JPS61202478A - 光起電力素子の製造方法 - Google Patents

光起電力素子の製造方法

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JPS61202478A
JPS61202478A JP60043160A JP4316085A JPS61202478A JP S61202478 A JPS61202478 A JP S61202478A JP 60043160 A JP60043160 A JP 60043160A JP 4316085 A JP4316085 A JP 4316085A JP S61202478 A JPS61202478 A JP S61202478A
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phthalocyanine
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film
photovoltaic device
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信次 南
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田辺 義一
Keishiro Tsuda
津田 圭四郎
Yoshitomo Yonehara
祥友 米原
Shoichi Kinoshita
正一 木下
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光起電力素子に関し、さらに詳しくは、光電エ
ネルギー変換効率および安定性に優れた、フタロシアニ
ンを分散質とする光起電力素子に関する。
(従来の技術) 従来、光起電力素子としては、結晶性シリコン、アモル
ファスシリコン、GaAs5 InP/CdS、CdS
/Cu2S等の無機化合物を用いた素子が知られている
。しかしながら、これらの素子は光電エネルギー変換効
率が5〜23%と比較的高くても原料が高価であったり
、製作技術が複雑であったりするため、素子も高価にな
らざるを得なかった。
そこで安価な材料を用い、しかも大面積化が容易な光起
電力素子を得るために、有機化合物が見直されつつある
。特にフタロシアニン化合物は、極めて安定な有機化合
物であり、また半導性を有する等の点から、光起電力素
子材料として注目され、多くの報告がなされている。
例えばフタロシアニンの微粒子を高分子化合物中に分散
せしめた光活性層薄膜が光起電力素子として有効に使用
できることが知られている(米国特許第4,175,9
81号)。この場合、障壁金属としてはアルミニウムを
使用し、フタロシアニンとしてはX−型無金属フタロシ
アニンを用い、そのバインダー用高分子としては暗絶縁
性のよいもの、特にポリスチレン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体およびポリビニルカルバゾール
が通しているとされている。これらの高分子中に、X−
型無金属フタロシアニンを分散させた薄膜を用いて形成
された光起電力素子は1〜17μW/adの単色入射光
に対して、1.4〜4%の光電エネルギー変換効率を示
している。また光電エネルギー変換効率は用いる高分子
により劇的には変化しないと明記されている。ちなみに
17μW/−の単色入射光における光電エネルギー変換
効率は2.0〜2.9%である。
また、このようなアルミニウムを障壁金属としたフタロ
シアニン分散型光起電力素子は6μW/dという微弱光
照射下では良好な光電エネルギー変換効率を示すが、光
強度の増加に伴い、その光電エネルギー変換効率は低下
し、100 mW/cnlという強光照射下では0.0
2%に減少することが報告されている(R,O,Lou
t f y、J、H。
5harp、、J、Chem、Phys、7土(3’)
、P1211  (1979))。
なお、これらの光電エネルギー変換効率の値は、アルミ
ニウム電極を透過した光量(アルミニウム電極の光透過
率は10〜50%)に対する値であり、従って照射光基
準の光電エネルギー変換効率(ηと略記することもある
)の値は、上記の値の1/10〜1/2となり、光照射
下で取り出しうる電力値は非常に低いものとなる。
さらにアルミニウムを障壁金属とし、X−型無金属フタ
ロシアニンの樹脂分散膜を光活性層とした光起電力素子
は、非常に不安定であることが報告されている(R,0
,Lout f y、J、H。
5harpSC,に、Hsiao、R,HO% J。
Appl、Phys、工2 (8) 、P5218 (
1981))  。
一方、障壁金属としてインジウムを用いると、135m
W/−の光強度でAMOの擬似太陽光を照射した場合、
開放電圧0.45 V、短絡電流密度0.2mA/c1
1およびη約0.03%が得られるが、11日後にその
効率は初期値の57%に低下することが報告されている
(Solar  Ce1ls。
1、P331  (1982))。
さらにX−型無金属フタロシアニン樹脂分散型の新規光
起電力素子として、n−型半導体を窓材料として用いる
X−型無金属フタロシアニン樹脂分散型光電変換素子が
提案されており(R,O。
Rout f ySY、H,Sh ing、D、に、M
urti、、5olar  Cells%5、P331
(1982)、硫化カドミウム−X−型無金属フタロシ
アニン/ポリエステル分散膜−金というヘテロ接合素子
も報告されている。この素子を用い、開放電圧0.62
 V、短絡電流密度0.13mA/cdおよびη0.0
27%(AMO187mW/aJの照射光)が得られる
が、その素子の長期安定性については全く言及されてお
らず、わずかに酸化亜鉛をn−型半導体として用いた素
子の長期安定性が優れていると報告されているのみであ
る。
以上に述べたように、従来のフタロシアニンを分散質と
して利用する光起電力素子は、いずれもそれほど優れた
光電エネルギー変換率が得られるものではなかった。
本発明者らは、先に電気的に特異な性質を有する高分子
化合物、すなわちポリビニリデン系化合物にX−型無金
属フタロシアニンを分散させた膜を光活性層として用い
た光起電力素子が改善された光電エネルギー変換効率を
有することを見出した(特願昭59−59258号)。
さらに本発明者らは、同様の素子において、障壁電極と
して鉛または硫化カドミウムを用いることにより、従来
に比して優れた安定性を示すことを見出した(特願昭5
9−123154号)。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの素子においても後述の比較例1
に示すように、光電エネルギー変換効率は素子作成後、
100日程度は初期値またはそれ以上の値を示すが、そ
の後は徐々に経時劣化をし、光起電力素子として使用す
るには安定性が未だ充分でないことがわかった。
本発明の目的は、前記従来技術の欠点である素子の経時
劣化をなくし、安定性のさらに優れた、フタロシアニン
を分散質とする光起電力素子を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を
行った結果、障壁電極として、電気化学的に形成し、か
つ加熱処理を施した硫化カドミウム層を用いることによ
り前記フタロシアニン樹脂分散型光起電力素子の安定性
が格段に高められることを見出し、本発明に到達した。
本発明の光起電力素子は、フタロシアニンを分散状態で
含有するポリビニリデン系化合物から成るフィルムを光
活性層とし、これを電気化学的に形成し、かつ加熱処理
した硫化カドミウムの障壁電極とオーミック電極とで挟
んで成ることを特徴とする。
本発明によれば、従来の光起電力素子に比べて容易かつ
安価に、さらに安定性が格段に高められた光起電力素子
を提供することができる。
本発明の光起電力素子は、フタロシアニンを分散状態で
含有するポリビニリデン系化合物から成るフィルムを光
活性層としている。
本発明に用いられるフタロシアニンとしては、種々の既
知の金属または無金属フタロシアニンが挙げられるが、
特にX−型無金属フタロシアニンが好ましい。
ここでX−型無金属フタロシアニンとは、ブラッグ角度
において、7.5.9.1.16.7.17.3および
22.3度に強いX線回折図形を有するもので、その強
度比は第4図に示すように必ずしも、米国特許第3.3
57,989号明細書に記載のものと一致するものでな
くてもよい。第4図中、Aは米国特許第3.357,9
89号明細書から引用したX−型無金属フタロシアニン
のX線回折図、B、CおよびDは各種製法によるX−型
無金属フタロシアニンのX線回折図くいずれも銅にα)
を示す。
また無金属フタロシアニンは市販顔料、その硫酸処理品
または昇華精製品を用いることもできるが、例えば、ジ
リチウムフタロシアニンを経由した精製法またはJ、A
m、Chem、Soc、。
103、P4629 (1981)に記載されているフ
タロシアニンの種々の錯体を経由した精製法、さらにこ
れらの方法と硫酸処理または昇華精製とを併用した方法
等により精製を行って得られる高純度フタロシアニンを
用いることが好ましい。
ここで高純度フタロシアニンとは、好ましくは純度95
%以上、さらに好ましくは97.5%以上のものをいう
X−型無金属フタロシアニンは、上記のごとき精製法で
得られるα−型無金属フタロシアニンにボールミル等の
機械的エネルギーを加える等の方法により容易に製造で
きる。
本発明に用いられるポリビニリデン系化合物としては、
例えばビニリデンフルオライド、ビニリデンクロライド
、ビニリデンシアナイド等の重合体またはこれらと他の
共重合成分との共重合体が挙げられる。これらの(共)
重合体はいかなる重合法により製造されたものでもよく
、通常成形材料として市販されているものをそのまま、
またはこれらを再沈澱法により精製して使用することが
できる。またポリビニリデンシアナイドまたはその共電
体は、)1.G11bert等のJ、Am。
Chem、Soc、、76、P4O10(1954)、
同7B、P1669  (1956)に記載されている
方法等により容易に製造できる。
これらの(共)重合体の重合度は特に制限されず、フタ
ロシアニン分散質のバインダーとして機能すればよく、
一般に1000〜5ooo程度の重合度のものが好まし
い。これらの(共)重合体を例示すると、ポリビニリデ
ンフルオライドとしては、例えばKF−ポリマー(商品
名、呉羽化学工業(株)製)、Foraflon(商品
名、Produits  Chimiques社!!り
等が、ポリビニリデンクロライドとしては、例えばサラ
ン(旭化成(株)製、ビニリデンクロライド−ビニルク
ロライド共重合体の商品名)、ビニリデンクロライド−
アクリロニトリル共重合体(Polysciences
、Inc製)等が挙げられる。
前記無金属フタロシアニンとポリビニリデン系化合物と
の混合割合は、形成される膜厚とも関係するが、1:4
〜4:1の重量割合が好ましい。
フタロシアニン含有量があまり多すぎると形成される膜
の強度が低下し、膜に亀裂が生じ易く、またあまり少な
すぎると光電エネルギー変換効率が悪くなり、実用的で
なくなる。特に好ましい重量割合は2:3〜3:2であ
る。
本発明の光起電力素子を製造するに際して用いられる溶
媒は、ポリビニリデン系化合物を溶解または膨清しうる
ちので、かつフタロシアニンの結晶形を維持しうるちの
であればよい、ポリビニリデンフルオライドまたはポリ
ビニリデンシアナイドについては、例えばジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア
等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。またポリビニリ
デンクロライドについては、例えばシクロヘキサノン、
イソホロン等のカルボニル化合物、N−メチルピロリド
ン、テトラメチルウレア等の非プロトン性極性溶媒が好
ましい。またエピクロルヒドリン、ジクロルメタン等の
ハロゲン化物または一般の有機溶媒を希釈剤として併用
することもできる。
本発明において、ポリビニリデン系化合物は光活性層内
でフタロシアニンと何らかの相互作用を持ち、光電エネ
ルギー変換効率を向上させるものであるが、この効率を
低下させない範囲内で他の高分子化合物を添加含有させ
てもよい。例えばポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂
等を、ポリビニリデン系化合物に対して、好ましくは5
0重量%以下の割合で添加することができる。
さらに本発明の光活性層には、例えばクマリン6、ロー
ダミン6G、ペリレン−9等の色素増感剤、例えばクロ
ラニル、テトラシアノキノジメタン、トリニトロフルオ
レノン、ヨウ素等の電子受容性化合物等を添加すること
もできる。
本発明の光起電力素子は、前記光活性層を、障壁電極と
オーミック電極とで挟持して成る構造を有するが、その
製造工程には何ら制限はない。
本発明の光起電力素子における障壁電極としては、硫化
カドミウム層が用いられる。硫化カドミウム層は、カド
ミウム塩と硫黄を溶媒に熔解させた溶液中から電気化学
的手法により作用電極上に形成される。作用電極として
は白金、金等の金属を用いてもよいが、硫化カドミウム
層を窓材料を兼ねて使用することが好ましいので、作用
電極としては透明導電性膜を用いることが好ましい。こ
のような透明導電性膜としては、NESA、ITO等の
名称で市販されているものを用いることができる。
上記硫化カドミウム電極の電気化学的形成法としては、
Baranskiらの方法(J、Electroche
m、Soc、、128.963 (1981) 、J、
Appl、Phys、、51゜6390  (1983
)を用いることができるが、これらの方法は、硫化カド
ミウム膜に亀裂が入りやすく、また電流の流れるピンホ
ールを形成しやすいので、作用電極に正、負交互に電圧
を印加しながら硫化カドミウムを形成させる方法が好ま
しく用いられる。この場合、作用電極に負を印加した際
に硫化カドミウムが形成され、正を印加した時溶出する
ので、負を印加した時に通ずる電気量の絶対値は正を印
加した時のそれより大きくなければならない。
硫化カドミウム層を電気化学的に形成させる際の溶液中
の電解質としては、カドミウム塩と硫黄が使用される。
カドミウム塩としてはカドミウムの鉱酸塩、有機酸塩等
、例えば塩化カドミウム、臭化カドミウム、過塩素酸カ
ドミウム、酢酸カドミウム等が好ましく用いられる。該
電解質の溶媒として、該電解質を熔解するもであればよ
く、アルコール類、例えばエタノール、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、またはこれらと水の混合
溶液など、非プロトン性極性溶媒、例えばジメチルスル
フオキシドなどを用いることができる。
硫化カドミウム層の電気化学的形成(電着)は室温で行
ってもよいが、カドミウム塩および硫黄の溶解度が低く
、液抵抗が大きくなるので、加温下で行なうことが好ま
しい。
上述のように形成された硫化カドミウム層は次いで加熱
処理され、本発明の硫化カドミウム電極が形成される。
加熱温度は、基板の種類にもよるが、200〜600℃
の範囲が好適である。処理時間に特に制限はないが、特
に0.1〜5時間の範囲が好ましい。加熱処理の雰囲気
も特に制限はないが、窒素、水素、空気、酸素雰囲気等
が使用でき、また真空中で処理してもさしつかえない。
理由は未だ明らかでないが、このような電気化学的手法
により形成し、加熱処理を行9た硫化カドミウム層を障
壁電極として用いて構成したフタロシアニン樹脂分散型
光起電力素子の安定性は飛躍的に向上する。
本発明におけるオーミック電極としては、仕事関数の大
きい金属またはその金属酸化物、例えば金、銀、白金、
銅、酸化スズ、酸化インジウム等が好ましく用いられる
。また導電性ペースト、例えは銀ペースト、カーボンペ
ースト等を用いることもできる。
本発明の光起電力素子を得るには、まず前記フタロシア
ニンIM量部に対して、ポリビニリデン系化合物0.2
5〜4M量部および前記溶媒1〜300重量部を混合し
、さらに所望により、前記の高分子化合物、色素増感剤
、電子受容性化合物等を添加混合する。次いで得られた
混合物を、例えばボールミル、超音波分散、gpex社
製のMixer  Mill、ペイントシェーカー、ジ
ェットミル等の分散手段により均一に分散した後、この
分散液を前記の硫化カドミウム電極上に塗布する。上記
分散は必要に応じて加熱下にまたは冷却下に行なうこと
ができる。分散時間は全体の量、液の粘度、分散温度、
分散手段等により変化するので一概には言えないが、一
般に10分間ないし5時間の範囲が好ましい。電極への
塗布方法としては、スピンコーティング法、アプリケー
ター法、ワイヤーバー法、ドクターブレード法、スクリ
ーン印刷法等の種々の方法を用いることができる。
電極への塗布は、乾燥時の膜厚が好ましくは0.05〜
50μm、特に好ましくは0.1〜IOμmとなるよう
に塗布する。
次いでこれを乾燥した後、オーミック電極を真空蒸着、
スパッタリング等の手法により形成する。
本発明の光起電力素子の構造の一例を、そのエネルギー
変換効率測定系とともに、第1図に示す。
この系は、フタロシアニン粒子1を含有するポリビニリ
デン系化合物2からなる光活性層と、これを挟持する硫
化カドミウム障壁電極3を有する透明導電膜(ITO)
4および導電膜電極(オーミック電極)6と、透明導電
1it(ITO)4の外側に密着して設けられたガラス
基板5と、各電極3.6に設けられたリード端子(銀ペ
ースト) 7および7“と、該端子7.71と負荷抵抗
9を連結するリード線8.8°と、該負荷抵抗9をバイ
パスする回路に設けられたエレクトロメータ(電圧計)
10から構成されている。図の中央上部の矢印で示す方
向に光を照射するとき、素子により光エネルギーが電気
エネルギーに変換され、その電圧変化が電圧計10より
測定される。
光起電力素子の光電エネルギー変換効率の評価は、光照
射量と負荷抵抗両端の電圧変化測定して算出される。そ
の際負荷抵抗を適宜選ぶことにより、開放電圧(Voc
)、短絡電流密度(Jsc)および最適負荷条件を見い
だすことができる。
エネルギー変換効率(照射光基準)ηは次式により算出
される。
(FFは曲線因子、piは単位面積当たりの照射光エネ
ルギーである) (発明の効果) 本発明の光起電力素子は、フタロシアニンを分散質、お
よびポリビニリデン系化合物をバインダーとして用い、
しかも障壁電極として電気化学的に形成され、かつ加熱
処理された硫化カドミウム層を用いることにより、従来
の光起電力素子に比して、安定性を格段に向上させるこ
とができる。
また本発明の光起電力素子は、安価に大面積のものを容
易に製造することができ、また光センサーとして用いる
ことができるなど、工業的実用価値の極めて高いもので
ある。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明するが、これにより本
発明の範囲が限定されるものではない。
実施例1 対電極として30鶴角の白金板、作用電極として30鶴
角のITOガラスを入れた3 00 m j!フラスコ
に0.05 Mの塩化カドミウムおよび0.1 Mの硫
黄を熔解したジメチルスルフオキシド300m1を入れ
た。また、参照電極として0.05 M塩化カドミウム
/ジメチレルスルフォキシド溶液に浸漬したカドミウム
線を上記電解液中に入れ、素焼板を隔てて作用電極の前
に位置させた。この系を、アルゴンを吹き込みながら、
110℃に加熱した。
次いでファンクションジェネレータとポテンシオンガル
バノスタントを用いて作用電極に一3mAの電流を18
秒間、+ 0.5 m Aの電流を2秒間与え、12回
繰返すことにより、硫化カドミウム薄膜をITOガラス
上に形成した。この硫化カドミウム膜を熱ジメチルスル
フオキシドおよびアセトンで洗浄し、乾燥した後400
℃に加熱した電気炉中で1時間加熱処理を行った。
X−型無金属フタロシアニンは、高純度α−型無金属フ
タロシアニンをボールミルで粉砕して調整した。
この高純度X−型型金金属フタロシアニン30可ポリビ
ニリデンフルオライド20■およびテトラメチルウレア
1.2 m lを混合し、−15℃で20分間分散を行
い、スラリーを形成させた。得られたスラリーをスピン
ナーヘッド上で固定した上記硫化カドミウム薄膜上に滴
下し、スピンナーを80Orpmで5秒間回転させて膜
を形成させた。
この膜を100℃で24時間真空乾燥し、溶媒を完全に
除去して薄膜素子を作成した。次いでこの素子膜の上面
に金を真空蒸着してオーミック電極を形成させ、本発明
の光起電力素子を得た。この素子を暗所、大気中で保存
し、約30日ごとに白色光照射下(75,8mW/a+
f)の光電エネルギー変換効率(η)を180日間に亘
って測定し。この経時変化を第2図のEXIに示す。図
からηの初期値は0.070%、180日後は0.06
9%であり、180日間はとんど変化がみられず、安定
していた。
実施例2 実施例1と同様の電気化学的手法でrToガラス上に形
成させた硫化カドミウム薄膜を3枚作成した。そのうち
1枚を200℃で他の1枚を300℃で1時間加熱処理
を行った。この2枚の硫化カドミウム膜を用いて、実施
例1と同様にして光起電力素子を得た。
各々の素子を暗所、大気中で保存し、白色光照射下(7
5,8mW/aJ)のエネルギー変換効率(η)を30
日ごとに150日間に亘って測定した。
200℃で加熱処理を行った硫化カドミウム膜を用いた
素子のηは初期値0.057%、150日後0.059
%であり、300℃で加熱処理を行った硫化カドミウム
膜を用いた素子の4は初期値0゜063%、150日後
0.066%と、いずれの場合もηはほとんど変化しな
かった。
比較例1 実施例2で得た未処理の硫化カドミウム膜を用い、実施
例1と同様に光起電力素子を形成し、エネルギー変換効
率の測定を行った。180日、暗所、大気中に保存した
場合のηの経時変化を第2図のCEXlに示した。図か
ら加熱処理を行っていない硫化カドミウム膜を用いた素
子のηの初期値は0.069%であり、34日後ニηは
0.084%と高い値を示したが、その後低下し、18
0日後では0.054%であった。
第2図の結果から、本発明の素子は(EXI)は比較例
(CEXI)の場合に比して格段に優れた安定性を示す
ことが明らかである。
実施例3 A、S、Baranski等の報告(J、Electr
ochem、Soc、、128  (5)、P2S5 
(1981))に従って透明導電性膜(I To)上に
硫化カドミウム膜を厚さ約0.3μmとなるように電着
した。この硫化カドミウム膜を400℃で1時間加熱処
理した。次いでX−型無金属フタロシアニン30■、ポ
リビニリデンフルオライド20可、テトラメチルウレア
0.9 m lおよびエピクロルヒドリン0.3 m 
lを混合し、−15℃で30分間分散を行い、スラリー
を形成させた。得られたスラリーをスピンナーヘッド上
に固定した前記硫化カドラミラム膜上に滴下し、スピン
ナーを60Orpmで5秒間回転させて膜を形成させた
。この膜を100℃で24時間真空乾燥し、溶媒を完全
に除去して薄膜素子を作成した。
次いでこの素子膜の上面に金を真空蒸着してオーミック
電極を形成させ、本発明の光起電力素子を得た。この光
起電力素子に強度75.8 mW/cJの白色光を照射
し、短絡電流の連続的経時変化を測定した。この結果を
第3図のEX3に示す。
比較例2 実施例3と同様に電気化学的に硫化カドミウム膜を0.
3μmの厚さにITO上に形成した。
この硫化カドミウム膜をそのまま用い、他は実施例3と
同様にして光起電力素子を得た。この素子に強度75.
8mW/−の白色光を照射し短絡光電流の経時変化を測
定した。その結果を第3図のCEX2に示した。
第3図の結果から、本発明の光起電力素子は比較例の場
合に比して格段に優れた安定性を示すことが明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光起電力素子の構造の一例とその光
電エネルギー変換効率測定系を示す断面略図、第2図は
、素子の大気中保存下における光電エネルギー変換効率
(白色光照射下で測定)の経時変化を示す図、第3図は
、白色光照射下の短絡光電流の経時変化を示す図、第4
図は、X−型無金属フタロシアニンのX線回折図(銅に
α)である。 1・・・フタロシアニン粒子、2・・・ポリビニリデン
系化合物、3・・・硫化カドミウム膜、4・・・透明導
電膜(rTo) 、5・・・ガラス基板、6・・・導電
膜電極(金)、7.7゛・・・銀ペースト、8.8“・
・・リード線、9・・・負荷抵抗、10・・・エレクト
ロメータ。 代理人 弁理士 川 北 武 長 第1図 1・・・・、・−1770シ了工ンネ1チ2・・ ・・
・・・ポリビュ1)テ“ンHc4目勿3・・・・・・・
・・・/wt、<、方ドミウム甲(7,7:、 、、、
、橿罠τ−スト 8.8・−・・・ リードオ水・ 9・・・・・・・・・負有抵状。 10・・・・・・−Lし7101−q 第4図 アクマゲj!(213) 手続補正書 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 2、発明の名称 光起電力素子 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 埼玉県浦和市上木崎2丁目7番8号名 称 財
団法人 用村理化学研究所 代表者浅野定快 4、代理人〒103 住 所 東京都中央区日本橋茅場町−丁目11番8号(
紅萌ビルディング)電話03 (639’) 5592
番氏 名(7658)弁理士 川  北  武  長5
、補正命令の日付 自発 6、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄および
図面。 7、?!正の内容 (1)明細書第8頁第12行〜13行目の「ブラッグ」
を「ブラッグ」に改める。 (2)明細書第19頁最下目の「共重体」をr共重合体
」に改める。 (3)明細書第16頁2〜3行目の「例えは」を「例え
ばjに改める。 (4)明細書第19頁15行目の「ジメチレル」を「ジ
メチルJに改める。 (5)明細書第19頁最下行〜20頁1行目の「ボテン
シオン」を「ボテンシオ」に改める。 (6)第1図を添付のように改める。 以上 第1図 1・・・・・フタロシアニン較子 2・・・・・ポリビニリデン系化合物 3・・・・・硫化カドミウム膜 4・・・・・透明導電II  (ITO)10・・・・
エレクトロメータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フタロシアニンを分散状態で含有するポリビニリ
    デン系化合物から成るフィルムを光活性層とし、これを
    硫化カドミウム障壁電極とオーミック電極とで挟持して
    成る光起電力素子において、硫化カドミウム電極が電気
    化学的に形成され、かつ加熱処理されたものであること
    を特徴とする光起電力素子。
  2. (2)フタロシアニンがX型無金属フタロシアニンであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光起電
    力素子。
  3. (3)硫化カドミウム電極が、200℃〜600℃の温
    度で加熱処理された膜状物であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の光起電力素子。
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