JPS6116712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成樹脂製のケース内にコードを巻
き取るドラムを収納してなるコード巻取装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

一般に、コード巻ドラムをケースに収納し、こ
のケースの一部を開口して、コード引出口とした
ものにおいて、コード引出口に設けるプラグのス
トツパ用のコード口部材は、コード引出口の一部
に設ける場合と、コード引出口のほぼ全周に渡つ
て設ける場合がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来の技術において、コード口部材をコー
ド引出口の一部に設ける場合には、合成樹脂製の
コード引出口縁部がコードでこすられて摩耗する
ことがあるので、この摩耗を解決するためには、
ケース全体を高価な耐摩耗性のすぐれた材料で成
形しなければならないという問題があつた。ま
た、コード口部材をコード引出口のほぼ全周に渡
つて設ける場合には、コード口部材をケースのコ
ード引出口にねじ等を用いて固定する必要がある
ので、部品点数及び組立工数が増加していない生
産性が悪いという問題があつた。

本発明は、合成樹脂製のケースに設けたコード
引出口がコードの引き出しによつて摩耗すること
なく、しかも、ねじ等を用いずにコード口部材を
コード引出口に取り付けることのできるコード巻
取装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点は、合成樹脂製のケースと、このケ
ースに収納され、かつコードを巻き取る巻きドラ
ムと、前記ケースの一部に設けたコード引出口
と、このコード引出口に取り付けるコード口部材
とを有し、前記コード口部材を、前記ケースより
耐摩耗性のすぐれた弾性部材で成形してなるコー
ド巻取装置において、前記コード口部材は、中央
に開口を有する枠体と、この枠体の外周に設けら
れ、かつ前記コード引出口の外方端縁に当接する
フランジ部と、前記枠体の一辺に設けられ、かつ
前記コード引出口の内方端縁に係止する係止片
と、前記枠体の開口内に前記コードを挿入するた
めに前記枠体の一辺の対向辺に設けられた切り欠
き部と、この切り欠き部の両側に位置し、かつ前
記枠体の一辺の対向辺に設けられた係止片と、こ
の係止片と前記切り欠き部との間に設けたコード
案内傾斜部と、前記係止片と前記枠体との間に設
けられ、かつ前記コード引出口への案内傾斜部
と、前記係止片に設けられる、前記コード引出口
への案内傾斜部とを備え、しかも前記コード引出
口に前記コード口部材を取り付けないときは、前
記切り欠き部の幅寸法が前記コードの外径寸法よ
りも大きく、かつ前記コード引出口に前記コード
口部材を取り付けた後は前記切り欠き部の幅寸法
を前記コードの外径寸法より小さくなる構成とす
ることによつて、解決される。

〔作用〕

コード口部材は、切り欠き部から枠体内にコー
ドを挿入した状態で、係止片をコード引出口の内
方端縁に引つ掛けた後に、コード引出口への案内
傾斜部を有する係止爪を、コード引出口内に押し
込めだ、コード引出口に、ねじ等を用いることな
く、簡単に取り付けられる。にコード口部材を取
り付けられた状態では、切り欠き部の幅寸法がコ
ードの外径寸法よりも小さくなり、コードが、切
り欠き部内に入り込み、コード引出口の切り欠き
部に対応する部分に接触することがなく、コード
引出口がコード口部材によつて保護されるので、
コード引出口がコードの引き出しによつてこすら
れらることない。

〔実施例〕

以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説
明する。

図面において、１はコード巻取装置を備えた電
気掃除機のケースで、合成樹脂で作られたもので
ある。２はこのケース１の一部を開口して設けた
コード引出口である。３はコード４を巻き取るた
めの巻きドラムで、ケース１に固定されたリール
軸５に回転自在に保持されている。６はコード４
を自動的に巻き取るためのぜんまいばねで、一端
はリール軸５に、かつ他端は巻きドラム３にそれ
ぞれ固定されている。

７はコード引出口２のほぼ全周を覆うごとく、
設けられ、ケース１の材料より耐摩耗性に優れ、
かつ弾性を有した材料で作られたコード口部材
で、プラグ８がケース１内に入り込むのを防止す
るストツパーとしての役割と、コード４にこすら
れることにより、ケース１のコード引出口２の周
囲が摩耗するのを防止する役割を兼ね備えたもの
である。

コード口部材７は、中央に開口９を有した枠体
部１０と、この枠体部１０の外周に形成したフラ
ンジ部１１とからなる。枠体部１０には、その一
辺１２に案内傾斜部１３を有した係止爪１４を設
ける。枠体部１０の一辺１２の対向辺１５には、
係止片１６と切り欠き部１７を設ける。切り欠き
部１７は、コード４を開口９に挿入するためのも
ので、その幅寸法Ｂをコード４の外径寸法ｄより
も大きく設定する。枠体部１０の両側辺部１８
は、その幅寸法を、係止爪１４を設けた辺１２か
ら、その対向辺１５に向つて寸法からＬ寸法へ
徐々に広がるように傾斜させたものである。枠体
部１０の両側辺部１８の広がり量（Ｌ―ｌ）は、
Ｂ―（Ｌ―ｌ）＜ｄを満足するように設定され
る。すなわち、切り欠き部１７の幅寸法が、コー
ド口部材７をケース１のコード引出口２へ取付け
た時、コード引出口２の両側面部で押圧されてコ
ード４の外径寸法ｄより小さくなるように設定さ
れる。

１９は、切り欠き部１７と係止片１６との間に
設けられ、コード４の挿入をより容易にするため
のコード案内傾斜部、２０は、コード口部材７を
コード引出口２へ容易に挿入できるように枠体１
０と係止片１６との間に設けた、案内傾斜部であ
る。

２１は、切り欠き部１７に対応して、ケース１
のコード引出口２の一部に設けられた突片であ
る。

以上の構成によれば、コード口部材７をコード
引出口２へ取り付けるには、まず切り欠き部１７
からコード４をコード口部材７の開口９に挿入す
る。次に、第６図に示したように、係止片１６を
ケース１のコード引出口２に引つ掛けた後、係止
爪１４を矢印Ｐ方向、すなわち、ケース１のコー
ド引出口２に押し込めば第７図に示したように、
係止爪１４がケース１のコード引出口２に引つ掛
かり、コード引出口２へのコード口部材７の取り
付けが完了する。コード口部材７の切り欠き部１
７の幅寸法Ｂを、コード４の外径寸法ｄよりも大
きくし、かつコード案内傾斜部１９を設けたの
で、コード４の挿入が非常に容易に行なえ、また
案内傾斜部２０を設けたので、コード口部材７の
コード引出口２への挿入も容易に行なえるのであ
る。さらに、コード口部材７に設けた切り欠き部
１７の幅寸法Ｂが、コード口部材７をコード引出
口へ取り付けた際には、コード４の外径寸法より
小さくなり、コード引出口２の切り欠き部１７に
対応する部分もコード口部材７で保護されるの
で、コード４のこすれにより摩耗することもない
ものである。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ねじ等を用いることなくコー
ド引出口にコード口部材を取り付けることがで
き、しかもそのコード口部材によつてケースのコ
ード引出口が保護されて、コードの引き出しによ
るコード引出口の摩耗を防止することができるコ
ード巻取装置がえられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す部分断面図、
第２図はコード口部材の背面図、第３図は第２図
の平面図、第４図は第２図のＡ―Ａ断面図、第５
図は第２図のＹ―Ｙ断面図、第６図はコード口部
材の組立動作説明図、第７図は第１図のＸ―Ｘ断
面図である。 １…ケース、２…コード引出口、３…巻きドラ
ム、７…コード口部材、９…開口、１０…枠体、
１３…案内傾斜部、１４…係止爪、１６…係止
片、１７…切り欠き部、１９…コード案内傾斜
部、２０…案内傾斜部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 合成樹脂製のケースと、このケースに収納さ
   れ、かつコードを巻き取る巻きドラムと、前記ケ
   ースの一部に設けたコード引出口と、このコード
   引出口に取り付けるコード口部材とを有し、前記
   コード口部材を、前記ケースより耐摩耗性のすぐ
   れた弾性部材で成形してなるコード巻取装置にお
   いて、前記コード口部材は、中央に開口を有する
   枠体と、この枠体の外周に設けられ、かつ前記コ
   ード引出口の外方端縁に当接するフランジ部と、
   前記枠体の一辺に設けられ、かつ前記コード引出
   口の内方端縁に係止する係止片と、前記枠体の開
   口内に前記コードを挿入するために前記枠体の一
   辺の対向辺に設けられた切り欠き部と、この切り
   欠き部の両側に位置し、かつ前記枠体の一辺の対
   向辺に設けられた係止片と、この係止片と前記切
   り欠き部との間に設けたコード案内傾斜部と、前
   記係止片と前記枠体との間に設けられ、かつ前記
   コード引出口への案内傾斜部と、前記係止片に設
   けられる、前記コード引出口への案内傾斜部とを
   備え、しかも前記コード引出口に前記コード口部
   材を取り付けないときは、前記切り欠き部の幅寸
   法が前記コードの外径寸法よりも大きく、かつ前
   記コード引出口に前記コード口部材を取り付けた
   後は前記切り欠き部の幅寸法を前記コードの外径
   寸法より小さくなる構成にしたことを特徴とする
   コード巻取装置。