JPS6121706A - 濾過機用自動切替弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は濾過機の自動切替弁の改良に係わるものである
。本発明者が先に発明した特公昭５４−２６０２７に記
載されている自動切替弁内の濾過機において、逆洗工程
を終了した時１、濾過タンク及び自動切替弁内の逆洗側
本弁体に高い閉止圧力が掛かっている場合がある。

例えば丈の高い活性炭濾過塔や急速濾過機で、自動切替
弁が比較的低い位置に設置され、更に濾水送出管が切替
弁よりも下方に位置する貯水槽に直接開口している時な
どである。この様な場合、逆洗用ポンプを停止してから
濾過用ポンプを起動しても、本弁体が移動せず弁の切替
えができないのである。これは高い水頭圧が逆洗側の本
弁体を閉止する方向に働き、濾過用ポンプの起動による
吐出水流圧力が前者と比較して小さく、この押付力に反
発して本弁体を押し返すことができないのである。一般
に濾過用ポンプは逆洗用ポンプに比較して揚程は高いが
流量が少ないので本弁体を押すエネルギーも小さくなる
のである。

本発明はすべてこれらの欠点を解決したものである。即
ち本発明は入口、出入口、出口の３開口を有する筒状体
の内部を往復滑動する本弁体の位置を変えて所定位置に
て停止させることにより、入口と出入口との連通と、出
入口と出口との連通との切替えを可能とした弁■、Ｖ’
　２　ＩＮを、前記本弁体の滑動方向が一致する如く個
別的に若しくは一体的に設け、前記弁■、Ｖ’　２個の
対向隔壁を摺動自在に貫通する往復軸によって前記本弁
体を連結してなる切替弁において、逆洗側本弁体８′の
内部に、本弁体８′を通過する透孔１４を形成し、透孔
１４に往復軸７を挿入し、往復軸７の逆洗側端部に透孔
１４を開閉する補助弁体１２を設け、往復軸７の逆洗側
本弁体８′の後方位置に、往復軸７の移動を本弁体８′
に伝達する弁移動具１６を設けてなる濾過用自動切替弁
に係わるものである。

図面について詳説する。第１図は自動切替弁の断面概要
図、第２図、第３図、第４図は部分断面詳細図で弁の作
動を表わし、第５図は濾過機の断面概要図で使用例を示
している。

第１図の１は本発明による自動切替弁本体である。２は
原水側御状体、２′は逆洗側筒状体で金属、合成樹脂、
或はそれらの複合体で作られる。３は密封′軸受で金属
、合成樹脂、又はそれらの複合体で作られる。４は原水
側入口、４′は逆洗側入口、５は原水側出入口、５′は
逆洗側出入口、６は原水側出口、６′は逆洗側出口であ
る。７は往復軸で金属又は合成樹脂で作られ、軽量で表
面は滑らかであることが摺動に対して好ましいのであイ
。８は原水側本弁体、８′は逆洗側本弁体で、実線で示
している位置は逆洗時であり、点線で示している位置は
濾過時である。本弁体の材質としては、金属又は合成樹
脂、或はそれらの複合体で作られる。本弁体が作動する
力は、本弁体の重量に往復軸７の重量を加えた値に摩擦
係数を掛けたものであるから、本弁体を作動し易くする
ためには軽量であることが望ましい。９は原水側弾性体
、９′は逆洗側弾性体で、９は本弁体８に９′は本弁体
８′にそれぞれ固定され一体となっている。弾性体の材
質としてはネオプレン、パイトン、ハイカー（登録商標
）などの合成ゴム、天然ゴムや合成樹脂の弾性体で作ら
れ相手側に密着して水封をする。

弾性体の硬度としては６０度前後がよい。硬度２０度位
と柔らかすぎると、濾過時に高い水圧が掛かった時、弁
座１０側にめり込んで異常変形を起し、切替時に異常抵
抗による不動作を起す場合−があるので好ましくない。

逆洗側本弁体８′においても同様なことが云えるのであ
る。本弁体８及び８′が軟質又は弾性体で作られる場合
は、弾性体９．９′を省くことができる。１０は原水側
弁座、１０′は逆洗側弁座で弾性体９．９′が密着しそ
れぞれ水封をする。９．９′が弾性体なので１０．１０
′は剛体がよい。１１はシールリングでＯ−リング又は
Ｖ−リングが用いられる。材質としてはネオプレン、パ
イトン、ハイカーゴム（登録商標）などで耐水性、耐薬
品性、耐油性、耐候性があり又低温時においても弾性を
失なわないものでなければならない。１２は補助弁体で
金属、合成樹脂又はそれらの複合体で作られ、往復軸７
の一端に固定されている。１３は弾性体でネオプレン、
ハイトン、ハイカー（登録商標）などの合成ゴム、天然
ゴムや合成樹脂の弾性体で作られ、補助弁体１２に固定
され本弁体８′に密着した時水封をする。補助弁体１２
全体が弾性体や軟質体で作られる場合は１３を省くこと
ができる。

１４は透孔で本弁体８′の中央部に設けられ本弁体を貫
通している。１５は軸受部で本弁体８′の一部である。

中心の孔には往復軸７が摺動できる状態で貫通し、本弁
体８′を軸７に対して支持している。１６は弁移動具で
金属又は合成樹脂或はそれらの複合体で作られ、往復軸
７に固定して軸７の移動を本弁体８′に伝達する。

第７２図は第１図に示す逆洗側筒状体２′の部分断面詳
細図を示し、参照数字は第１図と共通である。２７は浄
水管、２８は濾水送出管で２５．２６共詳細を第５図の
使用例に示しているー。

第３図は第２図の状態から補助弁体１２が開口した時の
状態を表わし作動第１段である。

矢印←は水の流れを示し、矢印→は往復軸７が移動する
方向を示している。

第４図は第３図の状態から更に進んで本弁体８′が移動
して行く状態を示し第２段の作動である。

第５図は使用例で自動切替弁１を装着した濾過機の断面
概要図で、活性炭濾過塔の如き丈の高い濾過機を示して
いる。１８は濾過タンク、１９は濾過層で、珪砂、粒状
活性炭、アン　、スラサイト、ゼオライト、各種鉱物粒
子、シャモットなどの人工濾材、或は合成樹脂粒子、合
成繊維などが各種濾過目的に応じて、単独又は複数積層
して用いられる。２０は濾過用ポンプ、２１は逆洗用ポ
ンプでそれぞれ陸上渦巻ポンプ、軸流ポンプ、斜流ポン
プζ水中ポンプなどが用いられる。２３は洗浄排水桝、
２４は原水管で被濾過水である原水が濾過機に向って送
り込まれる管である。２５は原・排水管で原水は上方に
向って、逆洗排水は下方に向って流れる。２６は逆洗水
排出管、２７は浄水管で逆洗用水と濾過された濾過水と
が流れる。２８は濾水送出管、２９は逆洗用水管、３０
は排気弁で濾過タンク１８内の空気を排気したり又必要
に応じて空気がタンク１８内に流入する弁である。３１
は逆止弁でポンプ２０が停止している時、管２４．２５
内の水がポンプ２０に向って逆流しないためである。３
２は逆止弁でポンプ２１が停止している時、管２７．２
９内の・水がポンプ２１に向って逆流しないためである
。３４は開口部で原書排水管２５が濾過タンク１８内の
上部において開口し、濾過の時は原水の出口であり、逆
洗の時は濾過層１９を逆流洗浄した排水が管２５に流入
する入口となる。開口部３４の上面と濾過層１９の上面
との距離を砂上水深と称し、５０〜６０ｃｍを標準とし
ている。３５は原水室である。

３６は浄水管上部で逆Ｕ字形をしている。その頂部に３
７サイホンカツト弁を設ける。この弁は濾過用ポンプ２
０、逆洗用ポンプ２１を停止した時、空気を吸入してサ
イホンを切るためのものである。浄水管上部３６の高さ
は開口部３４とほぼ同高である。その理由は濾過用ポン
プ２０が停止し次に起動した時、原水室３５内に十分に
水がないと、開口部３４から噴出した水が油、渦層１９
の固定床上面を掻き乱し濾過水精度を悪くするからであ
る。Ｈｔは、逆洗側弁体８′に掛かる静水水頭で、水上
面は開口部３／ｌの上面で洗浄工程を行なってポンプ２
１を停止した時の状態を表わしている。

次に図面を用いて本発明による自動切替弁の操作・機能
について詳説する。第１図と第５図において、実線で示
している本弁体８及び８′の位置は逆洗時及び逆洗を停
止した直後の状態を表わし、点線で示している位置は濾
過時及び濾過を停止した直後の状態を表わしている。濾
過用ポンプ２０の起動により、本弁体８及び８′が実線
で示している逆洗の位置から、点線で示している濾過の
位置への移動が可能である条件を記述する。第５図にお
いて、逆洗工程を終了し、逆洗用ポンプ２１を停止して
逆洗排水が管２６から排出し終った時における水の状態
は、原・排水管２５、原水側筒状体２内、逆洗水排出管
２６内においては水は空になっている。又濾水送出管２
８内、逆洗側筒状体２′内で本弁体８′の左側における
水は空になっている。一方逆洗側本弁体８′の右側では
水が満水でＨｔの静水圧が本弁体８・の表面にかかって
いる。Ｈｔの水圧を受ける本弁体８′の受圧面積をＡ’
ｃＪとすると、閉じる方向に働いている力はＨｔＸＡ’
である。濾過用ポンプ２０からの水流を受ける原水側本
弁体８の受圧面をＡｃｔとする。第５図に示す加圧型濾
過機の場合Ａ′″、Ａである。ポンプ２０の吐出圧をＨ
ｐとすると、本弁体８及び８′を移動させるに必要な力
は）（ｐ・Ａ＞Ｈｔ　−Ａ’十往復軸７の摺動抵抗であ
る。

Ｈｔが大になればなる程大きな吐出圧Ｈｐが必要となる
。Ａ′がＡよりも小になればＨｐも小さくてす゛む。し
かしながらＡ′をＡよりも極端に小にすることは、逆洗
流水抵抗を増大させ単位時間における逆洗流量の減少を
起し、濾過層１９の逆洗による回復性を悪くするので避
けなければならないのである。次に濾過層ポンプの吐出
圧と流量について記述する。一般の急速濾過における最
大濾過抵抗は１０７ｎ、以内であり、配管抵抗も含め２
ｏｒｒＬ位のものを選ぶ。流量は逆洗用ポンプ２１と比
較すると小さい。濾過速度を毎時６雇とし、逆洗速度を
毎時３６ｍとすると、濾過層ポンプ２０の流量は逆洗用
ポンプ２丁の流量の６ｍ÷３６ｍ−％である。ポンプ２
０は揚程は高いが流量は小さい。原水側本弁体８の外周
面と原水側筒状体２の内壁面との間に１〜２ｗｎの間隙
を設けている。この間隙は、原水側本弁体８が点線で示
す位置から実線で示す位置まで左方に移動する時、原水
側筒状体２内の水が圧縮されることなく、間隙を流通し
て本弁体８Ｑ右方向（本弁体の移動と反対方向）に逃げ
ることにより切替えを円滑にする役目を果すのである。

逆洗側筒状体２′においても同様な機能を持っている。

濾過層ポンプ２０の流量は小さいから、上記間隙面積が
流量に対して広いと、間隙を通って多くの水が逃げる結
果、原水側筒状体２内で実線で示す本弁体８の左方の部
分に高いポンプ吐出圧Ｈｐが作用しな（なり、本弁体８
を右方に押す力は弱くなる。本発明は逆洗側本弁体８′
の大きさを原水側本弁体８よりも縮小することなく、第
１図より第４図に示す如く、本弁体８′の中央部分に補
助弁体１２を設けている。

補助弁体１２の受圧面積は図面に示す如く小さいから、
開口するのに必要な力は小さくなり、本弁体８の押す力
で容易に開くことができる。

補助弁体１２が開口すると、第３図に示す如く、本弁体
８′を通過する透孔１４を通して水が流通する。第５図
においてサイホンカット弁３７より空気が流入し、浄水
管２７の四−左側の管内の水は透孔１４を通って濾水送
出管２８へ流出し、上記左側の管２７の水は全部流出し
て空になるか、又は管２８内の水圧と平衡する位置まで
下る。この様な状態の時は、実線で示している逆洗側本
弁体８′の右側と左側とは完全に圧がバランスし、最早
本弁体８′を閉じる方向、即ち左方に押している力は零
となる。従って濾過層ポンプ２０の本弁体８を押す力が
それ程強くなくても、容易に本弁体８′を右方に移動さ
せ弁を濾過に切替えることができるのである。

次に第１図より第４図までを用いて本弁体８及び８′の
作動・機能について詳説する。第１図は逆洗側本弁体８
′が閉じている逆洗の位置である。逆洗側弾性体９′は
逆洗側弁座１０′に密着し、補助弁体１２の一部である
弾性体１３は本弁体８′に密着し透孔１４を水封してい
る。逆洗を実施している場合は、逆洗用水は逆洗側入口
４′より逆洗側筒状体２′内に入り逆洗側出入口５′か
ら出て濾過機に送り込まれる。逆洗された逆洗排水は濾
過機から原水側出入口５を経て原水側筒状体２に入り、
原水側出口６から系外に排出される。第２図は第１図の
状態における本弁体８′部分を拡大表示している。

逆洗から濾過に切替える時は、先ず第１図に示す逆洗側
入口４′からの逆洗用水送込みを停止し、逆洗側本弁体
８′に掛かる水圧を最低にしてから、原水側人口４より
原水を送り込む。

この水流は原水側本弁体８の左側表面の受圧面に作用し
本弁体８を右方に押し、往復軸７は布に移動し補助弁体
１２を開口する。第３図はこの切替第一段の作動を示し
ている。往復軸７に固定されている弁移動具１６が軸受
部１５の左面に接触して補助弁体１２の開きは止まる。

補助弁体１２に固定されている弾性体１３の左面と本弁
体８′の水封される面との間隔寸法は、補助弁体１２の
外径が５０鴫の時は２〜３Ｇ、外径が１００　ｗｎの時
は３〜５ｃｒｎ位が適当である。

補助弁体１２が開口した時の水の流れを←矢印で示して
いる。管２７内の水は÷逆洗側出入口５′÷逆洗側筒状
体２′内→弾性体１３と本弁体８′との間隙→透孔１４
＋本邦体８′の左側÷逆洗側′出ロ６′→管２８となる
。

第４図は弁移動具１６が軸受部１５に接触し、本弁体８
′を押して弁座１０・から右方に引離し、本弁体８′が
開口した第二段作動を示している。

矢印←は水の流れを示し、太い矢印→は往復軸７が移動
して行（方向を示している。水の流れは、管２７の残存
水÷逆洗側出入口５′÷逆洗側筒状体２′内÷弾性体１
３と本弁体８′との間隙→透孔１４及び筒状体２′の内
壁と本弁体８′の外周面との間隙→本弁体８′の左側→
逆洗側出ロ６′÷管２８となる。本弁体８′の移動が更
に進行し、第１図の点線で示す位置に至り逆洗から濾過
への弁切替作動は終了する。この時原水側本弁体８は原
水側弁座１０に密着する。濾過時における各日の連通は
、原水側筒状体２において原水側出入口５と原水側大口
４、逆洗側筒状体２′において逆洗側出入口５′と逆洗
側出口６′である。逆洗時における各日の連通は、本弁
体８と８′は第１図の実線で示す位置で、原水側筒状体
２において原水側出入口５と原水側出口６、逆洗側筒状
体２′において逆洗側入口４′と逆洗側出入口５′であ
る。１４の透孔であるが、図面では往復軸７の外周囲と
軸受部１５の附近において放射状に多数の孔を穿っであ
るが、この形のみに捕われるものではない。軸受部１５
を貫通して設けてもよい。但し流水抵抗を増大させない
ため、補助弁体１２が接触する透孔１４の入口の断面積
にほぼ等しいか又は若干太き目にする。

第５図の使用例の濾過機の操作・機能について詳説する
。濾過工程とそれが終了した時、自動切替弁１内の本弁
体８と８′は点線で示している位置にある。逆洗工程に
入る場合は濾過層ポンプ２０を停止してから逆洗用ポン
プ２１を起動する。逆洗用水はポンプ２１によって汲上
げられ、加圧されて逆止弁３２を押し開き、逆洗用水管
２９を流れて逆洗側入口４′から逆洗側筒状体２′内に
噴出する。この噴出流は補助弁体１２及び逆洗側本弁体
８′の右表面に作用し、本弁体８′を左方に押して行く
。原水側本弁体８も往復軸７を介して左方に移動する。

逆洗側本弁体８′は実線で示す如く逆洗側弁座１０′に
定着し、補助弁体１２は本弁体８′に密着し、ポンプ２
１によって送られてくる逆洗用水を濾水送出管２８に対
して水封をする。逆洗側筒状体２′内の逆洗用水は原水
側出入口５′を出て浄水管２７を上昇し、浄水管上部３
６をＵターンして管２７右側を下向し、濾過タンク１８
の下部からタンク内に流入する。流入した逆洗用水は渉
渦層１９を膨張させ閉塞しているけん濁物を逆流洗浄す
る。原水室３５に出た汚れた逆洗排水は開口部３４から
原・排水管２５を流下し、原水側出入口５から原水側筒
状体２に入り、原水側出口６から逆洗水排出管２６を流
下して洗浄排水桝２３に排捨される。筒状体２内におい
て、その内壁と本弁体８の外周面との間に間隙があるが
、逆止弁３１があるので逆洗した汚水が管２４を通して
ポンプ２０に逆流することはない。

逆洗時間は通常６〜８分間位である。逆洗が終了すると
逆洗用ポンプ２１を停止する。本弁体８及び８′は実線
で示している位置そのままである。管２６の先°端の口
は排水桝２３の部分で大気に開口しているから、原水室
３５内の水は開口部３４の上面位置まで管２５＋出入ロ
５→筒状体２→出ロ６＋管２６を流れ外部に排捨され、
時間経過に伴ない水はなくなって空間となる。

この時空気は排気弁３０から原水室３５内に入る。

浄水管２７内は水が満水の状態であり逆洗側本弁体８′
の右面にはＨｔの水圧が閉止方向に作用している。この
様−な状態下において濾過層ポンプ２０を起動する。被
濾過水である原水はポンプ２０により汲上げられ、加圧
されて逆止弁３１を押し開き原水管２４を流れて原水側
人口４から原水側筒状体２内に噴出する。この噴出流は
原水側本弁体８の左表面に作用し右方に移動を始める。

往復軸７を介して先ず補助弁体１２が開き、次に弁移動
具１６が逆洗側本弁体８′を押し、８及び８′共、点線
で示す位置まで移動し、逆洗から濾過への切替えは終了
する。

原水側本弁体８は点線で示す如く原水側弁座１０に定着
し、ポンプ２０によって送られてくる原水を管２６に対
して水封をする。筒状体２内の原水は原水側出入口５を
出て原・排水管２５を上昇し、開口部３４から濾過タン
ク１８上部の原水室３５に入る。ポンプ２０により加圧
されている原水は固定床である濾過層１９を流下しなが
ら濾過をされ、濾過水となって濾過タンク１８の下部か
ら浄水管２７に流入する。管２７を上昇した濾過水は浄
水管上部３６に至りＵターンして左側の管２７を下降し
、逆洗側出入口５′から逆洗側筒状体２′に入り、逆洗
側出口６′から濾水送出管２８を流れ濾水槽又は配水池
に供給される。濾過層１９がけん濁物で目詰ってくると
濾過水量が減少するから、濾過を停止して逆洗の工程に
入る。逆洗を行なうタイミングの検知方法としては、前
辺って定めた濾過抵抗値又は濾過流量値に達した時、電
気信号を発して制御盤に送信する。或はプログラムタイ
マーを制御盤に組込んでおいて、毎月、毎週又は毎日、
１回乃至数回指令を与えるなどの方法がある。勿論運転
者が圧力計の指針や濾水流量計を見て手動操作で実施し
てもよい。

使用例について詳説する。濾過タンク１８の内径１，３
００ｗｎ５Ｈｔは４ｍ、濾過用ポンプ２０は清水用水中
渦巻ポンプ、口径４０Ａ１出力１゜５贈、全揚程２６．
５　ｍの時、流量は毎分１５０ｊ’。

全揚程２２．５ｍの時、毎分２２５１のものを選定し、
調節バルブにより濾過流量を毎分１６’／ｌ、毎時１０
靜に調整した。この時のＬＶは１０ｄ÷１．３２ｄ＝７
．５ｍ毎時である。逆洗用ポンプ２１は清水用水中渦巻
ポンプ、口径８０Ａ、出力３．７蹟、全揚程１７ｍ、時
毎分８３３１！、全揚程１０ｒｒＬの時、毎分１，２５
０Ｊのものを選定し、調節バルブにより逆洗流量を毎分
０．８ｔｆに調整した。逆洗のＬＶは０．８ｄ＋１．３
２＝０．６ｍ毎分である。

実線で表示している原水側本弁体８の受圧面をＡとする
。その直径は１０．２ｃｍである。逆洗側本弁体８′の
外径は８と同じ１０，２αであるが、弁座１０′に接す
る部分が受圧面となるので、その面をＡ′としその直径
は９ｃｍである。補助弁体１２の受圧面をａ、その直径
は５ｃｉである。

逆洗工程を終了した時点でＡ′にかかっている静水水頭
は４ｍ、水圧は０．４　ｂｙ／ａｉである。Ａの面積は
１０．２”ｘｏ、７８５＝８１．６７ｃＪ、　Ａ’は９
”ＸＯ，７８５＝　６３．５９ｃｄである。ａの面積は
５　”Ｘ　Ｏ，７８５＝、１９．６３ｃＩＩｌである。

逆洗側本弁体Ａ′にかかる閉止力は０．４ｋｙ×６３．
５９ｃｌ＝　２５．４ｋｙであり、補助弁体ａにかかる
閉止力は０．４ｋｇｘ　１９．６３ｃｎ＝７、８５　ｋ
ｔ；ｔである。原水側筒状体２内において、原水側本弁
体８の外径は１０．２Ｇ、筒状体２の内径は１０，５α
である。本弁体８と筒状体２との間隙の断面積は（１０
，５”−１０，２”）　Ｘｏ、７８５　＝４．８７ｃｄ
となる。−古管２４ノ断面積は４　’　Ｘ　Ｏ，７８５
−１２，５６ｃＩｌである。間隙断面積は管２４断面積
の４．８７÷１２．５６＝０．３８８倍である。この間
隙を通ってポンプ２０の起動によって生じた水は流れる
から、筒状体２内の本弁体８の左側における部分の水圧
はそれ程高くならない。圧力計に依る測定値では０．２
　ｋｙである。従って本弁体８のＡ面に作用して右方に
押す力は０．２ｋｇ　Ｘ　８１．６７−１６．３Ａｇで
ある。往復軸７を移動させる摩擦力は０．３　ｋｇであ
る。逆洗側本弁体８′の閉止力は２５．４　ｋ、、往復
軸７の摩擦力は０゜３　ｋ、であるから、補助弁体１２
がない場合は、本弁体８及び８′を実線で示す位置から
点線で示す位置まで移動させる弁切替えを行なうのに必
要な力は２５，４ｋｙ＋０．３ｋｙ＝２５．７ｋＱであ
る。

一方原水側本弁体８を右方に移動させようとする力は１
６．３　ｋｙであるから弁切替えは不可能なのである。

補助弁体１２の３面にかかる閉止力は７．８５ｋｙであ
り、往復軸７の摩擦力は０．３に、で合計すると７．８
５＋０．３＝８．１５ｋｇとなる。

一方原水側本弁体８の押す力は１６．３　ｋｙであるか
ら楽に補助弁体１２を開口させるのである。

補助弁体１２が開口すると、サイホンカット弁１５ミリ
から大気を吸入し、浄水管２７の立上りの内、左方の管
内の水は濾水送出管２８から排出され、本弁体８′に作
用していた静水水頭圧。

は時間経過に伴ない減小して行った。弾性体１３が塞い
でいた透孔１４の直径は４．５　ｃｍであり、その断面
積は４．５”Ｘ　Ｏ，７８５＝　１５．９Ｃｉｔテある
。補助弁体１２が開口したあと、本弁体８′で水圧を受
ける残存面積は６３．５９−１５．９　＝　４７．６９
　Ｃ７１！となり、受圧面積も減少し、弁切替えの条件
は更に良（なっているのである。濾過用ポンプ２０の起
動に依って発生し原水側本弁体８を右方に押す力は前記
の１６．３　ｋｇであるから、本弁体８′の残存受圧面
に受ける力がこれと釣合った時のＨｔの高さを単純に計
算すると、（１６，３ｋｇ＋往復軸摩擦力０．３　ｋｇ
）÷残存受圧面４７．６９ｃＪ＝０．３４８ｋｇ即ち３
．４８ｍである。Ｈｌが当初４ｍであったのが３．４８
ｍ以下に下った時、時間にして補助弁体１２が開いてか
ら約６秒後、本弁体８及８′は作動を開始し、途中で止
まることなく続いて点線の位置まで移動した。即ち原水
側筒状体２においてその内壁と本弁体８の外周との間隙
を流通した原水は、補助弁体１２が開口した時点では原
水側出口６＋排出管２６から排水桝２３へ排水されてい
たが、弁切替が終了した時点では本弁体８は弁座１０に
密着し前記排水は停止したのである。その後引続いて濾
過機１８は濾過工程に入ったのである。

次に補助弁体１２を本弁体８′に固定し、従来品の形に
して前者使用例と同じ条件下で逆洗から濾過への切替え
操作を実施してみた。逆洗工程から逆洗用ポンプ２１を
停止し、タイミングを置いてから濾過用ポンプ２０を起
動した。

ポンプ２０により汲上げ・られた原水は管２４を上昇し
て原水側人口４から原水側筒状体２に入り、該内壁と弁
体８の外周面との間隙を流通し、原水側出口６から管２
６に入りその開口部より排水桝２３に盛んに放水される
のみで、１５分間経過しても何等本弁体８及び８′の移
動は起きなかったのである。この実施例は本発明による
補助弁体１２が如何に有用であるかを証明しているので
ある。

本発明は原水側筒状体２と逆洗側筒状体２′との中央に
、共通の密封軸受３を設けた一体型の自動切替弁１につ
いて記載しているが、これのみに限定されるものではな
い。実公昭Ｆ；６−５２４４９に記載の切替弁で、図面
に示す如（、原水側と逆洗側と個別に設けた自動切替弁
にも有効に適用されるのである。

本発明による自動切替弁の用途としては、濾過と逆洗の
弁切替えを必要とする水、油、溶剤などの濾過機のみな
らず、正逆方向の流会 れの切替えを必要とする装置、例えば受液槽に入ってい
る２種又は数種に亙る液体の混合装置の自動切替弁とし
ても有用に利用されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による自動切替弁の一実施態様を示す
縦断面図である。 第２図〜第４図は、第１図の自動切替弁の作動の各段階
を夫々示す部分断面図である。 第５図は、本発明の自動切替弁を組み込んだ濾過機の断
面概要図である。 ８．８１−一一本弁体　　■、Ｖｌ−一一弁７−一一一
往復軸 １４−−−一　透孔 １２　−−一　補助弁体 １６−−−一弁　移動具 出願人　　日本フィルコン株式会社 ・代理人　　佐藤正明

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 入口、出入口、出口の３開口を有する筒状 体の内部を往復滑動する本弁体８、８′の位置を変えて
   所定位置にて停止させることにより、入口と出入口との
   連通と、出入口と出口との連通との切替えを可能とした
   弁Ｖ、Ｖ′２個を、前記本弁体の滑動方向が一致する如
   く個別的に若しくは一体的に設け、前記弁Ｖ、Ｖ′２個
   の対向隔壁を摺動自在に貫通する往復軸７によって前記
   本弁体を連結してなる切替弁において、逆洗側本弁体８
   ′の内部に、本弁体８′を通過する透孔１４を形成し、
   透孔１４に往復軸７を挿入し、往復軸７の逆洗側端部に
   透孔１４を開閉する補助弁体１２を設け、往復軸７の逆
   洗側本弁体８′の後方位置に、往復軸７の移動を本弁体
   ８′に伝達する弁移動具１６を設けてなる濾過機用自動
   切替弁。