JPS6116820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は堅牢な軽合金又は合成樹脂の板体から
成るボツクス型のカメラケースに関する。

従来からカメラ収納のためのカメラケースは各
種のものが考案せられているが、その殆んどはカ
メラを屋外に持出す時のためのものであり、屋内
でカメラを保管して置くためのカメラケースは余
り開発されていない。従つて従来のカメラの保管
方法はこれ等屋外持出し用のカメラケースにその
まゝカメラを収納して保管するが、戸棚・抽斗等
に押し込んで保管するため、密閉度が良すぎて２
〜３週間でカメラのレンズに「曇り」又は「カ
ビ」の発生が見られることが暫々である。

従つてかゝる弊害を除去するために屋外持出し
時は密閉構造のカメラケースと成し、屋内に持ち
帰つた時は簡単な操作により底部、胴部、蓋部に
適宜の通風口が開口する構造と成し、それにより
カメラケース内に自由に外気を出入りさせ、丕つ
紫外線も入射せしめ内部カメラの「防カビ」およ
び「防曇」対策を成したものである。

以下図面に基づいて本考案の実施例の詳細を説
明する。

図において、１，２，３はカメラケースの本体
主要部を示すもので、１は蓋体、２は胴体、３は
底体であり、これ等カメラケースの本体主要部
１，２，３，はその外側を堅牢は軽合金或いは合
成樹脂等の板体を使用して筐型と成したもので、
携帯用となすためにケースの胴体２側面には肩掛
け用の肩紐４を、又蓋体１の上面には持ち運び用
の取手５を設け、蓋体１は蝶番６および止金７に
より、適宜に開閉できる構造とする。かゝる本体
主要部１，２，３において、胴体２の内面には収
納するカメラを緩衝保護するための発泡合成樹脂
材を内封する外皮壁２１を設け、この外皮壁２１
の表面には適宜間隔をもつて凹状の凹状溝２３を
設け、この凹状溝２３は後述の底体３が開放され
た時、外気が流入するための通路となすと共に仕
切板８が挿入される場合の案内溝をなすものであ
る。更に胴体２はその側面適宜の位置に通気のた
めの多数の通気口２０を設けその内側には通気口
２０全体を遮蔽するに充分な遮蔽板２２を設け、
且つ遮蔽板２２は上下に動く構造とし、ころ遮蔽
板２２にも前記胴体２の側面に設けた通気口２０
と大きさ・位置関係を同一と成した通気口２０を
設け、遮蔽板２２が下の位置にある時は胴体２の
通気口２０はそれぞれ遮蔽されて閉塞状態にあ
り、遮蔽板２２が上の位置にある時は胴体２およ
び遮蔽板２２の通気口２０は互いに合致して外気
が流入する構造とする。又遮蔽板２２の内側は収
納されるカメラに強く接触するため、胴体２内面
と同様緩衝のための外皮壁２１を設けるものとす
る。次に胴体２の底面は開口構造とし、この底面
開口部には後述する別に設けた底体３が適宜の距
離、筐着・離脱できる如くに取付金具３１が設
け、この胴体２の底面開口部の若干上方で胴体２
の内側には別に内部の収納部を受止めする網状又
は多孔性の網板９が設けられている。底体３は胴
体２の表面開口部に嵌着している時は外部の埃や
湿気を嫌うためパツキン等（図示せず）により胴
体２に密着する密閉構造とし、底体３が下方に離
脱開放している時は、外気が自由に胴体２内に入
り内部のカメラがレンズに「曇り」或いは「カ
ビ」の生えるのを防止する構造である。又底体３
は外気が胴体２内への流入を良好ならしめるた
め、底体３の上面に中央長手方向に向つて山形の
高所を有する導風板３０を設け、この導風板３０
は周囲から流入する外気が単に底体３の開口部近
辺を通過するだけでなく、この山形の高所によつ
て良好に外気が内部に導入されるようにしたもの
である。又この導風板３０は、底体３が胴体２か
ら適宜の距離下方に離脱した時のみ自らの弾撥力
により中央に山形の高所が出現し、底体３が胴体
２に嵌着している時は導風板３０は網板９に押さ
れて山形の高所は平板状に伸展され、底体３と網
板９の間に収納される構造とする。蓋体１は従来
同様蝶番６と止金７により開閉および施錠可能な
構造とするが、そろ他の蓋体１の側面にはできる
だけ広い開口部１０を設け、この開口部１０の内
側には適宜操作により必要な時だけ開口部１０を
開放状態となす開閉板１１を設け、この開閉板１
１は前記底体３の下降離脱により外気がカメラケ
ースに流入する時だけ開放してこゝから外気を流
出させるものである。又蓋体１の内側上面には底
体３の上面中央に設けた導風板３０と形状同様で
逆向の固定された導風板１２を設け、これにより
外気はスムースに流出するようにする。更に導風
板１２は蓋体１の表面中心に設けた取手５が不使
用時埋没構造となす時の収納部を構成することも
できるものとする。

以上が本考案になるカメラケースの構造で、以
下にその作用効果を説明すれば、本考案のカメラ
ケースはその本体を蓋体１、胴体２、底体３の分
離構造となし、カメラを外部を持ち出す時は蓋体
１のみ開閉可能とし、胴体２と底体３および胴体
２側面に設けた通気口２０は密閉構造とし、外部
から侵入する「埃」や「湿気」を遮蔽する。又屋
内に保管する時は、蓋体１側面の開口部１０およ
び胴体２側面の通気口２０は開口構造とし、且つ
胴体２と底体３とは離脱させて、胴体２と底体３
の離脱部から導風板３０等を利用して有効に外気
を内部に流入させ、蓋体１の開口部１０も開放さ
せ、この時蓋体１の内側に設けた導風板１２と開
閉板１１は内部に流入した外気を有効に外部に排
出する役目を成すものである。又胴体２内側に設
けた外皮壁２１の凹状溝２３も内部にカメラがレ
ンズを多量に収納した場合、外皮壁に密着するの
を防止すると共に、この外皮壁２１の凹状溝２３
を利用して外気が流通するように成したものであ
る。更に本考案になるカメラケースは開口部が多
いため、紫外線も自由にカメラケース内に入射可
能と成しているため、これが「防曇」・「防カビ」
に役立つていることは見逃せない効果である。

以上本考案になるカメラケースは、一般に屋外
持出し時は従来と変らないカメラケースである
が、屋内保管時は各部を開口構造となし、内部の
カメラ或いはレンズの「防曇」「防カビ」に大き
く役立たせる従来にないカメラケースを提供する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になるカメラケースの外観図、
第２図はその内部構造を示す縦断面図、第３図は
同じく内部構造を示す平面図である。 １……蓋体、２……胴体、３……底体、４……
肩紐、５……取手、８……仕切板、９……網板、
１０……開口部、１１……開閉板、１２……導風
板、２０……通気口、２１……外皮壁、２２……
遮蔽板、３０……導風板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カメラケースの外枠は堅牢な軽合金又は合成樹
   脂から成る筐体で構成され、且つこれ等ケースの
   側面および上面には肩紐４および取手５を有する
   カメラケースにおいて、本体は開閉自在な蓋体１
   と胴体２に嵌着・離脱自在な底体３と、主部を構
   成する胴体２とからなり、その胴体２の内面には
   通風兼仕切板８の案内となす凹部を有する外皮壁
   ２１と胴体２の下部には多孔性の網板９を設け、
   更に胴体２の側面中央には通気口２０を設け、こ
   れ等通気口２０の内側には通気口２０を開閉する
   可動の遮蔽板２２を設け、底体３は必要な時のみ
   下方に離脱できる嵌着・離脱可能な構造とし、更
   に底体３の上面中央には弾撥力により底体３が下
   降した時のみ山形となる導風板３０を設け、蓋体
   １は蝶番により開閉可能と成す他に、側面に開口
   部１０を設け、必要な時のみ自在となす開閉板１
   １を設け蓋体１内上面にも固定された逆山形の導
   風板１２を設けたことを特徴とする防カビ構造を
   有するカメラケース。