JPH0759229B2 - 複合調理器 - Google Patents

複合調理器

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JPH0759229B2
JPH0759229B2 JP1096735A JP9673589A JPH0759229B2 JP H0759229 B2 JPH0759229 B2 JP H0759229B2 JP 1096735 A JP1096735 A JP 1096735A JP 9673589 A JP9673589 A JP 9673589A JP H0759229 B2 JPH0759229 B2 JP H0759229B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は複合調理器、より詳細には高周波加熱室を備
え、例えば水や冷凍食品等を加熱するのに用いられる複
合調理器に関する。
従来の技術 従来、熱湯を用いてコーヒー等の抽出液を作る場合に
は、例えば第14図に示すような装置が用いられている。
この装置は逆止弁10をその底部に備えた水タンク11と、
抽出器12と受器13とを備え、水タンク11と抽出器12とは
導水管14によって連通されている。そして、この導水管
14途中には加熱器15が配設されている。この加熱器15は
第15図および第16図に示すように、伝熱部材17にシーズ
ヒータ16が埋設されて構成されており、伝熱部材17は熱
伝導の良好なアルミダイキャスト等を用いて形成され、
この伝熱部材17中には導水管14がシーズヒータ16を囲む
ように埋設されている。
また、シーズヒータ16には電源からの配線18が接続され
ている。上記した装置では、水タンク11内の水は逆止弁
10を通って導水管14内に流れ込み、加熱器15によって加
熱され、導水管14内の圧力は上昇する。ここで導水管14
の水タンク11側には逆止弁10が設けられ、抽出器12側は
開放されているため、導水管14内の水はこの抽出器12側
の開放端から抽出器12側に放出され、同時に導水管14内
の圧力は低下する。導水管14内の圧力が低下すると逆止
弁10が開いて水タンク11内の水が導水管14内に流入し、
流入した水は加熱器15によって加熱され抽出器12側に放
出される。このようにして、水タンク11内の水は、すべ
て加熱器15によって加熱され、抽出器12側に放出され、
この抽出器12内で抽出された抽出液が受器13に蓄えられ
ることになる。よって水の流れは白抜き矢印に示したよ
うになる(第14図参照)。
発明が解決しようとする課題 上記したように、従来は水タンク11と抽出器12とを連結
している導水管14の配管途中に加熱器15を設けねばなら
ず、この加熱器15がシーズヒータ16や伝熱部材17などか
ら構成され大形であるため、加熱器15の設置スペースと
して大きなスペースを必要とした。また、抽出器12に注
ぐ熱湯の温度調節ができず、さらには加熱器15用の配線
が必要となるなど課題があった。
本発明は上記した課題に鑑み発明されたものであって、
抽出専用の加熱器を必要とせず、従って加熱器の設置ス
ペースを必要としないコンパクト化が図られた、また加
熱器用の配線が不用なシンプルな構造の、しかも抽出器
に注ぐ熱湯の温度調節が可能な複合調理器を提供するこ
とを目的としている。
課題を解決するための手段 上記した目的を達成するために本発明に係る複合調理器
は、高周波加熱室を備えた複合調理器において、前記高
周波加熱室内に着脱自在な水タンクを備え、該水タンク
の底部には熱伝導板が埋設され、前記高周波加熱室の後
壁には前記水タンクが前記高周波加熱室内に装着された
時に前記熱伝導板の端部に挿入され、前記水タンクの温
度を検知するサーミスターが取り付けられ、該サーミス
ターからの信号により高周波加熱が制御されるようにな
っており、前記高周波加熱室外には抽出器と該抽出器か
らの抽出液を受ける受器とを備え、前記水タンクと前記
抽出器との間に前記水タンクの水を前記抽出器に導く導
水管が介装されていることを特徴とするものである。
作用 上記構成によれば、高周波加熱室内に、水タンクを備え
ているので、この水タンクの水を高周波で加熱すること
ができる。したがって、従来のもののように抽出専用の
加熱器を必要とせず、さらにはこの加熱器用の配線も不
用となる。また、前記水タンク内の水の加熱に調理用の
高周波を利用しているので、調理時間を選択することに
よって湯温の調節も可能となる。また、前記水タンクの
底部には前記熱伝導板が埋設されているので前記水タン
ク内の水の温度が即座に的確に前記熱伝導板に伝達さ
れ、さらに前記高周波加熱室の後壁に取り付けられたサ
ーミスタにより前記熱伝導板に伝達された温度が検知さ
れるので、水タンク内の微妙な温度変化を的確に検知す
ることが可能となる。さらに、前記サーミスターの検知
温度によりマグネトロンの発振を制御し得るので、水タ
ンク内の残水量が少なくなって温度が上昇するとマグネ
トロンの発振が停止され、無負荷による異常発振を確実
に防止することが可能となる。
実施例 以下本発明に係る複合調理器の一実施例を図面に基づい
て説明する。
第1図において、20は複合調理器本体であり、21はこの
複合調理器本体20の前面に取り付けられた開閉自在な前
扉である。複合調理器本体20には高周波加熱室22が形成
され、この高周波加熱室22の上方には複合調理器を操作
する操作パネル23を備えた制御ユニット24が配設されて
いる。また、高周波加熱室22内には着脱自在に水タンク
25が装着され、高周波加熱室22外には抽出器26およびこ
の抽出器26からの抽出液を受ける受器27などが装備され
ている。そして、水タンク25と抽出器26との間には導水
管28(第2図、第3図および第6〜8図参照)が配設さ
れている。
したがって、水タンク25に充たされた水は高周波29(波
矢印)によって加熱されて熱湯になると、水タンク25内
の圧力が上昇する。この上昇した圧力によって、水タン
ク25内の熱湯は陰影矢印のように導水管28を通り、抽出
器26に注がれる。そして抽出器26に注がれた熱湯は抽出
器26内に充たされているコーヒー粉末からその成分を抽
出し、抽出液としてのコーヒーが受器27に貯められる
(第2図参照)。
ここで、水タンク25の構造、および高周波加熱室22内へ
の装着方法を少し詳しく説明する。
第3図は高周波加熱室22の後部と水タンク25との総合関
係を示しており、30は高周波加熱室22の底壁、31は高周
波加熱室22の後壁である。水タンク25の上部にはこの水
タンク25に水を補給する補給口60が形成され、この補給
口60には補給口60を開閉するための蓋32が螺着されてい
る。また、水タンク25の上部壁には直径1mm程度の孔33
が設けられ、上部壁の左右には前後方向に延びるフラン
ジ34が形成されている(第4図参照)。このフランジ34
は高周波加熱室22の天井壁35から延設された一対のL字
状レール36に支持されており、水タンク25は、前後方向
に自在に摺動できるようになっている。また、水タンク
25の後部にはこの水タンク25内の水を導水管28に送水す
るための送水パイプ37が配設されており(第6図参
照)、この送水パイプ37と導水管28との接続部にはシー
ルド効果のあるシリコンゴム等によって作製されたジョ
イント38が介装されている(第7図参照)。また、送水
パイプ37の下端と水タンク25の底壁64との間には水の流
通が可能となるように少しの間隔が形成されている(第
8図参照)。
ここで、水タンク25内の水が加熱されるとこの水タンク
25内の圧力が上昇する。しかし、この上昇した圧力があ
る一定値に達するまでは、換言すれば水タンク25内にお
ける湯温がある値に達するまでは水タンク25の上部に設
けられている孔33によって圧力は調整され、水タンク25
内の水は導水管28側には送られない。そして水タンク25
内の圧力がある一定値を越えると、この水タンク25内の
湯は送水パイプ37の下部の間隙を通り、ジョイント38を
経て導水管28に送水される。水タンク25の上部の孔33は
上記したように、水タンク25内の圧力調整用であるた
め、第5図に示すように形状記憶合金等を素材として形
成された栓62を使用し、水の温度と水タンク25内の圧力
との関係を利用して開閉させる構造となすこともでき
る。さらに、この水タンク25の底部には第10図に示すよ
うな熱伝導板39が埋設されており、水タンク25内の水温
は熱伝導板39が接続されたサーミスター40によって測定
されてる(第9図参照)。サーミスター40は水タンク25
への装着を考慮して板バネ41を介して高周波加熱室22の
後壁31の後部に取り付けられ、制御ユニット24と配線42
によって接続されている。
ここで、本実施例に係る複合料理器の電気回路の概略を
第11図に基づいて説明する。前記複合調理器には電源コ
ンセントへ差し込まれるプラグ50、時間制御やリレー制
御などを行なう制御ユニット24(第1図参照)、加熱用
高周波を発振するマグネトロン51、このマグネトロン51
に高圧の直流電圧を供給するための高圧トランス52およ
び高圧コンデンサ53などが装備されている。高圧トラン
ス52とプラグ50との間には高周波加熱室22の前扉21と連
動するラッチスイッチ63、54が接続されている。また前
記複合調理器には制御ユニット24内のリレー55、56など
と連動して作動する高周波加熱室22内の照明用の加熱室
ランプ57、排気用ファンモーター58などが装備されてい
る。また、制御ユニット24にはこの制御ユニット24内の
制御系と連動するストップスイッチ59が備えられてお
り、水タンク25の温度を測定するサーミスター40は制御
ユニット24と接続されている。
次に、例えばコーヒーを入れる場合の手順を第12図のフ
ローチャートに従って説明する。
まず、抽出器26に抽出用コーヒー粉末を入れて所定の場
所に格納し、この抽出器26の下部に受器27を置く。そし
て、水タンク25に水を充たし、前記複合調理器の高周波
加熱室22内にセットする。前扉21を閉じるとこの前扉21
と連動するラッチスイッチ63、54が閉じられる。また、
制御ユニット24内のストップスイッチ59は閉じている。
この状態において操作パネル23から入力する。まず、S1
で制御ユニット24の操作パネル23におけるコーヒー抽出
用ボタンを押す。S2で制御ユニット24内のリレー55、56
の接点が閉じられ、高周波を発振するマグネトロン51へ
高電圧を供給するための高圧トランス52に通電されると
同時に、高周波加熱室22内の照明用加熱室ランプ57が点
灯し、排気用のファンモーター58が作動し始める。そし
て、S4においてマグネトロン51が発振し始める。水タン
ク25内の水が加熱され(S5)、この水タンク25内の圧力
が一定値を越えると、形状記憶合金が使用した栓62があ
る場合にはこの栓62が閉じられる(S6)。この栓62が閉
じられると水タンク25内の圧力が上昇し、水タンク25内
の湯が送水パイプ37を通り、ジョイント38を経て導水管
28に送水される。導水管28を通過して来た湯は高周波加
熱室22外の抽出器26に上部から注がれる(S7)。そし
て、抽出器26内のコーヒー粉末を抽出したコーヒー抽出
液が受器27に溜り始める。
水タンク25内の水が残り少なくなるとこの水タンク25の
底部の温度が上昇し、約97℃位になると、水タンク25の
底部のサーミスター40からの信号によて制御ユニット24
が操作され、マグネトロン51の発振が中止される
(S8)。受器27にコーヒーの抽出液がすべて貯留される
(S9)とおいしいコーヒーの出来上り(S10)である。
また、前記複合調理器によって調理をする場合のフロー
チャートを第13図に示す。
これは通常の食品を調理する場合で、T1において調理す
る食品の材料と調理法に適した時間を設定する。次に、
操作パネル23上の加熱ボタンを押すと(T2)、リレー5
5、56の接点が閉じ(T3)、マグネトロン51用の高圧ト
ランス52に通電が開始されると同時に、高周波加熱室22
内の加熱室ランプ57が点灯し、排気用ファンモーター58
が作動する(T4)。そしてマグネトロン51から高周波が
発振され(T5)、材料が加熱され調理される(T6)。最
初に設定した時間が経過すると制御ユニット24からの指
示によってマグネトロン51の高周波発振が停止され、高
圧トランス52への通電が停止される(T7)。なお加熱調
理が完了(T8)しても、高周波加熱室22内の加熱室ラン
プ57とファンモーター58とは前部の前扉21を開閉するま
で作動を継続している。
上記したように本実施例に係る複合調理器では高周波加
熱室内に水タンクを着脱自在に配設したため、前記複合
調理器をコンパクトに、しかもその外観をシンプルなも
のとすることができる。また、抽出用の水の加熱に抽出
専用のヒーターを使用せず調理用の高周波を利用するよ
うにしたので、コストダウンが図れると同時にこの前記
ヒーターの設置場所やヒーター専用の配線を必要とせ
ず、さらにコンパクト化を図ることができる。さらには
水の加熱にも制御ユニット内に加熱温度を数種プログラ
ミングしておけばコーヒーのみではなく、日本茶、紅茶
あるいは漢方薬の抽出にも利用できる。また、前記水タ
ンクの底部には前記熱伝導板が埋設されているので前記
水タンク内の水の温度が即座に的確に前記熱伝導板に伝
達され、さらに前記高周波加熱室の後壁に取り付けられ
たサーミスタにより前記熱伝導板に伝達された温度が検
知されるので、水タンク内の微妙な温度変化を的確に検
知することができる。また、前記サーミスターの検知温
度によりマグネトロンの発振を制御し得るので、水タン
ク内の残水量が少なくなって温度が上昇するとマグネト
ロンの発振が停止され、無負荷による異常発振を確実に
防止することができる。そして、通常の調理をする場合
には前記高周波加熱室内の水タンクを取り出せば室内を
広く使用することができ、通常の高周波調理器としても
使用できる。
発明の効果 以上の説明により明らかなように、本発明に係る複合調
理器は高周波加熱室内に、水タンクを備えているので、
この水タンクの水を高周波で加熱することができる。し
たがって、従来のもののように抽出専用の加熱器を必要
とせず、さらにはこの加熱器用の配線も不用となる。こ
のため複合調理器としてコンパクト化が図られると同時
に大幅なコストダウンを図ることができる。しかも前記
水タンク内の水の加熱に高周波を用いているので、コー
ヒーのみならず、紅茶等各種の抽出用にも加熱時間の選
択により容易に利用できることになる。また、前記水タ
ンクの底部には前記熱伝導板が埋設されているので前記
水タンク内の水の温度が即座に的確に前記熱伝導板に伝
達され、さらに前記高周波加熱室の後壁に取り付けられ
たサーミスタにより前記熱伝導板に伝達された温度が検
知されるので、水タンク内の微妙な温度変化を的確に検
知することができる。また、前記サーミスターの検知温
度によりマグネトロンの発振を制御し得るので、水タン
ク内の残水量が少なくなって温度が上昇するとマグネト
ロンの発振が停止され、無負荷による異常発振を確実に
防止することができる。さらに、通常の調理をする場合
には、水タンクを取り除くことにより、高周波加熱室を
広く利用でき、大きな食品を調理する場合にも何ら不都
合なく使用できる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る複合調理器の一実施例を示す斜視
図、第2図は本発明の原理を説明する概略構成図、第3
図は水タンクの構造を示す断面図、第4図は水タンクと
その取付関係を説明する断面図、第5図は形状記憶合金
を使用した場合の断面図、第6図は水タンク内の送水パ
イプと水の流れを説明する概略斜視図、第7図は送水パ
イプと導水管とのジョイント部の断面図、第8図は水タ
ンクと送水パイプとの要部断面図、第9図は水タンクと
サーミスターとの結合関係を説明する要部断面図、第10
図は水タンク底に埋設された熱伝導板の斜視図、第11図
は電気回路図、第12、13図はコーヒーを入れる場合およ
び通常の調理を行なう場合のフローチャート図であり、
第14図は従来のコーヒー抽出装置の概略構成図、第15図
はヒーター部の概略断面図、第16図は第15図におけるXV
I−XVI線断面図である。 22…高周波加熱室、25…水タンク、26…抽出器、27…受
器、28…導水管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波加熱室を備えた複合調理器におい
    て、前記高周波加熱室内に着脱自在な水タンクを備え、
    該水タンクの底部には熱伝導板が埋設され、前記高周波
    加熱室の後壁には前記水タンクが前記高周波加熱室内に
    装着された時に前記熱伝導板の端部に挿入され、前記水
    タンクの温度を検知するサーミスターが取り付けられ、
    該サーミスターからの信号により高周波加熱が制御され
    るようになっており、前記高周波加熱室外には抽出器と
    該抽出器からの抽出液を受ける受器とを備え、前記水タ
    ンクと前記抽出器との間に前記水タンクの水を前記抽出
    器に導く導水管が介装されていることを特徴とする複合
    調理器。
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