JPS61188231A - センタ−ベアリングマウント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は自動車の推進軸（プロペラシャフト・）の中間
部を支承するセンターベアリングの防振支持装置として
のセンターベアリングマウントに関するものである。

、（従来技術） 従来から、自動車の推進軸の中間部を支承するために、
かかる推進軸を玉軸受けの如きセンターベアリングで受
け、そしてゴム等の弾性体を介して車体又はフレームに
支持せしめるようにした中間軸受は構造が採用されてい
る。この中間軸受けには、推進軸に起因する振動の車室
内への伝達を遮断する機能が要求され、そのために前記
ゴム等の弾性体の形状には、種々なる工夫がなされてい
る（実公昭４５−１４８１０号公報、実公昭５４−２９
４．０２号公報、実開昭５５−１０４．１２０号公報、
実開昭５！１ｌ−５４ｊ、１６号公報等参照）。

（解決課題） しかしながら、この種の従来のセンターベアリングマウ
ントにあっては、ゴム等の弾性体の弾性特性のみを利用
して、推進軸を防振支持しようとするものであるために
、低周波、高振幅の振動入力に対して充分な減衰効果を
発揮し得ない問題があった。しかして、自動車の発進時
においてエンジンとデフ間の相対位置がずれることによ
り、推進軸が捩れ、上下方向の振動が発生することとな
るが、この振動を抑えるためには、低周波、高振幅での
高減衰特性を発揮せしめる必要があるのである。

（解決手段） 本発明は、かかる課題を解決するために為されたもので
あって、その特徴とするところは、（ａ）自動車の推進
軸の中間部を支承するセンターベアリングが収容される
内筒金具と、（ｂ）該内筒金具の外周面に沿って、それ
を取り巻くように一体的に設けられた周方向に中空部を
有し且つ外周部が開口せしめられた、環状の中空クッシ
ョンゴム体と、（Ｃ）該環状の中空クッションゴム体の
外周部に嵌着され、該外周部の開口ｉ液体密に閉塞する
外筒金具と、（ｄ）前記環状の中空クッションゴムの中
空部内に収容された非圧縮性流体と、（ｅ）前記環状の
中空クッションゴム体の中空部内で周方向に配設され、
該中空部内に□収容された非圧縮性流体中における変位
によって所定の粘性抵抗を惹起せしめるダンピング・デ
ィスク部材とを含むように、センターベアリングマウン
トを構成したことにある。

このような本発明に従うセンターベアリングマウント構
造にあ゛っては、環状のクッションゴム体の中空部内に
収容された非圧縮性流体中に配設されたダンピング・デ
ィスク部材の存在によって、低周波、高振幅の振動が入
力した場合に、該ダンピング・ディスク部材の・変位に
従って惹起される粘性抵抗に基づいて大きな減衰が発揮
されることとなるのである。

なお、かかる本発明においてダンピング・ディスク部材
は好適にはＴ字型断面を有し、そのＴ字型の頭部が前記
非圧縮性流体中に他の部材に接することなく位置せしめ
られる一方、そのＴ字型の脚部が前記内筒金具の外周面
に設けられた中空クッションゴム体の基部に固定せしめ
られることとなる。

また、このようなダンピング・ディスク部材のＴ字型の
頭部に対向する・ように、前記中空クッションゴム体の
外周部の開口に所定のストッパー部材を嵌め込み、過大
な振動入力によって惹起される大変位に対して、それら
ストッパー部材とダンピング・ディスク部材との当接に
よって、それ以上の変形を阻止し、以て非線形バネ特性
を発現せしめるようにすることができる。

さらに、中空クッションゴム体の外周部の開口を挾むよ
うに、その両側に所定の金属リングをそれぞれ加硫接着
せしめ、該金属リングと外筒金具とがカシメ固定される
ようにすれば、それら中空クッションゴム体と外筒金具
との間の取付けが効果的に行われ得、そして又、そのよ
うな金属リングの外周面及び外筒金具の内周面の何れか
一方にシールゴム層を固着せしめ、該シールゴム層を介
して、それら金属リングと外筒金具とを嵌着せしめるこ
とにより、それらの間のシールが効果的に為され得るこ
ととなる。

（実　施　例） 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明の実施例を、図面に基づいて詳細に説明することとす
る。

まず、第１図に示される本発明に係るセンターベアリン
グマウントの一イ列において、１０は、自動車の推進軸
の中間部を支承するセンターへアリングが内周面に嵌め
込まれて、収容される内筒金具であって、この内筒金具
１０の外周面に、円環状の中空のクッションゴム体１２
が一体的に設けられると共に、その外周部の開口がゴム
材料からなるストッパー部材１４と金属製の外筒金具１
６によって流体密に閉塞せしめられて、かかる中空のク
ッションゴム体１２内が密閉された空所とされ、そして
この空所内に所定の非圧縮性流体、例えばシリコーンオ
イル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
水、低分子量重合体、或いはそれらの混合物の如き流体
１８が封入されると共に、Ｔ字型のダンピング・ディス
ク部材２０が、そのＴ字型の脚部においてクッションゴ
ム体１２の内筒金具１０側基部に固定せしめられること
によって、センターベアリングマウントが構成されてい
る。

より具体的には、内筒金具１０と円環状の中空クッショ
ンゴム体１２とは、第２図に示されているように、一体
加硫成形手法によって一体的に形成されることとなるの
である。すなわち、センターへアリングを収容、保持す
る内筒金具１０の外周面に沿って、それを取り巻くよう
に、左右対称な「つ」の字型断面形状を有する湾曲部を
組み合せて構成される、周方向に中空部２２を有し且つ
外周部が開口せしめられた構造のクッションゴム体１２
が加硫成形されて、それらが一体的に構成されているの
である。

そして、かかるクッションゴム体１２の外周部の開口を
挟むように、その両側に所定の金属リング２４，２４が
同時に加硫接着せしめられ、更にそれら金属リング２４
の外周面にシールゴム層２６が設けられている。なお、
クッションゴム体１２の基部、すなわち内筒金具１０へ
の固着部における中空部２２側の面には、ダンピング・
ディスク部材２０の脚部を嵌め込み、固定するための嵌
合溝２８が、内筒金具１０の周方向に沿って設けられて
いる。

また、環状のクッションゴム体１２の中空部２２内にお
いて周方向に配設されるダンピング・ディスク部材２０
は、第３図（ａ）及び（ｂ）に示されるように、−半割
り形状とされた金属部材であって、その二つが円環状に
組み合わされて用いられることとなる。このダンピング
・ディスク部材２０は、ここでは、Ｔ字型断面を有して
おり、そのＴ字型の頭部３０が第１図に示される如く他
の部材に接することなく非圧縮性流体１８中に位置せし
められる一方、そのＴ字型の脚部３２が前記クッション
ゴム体１２の基部に周方向に設けられた嵌合溝２８に嵌
合せしめられ、必要ならば接着剤等の助けを借りて固定
せしめられるようになっている。

さらに、かかる中空のクッションゴム体１２の外周部の
開口、より正確には加硫接着せしめられた金属リング２
４間の隙間に嵌め込まれるストッパー部材１４は、第４
図（ａ）及び（ｂ）に示されるように、ゴム等の弾性材
料からなるリング形状を呈するものであり、さらにまた
該ストッパー部材１４やクッションゴム体１２（金属リ
ング２４）の外周部に嵌着され、その開口を流体密に閉
塞する外筒金具１６は、第５図（ａ）及び（ｂ）に示さ
れる如く、単なる円筒形状を為すものである。

なお、この外筒金具１６は、第１図の如き組付は構造に
おいて、従来と同様にして車体若しくはフレーム側に取
り付けられ、目的とする推進軸の中間部を支承せしめる
ようになっている。

ところで、上例の如きセンターベアリングマウントを製
造するに際しては、まず第２図に示される如き、内筒金
具１０の外周面にクッションゴム体１２を力ｄ硫酸形し
てなる一体加硫成形品を準備し、次いでこの一体加硫成
形品のクッションゴム体１２の基部に設けた嵌合溝２８
に対して、第３図（ａ）、（ｂ）に示される如きダンピ
ング・ディスク部材２０をその脚部３２において嵌め込
み、固定層しめ、かかるクッションゴム１２内において
周方向に環状に配置せしめる。

次いで、シリコーンオイルなどの非圧縮性流体（１８）
中において、クッションゴム体１２の外周部に設けた一
対の金属リング２４．２４間に第４図（ａ）、　（ｂ）
に示される如きストッパー部材１４を嵌め込々、そして
それを第５図（ａ）、（ｂ）に示される如き外筒金具１
６に圧入せしめて、該外筒金具１６に対してへ方絞りを
行なうことによって、クッションゴム体１２の中空部２
２内に非圧縮性流体１８を収容した第６図に示される如
き組付は体を形成せしめる。そして、その後、かかる組
付は体の外筒金具１６の両端部をロールカシメすること
により、金属リング２４．２４にカシメ固定して、第１
図の如きセンターベアリングマウントが完成されること
となるのである。

従って、このような構造のセンターベアリングマウント
にあっては、内筒金具１０内を貫通して配置される推進
軸の軸直角方向、例えば車両上下方向の振動が入力した
場合において、該振動につれて内筒金具１０が外筒金具
１６に対して相対的に変位し、これによって内筒金具１
０例のクッションゴム体１２基部に固定されたダンピン
グ・ディスク部材２０が該クッションゴム体１２の中空
部２２内、すなわち非圧縮性流体１８中において変位す
るようになり、そしてこの変位に従ってダンピング・デ
ィスク部材２０の頭部３０にて非圧縮性流体１８が攪拌
せしめられるに際して、所望の粘性抵抗が惹起せしめら
れることとなり、そこにクッションゴム体１２の弾性作
用とは異なる、効果的な減衰作用が発揮されることとな
るのである。・そして、この減衰”作用は、非圧縮性流
体１８中に□おけるダンピング・ディスク部材２０の変
位力４大きければ大きい程、増大せしめられ、それ故低
周波・高振幅の振動に対しｔ高減衰効果を得ることがで
き、これによって自動型め゛発進時などにおける車両上
下方向の振動を有効に抑制せしめることが可能となった
のである。

また、上例の構造のセンターベアリングマウントにあっ
ては、ダンピング・ディスク部材２０の頭部３０に対向
するように、外筒祭具１６側にストッパー部材１４が設
けられているところから、大変位入力に対しては、それ
らが当接して、それ以上の変位が阻止されるようになる
こととなり、このためマウント全体としても非線形バネ
特性を発現せしめ得る利点がある。さらに、クッション
ゴム体１２の外２周部の開口両側に設けた金属リング２
４．２４の外周面にシールゴム層２６．２６を形成して
、このシールゴム層２６．２６を介して、外筒金具１６
が嵌着せしめられる構造とされているところから、かか
る外筒金具１６とクッションゴム体１２との間のシール
効果もより高められているのである。

なお、上例にあっては、有効な粘性抵抗を惹起するダン
ピング・ディスク部材２０はＴ字型の断面形状を有し、
そのＴ字型の頭部３０によって、内筒金具１０の外筒金
具１６に対する変位（クッションゴム体１２の変形）に
基づく非圧縮性流体１８の攪拌を惹起せしめ、以て効果
的な粘性抵抗を発現せしめているが、そのようなダンピ
ング・ディスク部材２０としては、所望の粘性抵抗を発
現し得る適宜の形状のものを用いることができ、また第
７図に示される如く、Ｔ字型の頭部３０に適数個の穴３
４をあけて、発生せしめられる粘性抵抗が制御されるよ
うにした構造も好適に採用されることとなる。

さらに、シールゴム層２６は、上例では金属リング２４
の外周面に設けられているが、これに代えて外筒金具１
６の内周面に設けられていても何等差支えない。

また、本発明は、上側の構造の他にも、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲内において、当業者の知識に基づいて種
々なる変形施された形態において実施され得るものであ
り、そのような変形された実施形態のものが、本発明の
範嗜に属するものであることは、また言うまでもないと
ころである。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明に従うセンター
ベアリングマウントは、環状のクッションゴム体の中空
部内に所定の非圧縮性流体を封入せしめると共に、かか
る非圧縮性流体中におけるダンピング・ディスク部材の
変位によって、該非圧縮性流体が攪拌されるようにして
、所望の粘性抵抗を惹起せしめ、以て大きな減衰作用を
発揮せしめるようにしたものであって、これにより自動
車の発進時等に発生する低周波、高振幅の振動入力に対
して効果的な減衰を達成し得るものであり、そこに、本
発明の大きな工業的意義が存するものである。

【図面の簡単な説明】

２４：金属リング　　２６：シールゴム層ントの一実施
例を示す断面図であり、第２図はそのようなセンターベ
アリングマウントに用いられる内筒金具とクッションゴ
ム体からなる一体加硫成形品の断面図、第３図（ａ）は
同じくダンピング・ディスク部材の正面図、第３図（ｂ
）は第３図（ａ）における■方向視図、第４図（ａ）は
同じくストッパー部材の正面図、第４図（ｂ）は第４図
（ａ）におけるＩＶ−ＩＶ断面図、第５図（ａ）は同じ
く外筒金具の正面図、第５図（ｂ）は第５図（ａ）にお
けるＶ−Ｖ断面図、第６図は外筒金具のカシメ加工前の
状態を示す第１図に対応する図であり、第７図はダンピ
ング・ディスク部材の他の形態を示す第１図に相当する
要部拡大断面図である。 １０：内筒金具　　　１２：クソションゴム体１４：ス
トッパー部材

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）自動車の推進軸の中間部を支承するセンターベア
   リングが収容される内筒金具と、 該内筒金具の外周面に沿ってそれを取り巻くように一体
   的に設けられた、周方向に中空部を有し且つ外周部が開
   口せしめられた環状の中空クッションゴム体と、 該環状の中空クッションゴム体の外周部に嵌着され、該
   外周部の開口を流体密に閉塞する外筒金具と、 前記環状の中空クッションゴム体の中空部内に収容され
   た非圧縮性流体と、 前記環状の中空クッションゴム体の中空部内で周方向に
   配設され、該中空部内に収容された非圧縮性流体中にお
   ける変位によって所定の粘性抵抗を惹起せしめるダンピ
   ング・ディスク部材とを、 含むことを特徴とするセンターベアリングマウント。
2. （２）前記ダンピング・ディスク部材がＴ字型断面を有
   し、そのＴ字型の頭部が前記非圧縮性流体中に他の部材
   に接することなく位置せしめられる一方、そのＴ字型の
   脚部が前記内筒金具の外周面に設けられた中空クッショ
   ンゴム体の基部に固定せしめられた特許請求の範囲第１
   項記載のセンターベアリングマウント。
3. （３）前記ダンピング・ディスク部材のＴ字型の頭部に
   対向するように前記中空クッションゴム体の外周部の開
   口に嵌め込まれたストッパー部材を有する特許請求の範
   囲第２項記載のセンターベアリングマウント。
4. （４）前記中空クッションゴム体の外周部の開口を挟む
   ように、その両側に、金属リングがそれぞ加硫接着せし
   められる一方、該金属リングと前記外筒金具とがカシメ
   固定されている特許請求の範囲第１項乃至第３項の何れ
   かに記載のセンターベアリングマウント。
5. （５）前記金属リングの外周面及び前記外筒金具の内周
   面の何れか一方にシールゴム層を固着せしめ、該シール
   ゴム層を介して、該金属リングと該外筒金具とを嵌着せ
   しめることにより、それらの間のシールが確保されるよ
   うにした特許請求の範囲第１乃至第４項の何れかに記載
   のセンターベアリングマウント。