JPS61167607A - 歯科用修復材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、たとえば、う独自の治療に際し、人工的に
形成された窩洞内面や露出歯髄創面の覆軍材として使用
される歯科用修復材料に関するものである。

発明の背景 一般に、う独自の治療はつぎのような手法で行なわれる
。すなわち、まず局所麻酔下で歯科用エアータービンを
用いてう蝕窩の拡大および窩洞の形成を行ない、次いで
う蝕によって軟化した象牙質を除去し、生じた窩洞内部
を清掃、拭掃さらに乾燥し、また必要ならば冠部歯髄の
部分的除去を行なって露出面歯髄創面を形成した後、窩
洞内面および／または露出歯髄創面に覆畢材を塗布し、
最後にアマルガムないしコンポジットレジンなどの歯科
用充填材を填め込み、治療を完了する。ここで覆畢材は
、形成された窩洞内面および／または露出歯髄創面に同
材を塗布することによってこれらの部位に保！！ｉｍｌ
を形成し、生じた保護層によって、治療時の電気的刺激
や温度差による疼痛ないし不快感などの知覚過敏症を緩
和し、上記歯科用充填材に起因する酸性成分の浸透によ
る疼痛あるいは二次う蝕を防止する目的で使用されるも
のである。

従来技術およびその問題点 従来よりこのような保護層形成用の覆軍材としては種々
のものが使用されている。しかしながら、これら従来品
はいずれも、生体成分とは異質な物質である強アルカリ
性の水酸化カルシウムおよび硬化性の合成高分子材料を
主成分とするものであるため、生体にとっては全くの異
物を治療部位に塗布することになる。そのため治療後の
時間経過とともに生体側の異物除去作用によって、せっ
かく形成せしめた保！！層が生体内に吸収され、その跡
に間隙ないし空洞が生じることもあり、その結果これら
間隙ないし空洞が口腔内ｔＩＡＩＩｉの感染や酸性物質
の浸透による化膿や二次う蝕を引き起すおそれもあった
。

このような実情から、従来より、生体内に吸収されるこ
となく治癒時の状態を恒久的に保持して生体硬組織と一
体化するような保護層を形成することが望まれていた。

この発明は上記要望にこたえることのできる歯科用修復
材料を提供することを目的とする。

問題点の解決手段 この発明による歯科用修復材料は、示性式Ｃａ　＋　ｏ
　　（ＰＯ４）ｓ　　（ＯＨ）２で示される合成酸アパ
タイト（この明細書°を通して合成水酸アパタイトと称
する）が生体との親和性に富む点に着目してなされたも
のであって、合成水酸アパタイトに水酸化カルシウムを
混合してなる粉状基材と、蒸溜水に第２リン酸ナトリウ
ム、フッ化ナトリウムおよびグリセリンを溶解せしめて
なる液状助材とによって構成されていることを特徴とす
る。

この明細書において割合を表わす％および部はすべて重
量基準で計算したものである。

この発明の好適な実施Ｓ様においては、粉状基材は合成
水酸アパタイト８５〜９８％と水酸化カルシウム２〜１
５％とよりなり、液状助材は第２リン酸ナトリウム０．
１〜５％とフッ化ナトリウム０．０１〜２％とグリセリ
ン５〜２０％を含む。ただし上記割合および含量はいず
れも限定的なものではない。

この発明による修復材料は、使用前に、粉状基材に液状
助材を添加してこれらを混練することにより適当なコン
シスチンシーにペースト化せられ、得られたペーストが
う歯治療においてＩｆ材として使用される。ここで、液
状助材中のグリセリンはフンシスチンシーを調整する作
用を果たす。

作　　　　　用 この発明による修復材料から得られた覆畢材を窩洞内面
および／または露出歯ＷＪＩＪ面に塗布すると、覆革材
に含まれる水酸化カルシウムと第２リン酸ナトリウムお
よび生体体液中のリン酸イオンとが反応し、生体硬組織
の組成と同一組成を有する微結晶質の水酸アパタイトが
晶出する。ここで覆畢材に含まれるフッ化ナトリウムが
上記反応を促進させる作用を果たす。

上記反応により生成した微結晶質の水酸アパタイトは、
窩洞内の象牙質表面に保護層を形成する。そして生じた
保護層は数週間俊には上記象牙質と融合一体化し、ざら
に覆軍材に当初か鯖 ら含まれている合成水酸アパタイトとも翫合−１体化し
て、完全な硬化象牙質になる。こうして生じた硬化象牙
質は、再石灰化を積極的に誘導し、生体内部に吸収され
ることはない。また露出歯髄創面においても微結晶質の
水酸アパタイトから速やかに二次象牙質が形成される。

したがって治療後の時間経過とともに保護層が生体内に
吸収されて、その跡に間隙ないし空洞が生じることは全
くなく、口腔内細菌の感染や歯科用充填材に起因する酸
性物質の浸透による化膿や二次う蝕が未然に防止される
。

発明の効果 この発明による歯科用ｆＨＩ材料は、以上のとおり構成
されているので、同材料から得られたｔｉｔ材を用いる
ことにより、生体内に吸収されることなく、治癒時の状
態を恒久的に保持して生体硬組織と融合一体化するよう
な保護層を形成することができ、したがって口腔内細菌
の感染や歯科用充填材に起因する酸性物質の浸透による
化膿や二次う蝕を未然に防止することができる。

実　　施　　例 つぎに上記効果を実証するためにこの発明の実施例およ
び使用例を示す。

合成水酸アパタイト９５％に水酸化カルシウム５％を添
加して両者をよく混合し、粉状基材を調製した。また蒸
溜水に第２リン酸ナトリウム１．８％、フッ化ナトリウ
ム０．０５％およびグリセリン１５％を溶解せしめて液
状助材を調製した。

ついで得られた粉状基材１００部に液状助材８５部を添
加してこれらを混練し、得られたペーストを覆畢材とし
て下記の使用例で用いた。

使用例１ 生後１２力月の成犬の５５歯を被験歯として用い、被験
歯に局所麻酔を施した後、常法に従って第１級または第
５級の窩洞を形成した。

ついで窩洞内面に実施例で調製した覆軍材を塗布し、直
ちに窩洞にアマルガムを充填した。

処置後４週間経過後、被験歯を固定して、その軟Ｘ線写
真を撮り、これを標本として光学顕微鏡で観察すると、
窩洞内面の象牙質の細管内に水酸アパタイトの微結晶が
析出して再石灰化してなる保Ｗ１１Ｉが認められた。ま
た処置後６０日経過した被験歯について、上記と同様の
操作によって標本を観察したところ、塗布した覆畢材全
体が窩洞の象牙質と融合一体化して完全な硬化象牙質に
なっていることが認められた。

使用例２ 使用例１と同様の操作により窩洞を形成し、冠部歯髄切
断法を施し、窩洞内面に実施例で調製したＷｉ畢材を塗
布し、直ちに窩洞にアマルガムを充填した。処置後６０
日経過後、使用例１と同様の操作によって標本を観察し
たところ、歯髄創面に幅の広い二次象牙質が生成してい
ることが認められた。

手続補正書 昭和６０年２　月２８日 １、事件の表示　　昭和６０年特、７１′願第７９５４
　　号２、５１１明の名称　　　歯科用修復材料３、補
正をする者 ４、代　理　人 ５、補正命令の日付　　　昭和　　年　　月　　日６、
補正により増加する発明の数 ７、補正の対象　明細書の発明の詳細な説明の欄。

８、補正の内容

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）合成水酸アパタイトに水酸化カルシウムを混合し
   てなる粉状基材と、蒸溜水に第２リン酸ナトリウム、フ
   ッ化ナトリウムおよびグリセリンを溶解せしめてなる液
   状助材とによつて構成されていることを特徴とする歯科
   用修復材料。
2. （２）粉状基材が合成水酸アパタイト８５〜９８％と水
   酸化カルシウム２〜１５％とよりなり、液状助材が第２
   リン酸ナトリウム０．１〜５％とフッ化ナトリウム０．
   ０１〜２％とグリセリン５〜２０％を含む特許請求の範
   囲第１項記載の材料。
3. （３）粉状基材と液状助材の混練によりペースト化せら
   れて使用に供される特許請求の範囲第１または２項記載
   の材料。