JPS61213333A - 溶接性に優れた耐食性銅基合金 - Google Patents

溶接性に優れた耐食性銅基合金

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JPS61213333A
JPS61213333A JP5551285A JP5551285A JPS61213333A JP S61213333 A JPS61213333 A JP S61213333A JP 5551285 A JP5551285 A JP 5551285A JP 5551285 A JP5551285 A JP 5551285A JP S61213333 A JPS61213333 A JP S61213333A
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corrosion resistance
corrosion
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weldability
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Takahiro Tsuji
辻 孝博
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は良好な溶接性、耐食性及び機械的性質を兼ね備
えた銅基合金に関するものであり、海水淡水化装置等の
溶接加工や高度な耐食性を必要とする部材の製作に利用
されるものである。
(従来の技術) 従来、海水淡水化装置等に於ける高度な耐食性を必要と
する部分には、キュープロニッケルやアルミニウム青銅
が主として使用されており、一般的な黄銅材は脱亜鉛腐
食が発生するため、アドミラリテイ黄銅やネーバル黄銅
が僅かiζ使用されている場合を除いて殆んど使用され
ていない。
ところが、前記キュープロニッケルやアルミニウム青銅
M等の耐食性m基合金は、熱間加工性や機械的性質の点
に多くの問題があり、実用上様々な支障を発生する。
そこで、従前の耐食性銅基合金の熱間加工性や機械的性
質に係る問題を解決するものとして、出・ 願人は先き
に、大量のニッケルと錫とを配合したことに特徴を有し
、熱間加工性と機械的性質と耐食性の夫々について優れ
た特性を具備する銅基合金を開発し、特開昭57−85
949号としてこれを公開している。
前記特開昭57−85949号に係るm基合金は、前述
の如く耐食性、熱間加工性、機械的性質の全ての点で従
来の合金には見られない優れた特性を発揮するものであ
る。
しかし、当該合金にも解決すべき多くの問題が残されて
おり、その中でも溶接性の問題が最大の問題点となって
いる。
即ち、前記耐食性銅基合金は溶接性が良好でなく、具体
的には溶接部の耐食性が低下して溶接部に腐食を生じた
り、或いは溶接部の強度が低下して溶接部にクラックが
発生し易くなる等の問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本願発明は従前の耐食性銅基合金に於ける上述の如き問
題、即ち溶接部に於ける耐食性の低下及び溶接部に於け
るクラックの発生の問題と、銅基合金ノ製造コストが高
くつくという問題を解決せんとするものであり、機械的
性質、熱間加工性及び耐食性の何れ1こも優れると共に
、溶接時に於いても溶接部に高い耐食性と高い機械的強
度を保持でき、且つ製造コストの引下げを可能にした溶
接性に優れた耐食性銅基合金を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本願発明者は、本発明の銅基合金の耐食性を高めるため
、■銅成分を増加し、合金組織を耐食性の高いβ相の少
ない領域若しくはα単相領域とすること、■鍋とニッケ
ルの共存下に於ける燐とアンチモンの相乗フカ果を利用
して耐食性を高めること等全着想し、高価なニッケルの
使用量削減を図るようにした0 また、本発明の1基合金の溶接性の向上を図るため、鉄
の配合量を増加すると共に鉛の配合量を大幅に減少させ
、これによって前記銅成分の増加とも相俟って合金の機
械的性質や熱間加工性の向上を図ることを着想した。
本願発明は前述の如き着想に基づいて創作されたもので
あり、62〜69重量%の銅と、0.5〜L5重量%の
錫と、0.3〜10:I!i量%のニッケルと、0.0
2〜1.0重量%の燐と、0.02〜0.1重量%のア
ンチモンと、0.02〜1.0ffi量%の鉄と、0.
1型皿%以下の鉛と、残部が亜鉛及び不可避的な不純物
とから成ることを、発明の基本溝成とするものである。
(作 用) 銅成分が62〜69重量%と比較的高いため、合金組織
自体が耐食性の高いα単相(若しくはβ相の少ない)領
域にあり、これに、錫とニッケルの存在下に於ける燐と
アンチモンの耐食性向上に対する相乗効果が加わって、
銅基合金の耐食性が大幅に向上する。
また、鉛の減少と鉄の増加により溶接性、機械的性質及
び熱間加工性が改善されると共に、ニッケルの配合量の
減少により、合金製造コストの引下げが可能となる。
(実施例) 以下、本発明に係る溶接性並びに耐食性に優れた銅基合
金についてその詳細を説明する。
銅及び亜鉛は本発明合金の基本材料となるものであり、
合金の加工性、機械的強度並びに熱伝導性等の向上に寄
与するものである。とりわけ、銅は合金の引張り強さ、
伸び及び硬さを適度に保持すると共に、合金組織を耐食
性に優れたβ相の少ない領域若しくはα単相領域とする
必要から、62.0重量%以上の配合を必要とする。し
かし、熱間加工性及び経済性の点から、その配合比を6
9in%以下とするのが望ましい。
錫は次のニッチルーアン千モンー リンとの坦6作用効
果により耐食性を向上するために、0.5M量%以上の
配合を行なうが、配合比がL5重量%を越えると、合金
が硬く且つ脆くなると共に経済性の点からも好ましくな
く、その結果0.5〜L5重量%の配合比としている。
アンチモン及び燐は、前記錫及び次のニッケルの存在と
相俟って合金の耐食性を著しく向上させるものであり、
これ等の相乗効果が顕著にあられれるのは、錫の配合比
を0.5〜15重量%並びにニッケルの配合比を次の0
.3〜1.0重量%とした場合に、アンチモン及び燐を
同時に夫々0.02重量%以上添加した場合である。し
かし、アンチモン及び燐の配合比が夫々0.1 i量%
を越えると、合金が脆くなったり或いは応力腐食割れを
助長する虞れがあるので、その配合比は0.02〜α1
重量%の範囲とする。
ニッケルは、本願発明者の研究によれば適量の錫、アン
チモン及び燐との相乗作用により合金の耐食性を著しく
向上せしめると共に、機械的性質と熱間加工性を改善す
る。そして、耐食性向上畢於ける前記相乗効果は、錫α
5〜1.5重量%、アンチモン0,02〜α1重景%及
び燐0.02〜α1重量%の配合比に於いて、ニッケル
配合比がα3M量%以上の場合に顕著に発渾される。し
かし、ニッケル配合比が10重量%を越えても、それに
応じて耐食性は向上しないので、経済性の点からもニッ
ケル配合比をLOMj1%以下とするのが好ましい。
鉛は、合金の切削性を向上せしめる作用を有するが、鉛
の配合比が増加すると合金の溶接性が悪化し、溶接部の
耐食性の低下及び溶接部の機械的強度の低下を引き起す
。本発明者の研究によれば、鉛の配合比がα1重量%を
越えれば溶接性が著しく悪化することが判明しており、
その結果鉛配合比はalx量%以下とする。
鉄は、その配合比が0.02重量%以上になると、合金
の結晶粒を少なくし、合金の溶接性や耐食性を向上させ
ると共に機械的性質及び熱間加工性をより向上させる。
しかし、配合比が10重量%を越えると、逆に耐食性が
悪化するのみならず、伸びやrJ撃直等の機械的性質も
低下する。従って、鉄の配合比は0,02〜1.o電量
%が最適である。
次に、本発明に係るM基合金の具体例について説明する
。本発明の合金と従来の合金との機械的性質、熱間加工
性、耐食性及び溶接性を比較調査するために、次の第1
表に示す化学成分の合金14種類を製成した。
第1表 試料用合金の化学成分  ゛ 上表に於いて、灘1はJIS規格の黄銅板である。
蜜2〜A’4はASTM規格のネーバル黄M板である。
(5〜&6はアドミラリティ黄銅板である。童7はアン
チモンと極く少量の燐が混じった市販の鋳物材である。
fL8は錫とニッケルを添加した市販の鋳物材である。
X9及び、[10は耐脱亜鉛腐食性に優れた棒材又は鍛
造材である。
、& 11− K 14は本発明に係る合金である。
次の第2表は、前記14種類の試料合金について、機械
的性質及び熱間加工性についての試験結果をまとめたも
のである。
第2表 第3表 尚、第2表に於いて、熱間加工性については各合金材に
よりバルブの筐体用の中空粗材を熱開成形し、亀裂の発
生状態からその良否を判断した。
前記第2表に示される結果から明らかな様に、本発明1
ζ係る合金は錫、鉄の如く伸びを減少させる元素が添加
されているにもかかわらず良好な伸びを有しており、引
張強さも比較材と比べて同等かそれ以上である。
第3表は、前記各種合金について行なった溶接性試験の
一つである溶接部の割れ試験の結果をまとめたものであ
る。
当該割れ試験は、所謂パレストレイン割れ試験法によっ
て行なった。即ち、第1図及び第2図に示す如く、片持
ち架方式であるTIGアーク2によるビード溶接を左か
ら右へと行なう。アークが図1のA点に達したとき、荷
重Fを急激に与え、試験片1を曲げブロックBの表面の
曲率に沿って急速に曲げる。このとき試験片1の裏面を
曲げブロックに沿って密着して曲げることが必要である
ため、前もって荷重の下部への移行距離を決めておく(
例えばストッパーなどを使用)。
一方、アーク2はそのまま進行させ、0点に進行したの
ち、アークを切り、進行も止める。
試験片表面に付加されたひずみは次式により与えられる
付加ひずみ ε= (t/2R)xtoo (%)ここ
で、t:試験片板厚、R:曲げブロック曲率半径 試験片1に与える付加ひずみ量は、種々の曲率半径Rを
持つ曲げブロックBに取り替えることにより変化させる
。付加ひずみをある値(限界ひずみ)以上tζ設定して
おくと、割れは、ひずみを与えた瞬間に溶融池後端の凝
固脆性領域において発生ずることになる。
前記第3表の試験結果に於いて、割れ長さが5m+以下
であれば実用上特に問題を生じることはない。しかし、
削れ長さが5鵡〜2fJtrm位いになると、実用上溶
接部に割れを生ずる虞れが高くなり、現実に割れの発生
確率が高くなる。
本発明に係る合金は、第3表の試験結果からも明らかな
様に極めて良好な溶接性を示すものである。これに対し
て、市販の耐晩亜鉛腐食性試料であるfL9とに10は
後述する第6表に記載の如く、哨食性lζは優れている
が溶接性については非常に劣るものであることが、明ら
かになっている。
次に、溶接性の試験の他の−っとして、溶接部の耐食性
についての試験を行なった。第4表は当該試験に使用し
た試料(本発明に係る合金板)と溶接棒の化学成分を示
すものであり、第5表は溶接部等の脱亜鉛腐食試験の結
果をまとめたものである。尚、脱亜鉛腐食試験はI S
 O(国際標準化機構)6509規定により脱亜鉛腐食
試験法によって行なった。
第4表 第5表 第5表の結果からも明らかな様に、本発明に係る合金製
の試料並びに溶接棒を使用した場合には、溶接部の耐食
性が極めて高くなる。これに対して、従前の溶接棒を使
用した場合には、試料板が本発明に係る合金であっても
、或いは従前の耐食性鋼基合金(例えば第1表のfL9
、flo)であっても、溶接部並びに熱影響部の耐食性
が著しく低下する。
一方、第6表は、試料用合金そのものの耐食性試験の結
果を示すものである。試験方法は、前記第5表の場合と
同様に、下記(a)〜(f)項化示すl5O(国際標準
化機n11)6509号規定によって行なった0 (a)  試験片をフェノール樹脂に埋め込む。
(b)  試験表面を研磨して1000番まで研磨し、
最後に湿式で仕上げる。埋込み部を含むテストピースは
エタノール又はメタノールで脱脂する。
(C)  塩化第2銅試験溶液(水の中にCuC1!宜
・2H宜0を1272溶かし水を加えて1gにする)中
にテストピースを浸漬し、75±5℃で8時間保つ0 (d)  試験後、試料を浸漬面に対し直角に切断す(
e)  切断面を研磨する。
(f)  顕微鏡観察によって脱亜鉛腐食深さを測定す
る。
第6表 第6表に示されている通り、本発明に係る合金の脱亜鉛
腐食深さはo、oos〜0.03mであり、従前の耐食
性黄銅材と同等の耐食性を備えていることが明らかであ
る。
(発明の効果) 本発明に係る銅基合金は、上述の通り錫、ニッケル、ア
ンチモン及び燐の共存による相乗効果により、従前の耐
食性銅基合金に鋳る耐食性を有するだけでなく、溶接部
や溶接時の熱影響部の耐食性も従前の耐食性銅基台金の
場合に比較して著しく向上する。
また、本発明に係る銅基合金は、錫や鉄等の如く伸びを
減少させる元素が添加されている署こも拘わらず良好な
機械的性質を有するものであり、しかも溶接後の機械的
強度も良好で、応力歪みが加わっても亀裂の発生は殆ん
ど無い。
更に、ニッケル等の高価な元素の添加を少なくしている
ため、合金の製造コストの引下げが可能となる。
この様に、本発明に係る銅基合金は、良好な機械的性質
と溶接性と耐食性を兼備しているため、海水淡水化装置
や給湯配管、溶接棒等の極めて広い分野に於いて利用す
ることができ、優れた実用的効用を有するものである0
【図面の簡単な説明】
第1図は溶接性試験の一種であるパレストレイン割れ試
験を説明する平面図であり、第2図はその側面図である
。 1 試験片 2 アーク F 荷重 B 曲げブロック R曲率半径

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 62〜69重量%の銅と、0.5〜1.5重量%の錫と
    、0.3〜1.0重量%のニッケルと、0.02〜0.
    1重量%の燐と、0.02〜0.1重量%のアンチモン
    と、0.02〜1.0重量%の鉄と、0.1重量%以下
    の鉛と、残部が亜鉛及び不可避的不純物とから成る溶接
    性に優れた耐食性銅基合金。
JP5551285A 1985-03-18 1985-03-18 溶接性に優れた耐食性銅基合金 Granted JPS61213333A (ja)

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