JPS6118260Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電磁ブレーキ用制動板の改良に関する
ものである。

従来一般は電磁デスクブレーキは、第１図に示
すように励磁コイル１を内蔵するヨーク２にアー
マチヤア３、制動板４が摩擦板５を介してガイド
棒６によつて、ギヤツプ調整ナツト７で取付けら
れていて、摩擦板５とスプラインハブ８はスプラ
イン結合していて軸方向には摺動でき、かつ回転
力を伝達するようにしてある。そしてスプライン
ハブ８はモータ軸９にキー結合１０されていて、
励磁コイル１に通電すれば、アーマチヤア３は制
動バネ１１のバネ圧に抗してヨーク２に吸引され
摩擦板５への圧着がとかれてブレーキは解放され
従つてモータ軸９は回転するが、電流を切ると制
動バネ１１のバネ圧でアーマチヤア３を摩擦板５
に押しつけてこの摩擦力でブレーキがかゝるよう
にし従つてモータ軸９の回転を停止するものであ
る。制動板は単なる平板よりなり、この制動板が
摩擦板５を介してガイド棒６によつて支持されて
いる関係上、ガイド棒の太さは制動板に作用する
摩擦力による曲げ力と剪断力に耐えるだけの十分
の太さを必要とし、従つてこのガイド棒を圧入又
はネジ込み等によつて取付けるヨークも肉厚のも
ので大型となつて価格を自然に高いものとなつて
いたものである。

本考案はこのような点を解消するようにしたも
のであつて、第２図に示すように制動板４，４′
のガイド棒６えの嵌込み部分ａ，a′を、ヨーク２
の方向に段状ｂ，b′に折曲げて、ガイド棒との嵌
込み部分ａ，a′とヨーク２との距離l₁，l₂を短縮
させるようにしたものである。

即ち、第３図に示すように制動板４及び４′と
ヨーク２とのそれぞれの距離をl₁，l₂とし、この
制動板の位置にかかるブレーキトルクによる力を
Ｆ、ガイド棒のうける剪断力をτ、曲げモーメン
トをＭとすれば τ＝2F（Kg） Ｍ＝l₁F＋l₂F（Kgmm） 従つてl₁，l₂を近接させて短かくすれば曲げモ
ーメントＭは小さくなることが理解される。即ち
ガイド棒の太さをある程度細かくしても耐えられ
ることとなり、従つてこのガイド棒を取付けるヨ
ークも肉薄ｈで小型のものでもよいことになる。

このようなことから第２図に示すように本考案
において制動板４，４′のガイド棒６への嵌込み
部分ａ，a′とヨーク２との距離l₁，l₂を、それぞ
れの本体より段状ｂ，b′に折曲げて短縮させるこ
とによつて、ガイド棒の太さを比較的細かくする
ことができて、従つてこのガイド棒を取付けるヨ
ークも比較的小型のもので役立ち、経済的に安価
に製作し得る効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電磁デスクブレーキの断面図、
第２図は本考案の要部を示す拡大断面図、第３図
は作用図である。 １……コイル、２……ヨーク、３……アーマチ
ヤア、４，４′……制動板、５……摩擦板、６…
…ガイド棒、９……モータ軸、１１……制動ば
ね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイルを内蔵するヨークに取付けたガイド棒
   に、アーマチヤアと制動板とがモータ軸に対しス
   プライン結合した摩擦板を介してモータ軸方向に
   摺動可能に且つヨークとアーマチヤア間に空隙を
   存して結合され、アーマチヤアを摩擦板に圧接さ
   せる制動ばねを有する電磁ブレーキにおいて、制
   動板のガイド棒への嵌込み部分をヨーク側に向け
   段状に折曲げてヨークに近接させたことを特徴と
   する電磁ブレーキ用制動板。