JPS6118633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は磁気誘導加熱によつて食品を加熱する
電磁調理器に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

電磁調理器は、本体の上面に被加熱物たとえば
フライパン、やかんあるいは鍋等を載置し、磁気
誘導により加熱調理するように構成されている。
また、鍋等を載置する載置部の下面には加熱コイ
ルが設けられ、また、加熱コイルの真下に位置す
る本体の内底部とは電気部品が設けられている。
また、本体の同一平面上に被加熱物を載置する載
置物と操作部とが併設されているため、被加熱物
たとえば鍋等から溢れた汁あるいは湯水が操作部
に流れるという不都合がある。

そこで、操作部を液密に構成することが、試み
られているが、例えば操作部に出力設定用のスラ
イド式操作摘みを備えたものにおいては、上面に
操作摘みをスライド自在に案内する案内溝が設け
られている。このため、溢れた汁、湯水が案内溝
から操作ボツクス内に流れ込むと、出力調節用の
可変抵抗器の充電部に侵水して絶縁不良により誤
動作を起し正常な出力が得られないという欠点が
ある。そこで、案内溝はシールすることも考えら
れているが、この案内溝内に沿つてスライドする
操作摘みとの摺動によつてシール材が摩耗すると
いう耐久性に問題があり、また、構造が複雑でコ
ストアツプの原因になるという事情がある。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情にもとずきなされたもので、
その目的とするところは、誤つて、操作部に汁、
湯水が流れても操作部内の出力調節用の可変抵抗
器の充電部に侵入することなく、絶縁不良等によ
る感電および出力レベルの誤動作を防止した安全
性の高い電磁調理器を提供しようとするものであ
る。

〔考案の概要〕

本考案は上記目的を達成するために、スライド
式操作摘みを案内する案内孔を有した操作ボツク
ス内にスライダを設けると共に操作ボツクスの外
部で、その底面より高所に上記スライダと連動し
てなる出力調節用の可変抵抗器を設置した構成と
するものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案を図面に示す一実施例にもとずい
て説明する。第１図中１は調理器本体で、この本
体１内には磁気誘導加熱源としての加熱コイル２
が設けられている。そして、この本体１の上面一
側にはフライパンあるいは鍋などの被加熱物を載
置する載置部３が設けられ、他側には操作部４が
設けられている。この載置部３と操作部４との境
界部３ａと対向する本体１の内底部１ａには突堤
１ｃが一体に突設され、また、上記加熱コイル２
の真下に位置する内底部１ａには周知のように電
気部品１ｂが設置されている。この操作部４は第
２図および第３図で示すように、上面に操作パネ
ル５が設けられ、これは周縁部に添設したサツシ
６によつて上記本体１に液密に固定されている。
この操作パネル５のほぼ中央部には長手形状の取
付孔７には操作ボツクス８が液密に取付けられて
いる。

この操作ボツクス８は合成樹脂材料によつて体
成形されていて、この上部には凹部９の形成する
ために段差もつて操作盤１０が設けられている。
そして、この操作盤１０にはその長手方向に沿つ
てスリツト状の案内孔１１が穿設されている。ま
た、操作ボツクス８の下部には底板を形成するガ
イド板１２が設けられ、このガイド板１２の中央
部には上記案内孔１１と対向する開口部１３が穿
設されている。そして、この操作ボツクス８内に
はガイド板１２によつてスライド自在に支承され
たスライダ１４が収納されていて、この上部には
上記案内孔１１を貫通し、凹所９内に設置された
操作摘み１５と連結する連結子１６が突設されて
いる。さらに、スライダ１４の下部には開口部１
３を貫通して下方へ突出する突出部１７が設けら
れ、この下面には可変抵抗器１８と連動する作動
部材１９が固定されている。また、上記操作ボツ
クス８の外側壁で上記ガイド板１２より高所には
取付板２０が突設されていて、この取付板２０上
には上記可変抵抗器１８が取付けられている。

したがつて、操作摘み１５を凹所９に沿つて前
後方向にスライドさせることによつて、連結子１
６を介してスライダ１４がガイド板１２上をスラ
イドする。そして、このスライダ１４と一体的に
移動する作動部材１９によつて可変抵抗器１８を
制御することができ、出力を調節することができ
る。

また、電磁調理器の使用中に載置部３に載置さ
れた鍋等から汁、湯水が溢れ、操作部４に流れた
場合、この液体は操作盤１０の案内孔１１から操
作ボツクス８内の流れ込むことがある。そして、
液体はスライダ１４および作動部材１９に伝つて
流下するが、可変抵抗器１８には操作ボツクス８
の外部でしかもガイド板１２より高所に位置して
いるため液体が可変抵抗器１８内の充電部に侵入
することはなく、感電および出力レベルの誤動作
を防止できる。そして本体１の底部に設けた排水
口１ｄから排水されることになる。この場合、本
実施例では特に本体１の内底部１ａには突堤１ｃ
が設けられているため、電気部品１ｂ方向へ流れ
ようとする液体を有効に阻止できる。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明したように、調理中に鍋など
から溢れた汁、湯水などの液体が誤つて操作部に
流れ込んでも出力調節用の可変抵抗器の充電部に
侵入することなく絶縁不良等による感電および出
力レベルの誤動作を防止した安全性の高い電磁調
理器を提供できるものであり、またスライド機構
と可変抵抗器が作動部材を介して連動しているた
め、故障などの際は可変抵抗器の交換が簡単に行
なえるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は全体の斜視図、第２図は操作部の平面図、第３
図は第２図−線に沿う断面図である。 １は調理器本体、３は載置部、４は操作部、８
は操作ボツクス、１１は案内孔、１４はスライ
ダ、１５は操作摘み、１８は可変抵抗器である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 調理器本体の同一平面上に被加熱物を載置する
   載置部と操作部を設けたものにおいて、上記操作
   部に設けられ、スライド式操作摘みを案内する案
   内孔を上面に有した操作ボツクスと、この操作ボ
   ツクス内に収納された上記操作摘みによつて作動
   するスライダと、上記操作ボツクスの外部に近接
   し、かつその操作ボツクスの底面より高所に設置
   され、上記スライダと作動部材を介して連動して
   なる出力調節用の可変抵抗器と具備したことを特
   徴とする電磁調理器。