法によって千差万別
である。例えば、EPRI(Electric Pow
er Re5earchIns t l tut e 
、USA)  のまとめによれば、米国のいくつかの沸
騰水型軽水炉(BWR)の再循環ラインの表面線量率は
実効有効運転期間1年(I FPY:l FullPo
wer Year)当り100〜150m  R/hr
の上昇を見せている。
この放射能蓄積を招く放射性核種の大部分は、半減期の
長い60Co、 58Coであることが知られており、
これら放射性核種は軽水炉の構造材からの腐食生成物に
起因することが明らかとなっている。
すなわち、軽水炉の構造材の腐食によって水中に放出さ
れる腐食生成物は、水に可溶な各種のイオンと水中に分
散する各種の金属酸化物とから構成されている。ここで
、放射能蓄積の主因をなす60Co、 58Coは次の
ような経緯で生成する。すなわち、まず、構造材の構成
元素であるCoが該構造材の腐食によって冷却水系に溶
出してイオン化する。
該イオン化したCoが金属酸化物に吸着したり又はイオ
ン交換反応を起こして該金属酸化物に取シ込まれる。そ
して該金属酸化物が炉心に運び込まれることによって取
り込まれているCOが放射化されるものである。
したがって、冷却水系のイオンとしてのCoを減少せし
めれば、炉心に運び込まれて放射化されるCoの相対量
を減少させることができ、ひいては放射能蓄積を抑制す
ることが可能となる。
このような観点に立って、従来から、炉水中のコバルト
濃度を低減する方法がいくつか試みられているが、いず
れも室温、大気圧下でイオン交換樹脂を用いるイオン交
換法の延長線上にあるものであって、炉水環境のような
高温(270〜290℃)、高圧(56〜76atm)
の条件下でのコノ(ルト除去法として直接適用するには
有効なものではない。また、最近では、耐熱度の高い無
機質イオン交換体が注目を集めている。しかしながら前
述と同様に(イ)(ロ)のフィルタは多くの問題点をか
かえている。
〔発明の目的〕
本発明は上記の問題点を解消し、火力発電プラントの循
環水等の高温熱水中、軽水炉の炉水中に含まれる微量F
e、Cr、Ni 、Cu、Mn、Co等の無機イオンに
対する吸着能力が優れ、炉水の流速変動の影響を受けず
、しかも、フィルター材自身からの金属イオンの溶出の
おそれのない高温、化学的に安定な無機イオン吸着用焼
結フィルタ材の製造方法を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明の発明者らは、各種の無機質イオン交換体の粉末
のFe2+、Cr”、Ni ”、Co”、Cn”、Mn
”、Zn”。
Cd  、ln  、Mg  等の無機イオン吸着除去
能力を調査した結果、酸化第二スズ(SnOz) sマ
ンガンフェライト(MnFe 204 )、四三酸化鉄
(Fes04L二酸化マンガン(MnO2) 、酸化ア
ルミニウム(AJzOa) %三酸化タングステン(W
O2)、二酸化チタン(TiOz)、酸化ジルコニウム
(ZrOz) &五酸化タンタル(TazOs)及び五
酸化ニオブ(Nb 20s )等の金属酸化物は、その
Fe ”、Cr ”、Ni 2+、Co ”、Cu 2
+、Mn2+吸着除去能力が大きいことを見出し、更に
これらの金属酸化物の粉末を単独で粉末冶金法により焼
結して多孔質のブロック状ないしはペレット状の焼結体
となせば、無機金属酸化物のFe2+、Cr2+、Nl
 2+、CO2+、Cu2+Mn2+吸着除去能力を低
減することがなく、シかも粉末の流出や金属イオンの溶
出を生じない無機イオン吸着用焼結フィルターを得るこ
とができるとの着想を得た。
ところが、これらの無機質イオン交換体となる金属酸化
物粉末同志の焼結は金属同志や金属と金属酸化物間で行
なわれる焼結に比べて技術的に困難難である。つまシ、
焼結工程はかなシ高い温度で行なわれるため、焼結時に
金属酸化物中の酸素(02)が反応して異種酸化物や単
体金属を生成する場合がある。例えばマグネタイ) (
Fe2O2)を高温にさらすとヘマタイト(α−Fe2
0a)%クスタイト(Fed)或いは金属鉄(Fe )
等に容易に変化することが知られており、その他の金属
酸化膜の場合も、雰囲気、温度等の条件によシその程度
は異なるが、高温下においては、酸素の挙動によシ少な
からず不安定となる。
そのため、金属の粉末を焼結する際に一般に行なわれて
いる方法にしたがって、粘結剤、可塑剤となる有機バイ
ンダーを加えて、金属酸化物の焼結を行なったとしても
、前記バインダー成分と該金属酸化物とが反応して異程
酸化物が生成する等の問題がある。
そζで、本発明の発明者らは上記無機イオン交換体とな
る金属酸化物のFe  、Cr  、Ni  、Go 
 。
Cu”、Mn”十吸着能力を減殺することがなく、好適
な機械的強度を有する金属酸化物の高多孔質焼結体を得
ることのできる金属酸化物とその粉末冶金法に関し鋭意
研究を重ね九結果、上記に列挙した各種の金属酸化物の
うち最も高温安定性に優れて−るマンガンフェライト(
以下、MnFe2O4と記す)を利用することによυ、
上記目的を達成しうる無機イオン吸着用焼結フィルター
材を見出すに至った。
さらに本発明者等は、マンガンフェライトを用いた焼結
体において吸着効率を高めるために気孔率を増大させる
ことについて研究を進めた。マンガンフェライト焼結体
は焼結温度を低くすることによシ気孔率を上げることが
できるが、焼結が十分に行なわれないため機械的強度が
低下してしまう。本発明者等は焼結時に焼結体中に残存
し、後工程で除去可能な孔形成物質を混合して焼結した
後、この孔形成物質を除去することによシ、機械的強度
を損なうことなく、気孔率を増大することができること
を見出し、本発明を創出するに至った。
すなわち本発明は、焼結時に焼結体中に残存し、焼結後
除去可能な孔形成材料とマンガンフェライト粉末との混
合物を焼結する焼結工程と、前記焼結工程で得られた焼
結体から孔形成材料を除去する除去工程とを具備したこ
とを特徴とする無機イオン吸着用焼結フィルタ材の製造
方法である。
このような本発明によれば、例えば気孔率50〜90%
にも及ぶ多孔質フィルタを得ることができ、また孔径も
5μm以上と比較的大きいものを、フィルタ自体の機械
的強度を損なうことなく得ることができる。フィルタ形
状は特に規定しないが、ブロック状ないしはペレット状
とし、同一寸法とすることが使用にあたりては有利とな
る。
焼結後除去可能な孔形成材料としては各種のものを用−
ることかできるが、基本的に焼結時に焼結体中に残存し
、焼結後除去できれば何でも良い。
孔形成物質の除去工程はその孔形成物質にあわせて適宜
選定することが可能である。
例えば水又は有機溶媒可溶性の孔形成物質としてはZn
cl 2 * )JICl 3 * KCI e Ca
C12@ CrC1z + FeC12*NaCJi’
 5BaCJ 2 aMllcl 2 JlnC12等
の塩化物又はこれらの複合塩、NaGJ、NaF 、N
a I @ 2H20*Na 28 、Na 2 SO
4等の塩等がマンガンフェライト(Mule 204 
)の焼結は600〜1200℃程度で行なわれるため、
このような焼結条件で固体ないし液体として存在し、焼
結後焼結体中に残存すれば良く、前述の材料は全てこの
条件を満たす。
この混合比は適宜選定することができるが、焼結体の機
械的強度及びフィルタ効率を考慮して、Mare 20
4 /孔形成物質=0.01〜1(重量比)が好ましめ
、さらには0.3〜1程度の範囲かもりとも好まじり。
以下に本発明に係るフィルタの製造方法を工程順に説明
する。
1)混合 MnFezO4粉末とNaCA!等の孔形成物質を適当
な割合で混合し、充分混練する。
ここで使用されるMnFe2O4粉末は共沈法、焙焼法
などによって製造することができ、その粉末の粒径は特
に限定されるものではないが、粉末の接水比表面積から
考えて5μm以下、特に1μm以下であることが望まし
い。
11)造粒 MnFe 204粉末とNaC1等の孔形成物質とを充
分に混練した後、該混合体を所定形状の型の中に充填し
た後加圧形成してブロックないしはペレットなどの圧粉
体とする粗粒を得る。このときの形成圧はフィルタの多
孔度にも影響するが、通常、2〜8 tor/(dの範
囲内で適宜に選定される。またこの工程において大形ペ
レット・ブロックを作製した後、解砂し、あるいは転動
摩擦法などによって例えば球状などの一定の形に整粒し
たり、ふるい分けによシ均−化しても差しつかえない。
また前記方法は乾式法であるが、孔形成物質を溶解しな
い溶媒を用いた湿式法による混合を行ない造粒しても良
い。当然、ブチラール、ステアリン、パラフィン等のバ
インダー等を加えても良いことはいうまでもなく、焼結
前に完全に除去すれば良い。
1!:)焼結 MnFe2O4とNaCA’等の孔形成物質との混合成
形体を600℃おるいはそれ以上好ましくは8oo〜1
200℃程度の温度でArガスe N2ガス等の不活性
ガス中で焼結する。焼結時間は1〜4hr程度である。
この焼結によF) MnFe2O4粉末同志は結合し、
孔形成物質はそのMnFe 204組識0間に固溶ない
しは液状となって存在し、常温にもどしたときに固体と
なる。
本発明の焼結フィルタ材にあっては、孔径5μm以上の
開気孔を気孔率にして50〜90%含んでいることが好
ましく、そのためには上記の焼成条件の範囲内で適宜条
件を設定することが必要である。
過燐酸等によって気孔率が50%未満となった場合には
、ブロック状或いはペレット状のフィルタ材を構成する
MnFezO4と炉水との接触面積が小さくなり、しか
も通水量が減少してしまうのでFe、Cr、Ni、Co
、Cu、Mn吸着除去能力が不充分となる。
一方、気孔率が90%以上となった場合には、上記ブロ
ック或いはペレット自身の機械的強度が低下し、フィル
タ材の粉末化の原因となる。
異体的には、焼結温度が低い場合には所定の気孔率を示
すが、MnFezO4粉末・焼結が不充分となり機械的
強度は低下するため600℃以上、′好ましくは800
℃以上が望ましい、逆に焼結温度が1200℃を超える
とフィルタ材の機械的強度は増大するが所定の気孔率の
フィルタ材は得られない。
すなわち気孔率が変化する。これは孔形成材料の蒸発や
粉末紛擾の成長などが生ずるためである。
またこれらは焼結時間にも影響される。製造開始段階の
MnFe2O4粉末に比べて粒径が大きくなるが、その
粒成長は約50倍以下に抑えることが好まじり。
Vl)孔形成物質の除去 その後焼結体を水又はアルコール、アセトン系の有機溶
媒に浸漬して、孔形成物質を除去する。
また、溶媒の蒸気中にさらすことにより除去することも
可能であるし、高圧で噴霧して除去することも可能であ
シ、適宜最良の方法を選定すれば良い。
この工程において、有毒ガス等を発生する有機溶媒はな
るべく取υ扱わな−ため好ましくは水で容易に溶解でき
る塩がよく例えばNaC1、MCIなどが挙げられる。
以上説明した(1)〜榊の工程によって本発明の無機イ
オン吸着用焼結フィルタ材を製造することができる。
特にこの除去工程でオートクレーブ等の水熱処理を加え
ることにより、よシフィルタ材の特性を向上することが
できる。すなわちオートクレーブ処理によシ、溶解反応
が促進され、又、加水分解作用が活発になるため、残存
しているNaC1等の孔形成物質が、よシ紡果的にほぼ
完全に除去できる。
特に原子炉等では不純物の溶解が嫌われるが、オートク
レーブ処理により、フィルタ自体から溶出する金属イオ
ンをこの段階で溶出させることになシ、使用時のフィル
タ材の高温化学的安定性が向上することになる。
焼結フィルタ材の残存孔形成物質量によ多処理条件は異
なシ、残存量が多量の場合は高い温度の純水熱水中で水
熱処理を行なうことが必要であるが、通常、水熱反応の
圧力は温度によって異なるが100〜300℃、5〜8
0に97cd程度とし、時間は10時間程度でよい。
〔発明の実施例〕
(実施例1) 共沈法を使用して製造され、粒径が約0.35μmの均
一な微細粒子であるMnFe2O4粉末を出発物質とし
て用いた。又、孔形成物質としてはNaCJ を用いた
このMnF″e204粉末300gおよびNaC160
0gを容積11F)L字型ガラス容器に入れ、市販のミ
クロ型透過式混合機を使用して1100rpで約2時間
回転混練した。この時、MnFe2O4粉末表面に均一
にNaC1を被覆するため、NaC1を純水に溶解させ
、この溶解液とMnFe2O4粉を混合し、その後水分
を蒸発させても良い。この(MnFezO4+NaC1
)の混合物を容器から取り出し、真空加熱常温押型成形
法により、4.Oton/c++!の成形圧で外径5n
、高さ5龍の円柱状の粗ペレットを多量に造粒1作製し
た。
次いで、前記粗ベレットを窒素(N2)ガス雰囲気中に
おいて1050°0で2時間加熱保持する熱処理によっ
て焼結体とした。
その結果、粗ペレットは全体が縮小し、外径。
高さとも3龍前後の円柱状ペレットとなった。
前記3m前後の焼結ペレッ) 200gを取シ出し。
本ベレットを17の純水が入ったガラスビーカー内に浸
漬させ、ビーカー内の純水を加熱ヒータによ!780〜
100℃に上過させ煮沸させ、焼結ペレット内に存在す
る塩を除去、溶解させた。その煮沸時間は約4時間であ
る。
その後、焼結ベレットと水を分離させた。この操作(浸
漬煮沸と分離)を3〜5回繰り返した。
その結果、塩(NaCl)が抜けた5〜50μmのほぼ
均一な気孔径を有し、気孔率82%でおる多孔質な円柱
状のMnFe2O4焼結体が得られた。
このような工程によって、多孔質な円柱状のMnFe2
O4焼結体、すなわち、本発明の焼結フィルタ材が得ら
れた。
この様子を第1図及び第2図に示す。第1図はNaC1
+MnFe 204の焼結直後の組織を示すSEM観察
図でありlMnFe2O4粉末とNaC1が共存してい
ることがわかる。tJc2図はNa(Jを煮沸によシ除
去した後の組織を示すSUM観察図で6 ’) 、 N
aC1が除去され孔が形成されていることがわかる。
(実施例2) 実施例1で得られたフィルタに対し、さらにオートクレ
ーブ処理を施した。
すなわち、5US316製靜置式オートクレーブ(5/
容積)内に純水31と実施例1で得られたMnFe 2
04焼結体をいれ%250℃、50kg/c1/lの条
件で脱気後、24時間の加熱保持を行なった。
つぎに、上記実施例1,2によって製造された。
すなわち本発明のMnFe 204焼結フイルタ材の高
温水中におけるFe、Mn、Na、CIの溶出量および
Fe、Cr。
Ni、Co、Cu、Mnの除去率を下記の仕様で測定し
た。
(イ) Fe 、Mn 、Na 、C1溶出量の測定:
MnFe 204焼結体5gを300℃の高温水(純水
を用いる)100mA!に投入し、その温度で24時間
保持したのち、高温水(純水)を原子吸光分析にかけて
、Fe、Mn、Na、CIの溶出量を測定した。その結
果を1表に示す。
(ロ)各イオンの除去率の測定: MnFe 204焼結体10gを200℃の高温水(所
定量の各イオンが存在する試験水溶液) 100m1に
投入し、その温度で48時間保持した。
その後焼結体を取シ出し、試験水溶液を原子吸光分析に
かけて各イオン濃度を測定した。
その値と当初の各イオン濃度の値から除去率を算出した
。その結果を2表に示す。
なお、比較のため、上記と同様の溶出と各イオンの除去
率を調べる試験をMnFe2O4粉末10gに対して行
ない、合わせてその結果も1表、2表に示す。
第1表 以下余白 1表、2表の結果から明らかなように、フィルタ材から
の金属イオンのFe、Mn、Na、(Jの溶出を見ると
、 Feイオンについては顕著な差は見られないが、施
イオンについては実施例は比較例に比べて溶出量が17
4になシ少なった。またNa、CIは若干多くなってい
るが、塩の除去・溶解工程によって完全に除去されなか
ったNa、CIが出たものであるが、NaC1の塩を使
用したにもかかわらず、非常に少ない値でよく除去され
ていた。しかしこれら不純元素が存在してもイオン吸着
能力の低下は認められなかった6例えば実施例のMnF
e2O4焼結体と、比較例のMnFe 204粉末は共
に200℃高温水中で90%以上の各イオン除去率を示
し、高性能のイオン吸着能力をもつものである。
このように、粉末を焼結体にすることによってイオン吸
着能力が落ちるということはなかった。
また、比較例においては粉末のみであるので、MnFe
 204粉末の流出が生じ、試験水溶液が濁って一九が
、実施例においてはその粉末の流出はなく試験水溶液は
透明でめった。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の無機イオン吸
着用焼結フィルタ材は、 ■Fe、Cr、Ni、Co、Cu、Mnイオン吸着能カ
が粉末の場合と同じで、優れ吸着シ カ多孔質な焼結体であるため、通水性が良好で、粉末の
流出の可能性がなく、取り扱いが容易であシ ■フィルター基材のFe、Mnの金属イオンの溶出がな
く ■機械的強度が充分に大きく、使用時に損壊することが
ない などの利点を備えておシ、実際の火力発電プラントなど
の高温接水部の熱水中にフィルターとして使用しても優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(ほか1名)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)焼結時に焼結体中に残存し、焼結後除去可能な孔
    形成材料とマンガンフェライト粉末との混合物を焼結す
    る焼結工程と、前記焼結工程で得られた焼結体から孔形
    成材料を除去する除去工程とを具備したことを特徴とす
    る無機イオン吸着用焼結フィルタ材の製造方法。
  2. (2)前記孔形成材料として水又は有機溶剤に可溶性の
    材料を用い、前記除去工程において孔形成材料を溶解す
    る溶剤中に焼結体を浸漬することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の無機イオン吸着用焼結フィルタ材の
    製造方法。
  3. (3)前記孔形成材料として水又は有機溶媒可溶性の塩
    を用いることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の
    無機イオン吸着用焼結フィルタ材の製造方法。
  4. (4)前記除去工程で孔形成材料を溶解する溶剤中に焼
    結体を浸漬した後、オートクレーブ処理を施すことを特
    徴とする特許請求の範囲第2項記載の無機イオン吸着用
    焼結フィルタ材の製造方法。
JP6182985A 1985-03-28 1985-03-28 無機イオン吸着用焼結フイルタ材の製造方法 Pending JPS61220785A (ja)

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JP6182985A Pending JPS61220785A (ja) 1985-03-28 1985-03-28 無機イオン吸着用焼結フイルタ材の製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100423418B1 (ko) * 1999-12-28 2004-03-19 주식회사 포스코 전기아연 도금용액 청정화 방법
US9302210B2 (en) 2010-12-16 2016-04-05 3M Innovative Properties Company Composite blocks with void spaces
CN109794280A (zh) * 2019-02-28 2019-05-24 山东大学 一种磁性纳米g-C3N4/MnFe2O4催化剂的制备方法

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