JPS61207689A - ふるい分け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、紙パルプのふるい分け装置として使用される
圧力式スリットスクリーン、特に水平スリット形および
斜めスリット形スクリーンシリンダを備えたふるい分け
装置に関するもので、セントリスクリーン、セントリソ
ータ、バリヤスクリーンに適用できるものである。

（従来技術） 紙パルプのふるい分け装置として従来よく知られている
圧力式スリットスクリーンは、第１２図および第１３図
に示すように、細長いスリット状の開口を有するスクリ
ーンシリンダ１を備えている。ポンプによって送られて
きた紙料は、入口部２から流入して外周を取りまく流路
３に進み、紙料中の金属片、砂などの重量異物は、入口
部２と反対の接線方向に設けたトラップ４から系外に排
藁される。流路３を循環している紙料は、内側ケーシン
グ５とスクリーンシリンダ１により形成した環状のスク
リーニング室６へ、矢印７で示す方向に上部から入り、
下方に流下する過程でスクリーンシリンダ１を通過して
濾過選別され、出口部８から放出される。

一方、スクリーンシリンダ１を通過できない大きさのプ
ラスチック、結束繊維、木片などの異物は、スクリーニ
ング室７を流下してリゼクト出口部９から排出される。

主軸１０の上部から吊るされた翼形部片１１　（図示例
の場合は４枚）は、電動機１２によってベルト車１３を
介して駆動されスクリーンシリンダ表面に沿って連続的
に高速で回転するように設置されている。翼形部片１１
は高速回転により紙料を攪拌し、スクリーンシリンダ表
面に付着する繊維塊（フロック）および異物を取除き、
常にスクリーンシリンダを清浄にする働きをすると同時
に、互いに集まって成牛じた繊維塊（フロック）を強（
攪拌することにより分解し、繊維がスクリーンシリンダ
を通過する流れを助長する。

上記のような圧力式スリットスクリーンは、第１４図に
示すようにスクリーンシリンダ１のスクリーニング室６
に面した表面に沿って狭い間隔で翼形部片１１を運動さ
せて、翼の原理により図で示すような正圧と負圧とから
成るパルス圧力を発生させて紙料を攪拌し、スクリーン
シリンダの閉塞を防止するものである。

従って、所定のパルス圧力を得るため翼形部片１１を回
転させるが、翼形部片の回転に伴って紙料もつれ回りす
るためパルス圧力が低下する。この結果、前記効率を維
持しようとする場合は、翼形部片１１をより高速で回転
させる必要があり、紙料のつれ回りによる旋回速度が大
きくなり、紙料中の繊維も運動方向に沿って配列した状
態で旋回することになって、次のような不具合が生じる
。

すなわち、従来から多用されているスクリーンシリンダ
１ａは、第１５図に示すようにスリット状の開口１４が
軸方向に平行に多数設けである。

第１６図に於いて、配列した繊維１５はスリット開口１
４に直交する向きで一端がスリット開口に入り込んだ状
態でｔａ維の他端が旋回流により下流側に流され、折れ
曲がり繊維１６となってスリット開口を塞ぐようになる
。この結果、スクリーンシリンダ１ａを通過すべき繊維
が異物と共にリゼクト出口部９（第１３図）に逃げてし
まい、繊維の収率が低下することになる。この傾向は良
質の長繊維はど顕著である。

更に、繊維の収率低下を防止する目的で、第１７図に示
すようにスリット状の開口１４を軸に対して日間方向に
多数設けたスクリーンシリンダ１ｂが提案されている。

第１８図に於いて、配列した繊維１５はスリット開口１
４とほぼ平行する向きでスリット開口に入り込むので容
易にスクリーンシリンダ１ｂを通過するが、このスクリ
ーンにあってもスリット開口１４の下流端を起点に繊維
が詰まり、成長してスリット孔を閉塞するようになり実
用に耐えないものとなる。

（発明が解決しようとする問題点） 以上述べた如く、圧力式スリ・ノドスクリーンで従来か
ら多用されている、スリット状の開口を軸方向に平行に
設けた直交スリット形スクリーンシリンダ（第１５図）
は、原理的に繊維がスリット開口を塞ぐ傾向を有してい
る。このため、繊維によるスクリーンシリンダの目詰ま
りを防止するため、翼形部片を高速で回転させることが
不可欠で、その結果、良質の長繊維がリゼクト出口部に
逃げてしまい、繊維の収率が低下すると共に、消費動力
が大きいなどの重大な欠点を有している。

繊維がスリット開口を塞ぐ傾向を原理的に解消する目的
で、スリ・シト状の開口を軸に対して円周方向に設けた
水平スリット形スクリーンシリンダ（第１７図）が提案
されている。この水平スリット形での運転結果では、低
い消費動力で繊維の収率が大幅に改善されることが実証
されているが、スリット開口の下流端面を起点に強い結
束繊維（詰まり繊維）を生じ、翼形部片によるパルス圧
力では容易に除去できないため、成長してスリット開口
を閉塞するようになり最終的に運転不能となる重大な欠
点を有しており、実用に耐えない状況にある。

本発明は、こうした問題点を解消することを目的として
なされたものである。

（問題点を解決するための手段） このため、本発明は紙パルプのふるい分け装置として用
いられ、繊維の配列方向に並行なスリット開口を有する
水平スリット形または斜めスリット形の圧力式スリット
スクリーンに於いて、紙料の旋回方向を基準に、スリッ
ト開口の下流側に下流端を包含し逃げ溝に非貫通な任意
形状の溝を、スリット開口に対して直交する方向に設け
たことを構成として、これを上記問題点の解決手段とす
るものである。

（作用） スリット状の開口を繊維の配列方向に沿って設けた水平
スリット形または斜めスリット形のスクリーンシリンダ
を有する圧力式スリットスクリーンに於いて、スリット
開口の下流側にスリット端部を包含するスリット開口に
直角な任意形状の溝を設けることによって、スリット開
口の下流側をスクリーニング室に対して開口のままとし
て詰まり繊維の発生起点を排除すると共に、翼形部片ま
たはロータの回転により生ずる紙料の旋回運動を利用し
て、流路の急拡大による剥離現象をもってスリット開口
の下流部に強い攪拌力を作用させる事により繊維塊を細
く分解し、低動力で繊維収率が高くし、スリット開口の
詰まりを発生させない。

（実施例） 本発明は、圧力式スリットスクリーンの性能改善のため
の一連の実験を通して、低い消費動力で高い繊維の収率
を達成するためには、繊維の配列方向に沿ってスリット
開口を設けた並行スリット形スクリーンシリンダが優れ
ることを、原理面と実験で確認し、ついで並行スリット
形の実用化を阻んでいる、スリット開口の下流端を起点
とする詰まり繊維の発生メカニズムとその防止方法を見
い出したものである。

つまり、スリット開口の下流端をスクリーニング室に対
して溝を介して開口のままとし、この溝部にスクリーン
シリンダ表面での旋回流れの剥離による強い攪拌力を作
用させると、低い消費動力で詰まり繊維の発生、成長を
防止できることが判明した。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。第１図ないし第４図は本発明の実施例の１つを示し、
第１図に示すスクリーンシリンダに於いて、円筒状のス
クリーンプレート１６の両端には、反クリーン装置本体
に装着するためのテーパリング１７がテーパビン１８で
取付けられている（第４図）。

スクリーンプレート１６は、その軸にほぼ直角で軸方向
に配列した多数のスリット開口１９を備えている。スリ
ット開口１９はスクリーニング室６に接する面（表面）
にスクリーンプレート１６の厚み方向に真直ぐで、あら
かじめ規定された所定の寸法だけ隔てた互いに平行な壁
で構成されている。スクリーンプレートの反対側の面（
裏面）には、スリット開口１９と較べて十分大きい開口
寸法を有する逃げ溝２０が設けられている。

第６図および第７図は翼形部片２１を有するスクリーン
清掃装置の構成例を示し、第８図には紙料を内側から外
側に向って流す、外側スクリーンに用いる場合のロータ
ドラム上に多数の突起部２２を有する一般にロータと呼
ばれるスクリーン清掃装置の構成例を示す。翼形部片２
１またはロータドラム上の突起部２２は、スクリーンプ
レート１６の表面と僅かの隙間を隔てて回転することに
より、攪拌、清掃効果を発揮するが、同時に回転方向に
向った紙料の旋回流２３（第１図、第３図）を生起する
。この旋回流を基準に、前記スリ・ノド開口１９の下流
側にスリット開口に対して直角な溝２４を設ける。溝２
４の形状および位置は、スリット開口の下流端を包含す
る形状、大きさおよび位置で、逃げ溝２０に対して非貫
通でなければならない。溝２４の形状は、第３図に示す
し形に限定されず、第５図の（ａ）〜（ｅ）に示すよう
な任意の溝形状が採用できる。

第９図に示す如く、紙料のスクリーニング室６（第１３
図）の流れは、軸に対して直角な方向の旋回速度（成分
）Ｃと、軸と平行な下降速度成分りとの合成角度θだけ
水平線に対して傾いている。

一般に、下降速度成分りは旋回速度成分Ｃと較べて充分
小さいので、合成角度θは微小であり、スリット開口は
軸に対し直角方向で問題ないが翼形部片２１またはロー
タの回転速度、スクリーニング室の形状等によっては合
成角度θが大きな値となる。この場合は、第１０図に示
す如くスリット開口１９を合成角度θだけ傾けた斜めス
リット形スクリーンシリンダ１ｄが有効であり、本発明
は斜めスリット形のスクリーンにも適用できるものであ
る。

尚、以上の説明中、圧力式スリットスクリーンの構造は
、主軸１０を縦軸（垂直軸）としているがこれは横軸（
水平軸）のものでも良く、またスクリーンシリンダにつ
いても、内側スクリーンシリンダ１を１個装備したもの
を中心に説明してきたが、外側スクリーンシリンダでも
良く、更に内側スクリーンシリンダと外側スクリーンシ
リンダの２個を同時に装備しても良い。

以下、その作用を説明すると、スリット開口の、旋回流
に対して下流側に任意形状の溝２４を設けることにより
、スリット開口の下流側を溝部を介してスクリーニング
室に向って開口させる。従って、スリット開口部に侵入
した状態で逃げ溝２０に通過できない結束繊維、プラス
チック、木片などの異物は、スクリーン清掃装置の作用
により下流側に向って移動してそのまま溝部に達し、ス
クリーニング室に再度放出され、詰りの起点そのものが
取除かれていることになる。

同時に、溝２４は旋回流に対して流路の拡大部として作
用する。第１１図の原理図に示すように、流路の拡大部
では角度φが大きくなると境界層内の圧力勾配が不安定
となり境界層が流路表面から剥がれることが、一般に剥
離現象として知られている。この剥離部分では流路表面
で逆流する方向の渦流れが生じ、強い攪拌作用を有して
いるので、ここでは、攪拌領域と呼ぶものとする。溝２
４に発生する強い攪拌作用により繊維塊（フロック）は
分解されるの７、スクリーン表面は清掃状態に維持され
る。翼形部片２１またはロータドラム上の突起２２によ
る清掃作用は、従来のパルス圧力（第１４図）の代わり
に、旋回流による溝部での剥離現象を利用するので、高
い回転速度は不要であり、低い消費動力で強い攪拌領域
を生起させる。

（発明の効果） 以上、詳細に説明した如く本発明によると、以下のよう
な諸効果を奏するものである。

（１）　　旋回紙料中の繊維の配列方向に沿ってスリン
（１）　　ト開口を設けた、並行スリット形スクリーン
シリンダである。従って、繊維が容易にスリット開口を
通過できるので、原理的に低い消費動力で高い繊維収率
を達成できる。

（２）詰まり繊維の発生起点であったスリット開口の下
流端が任意形状の溝に包含され、スクリーニング室にそ
のまま開口しているので、詰まりの起点そのものが取除
かれている。

（３）　　スリット開口の下流端に設けた溝は、旋回紙
料に対して流路の拡大部として作用し強い攪拌領域を発
生させるので、繊維塊（フロック）は分解され、効果（
２）と相俟ってスリット開口の目詰まりを起こさない。

（４）翼形部片またはロータによるスクリーン表面の清
浄作用は、従来のパルス圧力の代わりに旋回流による剥
離現象を利用した強い攪拌力を主体とするので、従来の
圧力式スリットスクリーンと較べて、低い回転速度で運
転でき、消費動力の低減が計れるので、効果（１）の繊
維収率の向上と相俟って、処理繊維量に対する動力原単
位が大幅に改善される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すふるい分け装置の水平ス
リット形スクリーンシリンダの斜視図、第２図は第１図
のＸ部拡大図、第３図は第２図のＹ−Ｙ断面図、第４図
は同第２図の２−２断面図、第５図（ａ）　（ｂ）　（
Ｃ）　（ｄｌ　（ｅｌは本発明に係るスクリーンのスリ
ット開口の下流側端面の断面図であって（ａ）〜（Ｑ）
はそれぞれ異なる具体例を示し、第６図は翼形部片を有
するスクリーン清掃装置の斜視図、第７図は同装置の翼
形部片の側断面図、第８図はロータ型のスクリーン清掃
装置の斜視図、第９図はスクリーンシリンダ周面での繊
維配列方向を示す説明図、第１０図は斜めスリット形の
スクリーンシリンダの斜視図、第１１図は攪拌領域の発
生原理図、第１２図は竪型のふるい分け装置の一部切開
平面図、第１３図は同装置の一部切開側面図、第１４図
は圧力式スリットスクリーンの作用説明図、第１５図は
従来の垂直スリット形スクリーンシリンダの斜視図、第
１６図は第１５図のＡ−Ａ断面からみたふるい分け作用
状態説明図、第１７図は従来の水平スリット形のスクリ
ーンシリンダの斜視図、第１８図は第１７図のＢ−Ｂ断
面からみたふるい分け作用状態説明図である。 図の主要部分の説明 １６−・−スクリーンプレート １９・−スリット開口 ２〇−逃げ溝 ２４−・溝 特　許　出　願　人　三菱重工業株式会社第１図　　　
　第２図 ′ＰＪＢ図 （ｄ）逆Ｖ溝　　　　（θ）矩形溝 ；四；ンス恋ニ 第６図 第８図 第１１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 紙パルプのふるい分け装置として用いられ、繊維の配列
   方向に並行なスリット開口を有する水平スリット形また
   は斜めスリット形の圧力式スリットスクリーンに於いて
   、紙料の旋回方向を基準に、スリット開口の下流側に下
   流端を包含し逃げ溝に非貫通な任意形状の溝を、スリッ
   ト開口に対して直交する方向に設けたことを特徴とする
   紙パルプのふるい分け装置。