JPS6117858Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、後部に荷台や運搬装置を載置し四輪
の地上高を高く支持してハイクリアランスに構成
した管理用トラクターの荷台のダンプ装置に関す
る考案である。

管理用トラクターは従来普及した牽引や耕耘を
主体としたトラクターと違つて、畑の大豆やジヤ
ガイモの生育中の上をまたごえて、畦時を走行し
乍ら、中耕、防除、散布、収穫等を行なうもので
あり、作物をまたぐことのできるようにトラクタ
ー下面の地上高を高くして、フレームやリアアク
スルケース上に荷台や薬液タンクを載置可能に構
成したものである。

本考案はこのような管理用トラクターにたまね
ぎ堀取収穫装置等を装着し、荷台上に収穫したた
まねぎを満杯にした後、荷おろしする際に荷台１
のダンプ作用を可能とすべく構成したものであ
る。

トラツクと相違して管理用トラクターはリアア
クスルケースの後面に三点リンク式作業機装着装
置を設けてあり、又たまねぎ堀取収穫装置のタツ
ピングローラーや集合樋等が設けられているので
まともに荷台をダンプするとこれらに接触したり
これらの装置の上に収穫物が落下してしまう可能
性もあるのである。本件考案はこれらの点を解消
すべく荷台を後方へ移動させ乍らダンプさせたも
のである。

本考案の目的は以上の如くであり、添付の図面
に示した実施例の構成に基づいて、本件考案の構
成を説明すると。

第１図は管理トラクターにたまねぎ堀取収穫装
置を装着した状態の全体側面図 第２図は荷台１をダンプした状態の全体側面図 第３図は第２図の後面図である。

前輪７，７は前輪駆動ギアボツクス５，５によ
り地上高を高く支持しており、かつ前輪７，７も
駆動されている。後輪１３，１３はリアアクスル
ケース１２から側面に突出するリアアクスルハウ
ジング及びその側端に固設されたフアイナルギア
ケースによりハイクリアランスに支持され、生育
中の作物の上方をまたごえて、畦間を走行可能に
している。

前輪７，７上にエンジン室５とステアリングハ
ンドル４運転座席３が並列にならべられており、
エンジンの回転は図示しないミツシヨンケースよ
りフレーム８を経てリアアクスルケース１２に伝
えられる。

たまねぎ堀取装置は前輪７，７の直後に堀取部
１７を設け、該堀取部１７の後部に搬送部１８を
連接し、その搬送部１８の後部にタツピングロー
ラー１９を設けている。該タツピングローラー１
９にて搬送し乍ら葉部を切断する。タツピングロ
ーラー１９の後部に集合樋２０を設け垂直コンベ
アー２１の下部にたまねぎを集め垂直コンベアー
２１にて荷台１の上部まで上げ傾斜樋２２にて荷
台１上に載置する。たまねぎ堀取装置は油圧シリ
ンダー１４と三点リンク式作業機装着装置のリフ
トアーム１５、リフトリンク１６で吊架されてお
り、作業をしない時は吊り上げて収納状態とす
る。

堀取部１７の地中への貫入深さは接地輪２３で
調節する。

荷台１は後部のリンク２４を中心にダンプ回動
をするが、回動の中心がリンク２４で構成されて
いる為に油圧シリンダー９により、リンク１０，
１１より成る折曲リンクの折曲り点を押すと荷台
１はダンプ回動し乍ら、リンク２４の長さ分だけ
後方へ移動する。ダンプ回動を行なう場合は第３
図に示す如く垂直コンベアー２１は側方へ倒し荷
台１を干渉しないようにする。２５はダンプ回動
と共に開く荷台１の後扉である。

第４図は荷台１のダンプ回動を示すリンクの作
用図である。又第２図においてＡは収納容器であ
る。このようにリンク２４の長さ分だけ後方へ移
動することによりリフトアーム１５やロワーリン
クに触れず、集合樋２０内にたまねぎを落し込む
ことなく、収納容器Ａ内に落下させることができ
るのである。

以上の如く本考案は、運転用座席３及びエンジ
ン室５を並設し、後部のリアアクスルケース１２
上部に荷台１を載置した管理トラクターにおい
て、リアアクスルケース１２の後部に作業機装着
装置を付設し、該作業機装着装置にて管理用トラ
クターの下方に装着した作業機を昇降自在とし、
該作業機にて収穫した収穫物を搬送部１８にて荷
台１の後方下部に移動させ、垂直コンベアー２１
にて荷台１上に載置する構成において、荷台１を
ダンプさせた際に該作業機装着装置を避けて回動
すべく、荷台１を後方へ移動させ乍ら回動させ、
荷台１よりも高く立設した垂直コンベアー２１は
側方へ回避回動可能としたので次のような効果を
奏するものである。

第１に、管理トラクターにおいては、機体の下
方に配置して、圃場面の作物の収穫を行い、収穫
物を荷台１内に持ち上げ搬送する必要があるの
で、作業機装着装置と垂直コンベアー２１が設け
られており、これらが荷台近くまで回動したり、
荷台の上方まで伸びているので、荷下ろしの為
に、荷台１を回動さることが困難であつたのであ
るが、本件考案の如く構成することにより、作業
機装着装置および集合樋２０は、荷台１を後方へ
移動させながら回動させることにより、回避する
ことが出来、垂直コンベアー２１は側方へ回避回
動することにより、荷台１のダンプ回動を避ける
ことが出来るようになつたのである。また荷台１
上の積載物の落下点を集合樋２０を越えた位置と
することが出来て、直接に収納容器Ａ内に落下さ
せることができるのである。

第２に、本考案の如く構成することより、圃場
面の作物の堀取り・搬送・葉切り・垂直持ち上
げ・積込み・荷下ろしと連続的な収穫作業を、本
管理トラクター１台で行うことができるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は管理用トラクターにたまねぎ堀取収穫
装置を装着した状態の全体側面図、第２図は荷台
１をダンプ回動した状態の全体側面図、第３図は
第２図の後面図、第４図は荷台の回動リンク部の
図面である。 １……荷台、３……運転用座席、５……エンジ
ン室、１２……リアアクスルケース、９……油圧
シリンダー、２４……リンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 運転用座席３及びエンジン室５を並設し、後部
   のリアアクスルケース１２上部に荷台１を載置し
   た管理トラクターにおいて、リアアクスルケース
   １２の後部に作業機装着装置を付設し、該作業機
   装着装置にて管理用トラクターの下方に装着した
   作業機を昇降自在とし、該作業機にて収穫した収
   穫物を搬送部１８にて荷台１の後方下部に移動さ
   せ、垂直コンベアー２１にて荷台１上に載置する
   構成において、荷台１をダンプさせた際に該作業
   機装着装置を避けて回動すべく、荷台１を後方へ
   移動させ乍ら回動させ、荷台１よりも高く立設し
   た垂直コンベアー２１は側方へ回避回動可能とし
   たことを特徴とする管理用トラクターの荷台装
   置。