JPS6116113Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は紙器製造工程において平盤打抜機とば
らし機との間に配設され、打抜機等で断続的に切
込み加工された紙を製品とかすに分離するばらし
機へ所要枚数重合した状態で素材を自動搬送する
連続送込装置に関するものである。

従来の技術 従来紙器の製造に於ては平盤打抜機等で所要形
状に断続的に打抜いた素材を次にばらし機へ供給
して製品とかすとに分離する。

この平盤打抜機よりばらし機へ素材を供給する
方法としては、 平盤打抜機で打ち抜いた素材と打抜機内でパ
レツト上に棒積みした後、ばらし機までフオー
クリフト、ハンドリフト等を用い、人手によつ
てパレツトと共に移動させた上、人手によつて
所定枚数づつばらし機のテーブル上に積み込む
方法。

平盤打抜機にばらし機構を一体に組み込む方
法。

打抜機より一枚づつコンベアで引き出しばら
し機へ供給する方法。

等がある。

考案が解決しようとする問題点 しかし前項の方法では素材の移動、移載に人
手を要すると共に食品、薬品用紙器としては非衛
生的であり、作業者の質により能率が大きく変動
する。また打抜機とばらし機の間に能力のアンバ
ランスがある場合、素材をストツクするスペース
が必要で、ばらし機テーブルへの積み込む際、紙
の端がずれやすく、その都度揃え直す必要がある
ので能率が低下し、ばらしに際しての枚数を作業
者の勘で行なうと枚数にばらつきが生じやすく、
特に過枚数の場合はばらし機に過負荷がかかるも
のとなる。これを防ぐためには所定枚数毎に色テ
ープ等を挿入する手数が必要となる。さらにばら
し機への積み込み時、素材の方向を人手でその都
度指定することが必要である。

また前項の方法に於いては平盤打抜機の打抜
きから積載部まべでの途中にばらしのステーシヨ
ンを設け、ここで製品ブランクとかすを分離し、
このばらし作業用金具を全紙一面分全てに設置し
ている。従つてばらし作業用金具の数が多く費用
がかかると共に所定場所に設定するのに長時間を
要し、このため全体の能率低下となり、従つて少
量多種の製造機としては不向きである。また製品
ブランク形状の複雑なもののばらし作業はできな
い。

前項の方法に於てはばらし機にローラを上下
に多数配列し、その間を素材が通過することによ
り製品ブランクとかすの分離を行うものであるた
め、素材が四角形の単純なもののばらししかでき
ず、またローラ間を切込みの入つた紙が通過する
のでスピードアツプにも限度があり、能率が悪
く、さらに製品ブランクが刺身状に出てくるので
揃えて積み上げるのに人手を要するものとなる。

問題点の解決手段 上記問題点を解決するための加工を実施例に対
応する図面を用いて説明する。

板紙を所望形状に切り込み加工する平盤打抜機
１とこの打抜機にて切込加工された板紙の製品と
かすとを分離するばらし機２とを、ある間隔をお
いて前記両機を対設し、この両機間に連続送込装
置を配設したものであつて、この連続送込装置
は、打抜機スタツカー部１の下方に設けられた昇
降自在なるスタツクコンベア３と、このスタツク
コンベアの上昇位置より上方にあり、しかも該コ
ンベア降下時スタツカー部１からの供給板紙の受
取り位置に前進し、コンベア上昇時後退するよう
に設けられる受櫛４と、降下位置にあるスタツク
コンベアと同一高さでかつ該コンベアと対向した
る回転テーブルと、この回転テーブル上方に位置
し、該テーブル上に移載された集積板紙をばらし
機テーブル側へ移送せしめる送り装置と、この回
転テーブルと同一高さで対向し、ばらし機側に接
続されるテーブルとを順次配設してなる。前記ス
タツカー部１には受櫛４の後退時、該受櫛４上の
集積板紙の追随移行を阻止しスタツクコンベア３
上へ落すためのストツパー１ａを垂設する。スタ
ツクコンベア３は集積板紙を回転テーブル５側に
移行するコンベアベルトを備える。回転テーブル
５にはスタツクコンベア３により送り込まれる集
積板紙の移行を規制するストツパー６を出没可能
に設ける。ばらし機のテーブル１６上には両側に
ガイド板１５とプツシヤ１４とを互に対向して設
け、かつテーブル１６上に供給された集積板紙を
送り出す集積板紙送り装置１２をテーブル１６の
上方に設ける。

作 用 本考案は前記の手段により打抜機にて一枚づつ
打ち抜かれた板紙は打抜機のスタツカー部下方に
昇降自在に設けたスタツクコンベア上に自動的に
重積されると共に所定枚数重積された後、このス
タツクコンベアが下降しかつ駆動によりコンベア
上の重積された板紙が回転テーブル上に移載して
いる間、受櫛がスタツカー部下方へ前進し、この
受櫛にて一時的に打抜板紙を支持できるので連続
して打抜機を駆動することができる。またスタツ
クコンベア３の上昇と共に受櫛４を引き抜くこと
により受櫛４上に一時的に支持された板紙は、ス
タツカー部に設けられたストツパー１ａにより追
随移行を阻止されて上記コンベア３上に移載され
る。その後はスタツカー部１から供給される打抜
板紙はその上に積載される。スタツクコンベア３
上に所定数の板紙が積層された後、該コンベアは
下降し集積板紙を回転テーブル５上に移送する。
回転テーブル上に移載された板紙はそのまま送り
装置８の送り爪で引掛けて次のばらし機テーブル
上へ移載することもできるが、素材の方向を変え
る必要がある場合、該テーブル５を回動させるこ
とにより任意の方向に自動的に変えることができ
ると共に回転テーブル上に設けたストツパー６の
作用にて素材の一端を揃えることもできる。

ついでストツパー６を没入し送り装置８により
集積板紙をばらし機テーブル１６上に移送する。
集積板紙の先端がストツパー１３に当接されて揃
えられると共にプツシヤ１４の前進にてこのプツ
シヤー１４と対向したガイド板１５とにて素材の
側面が揃えられる。しかる後ストツパー１３は没
入し集積板送り装置１２により集積板紙をばらし
機２側に移送する。

実施例 次に本考案の構成と動作とを図面にもとづいて
説明する。

第１図は打抜機とばらし機との間に本考案連続
送込装置を配置した正面図、第２図はその平面図
である。

図に於て１は製造する紙器に応じて所要の形状
に板紙素材を打ち抜く平盤打抜機のスタツカー
部、２はこの平盤打抜機のスタツカー部とある間
隔をおいて対設せしめた素材より所要形状に打ち
抜かれた製品とかすとをばらす（分離）ばらし機
の本体である。この打抜機スタツカー部１と、ば
らし機２との間に本考案連続送込み装置を配置す
るものである。

上記スタツカー部１の下方位にはスタツクコン
ベア３が昇降自在にして設けられ、このコンベア
８には載置する板紙を横方向に移行するコンベア
ベルトを備える。このスタツクコンベアが上昇位
置で停止している時（即ち第１図の実線位置）平
盤打抜機で断続的に切込み加工された板紙はこの
スタツクコンベア３上に一枚づつ集積される。そ
して予じめ定められた一定枚数あるいは一定厚み
になると電気信号その他により集積数を自動的に
検出し、スタツクコンベア３を上昇位置より第１
図鎖線で示した下降位置まで下降する。これと同
時にスタツクコンベア上昇位置の上方にスタツク
コンベアと対向して受櫛４を設け、スタツカー部
１には受櫛４の櫛目に貫通するストツパー１ａを
垂設する。受櫛４は該コンベア上に切込み加工さ
れた板紙が集積されている間待機位置で停止し打
抜機のスタツクとタイミングをとつて前進し、下
降したスタツクコンベア上方へ挿入され、爾後の
切込み加工された板紙をスタツクコンベアの次の
動作が完了するまで一時的に受け取り支持する。

スタツクコンベア３が下降し、受櫛４が挿入さ
れると該スタツクコンベア３のコンベアベルトが
駆動され、所要枚数集積された板紙を下降位置に
あるスタツクコンベア３と同一水平面位置で隣接
された回転テーブル５上に移載される。このテー
ブル上への移載が完了するとスタツクコンベア３
は再び上昇位置まで上昇し、且つ受櫛４が後退し
て一時的に受櫛にて支持されていた複数の集積さ
れた板紙はスタツカー部に設けられたストツパー
１ａにより追随移行を阻止され、スタツクコンベ
ア３上へ移載される。このスタツクコンベア３と
受櫛４は同期してこの動作を繰り返すものであ
る。

上記回転テーブル５は板紙の方向性をばらし機
の段階で面付等で90度回転する必要がある場合に
使用するもので、打抜いた状態そのままで製品と
かすとのばらし作業が行える場合には、このテー
ブルを回転させることなく集積された板紙をその
まま素通りさせるものである。またこの回転テー
ブル５はその頂面全面に亘つてエヤーテーブルと
し、且下部に設けられたモータあるいは減速機等
を介して所要の回転数で、可調整的あるいは定速
でしかも設定された角度のみ回転させるようにし
て支持されており、さらに該テーブルの所定位置
には出没自在にしてストツパー６が設けられてい
る。今回転テーブル５上へ、スタツクコンベア３
にて送り込まれた板紙がストツパー６にあたつて
停止する。この時回転テーブルが回転する必要が
ない場合ストツパーはテーブル下面に引込むがテ
ーブルを回転させる時はこのストツパーに送入板
紙先端が当接したことを検出されるとモータ７の
駆動にて該テーブル５は90度（あるいは所望角）
回転する。所定回転後、該テーブル５が停止する
とテーブル上方に設置された送り装置８が駆動さ
れ、ばらし機２のテーブル上へ板紙を搬送する。
この送り装置８は送り装置のフレーム８ａの前後
両端に設けられた軸の夫々に対してスプロケツト
ホイールを配し、この前後の対向するホイール間
に二条のチエン９，９を張架すると共にこのチエ
ン９にブラケツト１０を突設し、このブラケツト
１０に送り爪１１を設けて成り、一方の軸を駆動
することによりチエン及びチエンに突設された送
り爪１１を駆動してテーブル上の集積板紙をばら
し機のテーブル上へ押し出すものである。ばらし
機テーブル１６は回転テーブル５と隣接され、且
同一高さに設けられその頂面はエヤーテーブル面
となつている。このばらし機テーブル１６上には
前記回転テーブル５から送られる集積板紙を更に
送り込むための集積板紙送り装置１２と、ストツ
パー１３、板紙そろえ用のプツシヤー１４及びガ
イド板１５が附設されている。ガイド板１５とプ
ツシヤー１４とはテーブル１６の両側に夫々配置
され、互いに対向し、ストツパー１３はこのガイ
ド板１５とプツシヤー１４間でテーブル１６上へ
送り込まれてくる板紙の先端を定位置にて停止で
きるような位置にテーブル面より出没自在にして
設けられている。又送り装置１２はストツパー１
３と対向し、テーブル１６の長手方向即ちストツ
パー１３側に向つて前進あるいは後退自在に設け
られると共に送り爪１２ａは上下動するようにな
つている。

集積板紙が送り装置８にて回転テーブル５上よ
りテーブル１６上に送り込まれる時は送り装置１
２の送り爪１２ａは板紙がこの送り爪下方を支障
なく通過するように上昇位置で待機しており、且
プツシヤー１４も引込状態で待機している。

板紙がテーブル１６上面を滑つて送り爪下方を
通過し、その先端がストツパー１３に当接して停
止するとプツシヤー１４が作動し、これと対向し
たガイド板１５との協働にて板紙の横方向をそろ
え、板紙サイド方向の位置決めを行う。この位置
決め完了後、テーブル下面にストツパー１３が引
込み、これと同時に送り爪１２ａは下降する。

次に所定ピツチで送り装置１２が駆動され、該
送り爪１２ａにて板紙をばらし機へ挿入されてい
くものである。

上述の動作を繰り返すことにより打抜機とばら
し機間の素材の送り込みを自動的かつ間歇的に行
うものである。

考案の効果 本考案によるときは、打抜機により打抜きを施
された板紙を自動的に設定された枚数毎に集積
し、次のばらし機に供給するようにしたから、人
手による積込みが一切不要となり特に食品関係の
紙器の時衛生的であり且打抜機のオペレータのみ
で可能なため作業者は一人で操作でき省力化にも
役だつことができる。また打抜機、ばらし機の能
力にアンバランスが生じる場合でも、この連続送
込装置が一時的なストツク作用を行うことができ
る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は平面図である。 １……平盤打抜機のスタツカー部、２……ばら
し機、３……スタツクコンベア、４……受櫛、５
……回転テーブル、６……ストツパー、７……モ
ータ、８……送り装置、９……チエン、１０……
ブラケツト、１１……爪、１２……送り装置、１
２ａ……送り爪、１３……ストツパー、１４……
プツシヤー、１５……ガイド板、１６……テーブ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙器製造工程に於て板紙を所望形状に切込み加
   工する平盤打抜機と製品とかすを分離するばらし
   機との間に、配備された連続送込装置であつて、
   上記打抜機のスタツカー部下方に昇降自在に設け
   たスタツクコンベアと、このスタツクコンベアの
   上方位置に配備され、スタツクコンベアの下降と
   ともにスタツカー部からの板紙の受取り位置に前
   進し、上昇後、後退するように出没可能に設けた
   受櫛と、スタツクコンベア下降位置で隣接し回転
   自在なる回転テーブルと、この回転テーブル上方
   位置に設けて回転テーブル上の重積板紙を送り出
   す送り装置と、前記回転テーブルと隣接して設け
   たばらし機のテーブルとより成り、スタツクコン
   ベアは集積板紙を回転テーブル側に移行するコン
   ベアベルトを備え、打抜機スタツカー部には受櫛
   の後退時該受櫛上の集積板紙の追随移行を阻止す
   べく受櫛に対向してストツパーを設け、回転テー
   ブルにはスタツクコンベアより送り込まれる集積
   板紙の移行を規制するストツパーを出没可能に設
   け、ばらし機のテーブルには両側にガイド板とプ
   ツシヤーとを互いに対向して設け、かつテーブル
   上に供給された集積板紙を送り出し方向に移動す
   る送り装置を該テーブル上方に設けて成る連続送
   込装置。