JPS6121994Y2

JPS6121994Y2 -

Info

Publication number: JPS6121994Y2
Application number: JP1980093911U
Authority: JP
Priority date: 1980-07-02
Filing date: 1980-07-02
Publication date: 1986-07-01
Also published as: JPS5718389U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は自動押しずし製造機に関する。

一般に押しずしは、はこずしともいい、すし飯
を木箱に詰め、その上に魚貝類肉を並べ、人の手
で圧をかけて製造する。

ところが、この作業は反復連続して製造すると
作業者にとつて大変な重労働で、作業環境の観点
や作業者の定着率という使用者側の観点からも近
年業界において問題となり、自動化への要求があ
る。

近年、このような要望に応えるため、すし飯、
魚肉類の原材料の自動供給機構を１対のスプロケ
ツトとキヤタピラー無端軌道近傍に設けこのキヤ
タピラーに成形用ボツクスを連設固着し、このボ
ツクス移動方向前方に押圧成型装置を設け、ボツ
クスがスプロケツト外周を移動して下方向に開放
される位置で成形されたすしを搬送装置へ放出搬
送するというような構成からなる自動押しずし製
造機が提案されている。

ところが、この提案機は確かに大量生産できる
ものであるが実用的には製造量が多量すぎる、機
械が大型であるので場所を取る、等の種々の理由
で通常の店舗では使用できないという問題が有
る。

また、握り飯製造装置として実公昭54−25440
号公報がまたおにぎり製造装置として実公昭54−
12077号公報が明らかにされているが、これら既
報の装置は成形品送り出し時に成形品が型枠から
確実に離れず成形品の形状を崩すという欠点があ
るうえ、前者の装置は特に型枠等に飯が付着して
運転に支障をきたしたり洗浄に手間が掛かるとい
う欠点もあつた。

この提案者は以上の事情に照らし、簡易な装置
で、むしろ自動化を要しない機構については手動
を取り入れ、かつ上記提案機で剥離性が問題であ
つた成形押しずしの機外送り出し機構を改善し
て、時間当り2000個前後の製造能力をもち、全体
をコンパクトにまとめた考案（実願昭55−57721
号）を完成している。

この考案は、上記の既考案をさらに改良し、特
に剥離板を貫通長方形孔に対して自動的に供給す
るとともに、剥離板に凹凸を設けることにより剥
離板自体の剥離性を向上させ、かつ洗浄水供給部
材がその底部に洗浄水の給水孔を有する水槽から
なるという簡略な構造にて貫通長方形孔の内周壁
をより適正に洗浄して米粒の付着を防止し得るよ
うにした自動押しずし製造機を提供することを目
的とする。

以下、この考案の一実施例を図面にもとずいて
説する。

第１図および第２図において、１は機枠、２は
円盤で、円盤２の中央部に固定して下方に延出し
た支軸３は、上記機枠１の上面に立設した軸受４
により回転自在に支持されている。

５はモータなどの駆動源で、たとえばＶベルト
のような可撓性伝導部材６を介して減速機構７に
連結し、減速機構７の出力軸８を回転させる。

上記円盤２の支軸３と減速機構７の出力軸８
は、たとえばゼネバ歯車９とピン歯車１０とで構
成した間欠回転伝達機構１１によつて連結し、円
盤２を矢印Ａ方向に間欠回転させる。

上記円盤２は、木製、合成樹脂などの素材から
なり、その周縁部に沿つて所定間隔ｌを存し、複
数個の貫通長方形孔１２を穿設している。これら
貫通長方形孔１２は実施例において８個設けてい
るが、円盤２の大きさに応じて６個ないし12個に
適宜選択して設置すればよい。

貫通長方形孔１２は、それぞれ通常の押しずし
の長さ、幅、高さに律して形成する。

上記減速機構７の出力軸８には、円筒カム１
３、傘歯車１４、平カム１５、を固定している。

円筒カム１３は、後述する押圧機構と、送出機
構および洗浄手段に関連するもので、カム溝に
は、レバー１６の一端が係合し、レバー１６の基
部は支点部材１７に枢支され、かつ他端を昇降軸
１８の下端部に連結している。

昇降軸１８は、機枠１上に立設した軸受１９に
昇降自在に支持され、後述のように押圧機構、送
出機構、洗浄手段に対応する。

傘歯車１４は、後述する押しずしの搬出機構に
関連し、出力軸８に直交する回転軸２０の軸端に
固定した傘歯車２１と噛合し、回転軸２０に平行
して設けた回転軸２２に対して、スプロケツト２
３ａ，２３ｂと、これらスプロケツト２３ａ，２
３ｂと、これらスプロケツト２３ａ，２５ｂにチ
エン２４を掛け渡し、同時回転可能に構成してい
る。

平カム１５は後述する剥離板供給機構に関連
し、第３図のように連杆２５の先端が当接してい
る。しかして連杆２５の基端部をアーム２６に枢
着し、このアーム２６を支軸２７の下端に固定
し、かつ支軸２７を軸受２８によつて回動自在に
支持する。上記支軸２７の上端にアーム２９を固
定し、このアーム２９の先端に往復移動軸３０の
一端を枢着する。

往復移動軸３０は軸受３１によつて往復移動自
在に支持され、かつ他端部を機枠１の外方に延出
し、上記軸受３１に軸頚部３０ａに固定した、ば
ね座３２との間にスプリング３３を介装して、往
復移動軸３０に対して矢印Ｂ方向にばね力を付勢
している。

３４は押圧機構を示す。この押圧機構３４は、
既に剥離板と魚肉片およびすし飯などを供給され
ている貫通長方形孔１２が、位置P₁に到達した
時、これら材料を加圧して押しずしを成形する機
能を有し、上記昇降軸１８に基部を固定した支杆
３５と、この支杆３５の先端に固定されて、上記
位置P₁の貫通長方形孔１２内に嵌入可能な押板板
３６によつて構成している。

３７は送出機構を示す。この送出機構３７は、
上記押圧機構３４によつて成形された押しずしを
収容している貫通長方形孔１２が、位置P₂に到達
した時、上記押しずしと剥離板を同時に下方へ送
り出す機能を有し、上記昇降軸１８の基部に固定
した支杆３８と、この支杆３８の先端に固定され
て上記位置P₂の貫通長方形孔１２に嵌入可能な送
り出し板３９によつて構成している。

４０は洗浄手段を示す。この洗浄手段４０は、
押しずし送出直後の貫通長方形孔１２が、位置P₃
に到達した時、貫通長方形孔１２の内周壁面を洗
浄する機能を有し、上記昇降軸１８に基部を固定
した支杆４１と、この支杆４１の先端に固定され
て、上記位置P₃の貫通長方形孔１２内に嵌入可能
な洗浄部材４２を設けている。

洗浄部材４２はスポンジ状の吸水性のある合成
樹脂部材で形成され、第４図のように、上面に水
槽のような洗浄水を貯留しかつ適量を洗浄部材４
２に供給する洗浄水供給部材４３が連結され、洗
浄水供給部材４３の底部に穿設した給水孔４４を
径て、洗浄水を洗浄部材４２に供給する。

４５は剥離板供給機構を示し、位置P₄に設定さ
れ、この位置P₄に貫通長方形孔１２が到達した
時、後述する剥離板を自動的に供給する機能をも
つている。

剥離板供給機構４５は、第５図で示すように、
上記往復移動軸３０の他端部にその下端部を枢着
し、かつ中央部を支点部材４６によつて枢支され
ているレバー４６ａの後端を連結され、さらにガ
イド４７を案内に上記往復移動軸３０に追従して
往復移動する送り板４８と、この送り板４８が後
死点に位置する時、送り板４８の前側に剥離板４
９を積層支持する枠体５０とで構成している。

上記送り板４８の肉厚は剥離板の肉厚よりも幾
分薄く形成されている。

剥離板４９は、第６図のように、少くともその
表面を凹凸状４９ａに形成し、この凹凸４９ａを
上向きにして、上記枠体５０に積層される。

５１はすし飯貯留台を示し、上記円盤２の上位
に所定の空隙を存して適宜固定され、その近傍に
魚肉片などの「ねた」を載置する台板５２を設け
ている。

５３は押しずし搬出機構で、ローラ５４ａ，５
４ｂに無端ベルト５５を張設して構成され、たと
えば、ローラ５４ａのローラ軸５６に固定したス
プロケツト５７と、上記回転軸２２に固定したス
プロケート２２ｂにチエン５８を掛け渡して駆動
される。

図中５９は円盤２の位置P₂，P₃における下側の
みを切り欠いて、円盤２の下面に設定した受板で
ある。

上記構成において、円盤２の間欠回転により、
貫通長方形孔１２が位置P₄に到達して停止する
と、平カム１５の大径部１５ａが連杆２５の一端
に当接し、したがつて、往復移動軸３０をスプリ
ング３３のばね力に抗して第３図に示す矢印３Ａ
方向に移動させ、レバー４６ａを動作して、ガイ
ド４７を案内に送り板４８を前進させる。

送り板４８の前進により、枠体５０に積層され
ている剥離板４９の最下層の剥離板４９は凹凸４
９ａを上向きにした姿勢で貫通長方形孔１２内に
供給される。円盤２が間欠回転して、上記剥離板
４９を装入した貫通長方形孔１２が位置P₀に到達
した時、その内部に魚肉片および、すし飯を手作
業でもつて供給する。

上記、剥離板４９、魚肉片、すし飯などを供給
された貫通長方形孔１２が押圧機構３４に対応す
る位置P₁に到達して停止すると、円筒カム１３の
カム溝１３ａに係合しているレバー１６の動作に
よつて、昇降軸１８が下降し、支杆３５を介して
押圧板３６を貫通長方形杆１２内に嵌入し、上記
の材料を加圧して押しずしを形成する。

押圧機構３４によつて成形された押しずしを収
容している貫通長方形孔１２が、送出機構３７に
対応する位置P₂に到達して停止すると、上記押圧
機構３４の動作と同時に支杆３８を介して送り出
し板３９が貫通長方形孔１２に嵌入し、押しずし
と剥離板４９を押しずし搬出機構５３のベルト５
５上面に落下させ、機外に搬出する。

機外に搬出された押しずしは、剥離板４９から
剥離して、適宜収容されるが、剥離板４９の表
面、つまり押しずしとの当接面に、凹凸４９ａを
形成しているから、きわめて剥離性がよい。

剥離板４９と押しずしを送り出した貫通長方形
孔１２が、洗浄手段４０に対応するP₃位置に到達
して停止すると、上記押圧機構３４と送出機構３
７の動作と同時に支杆４１を介して洗浄部材４２
が貫通長方形孔１２内に嵌入し、その周壁内面を
洗浄水供給部材４３から供給される水の作用と、
洗浄部材４２の摩擦によつて洗浄する。

このように、内周壁を清澄された貫通長方形孔
１２は、位置P₄にもどり、以後は上記の動作を反
復連続して押しずしを製造する。

以上説明したように、この考案に掛かる自動押
しずし製造機は、表面に凹凸４９ａを形成した剥
離板４９を使用し、かつこの剥離板４９を自動的
に供給するように構成し、さらに洗浄手段４０と
して底部に洗浄水の給水孔４４を有する水槽から
なる洗浄水供給部材４３を設けて洗浄水を潤沢に
供給できるように構成しているから、簡易な構造
で剥離性にすぐれ、作業性が向上し、しかも、貫
通長方形孔１２の内周壁に固化した米粒が付着し
ないため、押しずしの成形性能の向上を図ること
ができ、すし飯貯留台５１の円盤２の上位に設定
しているから、手作業が容易になり、全体のコン
パクト化が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る自動押しずし製造機
の一実施例を示す全体的平面図、第２図は同側面
図、第３図は剥離板供給機構に連結される動力伝
達系の説明平面図、第４図は洗浄部材の斜視図、
第５図は剥離板供給機構の側面図、第６図は剥離
板の斜視である。２……円盤、１１……間欠回転伝進機構、１２
……貫通長方形孔、３４……押出機構、３７……
送出機構、４０……洗浄手段、４２……洗浄部
材、４３……洗浄水供給部材、４５……剥離板供
給機構、４９……剥離板、４９ａ……凹凸、５１
……すし飯貯留台。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

貫通長方形孔を周縁部に沿つて所定間隔を存し
て穿設した円盤と、この円盤を上記間隔に等しい
送りピツチで送り方向に間欠回転させる間欠回転
伝達機構と、上記貫通長方形孔内に順次供給され
る剥離板とすし材料を位置P₁で加圧成形する押圧
機構と、この押圧機構によつて成形された押しず
しを位置P₂で剥離板とともに貫通長方形孔から送
り出す送出機構と、押しずし送出直後の貫通長方
形孔の内周壁面を位置P₃で洗浄する洗浄手段とで
構成した自動押しずし製造機において、上記剥離
板の供給位置P₄に到達する貫通長方形孔に対して
剥離板の少なくとも表面に形成した凹凸を上向き
の姿勢で供給する剥離板供給機構を上記円盤の近
傍に設定し、上記洗浄手段の洗浄部材に常時洗浄
水を供給する洗浄水供給部材を連結するととも
に、上記円盤の上位にすし飯貯留台を設定しかつ
前記洗浄水供給部材がその底部に洗浄水の給水孔
を有する水槽からなることを特徴とする自動押し
ずし製造機。