JPS6120390Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） 本考案は従来の特設にガスチヤージ口を廃止し
て、弁体の中心にチエツクジヨイントを設け機械
加工及びガスチヤージ操作を容易にした空調機用
サービスバルブに関するものである。

（従来技術） 従来の空調機用サービスバルブは第１図のごと
く、ガスチヤージ口Ｂが筒状本体Ａに特別に１個
所設けられており、又他に機外用配管口Ｃと機内
用配管口Ｄの２個所あり複雑でしかも加工が非常
に困難であつた。

さらにシールする盲栓Ｅ、ナツトＦ及びキヤツ
プＨ以外にキヤツプＧが必要となり、コストアツ
プを招き、且つガス洩れ発生個所が多いため品質
面に問題点が多かつた。

又従来品でそろばん玉状弁体のものは本体を２
分割して弁体を挿入後口一付加工するものが多
く、加熱による歪、弁体と筒状本体とのねじの同
心度、弁体と本体とのシート面粗度の維持が非常
に困難な上、締付トルクが大でなければシート効
果がなく、弁体操作が困難な上、加工品質維持上
種々の問題があつた。

尚従来のチヤージ口にはバルブコアーが一般的
に使用されているが、この場合圧力損失が大きく
チヤージ、真空引き等の所要時間がチエツクジヨ
イント方式と比べて数倍以上かかりメーカー組立
ラインではライン化が不可能となる。

しかるに現在の方法は機体ユニツトに前チヤー
ジする場合ユニツト内にチヤージ用特別配管口を
設け、作業後その配管口の銅パイプをつぶして口
一付する方法と、もう一つは機内配管途中に専用
チエツクジヨイントを設ける場合にいずれかの利
用がほどんとである。

従来品を使用する場合、弁体キヤツプＨを介し
て弁体の上昇とガスチヤージ口のキヤツプＧを
外す工程が必要であり工数がかかり、キヤツプＧ
及びＨの粉失の問題点が多く販売点等からの苦情
となつた。

従来品は少なくとも弁体操作口とガスチヤージ
口の２形所あるため、いずれか一方が室外ユニツ
ト外箱表面に平行又は平行に近いため、ナツトＦ
又はキヤツプＧの着脱及び種々の操作が不便であ
つた。

さらに、弁体はねじを介して上下する場合上
端が四角取りか、もしくは六角孔Ｊであり、しか
もこれが比較的小さいため専用の四角孔付ハンド
ルか専用六角レンチが必要となるなど不便の点が
多かつた。

（考案の構成） 本考案は以上の様な問題点を解消するため改良
された空調機用サービスバルブであつて、その構
成を第４図及び第５図にて説明する。

図に示すごとき空調機用サービスバルブＶにお
いて、筒状の本体１の内部に、一端に先端部３お
よび他端に弁座４を有する弁体２を螺合し、本体
１の外周のねじ５による上下動により、本体１の
内部底面の弁座６に当接させてバルブとなすと共
に、前記弁体２の中心孔７に弁棒９を第４図にて
下側から挿入し、上側からスプリング１０及び口
金１１を入れて中心孔７′と途中の切目９′とを有
する弁棒９の先端をかしめ一体化したチエツクジ
ヨイント８を設けることを特徴とするものであ
る。

筒状の本体１の側部には機外用の配管口１２と
弁座６の孔に通ずる機内用の配管口１３を有して
おり、機外用の配管口１２には盲栓１４とナツト
１５を取付け、弁体２には弁体キヤツプ１６を取
付けている。他に気密を維持するための本体、ス
テム間のＯリング１７、本体、弁体キヤツプ間の
銅パツキング１８と弁体２の開放の位置決めする
止めリング１９を用いている。

実施態様項は主バルブ機構として、弁体２の先
端部を断面Ｖ字状の円形突部となし、本体１の弁
座６に当接させバルブ機能をもたせることを特徴
とする本考案の空調機用サービスバルブである。

（考案の作用） 本考案の空調機用サービスバルブＶは空調機に
予めガスを封入したり、ガス抜けしたときのガス
補給及びガス圧チエツク等に使用するものであ
る。

一般に小型空調機は室内ユニツト２０と室外ユ
ニツト２１からなり、第３図のように記管されて
いて、空調機のガスは室外ユニツト２１のコンプ
レツサー２２により圧縮されて発熱してラジエー
ター２３により冷却されて変化し、室内ユニツト
２０に送られ断熱膨張して温度降下し、空気から
熱を奪つて部屋を冷やし、ガスは温まり室外ユニ
ツト２１に流れ、機外用配管口１２から機内用配
管口１３を経てコンプレツサー２２に戻り同様の
サイクルを繰返す。

このガスを工場にて前もつて封入するには弁体
キヤツプ１６を取外し、弁体２を閉止又は開放し
て真空ポンプをチエツクジヨイント８に接続して
動作させ真空になつた時点でガスボンベに切換え
るとガスが流入し規定ガス圧にてガス封入が完了
する。

真空ポンプなしで封入する場合は置換方式にて
弁体２を閉止してチエツクジヨイント８にガスボ
ンベを接続しガス圧にて圧入させると共にコンプ
レツサー２２を回転させると、ガスはラジエータ
ー２３を通り室外ユニツト２１から室内ユニツト
２０を経て機外用配管口１２に接続する配管をゆ
るめて空気混合ガスを流し出し完全に置換された
時点でコンプレツサー２２を停めて配管口１２の
配管を締めて、弁体２を開放してガス圧が規定以
上になるまでガスを注入し封入が完了してガスボ
ルベを取外す。取外すとチエツクジヨイント８の
弁棒９により閉止される。銅パツキング１８を介
して弁体キヤツプを締めれば、２重にガス洩れを
防止できる。

以上のように空調機用サービスバルブＶは機外
用配管口１２と機内用配管口１３及びチエツクジ
ヨイント８との開放、閉止ができ、チエツクジヨ
イント８に配管を接続して締付けていくと口金１
１が押されて弁体２の弁座４と密着し、ガス洩れ
がないようになり、一方弁棒９のシール面が開放
してガスは弁棒９の中心孔７′を通り且つ途中の
切目9′を通り注入される。

（考案の効果） 本考案は特設のチエツクジヨイントを廃止し、
弁体２にチエツクジヨイント８を設けることによ
り次のような利点があり、作業、経済及び品質面
等において製造からサービスまでのトータルメリ
ツトは極めて大きい。

(1) 構造が同心となり加工が極めて容易で不良率
が低下し安価となる。

(2) チエツクジヨイントの配管口が横向きでない
ので接続がしやすく作業時間が短縮される。

(3) 前チヤージする場合、弁体を開放する必要な
く、弁体キヤツプを外し接続するだけで真空引
き、チヤージ等ができる。又開放すれば所要時
間がより短縮される。

(4) 従来の製品は専用工具が必要であつたが本考
案の製品は１般に使用されるスパナ、モンキー
等の工具でよく、専用工具粉失で不便を招くこ
とがない。

(5) 使用時の取外し部品が少なく粉失、誤用等が
ない。

(6) メーカーの組立ラインで前チヤージ用に特別
配管口を設ける必要がない。

(7) 弁体先端部を断面Ｖ字状の円形突部とするこ
とにより閉止トルクが非常に小さくなり、加工
不良率も低下し、安価となる。特に大型の空調
機に有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の平面図、第２図は第１図のＸ
−Ｘ線断面図、第３図はサービスバルブの使用実
態の配管図、第４図は本考案実施列の断面図にし
て弁体の開放時状態を示し、第５図は同じく、断
面図にして閉止時状態を示す。 主要部分の符号の説明、１……本体、２……弁
体、３……先端部、６……弁座、８……チエツク
ジヨイント、９……弁棒、１１……口金、１２…
…配管口（機外用）、１３……配管口（機内用、
１６……弁体キヤツプ、Ｖ……空調機用サービス
バルブ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 筒状の本体１の一端に機内配管と接続する配
   管口３と、内部底面に弁座６と、側部に機外配
   管と接続する配管口１２とを設け、この本体１
   内にＯリング１７を介して螺入した弁体２の中
   心に中心孔７を設け、この弁体２の一端に前記
   弁座６と接離自在の先端部３と、他端に真空ポ
   ンプまたはガスボンベを接合、離脱自在の口金
   １１と中心孔７′および切目９′を有する弁棒９
   を弾装したチエツクジヨイント８を嵌装し、前
   記弁体２の先端部３を弁座６から離脱させたと
   き、前記配管口１２と配管口１３と弁体２の中
   心孔７とが本体２の底部で互いに連通し、先端
   部３を弁座６に密着させると、中心孔７と配管
   口１３だけが連通し、前記チエツクジヨイント
   ８の弁棒９を押し下げると弁棒９の切目９′を
   介して弁棒９の中心孔７′と弁体２の中心孔７
   とが連通し、前記配管口１２に盲栓１４を介し
   てナツト１５を着脱自在に螺装し、かつ本体１
   の前記チエツクジヨイント８側に銅パツキング
   １８を介して弁体キヤツプ１６を着脱自在に螺
   装してなる空調機用サービスバルブ。 (2) 弁体２の先端部３を断面Ｖ字形状の円形突縁
   としたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の空調機用サービスバルブ。