JPS6116544Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は、指針と光電表示装置を備えた携帯用
電子式世界時計に関する。 従来、世界時計に関しては、指針式、光電表示
式それぞれ単独の時刻表示方式のものが知られて
いる。 ところで指針式では、分針や秒針と切り離して
時計のみを修正できるといつた型式で、各国ごと
の時差を考慮して、手動で時差修正するというも
のであり、他方、光電表示式では、IC回路を用
い、メモリで各国ごとの時刻を保持させ、同時に
光電表示装置で、世界各国の名称、もしくは、地
図上の位置の表示と、デイジタル時刻表示を行な
うものがあり、この場合、デイジタル時刻表示の
ための電極セグメント数、各国の位置もしくは名
称表示のための電極セグメント数を考えると、電
極の配線、配置上、とても携帯用として実用化で
きるものではなかつた。 そこで本考案では、指針で時刻表示し、光電表
示装置では、各国の地図上の位置もしくは、名称
をのみ表示する携帯用電子式世界時計を考え、ワ
ンタツチで世界各国の時刻が表示できるととも
に、上述した光電表示式のセグメント電極数を減
らすことにより、携帯用として実用化した世界時
計を提供することに目的がある。 以下図面で説明する。 第１図は、本考案による携帯用世界時計の一実
施例の回路ブロツク図である。 ２は、基準信号発生源、４は、分周回路、６
は、ステツプモータ駆動回路、８は、輪外、１０
は、指針で、これらを含む１２は、通常のステツ
プモータ式アナログ指針時計と同様の構成であ
る。 １４は、電気的な時計回路、１６は、時差修正
回路、１８は、各国時刻保持回路、２０は、各国
の名称もしくは地図上の位置を表示する光電表示
装置、２２は、各国の時刻のセレクトスイツチ、
２４は、時差修正セツトスイツチである。 輪列８にとりつけた爪から、１分信号を線２６
に取り出し、時計回路１４で、指針１０が指示す
る時刻と同じ時刻を保持する。 他方、各国時刻保持回路１８では、あらかじめ
日本、香港、仏国、英国、米国それぞれの時差に
応じて設定したメモリカウンタ２８，３０，３
２，３４，３６を備え、それぞれのメモリカウン
タ２８，３０，３２，３４，３６は、分周回路４
から、線２７を介して信号を受け各国時刻を保持
している。 時差修正するときには、まず、セレクトスイツ
チ２２を操作して、シフトレジスタ３８の記憶内
容を変える。 シフトレジスタ３８の記憶内容によつて、光電
表示装置２０では、各国の地図上の位置もしく
は、名称を表示する。 所定の国の表示、たとえば仏国の時刻に合わせ
ようとすると、シフトレジスタ３８を

【式】にすると、ゲート回路５０のア ンドゲート４４が開き、仏国の時刻を保持してい
るメモリカウンタ３２の計数記憶内容が、オアゲ
ート５２を介して、一致検出回路５４に伝送され
る。 この一致検出回路５４の２入力のもう一方は、
現に指針で指示している時刻と同じ時刻を保持し
ている計時回路１４からの計数信号で、２入力は
異つているため、一致検出回路５４の出力線５５
はＨレベルである。 この状態でセツトスイツチ２４を入力し、線５
６をＨレベルにすると、アンドゲート５８は開
き、分周回路４から線６０を介して取り出した早
送り信号が出力し、オアゲート６２を介して、駆
動回路６に伝送され、輪列８での保持時刻が修正
される。 これとともに、計時回路１４での保持時刻も修
正され、メモリカウンタ３２の保持時刻と一致し
たとき一致検出回路５４で検出し、線５５はＬレ
ベルとなりアンドゲート５８は閉じ、修正を止め
る。 この時、輪列８での保持時刻、指針１０での指
示時刻は、仏国時刻を示し、光電表示装置２０で
は、そのことを表示している。 なお第１図は、あくまで一実施例であり、各国
時刻保持回路１８は、５ケ国に限定されずもつと
多くの国を含んでもよいし、また「時」だけでは
なく「分」まで異なる各国の地方時刻等も含んで
もよい。 また、ここでは、各国時刻保持回路１８の時刻
設定回路関係については省略したが、１ケ国を設
定すれば、他のすべての国もそのまま自動的に設
定できる構成が好ましい。 また、セレクトスイツチ２２とセツトスイツチ
２４を別スイツチとしてここでは示したが、スイ
ツチ操作部材としては統一し、スイツチ操作部材
の操作回数でセレクトスイツチ２２を働かせ、シ
フトレジスタ３８を変化させ、変化させた所定の
国になつたところでそのまま保持しつづけると特
定時間の後セツトスイツチ２４が働くといつた構
成が好ましい。 第２図は、第１図に示した電子式世界時計の光
電表示装置２０の一例で、液晶表示セル７１を使
つたものである。 第２図ａは、その断面図で、第２図はｂは、平
面図である。 ７０は、液晶セルの上板基板ガラス、７２は下
板基板ガラスで、このセルの中心を貫通する指針
軸用の穴７６が設けてあり、スペーサ７６は、セ
ルの周辺部とこの穴７６の部分に設けてある。７
８は偏光板、８０は反射板である。 この反射板８０上に世界地図が印刷してあり、
それぞれの国を示す位置に、液晶電極パターンが
設けてあり、電圧が印加されると点灯もしくは点
滅してその位置を示すようになつている。 この液晶セルでは、共通電極の他に、各国の位
置を示すための各国１ケのセグメント電極でよく
充分実用可能である。 第３図は、第１図、第２図に基づく携帯用世界
時計の外観図で、８２は時針、８４は分針、９６
は時刻修正用リユーズ、８８は時差修正用操作ス
イツチ、９０はセル照明用ランプスイツチであ
る。 液晶表示セルでは、フランスの地図の位置９２
が点滅し、指針が10時25分を示しているため、仏
国での時刻10時25分をこのウオツチは示してい
る。 第２図、第３図では、地図上の位置で、各国を
指示したが、反射板上に国名を印刷し、該当国名
上を液晶表示点滅させる等により指示してもよ
い。 また、国名等の印刷は、下板基板の下面側等、
セルの他の構成部に行つてもよいし、電極パター
ン化して、液晶表示として描出してもよい。 以上のごとく、本考案による携帯用電子式世界
時計は、実用性があり、旅行者等が使うにあたり
極めて便利である。 また、本考案の第１図の実施例の他に、指針の
うち時針のみを単独で、修正できる構成にし、そ
の修正操作部材の回転、もしくは押圧操作ごと
に、光電表示装置上の各国名もしくは各国の地図
上の位置を、時差に対応して変えるような構成も
考えられる。 たとえば、日本時間に合わせていた時には、光
電表示装置で、日本の名称を表示するようにセツ
トし、その後、時針を１時間進めれば、中国の名
称が点灯し、８時間進めれば、英国の名称が点灯
するような構成である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による携帯用電子式世界時計
のブロツク回路図、第２図は、本考案による世界
時計の光電表示装置の一例で、第２図ａは、その
断面図、第２図ｂは平面図、第３図は、本考案に
よる携帯用電子式世界時計の外観図でる。 ８２……時針、８４……分針、７１……液晶表
示セル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基準信号作製回路、分周回路、該分周回路から
   の信号を受けてステツプモータを駆動させるステ
   ツプモータ駆動回路、該ステツプモータの駆動力
   を受けて回転する輪列と指針、該輪列からの信号
   を受けて該指針と同じ時刻を保持する電気的な計
   時回路、前記分周回路からの信号を受ける各国時
   刻保持回路、該各国時刻保持回路の保持している
   特定の一つの国の時刻を選択するセレクトスイツ
   チ、該選択された特定の国の国名及び地図を光電
   表示する光電表示装置、前記各国時刻保持回路に
   保持する時刻と前記セレクトスイツチによつて選
   択された時刻との一致を検出する一致検出回路、 前記分周回路から早送り信号を前記ステツプモ
   ータ駆動回路に伝送するための時差修正スイツ
   チ、前記一致検出回路から一致検出信号が出力し
   たときには該早送り信号の伝送をストツプするた
   めのゲート回路とから構成されることを特徴とす
   る携帯用電子式世界時計。