JPS61177144A - 界磁コイルの含浸方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は真空加圧含浸中の無溶剤レジンが、回転電機界
磁コイルのターン間絶縁物の中を、吸着空気を追い出す
ように一方向から浸透し、確実にしみ込まずことができ
るように、含浸の信頼性をあげた回転電機の界磁コイル
の含浸方法に関するものである。

〔従来の技術〕

界磁コイルの含浸方法には大きく分けて次の２通りの方
法がある。

一つは、ターン間絶縁物にあらかじめ接着用レジンを処
理したプリプレグ材を用いて、界磁コイルの裸導体間に
挿入し、界磁コイルを加熱しながら加圧し、導体間を圧
着するとともに高さ寸法を出す方法であり、他の一つは
、接着用レジンを処理していない材料（無処理材）を用
いて、界磁コイルの裸導体間に挿入し、あとから無溶剤
レジンを真空加圧含浸で無処理材にしみ込ませて加圧し
、加熱硬化させる方法である。

前者はターン間絶縁物がプリプレグであるため、貯薦性
が悪い。丈た、ターン間絶縁を完成するため、一度加熱
して接着用レジンを柔らかくシ、適尚なタイミングで加
圧する必要があるが、導体およびプレス金具の熱容量の
大きさが関係し、加圧のタイミングを把握するため、製
造形式ごとに予備的な実験を必要とする。またさらに、
導体端部からはみ出した部分を切り揃える作業は、はな
はだ困難を伴なう。

これに対して後者は、無処理材の絶縁物を使用するため
、導体間への挿入作業や導体端からはみ出した部分の切
り揃え作業は前者よりやりやすく、さらに加圧のタイミ
ングについては自由度が大きいため、どのような形式に
も広く実用されている。

しかしながら一方では、無溶剤レジンを十分含浸させな
ければならないという問題がある。次にこの場合の含浸
方法を図によって説明する。

第２図はエッジワイスに巻かれた界磁コイルを示す断面
図で、界磁コイル１は裸導体２を所定回数巻き重ね、導
体間にターン間絶縁物３を挿入してなっている。第３図
は第２図の界磁コイルを含浸容器に入れさらに真空含浸
槽にセットした状態を示す断面図である。界磁コイル１
を予熱し、ターン間絶縁物３の水分を除去した後、無溶
剤レジンの含浸手順を以下に説明する。

まず、第３図に示すように界磁コイルｌを含浸容器４に
入れ、これらを真空含浸槽５にセットする。次いで、真
空含浸槽５内の空気を排気孔６から排出して真空含浸槽
５内に真空にし、しかるのち、レジン注入孔８を通して
無溶剤レジン（図示せず）を含浸容器４に注入する。こ
の間所定の時間まで真空に引き続ける。このときの無溶
剤レジンの温度は含浸に適した粘度に加温されている。

しかるのち、圧縮空気注入孔７を通して、真空含浸槽５
の中を加圧し、ターン間絶縁物３への無溶剤レジンの浸
透を助ける。以上の真空加圧の作業は必要に応じて繰り
返すことができる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

以上のような含浸作業を行った場合、第３図において、
無溶剤レジンは界磁コイル１の鉄心に当接する側ａと反
対側すの両側からターン間絶縁物３に浸透するため、タ
ーン間絶縁物３のなかに浸透したレジン層にはさまれた
空気層を残す場合があり、ターン間絶縁物３に未含浸の
部分ができる。

この未含浸の部分は、回転電機の長い運転の間に、熱冷
サイクルや回転に伴う遠心力や振動力を受けで破壊し、
レヤー事故の原因となる危険性を有し、回転電機の保守
上好ましくない欠陥でありた。

本発明は上述した欠点を解消するもので、ターン間絶縁
物に確実に無溶剤レジンを含浸できる界磁コイルの含浸
方法を提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は界磁コイルを真空含浸槽に層方向を水平に置い
たとき、鉄心に当接する側から反対側へもしくはその逆
へと一方向に無溶剤レジンが浸透するように、界磁コイ
ルにカバーを設け、さらにカバーの内側も真空に引ける
ようカバーに排気孔を設け、界磁コイル全体を真空含浸
槽にセットして真空加圧含浸を行うものである。

〔作用〕

このようにすると、界磁コイルのターン間絶縁物の中の
吸着空気が浸透する無溶剤レジンによりて、一方向に押
し出されるように排気され、ターく ン間絶縁物の中に空気層を閉じ込めることなｔ含浸され
る。

〔実施例〕

第１図は本発明による界磁コイルの含浸方法の一実施例
を示す断面図で、図中、第３図と同一符号は同一部分ま
たは相当部分を示している。以下第１図に基づいて詳細
に説明する。

まず、裸導体２をエッジワイスに所定回数巻き重ね、タ
ーン間絶縁物３を所定枚数（通常は適宜な厚さのシート
２枚重ねであるが、ターン間電圧によりては増やすこと
もある）挿入した界磁コイル１を製作する。ターン間絶
縁物３は、無溶剤レジンの浸透性に優れたアスベストシ
ート、耐熱ポリアミド、ガラス繊維の混抄紙などが適し
ている。

次に含浸容器４を準備し、底カバー９を含浸容器４の底
に置き、その上に空気や含浸レジンの漏れを防止するた
めのバッキングｌＯをのせ、この上に予熱を行った界磁
コイルｌを置き、さらにバッキング１０、逆止め弁付真
空引き（図示せず）用の排気孔１２を備えた上カバー１
１を置き、最後に必要に応じて重錘１３をのせる。

以上のようにセットした含浸容器４を真空含浸槽５に入
れて気密にし、まず排気孔６から所定時間（真空含浸槽
の容量、真空ポンプの能力によって異なるか、通常２０
〜４０分）排気を行う。このとき界磁コイルｌの鉄心に
当接する側ａと反対側すの両側とも真空になる。次にレ
ジン注入孔８から無溶剤レジンを注入しながら真空に引
き続ける。

注入された無溶剤レジンはターン間絶縁物３の中をｂ側
からａ側に浸透しながら含浸され、このときターン間絶
縁物３に吸着している空気は無溶剤レジンの流れに従っ
てｂ側からａ側に送り出されてくるが、ａ側は排気中な
ので空気はさらに排除される。このように無溶剤レジン
注入後所定の時間（界磁コイルの導体幅、ターン数によ
って異なるが１０〜３０分）排気を行った後、真空ポン
プ（図示せず）を止める。圧縮空気注入孔７から圧縮空
気を注入し、所定の圧力（例えば３〜７ｋｇ／ｃｒ／ｌ
）で所定の時間（界磁コイルの導体幅、加圧力などによ
って異なるが１０〜３０分）加圧を行う。

加圧後は加圧空気を放出し、常圧に戻し、含浸容器４を
搬出し、界磁コイル１を取り出すのであるが、上板１１
を除去した際、ターン間絶縁物３のａ側すべての端に無
溶剤レジンの濡れ、もしくはしみが確認されれば成功で
ある。仮に一部でも未含浸の部分があれば、上記の真空
加圧作業を繰り返すことで、残りの部分も含浸させるこ
とができる。

なお、カバーを界磁コイル１のｂ側に設け、ａ側から無
溶剤レジンを含浸させても同じ効果が得られる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明は、第３図のように両側から無溶
剤レジンを含浸する方法と異なり、一方向から含浸する
ため、ターン間絶縁物の中に空気層を閉じ込めることな
く含浸でき、含浸の信頼性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による界磁コイルの含浸方法の一実施例
を示す断面図、第２図はエッジワイスに巻かれた界磁コ
イルを示す断面図、第３図は第２図の界磁コイルを真空
含浸槽にセットした状態を示す断面図である。 １・・・・・・界磁コイル、２・・・・・・界磁コイル
１の裸導体、３・・・・・・同じくそのターン間絶縁物
、４・・・・・・含浸容器、５・・・・・・真空含浸槽
、６・・・・・・排気孔、７・・・・・・圧縮空気注入
孔、８・・・・・・レジン注入孔、９・・・・・・底カ
バー、１０・・・・・・バッキング、１１・・・・・・
上カバー、１２・・・・・・排気孔、１３・・・・・・
重錘。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 裸導体をエッジワイス巻きした回転電機の界磁コイルに
   対してターン間に絶縁物をはさみ、この界磁コイルを単
   独で無溶剤レジンを真空加圧含浸する方法において、前
   記界磁コイルの層方向を水平に置いたとき、前記絶縁物
   の鉄心に当接する側から反対側へ、もしくはその逆へと
   一方向に前記無溶剤レジンが浸透するように、前記界磁
   コイルにカバーを設け、かつ該カバーの内側も真空に引
   けるように排気孔を設け、この界磁コイル全体を真空含
   浸槽にセットして真空加圧含浸を行うことを特徴とする
   界磁コイルの含浸方法。