JPS6119293B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として都市ごみ焼却炉等多量の粉塵
と有害ガスを含む排ガスの除塵浄化装置に係るも
のである。

前記のような排ガス中には、粒形の異る多量の
粉塵とNOX，SOX其他公害発生源となる有害、
悪臭ガスが含まれているので、その中の粉塵を遠
心分離しガスを完全浄化するためには一般に大型
の分離室、高圧気流を発生させるための大動力及
び大型且つ特別設計された触媒槽（例えばハニカ
ム方式によるもの）が使用されているが、ガス中
の粉塵を充分に除去されない状態で触媒槽に作用
させると短期間に目詰り、焼損するのみならず圧
損が大となつて排出に支障を生ずる等の欠点があ
つた。

本発明は排ガス中の粉塵を合理的に遠心分離す
るとともにその自重によつて可及的に触媒表面よ
り離隔した通路を旋回させつつ下降させ、該通路
の未端において通路を急膨張させて風速を急減さ
せ粉塵の自重によつて静かに集塵筒中に落下集積
させるとともに、前記の手段によつて除塵された
ガスを環状の触媒筒の全面に分布させて均等に触
媒を作用させることによつて洩れなく浄化させ無
害無臭のガスとして外部に放出させる装置を得る
ことを目的とする。

本発明装置の構成を図面について説明すると、
第１図は本発明を実施した除塵浄化装置の正面
図、第２図は要部の縦断面拡大図である。

図面において、１は直立円筒状の分離室で、そ
の上部外側に排ガス引込管２を接線方向に取付け
る。

３は下方に向うに従つて外径を漸増させた円錐
形の環状触媒筒で、これを分離室の中央に直立さ
せ該筒の内外面は多孔板、網板等で作成され内部
に粒状触媒４を収容する。

５は前記分離室１内側面と触媒筒３外側面との
間に形成される下方に向うに従つて横断部の面積
を漸減させた倒台形の縦断面より成る環状のガス
旋回路で、その下部に前記の分離室より大径の膨
張室６を設け、該室の下部に集塵筒７を接続させ
る。

８は浄化ガスの排出管で、その入口部を前記膨
張室の中心部に開口させるとともに出口部を装置
の外部に引出して排風機（図示省略）に接続させ
る。

９は管面に前記触媒筒３の内面に対向する数多
の噴口１０を穿設した圧縮空気吹付管で、その上
部を回転管１１に連結し本体部分を触媒筒３の内
面至近部に引込むとともに、前記回転管１１の上
部をエアコンプレツサ１２に連係させる。

１３は前記排ガス引込管２の一部に配設した旋
回気流発生室で、該室内に旋風を発生させるフア
ン１４またはガイド板（図示省略）を収容すると
ともに、該室の下面に粉塵引出管１５を付し該管
の下端を前記膨張室６に連結して成るものであ
る。

次に作用の説明をする。

まず排ガスを本装置内に流通させるため排風機
を作動させると、引込管２より引込まれる排ガス
は分離筒１に進入し該筒内側面に沿つて旋回しつ
つ筒内を下行し、該旋回気流中の粉塵の大部分は
分離筒内側面付近に分離され一部の気流とともに
旋回しつつ下行し、分離されなかつた微粉塵及び
ガスは触媒筒３の全面においてほぼ均等に触媒４
層を通過して浄化された後排出管８より外部に放
出される。

分離筒１内を下行する気流は膨張室６に到達し
たとき急膨張して速度を弱め旋回を中止するとと
もに、その中の粉塵は自重によつて静かに集塵筒
７中に落下堆積する。

触媒筒３は自体の形状とその外側に形成される
倒台形のガス旋回路５の形状との関係において、
筒内の触媒層４には大部分除塵された気流が作用
するので目詰りは可及的に防止され相当期間に亘
つて微粉塵除去及び有害ガスの吸着を行うが、更
に時々吹付管９より圧縮空気を噴出させることに
よつて層内の逆洗を行い、また触媒温度が限度以
上に達したときこれを作用適温迄冷却して有効な
作用を続行させるとともに無益の焼損を防止す
る。

また引込管２の一部に図示のような旋回気流発
生室１３を配設すると、粉塵の第一次分離を行う
ことができるので分離筒１に入るガスの粉塵量を
減少させ該筒内の分離（第二次）を容易とする。
なお旋回気流発生室１３中には図示のようにフア
ン１４を配設することが排風機が強力の場合は単
に旋回流を促すためのガイド板を設けるだけでも
よい。

本発明装置は排ガス中の粒度及び形体の異る粉
塵を旋回及び自重によつて触媒より離隔した場所
で効果的に捕集した後触媒に対し均等に作用させ
得るようにしたもので、物理、化学的浄化が強力
に行われ、また通気中の圧損が少いので動力消費
が少く、装置全体も小型に取まとめ得る等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施した排ガス除塵浄化装置
の正面図、第２図は要部の縦断面拡大図である。 １：分離室、２：排ガス引込管、３：触媒筒、
４：触媒、５：ガス旋回路、６：膨張室、７：集
塵室、８：浄化ガス排出管、９：圧縮空気吹付
管、１３：旋回気流発生室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部外側に接線方向に進入する排ガス引込管
   を取付けた直立円筒状の分離室の内部に、下方に
   向かうに従つて外径を漸増させた円錐形の環状触
   媒筒を収容し、触媒筒外側と分離室内側との間に
   下方に向かうに従つて横断部の面積を漸減させた
   倒台形の縦断面より成る環状のガス旋回路を形成
   させ、該分離室の下部に該室より大径の膨張室を
   介して集塵筒を接続させ、前記膨張室の中心部に
   排風機を付設した浄化ガス排出管の入口部を挿入
   して成る排ガス除塵浄化装置。 ２ 触媒筒の内部に該筒の内面に沿わせて移動す
   る圧縮空気吹付管を配設して成る特許請求の範囲
   第１項に示す排ガス除塵浄化装置。 ３ 排ガス引込管の途中に旋回気流発生装置を有
   する第一次分離室を設け、該室下底部に付した排
   塵管を前記膨張室中に引込んで成る特許請求の範
   囲第１項に示す排ガス除塵浄化装置。