JPS6117595B2 - - Google Patents

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JPS6117595B2
JPS6117595B2 JP54099315A JP9931579A JPS6117595B2 JP S6117595 B2 JPS6117595 B2 JP S6117595B2 JP 54099315 A JP54099315 A JP 54099315A JP 9931579 A JP9931579 A JP 9931579A JP S6117595 B2 JPS6117595 B2 JP S6117595B2
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cutting
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cut
synthetic resin
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Tetsuo Ishihara
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は遮光性マスクフイルムの素材として用
いられる、所謂ストリツプココートなどと称され
ているようなフイルム状の合成樹脂積層物の特定
層のみを所望の線条に沿つて自在かつ適確に切断
してゆくための加工方法に関する。
例えば写真製版あるいはICパターンの製造時
におけるフオトマスク原画、またグラフイツクア
ーツなどの原画である遮光性マスクフイルムの素
材として所謂ストリツプコートが広く利用されて
いる。このようなストリツプコートの最も一般的
な形態としては、異なつた波長選択性(多くは吸
収特性)の2種のフイルム状合成樹脂素材を密着
積層させたもので、その一方の層のみを部分的に
切断加工し、剥離させて所望のパターンを形成さ
せるようにして利用される。ストリツプコートが
異なる波長選択性の2層からなつているのは、形
成されたパターンがベースフイルムと高コントラ
ストで識別できるようにするため、またそのパタ
ーンを写真用マスクとして使用するためであり、
例えば可視域で透明なポリエステルシートを基板
フイルムとし、赤く着色された(赤色透過、他色
吸収)塩化ビニル系樹脂フイルムをコートフイル
ムとして積層させたものがある。なおこれらのフ
イルムの材料としてはポリエチレンテレフタレー
トに代表される直鎖ポリエステル類、ポリプロピ
レンやポリエチレンに代表されるポリオレフイン
類、ナイロン6などに代表されるポリアミド類、
ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルホルマール、ポリスチレン、ポリアクリロニ
トリル、ポリメチルメタクリレート、アイオノマ
ー、ポリ塩化ビニリデン、弗素化エチレン、プロ
ピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、また酢酸セルロースに代表される酢酸繊維素
樹脂などがあり、さらに天然ゴム、合成ゴムなど
のエラストマーもコートフイルム用として利用で
きる。
また着色についても赤に限らず、着色剤添加に
よつて種々の着色が自在であり、ベースフイルム
としても必ずしも透明に限定されるものではな
い。
ところで、このような素材が密着積層されたも
のについてその一方の層だけを所望線条に沿つて
切断しようとする場合、従来では金属刃などの所
謂カツターが用いられていた。確かにカツターに
よる切断加工作業は簡便であり、単純な切断線で
よい場合にはある程度の経験で所望の切断加工が
できるようになる。しかし得ようとするパターン
すなわち切断加工の線条が複雑化し、さらに精度
が要求されるとその作業には熟練さが求められる
ことになり、作業数の増加はさらに歩留り、工
数、コストの面で不利となつてくるものである。
また積層フイルムの一方のみ切断し他方はそのま
残すという作業であるため、切断加工時の切断
圧、あるいはカツターの刃先の深さ方向での位置
決め等の調整も必要で煩わしい点が少なくない。
さらにカツターなどではその刃先に方向性があ
るのが普通であり、このような場合には、直線切
断時には不都合はないにせよ折れ線あるいは曲線
などの線条で切断しようとする際には刃先方向の
転換、調整が余儀なくされ、特に曲線線条の場合
では刃先方向を連続して変えるという極めて困難
な作業を強いられることになるものである。
本発明は以上のような従来技術に鑑み、ストツ
プコートなどのような遮光性マスクフイルムを作
成するためのフイルム状の合成樹脂積層物に対し
て、その特定層のみを何らの熟練を要せずとも
種々自在な線条で迅速かつ適確に切断し得る方法
を提供することを目的とする。すなわち、本発明
では従来技術における欠点なり難点が、所謂カツ
ターを利用しその刃先で直接素材フイルム面を切
断していくことに起因するものであることに着目
し、これを根本的に改め、積層素材の光学特性を
考慮した所定の波長領域にあるレーザー光を利用
して素材面に無接触で切断加工を可能にすること
を特徴とするものである。
以下、本発明方法に関し添付図面に示された一
例に基づき説明する。
第1図は本発明方法の適用対象であるフイルム
状合成樹脂積層物の一例のストリツプコートを示
すものであり、透明(可視域で波長選択性のな
い)のベースフイルム1上に適宜の手段でコート
フイルム2が密着積層される。このコートフイル
ム2は例えば赤色透過(他色光吸収)の波長選択
性をもつものとする。なおベースフイルムにコー
トフイルムを密着積層させるためには、それぞれ
フイルム状にされたベースフイルム、コートフイ
ルムを貼り合わせたり、またベースフイルムを液
状のコートフイルム剤に浸して引き上げたり、ま
た液状コートフイルム剤をベースフイルムに塗布
したりすることが行なわれる。これらのフイルム
の厚さとしては合計で約30〜300ミクロン程度、
コートフイルムのみでは5〜50ミクロン程度のも
のが多い。
第1図のストリツプコートに、例えばドーナツ
状パターンを形成させようとする時には、コート
フイルム2上に円環切断線A,Bを施し、M領域
のコートフイルムをベースフイルム1から引き剥
しK領域のコートフイルム、すなわちドーナツ状
コートフイルムをベースフイルム上に残して形成
させる。
第2図は本発明方法を実施するための切断加工
具の一例を示す。図示せぬレーザー光源からのレ
ーザー光束Lをストリツプコート10上に集束さ
せる収斂レンズ3が台座4に支持されている。台
座4にはさらにアシストガスパイプ5が支持さ
れ、パイプ5の先端はストリツプコート上へのビ
ームフオーカスポイントにほぼ指向されている。
レーザー光源しては種々のものが利用できるが、
例えば紫から黄緑の色光領域の光発振可能なアル
ゴンレーザー光源、あるいは紫から真紅の色光領
域の光発振可能なクリプトンレーザー光源などが
適している。すなわちこれらのレーザー光源は、
単一の光源装置でもその発振装置を調整すれば種
種の発振周波数のレーザー光を供出できるため、
ストリツプコートのもつ波長選択性を考慮し、こ
れに適合した周波数のレーザー光を容易に得るこ
とができるからである。
例えば、ストリツプコート10のコートフイル
ム11が前述の如き赤色透過、他色光吸収で、ベ
ースフイルム12が可視光領域で全色光透過とい
う光学特性である場合には上記調整によつて赤色
以外のすなわちコートフイルムに吸収される波長
域のレーザー光を用いる。これによつて、コート
フイルムのみにレーザーエネルギーを与え、ベー
スフイルムには影響を及ぼさずに済むことにな
る。
第2図に示した切断加工具によるストリツプコ
ート切断は次のようにして行なわれる。まずレー
ザー光束Lを収斂レンズ3のフオーカス調整でス
トリツプコート10上に集束させる。そしてスト
リツプコート10を所望の切断線条に対応して面
内移動させれば集束されたレーザー光により連続
した切断線を得ることができる。なお、ストリツ
プコート10を固定し、フレキシブルオプテイカ
ルフアイバー等を介してガイドされたレーザー光
をストリツプコート10上で所望の切断線条に沿
つて走査させて連続した切断線を得ることもでき
る。
レーザー光によるストリツプコート切断は熱エ
ネルギーによるコートフイルムの溶融切断である
ため、切断時にコートフイルムの切断部から熱分
解による蒸発物を含んだ煙が発生することがあ
る。このようなが切断加工部付近に漂い、レーザ
ー光路内にまで広がるとそこでレーザー光の吸収
あるいは散乱が生じ、またそれらの煙に含まれる
蒸発物質が収斂レンズに付着することなどの影響
でストリツプコート切断部におけるレーザー光エ
ネルギーの低下という現象が起こり、その結果均
一な加工状態が得られにくくなつたりさらにはレ
ンズ破壊までも起生するので第2図に示したよう
な手段で、空気又は窒素ガス等のアシストガスを
切断加工部近辺に吹きつけるか、あるいはアシス
トガスパイプ5と同様のパイプを用いて切断加工
部近辺の空気を吸引するとよい。なお。このよう
な煙の影響がそれほど大きくない場合には加工部
近辺に送風機などを配置し、それによる送風を利
用することでもよい。
また本発明方法のもつ他の利点としては、切断
加工エネルギーとしてレーザー光束を利用してい
ることから、切断加工のエネルギー密度の制御、
ストリツプコートへの照射エネルギー量、あるい
は切断加工線条幅が自在に制御できることが挙げ
られる。そしてレーザー光の周波数についても場
合に応じ適当なものを選んだり、同一発振装置か
ら何種かの発振周波数のレーザー光を得ることが
可能なのでほとんど全ての種類のストリツプコー
ト切断加工作業が可能となる。すなわち、加工素
材に吸収される波長域に属するレーザー光源を用
い、厚さ、材質等に応じてレーザー光出力を調整
あるいはレーザー光の走査速度、素材移動速度を
設定すればよい。また切断加工の線条幅は収斂レ
ンズによるフオーカスを適当にずらすことで制御
できるが、この場合にはエネルギー密度が低下す
るのでレーザー光出力を上げるかあるいはレーザ
ー光の走査速度もしくは素材移動速度を小さくす
る必要がある。なおベストフオーカスでは線条幅
は20〜30μ程度にまで細くでき、カツターを利用
する従来技術よりも精密に加工ることができる。
以上に詳述してきたように本発明ではフイルム
状合成樹脂積層物の特定層切断のためのエネルギ
ーにレーザー光を利用しているので、その素材面
に無接触のままで特定層のみを切断加工できそれ
以外の層には何らの影響も及ぼさない。さらにレ
ーザー光のフオーカス、出力エネルギーさらには
その発振周波数など、切断加工の仕上がりに密接
な関係をもつ因子が、定量的な数値として把握で
きるため、切断加工の状態を常に一定に管理し得
ると共に、材質の種類、厚さその他の条件変化に
対する処理等も極めて容易になるものである。ま
た、裏面すなわち切断すべき層以外の層を介して
からその特定層を切断しても全く同様の処理がで
きるので、場合に応じて適宜レーザー光の照射方
向を選ぶことができる。また素材を立てて配置
し、横方向からレーザー光を照射してもよく、こ
の場合には切断加工部から発生する煙等は上方に
逃げ、その悪影響もある程度軽減でき、この場合
にはアシストガスに代え単純な送風機などの利用
で済むという利点がある。
なお、本発明方法で切断処理できる対象物とし
ては単純な2層構造のもののみならず切断加工面
が表面側にあり、その面の素材が他の層と分光吸
収特性が異なつているものであれば多層構造のも
のでもよいことは言うまでもなく、切断により剥
離パターンを形成し、この剥離パターンを剥すこ
とにより遮光性マスクフイルムを形成することの
できるものであればいかなるものであつてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の適用対象の一つであるス
トリツプコートの一形態を示す図である。第2図
は本発明方法の実施に利用される切断加工具の一
実施例を示す図である。 1…ベースフイルム、2…コートフイルム、3
…収斂レンズ、4…台座、5…アシストガスパイ
プ、10…ストリツプコート、11…コートフイ
ルム、12…ベースフイルム。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 分光吸収特性を異にする少なくとも2種のフ
    イルム状合成樹脂素材が密着積層され、前記密着
    積層された素材の一方のみを所望線条に沿つて切
    断して剥離パターンを形成し、この剥離パターン
    を前記密着積層された素材の他方から剥離して遮
    光性マスクフイルムを形成することを可能とする
    フイルム状合成樹脂積層物の特定層切断方法にお
    いて、前記2種のフイルム状素材のうち切断、剥
    離すべき一方のみに吸収され他方は透過する波長
    のレーザー光を切断すべき一方の表面に直接もし
    くは他方を透過させてから照射させ、その面上で
    レーザー光を走査するかあるいはその面内でフイ
    ルム状合成樹脂積層物を移動させることにより前
    記一方のフイルム状素材のみを選択して切断加工
    してゆくことを特徴とするフイルム状合成樹脂積
    層物の特定層切断方法。
JP9931579A 1979-08-03 1979-08-03 Cutting method for specific layer of filmy synthetic resin laminate Granted JPS5624112A (en)

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JPS5624112A JPS5624112A (en) 1981-03-07
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