JPS6120501B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6120501B2
JPS6120501B2 JP53094537A JP9453778A JPS6120501B2 JP S6120501 B2 JPS6120501 B2 JP S6120501B2 JP 53094537 A JP53094537 A JP 53094537A JP 9453778 A JP9453778 A JP 9453778A JP S6120501 B2 JPS6120501 B2 JP S6120501B2
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JP
Japan
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spacer
double
glass
rubber
glass plate
Prior art date
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Expired
Application number
JP53094537A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5523022A (en
Inventor
Michio Ono
Kohei Ookami
Yoshio Takada
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP9453778A priority Critical patent/JPS5523022A/ja
Publication of JPS5523022A publication Critical patent/JPS5523022A/ja
Publication of JPS6120501B2 publication Critical patent/JPS6120501B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C27/00Joining pieces of glass to pieces of other inorganic material; Joining glass to glass other than by fusing
    • C03C27/06Joining glass to glass by processes other than fusing
    • C03C27/10Joining glass to glass by processes other than fusing with the aid of adhesive specially adapted for that purpose

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、可撓性でそれ自身粘着性を有するゴ
ム状物質を基材としたスペーサーにより複数枚の
ガラス板を層成した複層硝子の改良に関するもの
である。 複数枚のガラス板をスペーサーにより隔置し、
その周縁をシールして得られる複層硝子は、断
熱、遮音および防曇効果があり、建築用、車輛用
あるいは各種産業用の窓ガラスとして広く使用さ
れている。この複層硝子の一つのタイプとして、
第1図に例示した様な、2枚のガラス板1、1′
を自己粘着性を有するスペーサー2により層成し
たものが最近出現した。この種の複層硝子のスペ
ーサー2は可撓性で、それ自身が粘着性を有し、
かつ乾燥剤を分散混入したゴム状物質からなり、
通常は断面矩形状のリボン状のスペーサーに予備
成形されたものが使用される。この複層硝子は、
一方のガラス板の周縁にかかるスペーサーを敷設
した後、もう1枚のガラス板をこのスペーサーを
挾んで組み合わせ、これら2枚のガラス板をスペ
ーサーの自己粘着性を利用して直接に結着させて
製造することができるので、複層硝子を極めて簡
単に製造できる利点を有し、高く評価されてい
る。 この様なスペーサーを用いたものはガラス板周
縁部に敷設して複層硝子を組み立てた後、スペー
サーを硬化させるために加熱による加硫処理をし
なければならないという工程が必要で、コストア
ツプの原因となつた。又、加硫処理を施さないと
スペーサーが複層硝子組立て後、あるいはスペー
サーの保管中にコールドフローを起こして、変形
してしまうという欠点があつた。あるいは又、予
めスペーサーを加硫処理しておくとスペーサーの
粘着性が低下して、複層硝子板の組立て時、ガラ
ス板とスペーサーとが充分に粘着しないという欠
点があつた。 又、かかる可撓性で、自己粘着性を有するスペ
ーサーにおいては、ガラス板の周縁部に敷設する
際、そのガラス板のコーナー部を切断せずに折り
曲げて敷設できるが、コーナー部においてスペー
サーを折り曲げた状態を維持させるためには、ス
ペーサーの圧縮回復特性が重要であることを見出
した。 又、ガラス板面にスペーサーを敷設する際、ス
ペーサーがガラス板面に結着し、かつ、あまりべ
たつかない様にスペーサー自体が適度の粘着性を
有していることも重要であることを見出した。 又、ゴム質スペーサーは通常ブチルゴム、イソ
ブチレン、ポリブデンなどを基材ゴムとし、これ
に乾燥剤や補強剤、充填剤、可塑剤、粘着付与剤
などが添加されている。そのため長期間の使用に
より、あるいは比較的高温での使用により、ある
いは温度差の著るしい場所での使用により、しば
しば複層硝子の内面にスペーサー構成成分の有機
物質の揮散による油滴状のフオツキングが生じる
という欠点がある。 本発明はかかる種々の欠点のなく、かつ上記し
た問題点を解決した複層硝子組立て用のスペーサ
ーを提供することを目的として発明されたもので
あり、複層硝子組立て用の可撓性で自己粘着性の
予備成型されたゴム質スペーサーが保管中あるい
は複層硝子に組立てた後、コールドフローを起さ
ない様に、しかしガラス板周縁にコーナー部をも
含めて連続的に敷設することができ、かつガラス
板面へ結着できる粘着性も持つ様に、スペーサー
の基材ゴムに部分加硫ブチルゴムを用いるととも
にガラス板周縁に沿つて上記スペーサーを敷設す
る場合にコーナー部においてもスペーサーを折り
曲げた状態を維持させることができ、かつ複層硝
子のガラス板間の間隔を所定間隔に保持すること
ができ、更にスペーサーがガラス板面にスペーサ
ーの粘着性により充分結着するとともに、あまり
べたついて作業性が損なわれない様に、スペーサ
ーの圧縮回復特性とポリケンタツクとを所定の範
囲に特定し、更にスペーサーの加熱処理による重
量減少が少ない様にしたことを特徴とするもので
ある。即ち、本発明は、可撓性で自己粘着性の予
備成型されたゴム質スペーサーにより複数枚のガ
ラス板を隔置して組立てた複層硝子において上記
スペーサーの基材ゴムとして部分加硫ブチルゴム
を用いるとともに、このスペーサーのポリケンタ
ツク値を50g〜500g、圧縮回復率を10%〜80%と
してことを特徴とする複層硝子に関するものであ
る。 以下、本発明を更に詳細に説明する。 第2図〜第5図は、本発明の実施例に係る複層
硝子の横断面図を示したものであり、第2図の複
層硝子はガラス板11、12をその周縁部に沿つ
て可撓性で自己粘着性の予備成型されたゴム質ス
ペーサー13を配し、該スペーサー13により、
ガラス板11、12を結着させ、ガラス板11、
12間に中空部ができる様に密封したものであ
る。第3図の例は第2図に示した複層硝子と同様
のゴム質スペーサー13の周辺に更にシーラント
14を充填したものである。更に第4図は、3枚
のガラス板を使用した例であり、第5図の例は複
層硝子の1枚のガラス板として合せガラスを使用
した例である。 本発明の複層硝子の第1の特徴は、そのスペー
サーの基材ゴムに部分加硫ブチルゴムを用いた点
にある。本発明における部分加硫ブチルゴムとし
ては、その部分加硫ゴムの部分加硫度はゲル化率
で表わして5%〜90%の範囲、更に好ましくは30
%〜50%の範囲が好ましい。このゲル化率は、試
料1gを秤量し、これを100c.c.のシクロヘキサン溶
媒中に室温で24時間浸漬し、24時間後溶媒を完全
に揮発させて再び試料の重量を測定し、次式によ
つて求められるものである。 ゲル化率(%)=(溶媒中浸漬前重量)−(溶媒中浸漬後重量)/(溶媒中浸漬前重量)×100 即ち、ゲル化率の大きいほど加硫度が小さく、
ゲル化率の小さいほど加硫度が大きいことを示
す。 部分加硫ブチルゴムの部分加硫度が5%以下で
あるとコールドフローが生じ易く、スペーサーの
保形性および複層硝子の一定空気層が保持されな
いので好ましくなく、又、90%以上となると可撓
性のあるスペーサーが得られにくく、ガラス板の
周縁に連続的に敷設することが不可能となること
になり好ましくない。 なお、通常のブチルゴムの分子量は、粘度平均
分子量(Flory)30000〜600000が一般的である
が、部分加硫する際、架橋反応性が容易で、かつ
架橋反応が容易にコントロールできる様に部分加
硫ブチルゴムを製造するためのブチルゴムは分子
量300000〜500000のものを使用するのが好まし
い。 かかる部分加硫ブチルゴムは、スペーサーの基
材ゴムとなるものであり、スペーサーの構成材料
中15wt%〜40wt%程度を占める様にするのが好
ましい。 なお、スペーサーとしては、基材ゴムの部分加
硫ブチルゴムの可撓性、粘着性を改良するために
ポリイソブチレン、ポリブデン、その他各種ゴム
成分を添加し、所望の可撓性と自己粘着性を与え
る様にするのが好ましい。例えば、この様な部分
加硫ブチルゴムとしては、エツソ化学(株)製ブ
チルゴムエスコラント8や、ブチルゴムエスコラ
ント10があげられる。 又、本発明の複層硝子の第2の特徴は、その可
撓性で自己粘着性の予備成型されたゴム質スペー
サーの圧縮回復率にある。この圧縮回復率は、次
式で決定されるものである。即ち、 圧縮回復率(%)=hr−h/ho−h×100……
……(1) ここで、ho;元のスペーサー厚み h1;1/2×ho hr;回復後のスペーサー厚み で表わされる。なお、試験測定法は次の通りであ
る。 第6図の様にスペーサーB、B(長さ、a=75
mm、巾、c=5mm、高さ、d=7mm)2本を2枚
のガラス板A、A(縦、b=70mm、横、a=75
mm、板厚、e=5mm)間に挾んで試料体C(f=
20mm)を用意し、この試料体を万能圧縮引張試験
機(東洋ボールドワイン製、UTM−1型テンシ
ロン)にセツトし、圧縮速度5mm/mmでスペーサ
ー厚さの1/2になるまで圧縮し、1分間圧縮した
まま放置し、試験機からとりはずし、無荷重の状
態で室温中に1時間放置し、回復したスペーサー
厚みを測定する。圧縮回復率は上記測定法におい
て、スペーサーの元の厚み及び回復後のスペーサ
ー厚みを測定し、上記式(1)に従つて、元のスペー
サー厚みに対する割合を求める。 本発明においては、可撓性で自己粘着性の予備
成型されたゴム質スペーサーの圧縮回復率は10%
〜80%の範囲、更に好ましくは15%〜40%が適当
である。なぜならば、圧縮回復率が10%以下であ
ると、スペーサーが圧縮変形しやすくなり、成型
されたスペーサーの断面形状の保持性が悪化し、
2枚のガラス板間の間隔を所定厚みに保持するこ
とが困難となるので好ましくない。又、圧縮回復
率が80%以上であるとスペーサーの弾性が高くな
りすぎ、例えば、ガラス板のコーナー部でスペー
サーを折り曲げた時、折り曲げた状態を保持する
こが困難となり、スペーサーのガラス板面への敷
設及びガラス板組立て作業が難しくなり、好まし
くない。 又、本発明の複層硝子のもう一つの特徴は、そ
の可撓性で自己粘着性で予備成型されたゴム質ス
ペーサーのポリケンタツクの値を特定したことに
ある。即ち、スペーサー表面の粘着性は複層硝子
組立時の作業難易性に大きく影響し、粘着性が大
きすぎると作業する時、手にべたつくなど非常に
扱いにくいものになり、又、粘着性が小さすぎる
とガラス板上にスペーサーを設置したときガラス
板の設定された場所に固定されない欠点がある。
そのため最適なスペーサーの粘着性をポリケンタ
ツクとして特定したものである。即ち、粘着性を
示すポリケンタツクは第7図に示した様なポリケ
ンプローブタツクテスター20のプローブ21に
貫通孔22の設けられた試料載置台23上にスペ
ーサーの試料片24を載せ、その上に100gの荷
重25を載せ、上記試料載置台23の下からプロ
ーブ21を20mm/secの速度で上昇させ、プロー
ブ21の先端を試料片24へ1秒間圧着させた後
プローブ21を20mm/secの速度で下降させ、プ
ローブ21が試料片24から剥れる時の力をグラ
ムの単位として表わしたものであり、値が大きい
ほど粘着性が高いことを示す。なお、この測定は
20℃において行なわれる。 又、第7図において、1はプローブを引上げた
状態の図面、2はプローブと試料片の圧縮状態の
図面、3はプローブを引上げた状態の図面であ
る。 このスペーサーの粘着性を示すポリケンタツク
の値は50g〜500gの範囲が最適である。ポリケン
タツクの値が50g以下であると粘着性が低くすぎ
てガラス板上にスペーサーを敷設した時、スペー
サーがガラス板面に固定せず、スペーサーにより
2枚のガラス板を結着させて複層硝子化すること
ができず、又500g以上であると粘着性が高すぎ
て作業時に手にべたついたり、ガラス板面にスペ
ーサーを誤つて敷設した時など修正することが困
難となり、非常に取扱いが困難なうえ、作業が煩
わしくなる欠点があり好ましくない。 又、本発明の複層硝子のスペーサーとしてはそ
のプラスチツクスペーサーを70℃で200時間加熱
した時の有機物揮散による重量減少率が0.2%以
下となる様にしたものが好ましい。この重量減少
率は、試料スペーサーをデシケーターの中に入れ
て25℃で200時間保持した後、70℃に加熱したデ
シケーターの中に入れて70℃で200時間保持する
ものであり、70℃に加熱する前と後の重量を秤量
してその重量変化率を求める。 本発明において、スペーサーの重量減少率が
0.2より大であると、有機物の揮散量が多くな
り、揮散した有機物質が複層硝子の内面にフオツ
キングが認められる程度に油滴状に付着するので
好ましくない。 特に、スペーサーの構成成分の中の有機物質成
分としては、それぞれを単体にて70℃で24時間加
熱処理した時の重量減少率が0.3%以下で、かつ
70℃で200時間加熱処理した時の重量減少率が0.7
%以下であるものを使用するのが最適である。な
お、この様な各有機物質成分を使用し、かつこれ
ら有機物質とその他各スペーサー構成成分を混合
して成型したスペーサーにおいて、スペーサーを
70℃で200時間加熱した時の有機物質全体の揮散
量による重量減少率が0.2%以下となる様に、上
記した重量減少率を有する有機物質を配合する。 本発明の複層硝子を構成するガラス板として
は、単板ガラスであつてもよいし、これに強化処
理、曲げ加工、着色加工、熱線反射加工、電導性
加工、その他各種光学的処理加工、機械的加工を
施してもよく、又ガラス板、プラスチツクフイル
ム、あるいはプラスチツク板と合わせ加工などの
加工を施してもよい。又、複層硝子は2枚のガラ
ス板から構成されるものであつてもよいし、3枚
あるいは3枚以上のガラス板から構成されるもの
であつてもよい。又ガラス板としては無機ガラス
板に限らず、アクリル板、ポリカーボネート板な
どの有機ガラスを呼ばれる透明プラスチツク板で
あつてもよい。 本発明の複層硝子のスペーサーとしては、基材
ゴムの部分加硫ブチルゴムと、その他スペーサー
に必要な各種成分を添加したスペーサー原料組成
物を所望のスペーサー形状に予備成型したものが
使用される。その組成としては、リボン状の断面
略矩形状に予備成形することができ、その予備成
形体が複層硝子のスペーサーとして間隔を保持で
きるだけの剛性を持つが、ガラス板にコーナー部
分も屈曲させて敷設できるだけの可撓性を持ち、
かつガラス板面に敷設しただけでガラス板面とス
ペーサー面との界面で結着するだけの自己粘着性
を持ち、その粘着性が永続性を持ち、更に複層硝
子の内部空間の気密性は保つがスペーサーの内部
に分散混入された乾燥剤が機能するだけの水蒸気
透過性を持つものが選ばれる。 このスペーサーの中には、複層硝子内部空間の
水分を吸着するための乾燥剤が均一に、あるいは
ある分布をもつて分散混入させるのが好ましい。
この乾燥剤物質としてはスペーサー基材のゴム状
物質に均一に、あるいはある濃度分布をもつて分
散させることができ、かつこの基材ゴム中にても
水分の吸着作用が機能するものが使用され、例え
ば粉末状である合成結晶性ゼオライト、合成結晶
性金属アルミノケイ酸塩、活性アルミナ、焼結シ
リカ、無水硫酸カルシウム、シリカゲルなどが使
用できる。中でもモレキユラーシーブ4A、9F
などが最適である。 又、スペーサーを構成するためには、上記した
基材ブチルゴム材料及び乾燥剤の外に、粘着附与
剤、補強剤、補強性充填剤、非補強性充填剤、ス
ペーサー形状保持剤、柔軟性コントロール剤、フ
ロー性改良剤、その他必要に応じて各種成分が添
加される。 例えば、粘着性附与剤としては、不飽和炭化水
素系樹脂、クロマン樹脂、テルペン系樹脂、ロジ
ン誘導体などが、又補強性充填剤としてはホワイ
トカーボン、カーボンブラツクなどが、又非補強
性充填剤としては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグ
ネシウム、ケイ酸アルミニウム、柔軟性コントロ
ール剤としては、ポリブデン、ポリブタジエン、
ポリイソブチレンなどが適当である。特に柔軟性
コントロール剤としては、分子量が大なポリイソ
ブチレン(例えば20000〜100000の分子量)が最
適である。これは分子量が大であつて、フオツキ
ングの原因となる揮散しやすい有機成分の含有量
が少ないという理由による。 又、本発明のスペーサーの透湿性はスペーサー
内に分散充填された乾燥剤が複層硝子内部空間の
水分を吸着し、実用露点温度以下にする必要があ
るため、0.05〜2.0g/m2、24hr.mm(40℃、90%
RH)とするのが好ましい。かかるスペーサーを
用いれば、複層硝子の内部空間と乾燥剤物質との
間に必要な連絡を与える機能を果し、複層硝子の
内部空間からの水分は実質上均一に分散した乾燥
剤によつて吸着される。上記スペーサーの水蒸気
透過性は基材ブチルゴムの種類の他、基材ブチル
ゴムにカーボンブラツク、ホワイトカーボン、炭
酸カルシウムなどの無機粉末を加えてゴム配合比
を小さくし、透湿性効果を持たせ乾燥剤に吸湿力
を与える様にすることもできる。なお、透湿性が
2.0g/m2、24hr・mm(40℃、90%RH)以上であ
ると長期間にわたる露点維持性能が得られず、又
透湿性が0.05g/m2、24hr・mm(40℃、90%RH)
以下であると複層硝子の空気層の水分を吸湿する
能力がなくなり期待する初期露点が得られないも
のとなる。 又、スペーサーの硬度は成型されたスペーサー
の断面形状の保持性を複層硝子組立時のコーナー
曲げ加工性に影響してくるので、コンプレツシヨ
ン、テイフレクシヨン法による硬さが3.0〜10.0
Kg/cm2が適当である。 又、実際の窓に使用される複層硝子は夏期にか
なり高温となり、スペーサーが変形することがあ
るので、高温フロー特性は70%以下が適当であ
る。 以下、本発明の実施例について例示する。 実施例 表に記載した配合のA〜(I)の9種のシーラ
ントを予備成型して、巾5mm、高さ7mmの断面矩
形のリボン状のスペーサーを成型した。この9種
類のスペーサーにつき圧縮回復特性、ポリケンタ
ツク低温フロー特性、透湿性、硬度高温フロー特
性の試験を行なつた結果を表1に示す。 なお、複層硝子は30cm×30cm×3mmのガラス板
の周縁部の四辺に連続して上記スペーサーを敷設
した。この周縁部全周にわたつてスペーサーを敷
設したガラス板のスペーサー上にもう1枚の同一
サイズのガラス板を載せて、周縁部のスペーサー
部分を圧着して複層硝子を作成した。 なお、サンプルE、F、Gの3種類について、
20℃のデシケーター中にこのスペーサーを入れ、
200時間放置した後に、70℃のデシケーター中に
このスペーサーを入れ、70℃での加熱による重量
変化を測定した結果を第9図に示す。
【表】
【表】 なお、上記スペーサー構成材料において部分加
硫ブチルゴムはスペーサーの主成分となるもので
あり、耐候性、加工性に優れ、又低水分透過性で
あり、複層硝子のスペーサー材料として最適であ
る。又、粘着附与剤はスペーサーに結着性を与え
るものであり、カーボンブラツクは補強性と耐候
性を与える補強剤となるととともに着色剤として
も作用するものであり、ホワイトカーボンは補強
性充填剤として作用するものである。又、炭酸カ
ルシウムは柔軟性とフロー性をコントロールする
とともに充填剤として作用するものであり、ポリ
ブデン又はポリイソブチレンはスペーサーに可撓
性を与えるとともに粘着附与性を与え、更に充填
剤の分散を助けるものであり、ゼオライトは水分
吸湿剤及び充填剤として作用するものである。 又、各配合組成のスペーサー構成材料は混合機
により充分に混練し、素練り品とし、これを所定
のスペーサー断面寸法を有するダイスを有する押
出機により押出し成型し、連続リボン状のスペー
サーとして巻き取つたものである。 上記表から明らかな様に、本発明の実施例に係
るサンプル(A)〜(G)は、スペーサーの基材ゴム
として部分加硫ゴムを使用しているので、低温フ
ロー特性が優れ、スペーサーが保管中および複層
硝子組立後コールドフローを起こさない。そのた
め保管中においてもスペーサーが変形せず、又、
複層硝子組立後もスペーサーが変形することがな
く長時間にわたつて一定形状の複層硝子を得るこ
とができる。又、スペーサーの基材ゴムとして部
分加硫ブチルゴムを使用しているので、ガラス板
にスペーサーを敷設した後、硬化のための加熱な
どの架橋処理が不必要となり、複層硝子製造工程
が簡略化される。又、高温フロー特性が優れてい
るので、夏期において複層硝子が高温になつても
スペーサーが変形することがない。 又、透湿性もあまり高くないので、長期間にわ
たる露点維持性能が得られる一方、透湿性も極端
に低くないので複層硝子の空気層内の水分を吸湿
する能力がなくならない。又、サンプル(A)〜
(G)は、成型されたスペーサーの断面形状の保
持性とベヤー組立時のコーナー曲げ加工と一定の
空気層の形成とが容易な圧縮回復特性を有してい
る。又、サンプル(A)〜(G)は、スペーサーをガ
ラス板に敷設した時、敷設しただけでガラス板の
敷設した場合に結着させて固定できる粘着性を有
している。一方その粘着性は、作業時手にべたつ
いたり、敷設した後、修正できないほど粘着性が
高くはなく、ガラス板にスペーサーを敷設し、そ
のスペーサー自身の結着性を利用して複層硝子を
製造する方式のスペーサーとして最適である。 透湿量測定 試料スペーサーは予め100%吸水させた合成セ
オライトを配合し、カレンダーロールにて1mm厚
みにシート成型して透湿量測定用試料とした。 透湿量測定方法はJIS Z0208防包装材料の透湿
度試験方法(カツプ法)にしたがつた。 試料体を温度23±1℃、湿度55±1%RH雰囲
気中にデシケータに保管し16時間放置する。化学
天秤で試料体重量を0.1(mg)単位まで測定す
る。次に試料体を設定の試験条件中に入れる。設
定条件は次の2条件について行つた。 条件A、温度23±1℃、相対湿度90±1% 条件B、温度40±1℃、相対湿度90±1% 適当な時間間隔で試料体を取り出して秤量する
操作を繰り返して重量増加を測定する。このとき
二つの連続する秤量でそれぞれ単位時間当たりの
重量増加を求め、それが5%以内で一定になるま
で試験を続ける。 透湿度は次式によつて算出する。 透湿度(g/m2、24hr、mm)=240×m/S・T・
t ここでm;試験を行つた最後の二つの秤量間隔で
の重量増加(mg) S;透湿面積(cm2) T;試験を行つた最後の二つの秤量間隔
(hr) t;試料厚み(mm) 針入度測定法 針入度測定法は金属針を針入度測定試験機によ
りスペーサーに貫入させるもので300(g)の可
動荷重を負荷し、5秒間の針入度を0.1(mm)の
単位で測定する。したがつて針入度が大きい程ス
ペーサーは軟い。 コンプレツシヨン、デイフレクシヨン 第6図に示すように長さ75(mm)のスペーサー
2本を2枚のガラス板の間にはさむ。この試料体
を万能圧縮引張試験機(東洋ボールドウイン製、
UTM−I型テンシロン)にセツトし、圧縮速度
(mm/mm)でスペーサー厚さの1/2になるまで圧縮
する。この圧縮に要した全荷重を圧縮後の接着面
積で割つつた値をコンプレツシヨン、デイフレク
シヨンを云う。 なお、第6図において、a=75mm、b=70mm、
c=5mm、d=7mm、e=5mm、f=20mm 高温フロー特性測定法 第8図の様に2枚のアルミ板A′、A′(縦、b
=70mm、横、a=50mm、板厚、d=3mm)に長さ
50mm、巾5mm、高さ7mmのスペーサーB′、B′2本
をはさみ、1(Kg)の荷重C′を負荷し80℃ギヤ
ーオーブン中に試料体を2時間放置し、室温で1
時間放置後、スペーサーの厚みを測定する。 高温フロー特性は次式により求められ、高温フ
ロー特性値が大きいほど高温変形が大きいことを
示す。 高温フロー特性(%)=ho−h/ho×100 ここにho;元のスペーサー厚み h1;加熱試験後のスペーサー厚み なお、第7図において、a′=50mm、b′=70mm、
c′=5mm、d′=7mm、e′=3mm、f′=15mm、g′=
30mm。 低温フロー特性 スペーサー成型後室温において、2週間放置し
た後、スペーサーの形状の変化を観察する。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の複層硝子の横断面図、第2〜5
図は本発明の実施例に係る複層硝子の横断面図、
第6図は圧縮回復特性コンプレツシヨンデイフレ
クシヨンを測定するための説明図、第7図はポリ
ケンタツクを測定するための説明図、第8図は高
温フロー特性を測定するための説明図を示し、第
9図はスペーサーの加熱処理により重量変化率を
示した図面である。 11、12、15……ガラス板、16……合せ
ガラス板、13……スペーサー、17……シーラ
ント。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 可撓性で自己粘着性の予備成型されたゴム質
    スペーサーにより複数枚のガラス板を隔置して組
    立てた複層硝子において、上記スペーサーの基材
    ゴムとしてゲル化率30%〜50%の部分加硫度をも
    つ部分加硫ブチルゴムを用いるとともに、かかる
    部分加硫ブチルゴムを上記スペーサー構成材料中
    に15wt%〜40wt%含有せしめることを特徴とす
    る複層硝子。 2 複層硝子のゴム質スペーサーに乾燥剤物質を
    分散混入したことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の複層硝子。
JP9453778A 1978-08-04 1978-08-04 Multilayer glass Granted JPS5523022A (en)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009924A1 (fr) * 1996-09-05 1998-03-12 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Plaque de verre a double couche et fabrication de cette derniere
JPH10238235A (ja) * 1997-02-26 1998-09-08 Asahi Glass Co Ltd 複層ガラス
WO2005108322A1 (ja) * 2004-05-07 2005-11-17 Asahi Glass Company, Limited 単層シール型複層透明体

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JPWO2005108322A1 (ja) * 2004-05-07 2008-03-21 旭硝子株式会社 単層シール型複層透明体
JP5167639B2 (ja) * 2004-05-07 2013-03-21 旭硝子株式会社 単層シール型複層透明体

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