JPS6115409B2 - - Google Patents
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- JPS6115409B2 JPS6115409B2 JP52119696A JP11969677A JPS6115409B2 JP S6115409 B2 JPS6115409 B2 JP S6115409B2 JP 52119696 A JP52119696 A JP 52119696A JP 11969677 A JP11969677 A JP 11969677A JP S6115409 B2 JPS6115409 B2 JP S6115409B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、記憶性を有するパツシブな電気的表
示素子に係り、特にその繰り返し使用寿命の改善
された、所謂、エレクトロクロミー現象を利用し
た電気的表示素子に関する。
示素子に係り、特にその繰り返し使用寿命の改善
された、所謂、エレクトロクロミー現象を利用し
た電気的表示素子に関する。
本発明表示素子は、所謂“エレクトロクロミー
現象”(〜電気発色、電気発消色)を表示に利用
せんとするものであり、この現象は従来、以下の
如く、理解されている。
現象”(〜電気発色、電気発消色)を表示に利用
せんとするものであり、この現象は従来、以下の
如く、理解されている。
即ち、“エレクトロクロミー現象”とは通電に
よつて発色し、前記通電とは逆極性の通電又は加
熱又はその両者の組合せによつて可逆的に発消色
せしめられ、電気的極性に依存する現象を総称す
る。しかしながら実際の表示素子等においては見
かけ上極性に依存せずに発色せしめることも可能
である。
よつて発色し、前記通電とは逆極性の通電又は加
熱又はその両者の組合せによつて可逆的に発消色
せしめられ、電気的極性に依存する現象を総称す
る。しかしながら実際の表示素子等においては見
かけ上極性に依存せずに発色せしめることも可能
である。
エレクトロクロミー現象を生ぜしめる機構は必
ずしも単一ではないが、多くの場合、電解質と発
色物質とのいわゆる酸化環元反応と見られてい
る。この場合、電解質と発色物質とは必ずしも材
料的には区別されない。同一物質が発色物質であ
り、同時に電解質となり得る場合がある。又別の
観点からはフオトクロミーの場合と同じく注入電
子の色中心への注入による光吸収特性の変化とす
る見方も行なわれており、実際にはこれらが組合
された結果としてエレクトロクロミー現象が生じ
ているものと理解される。
ずしも単一ではないが、多くの場合、電解質と発
色物質とのいわゆる酸化環元反応と見られてい
る。この場合、電解質と発色物質とは必ずしも材
料的には区別されない。同一物質が発色物質であ
り、同時に電解質となり得る場合がある。又別の
観点からはフオトクロミーの場合と同じく注入電
子の色中心への注入による光吸収特性の変化とす
る見方も行なわれており、実際にはこれらが組合
された結果としてエレクトロクロミー現象が生じ
ているものと理解される。
エレクトロクロミー現象は材料が本来有する色
を電気的に変化せしめるものであるから、その色
の組合せは多様である。又材料が光を透過し得る
か、反射又は散乱するかは材料自体の性質によつ
て決まるのではなく、むしろ層の形成方法によつ
て決まるので、表示素子として用いる場合には透
過型又は反射型のどちらの型も形成し得る性質を
有している。
を電気的に変化せしめるものであるから、その色
の組合せは多様である。又材料が光を透過し得る
か、反射又は散乱するかは材料自体の性質によつ
て決まるのではなく、むしろ層の形成方法によつ
て決まるので、表示素子として用いる場合には透
過型又は反射型のどちらの型も形成し得る性質を
有している。
これらの構成及び前記の多様性、更には発色が
生じてから消去せしめられる迄発色が持続すると
いう記憶性、又印加電圧値に対応して発色色調が
変移する材料も存在すること等によつて多様な応
用が考えられる為、近年研究が盛んに行なわれる
様になつて来た。その代表的な応用例としては、
数字表示、文字、記号表示素子等として電子式卓
上計算機、時計等に用いられるもの、更に一般的
な画像を表示する表示素子として、例えば掲示
板、天気図表示板、道路標識表示板、X線映像表
示板等に用いられるもの、又光シヤツター、或い
はフアクシミリ信号記録用として消去して再使用
可能なソフトフアクシミリ表示体、黒板と同じ様
に書き込み消去できるライテイングボード等があ
る。ここで、上述の“エレクトロクロミー現象”
を利用する表示素子の従来例の一つを図面により
説明する。
生じてから消去せしめられる迄発色が持続すると
いう記憶性、又印加電圧値に対応して発色色調が
変移する材料も存在すること等によつて多様な応
用が考えられる為、近年研究が盛んに行なわれる
様になつて来た。その代表的な応用例としては、
数字表示、文字、記号表示素子等として電子式卓
上計算機、時計等に用いられるもの、更に一般的
な画像を表示する表示素子として、例えば掲示
板、天気図表示板、道路標識表示板、X線映像表
示板等に用いられるもの、又光シヤツター、或い
はフアクシミリ信号記録用として消去して再使用
可能なソフトフアクシミリ表示体、黒板と同じ様
に書き込み消去できるライテイングボード等があ
る。ここで、上述の“エレクトロクロミー現象”
を利用する表示素子の従来例の一つを図面により
説明する。
第1図はその断面を電源部を含めて示した略示
図である。図示表示素子は、透明なガラス等の基
板1上に、数字・文字・図形を表示するパターン
状透明電極2を設け、対向する他の透明なガラス
等の基板3上にも電極4を設け、上記両ガラス板
間に絶縁性のスペーサ5を介して、該電極間に、
電気発色材層6、電解質層7を設けたものであ
る。この表示の操作は、スイツチ9にて両電極間
に、電源8の電圧を印加して、電気発色材層を発
色せしめ、発色部と非発色部の差を観測者10が
識別するものである。
図である。図示表示素子は、透明なガラス等の基
板1上に、数字・文字・図形を表示するパターン
状透明電極2を設け、対向する他の透明なガラス
等の基板3上にも電極4を設け、上記両ガラス板
間に絶縁性のスペーサ5を介して、該電極間に、
電気発色材層6、電解質層7を設けたものであ
る。この表示の操作は、スイツチ9にて両電極間
に、電源8の電圧を印加して、電気発色材層を発
色せしめ、発色部と非発色部の差を観測者10が
識別するものである。
更に詳しくは、上記素子において、電極2を負
極性として電圧を印加した時、電気発色材層が発
色し、逆に、前記電極2が正極性になるようにし
て電圧を印加した時、前記の発色は消去できる。
またこれらの背後に所定の光源を設け、スクリー
ン上に該表示パターンを投影したり、又は直接透
過発色像を観測することによつて識別することも
できる。
極性として電圧を印加した時、電気発色材層が発
色し、逆に、前記電極2が正極性になるようにし
て電圧を印加した時、前記の発色は消去できる。
またこれらの背後に所定の光源を設け、スクリー
ン上に該表示パターンを投影したり、又は直接透
過発色像を観測することによつて識別することも
できる。
これ等に使用される物質は、透明電極として
は、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ
(SnO2)、他方の電極4として、透過型では透明
電極、反射型としては金(Au)、銀(Ag)、アル
ミニウム(Al)等が用いられる。電気発色材と
しては遷移金属化合物等が使用される。なお透明
な被膜を形成するものとしては、例えば酸化チタ
ン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化マ
グネシウム(MgO)、酸化アンチモン(Sb2O3)等
がある。電解質としては、例えば硫酸
(H2SO4)、塩酸(HCl)及びこれらの酸を含むア
ルコール溶液、又これ等強酸と金属より作られる
塩、もしくは固体電解質として酸化鉛(PbO)、
フツ化カルシウム(CaF2)、酸化珪素(SiO)等
がある。
は、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ
(SnO2)、他方の電極4として、透過型では透明
電極、反射型としては金(Au)、銀(Ag)、アル
ミニウム(Al)等が用いられる。電気発色材と
しては遷移金属化合物等が使用される。なお透明
な被膜を形成するものとしては、例えば酸化チタ
ン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化マ
グネシウム(MgO)、酸化アンチモン(Sb2O3)等
がある。電解質としては、例えば硫酸
(H2SO4)、塩酸(HCl)及びこれらの酸を含むア
ルコール溶液、又これ等強酸と金属より作られる
塩、もしくは固体電解質として酸化鉛(PbO)、
フツ化カルシウム(CaF2)、酸化珪素(SiO)等
がある。
ところで斯かる従来の表示素子にあつては、発
色操作及び消色操作を繰り返している間に、表示
部の一部又は全体に着色状態の残留、即ち“消え
残こり”が生じて、所謂、表示操作不能に至ると
いう実用化への難点が指摘されている。
色操作及び消色操作を繰り返している間に、表示
部の一部又は全体に着色状態の残留、即ち“消え
残こり”が生じて、所謂、表示操作不能に至ると
いう実用化への難点が指摘されている。
而して、本発明は、上述の如き“消え残こり”
が生じ難く、繰り返し使用耐数を向上させた表示
素子を提供することを主たる目的とする。
が生じ難く、繰り返し使用耐数を向上させた表示
素子を提供することを主たる目的とする。
斯かる本発明の目的は、電気発色材層と電解質
層との積層体及び該積層体を挾持する対電極とを
主たる構成要素として備えた電気的表示素子にお
いて、該電気発色材層の電気抵抗値と電解質層の
電気抵抗値との差が20Ω・cm以内となるように該
積層体を構成したことを特徴とする電気的表示素
子により達成することができる。
層との積層体及び該積層体を挾持する対電極とを
主たる構成要素として備えた電気的表示素子にお
いて、該電気発色材層の電気抵抗値と電解質層の
電気抵抗値との差が20Ω・cm以内となるように該
積層体を構成したことを特徴とする電気的表示素
子により達成することができる。
本発明者は、種々の実験から、上述の“消え残
こり”の生ずる原因が、表示素子構成要素のう
ち、特に、電気発色材層と電解質層との電気抵抗
値の差にあることを見出した。即ち、例えば、上
記第1図示の素子を例にとれば、従来、電気発色
材層の電気抵抗値をR1とし、電解質層の電気抵
抗値R2とすると、両者間に略々、R1>R2の関係
式が成立している。ここで、再び、第1図に添つ
て述べると、電極2を負極性とした場合(………
電気発色材層6が発色する場合)は、電極2を正
極性とした場合(………電気発色材層6の発色が
消去される場合)に比して素子内への電流がより
流れ易い。従つて同一電源を使用して素子の消色
操作を行なう場合に発色操作に要した電流と同等
の電流を素子内へ流すことは不可能に近いため、
その差が発色状態の消え残こりを生じさせること
になるものと推察される。本発明においては、こ
の点に着目し、電気発色材層と電解質層との各電
気抵抗値がほぼ等しくなるように素子を構成し、
“消え残こり”の不都合を解消することができ
た。
こり”の生ずる原因が、表示素子構成要素のう
ち、特に、電気発色材層と電解質層との電気抵抗
値の差にあることを見出した。即ち、例えば、上
記第1図示の素子を例にとれば、従来、電気発色
材層の電気抵抗値をR1とし、電解質層の電気抵
抗値R2とすると、両者間に略々、R1>R2の関係
式が成立している。ここで、再び、第1図に添つ
て述べると、電極2を負極性とした場合(………
電気発色材層6が発色する場合)は、電極2を正
極性とした場合(………電気発色材層6の発色が
消去される場合)に比して素子内への電流がより
流れ易い。従つて同一電源を使用して素子の消色
操作を行なう場合に発色操作に要した電流と同等
の電流を素子内へ流すことは不可能に近いため、
その差が発色状態の消え残こりを生じさせること
になるものと推察される。本発明においては、こ
の点に着目し、電気発色材層と電解質層との各電
気抵抗値がほぼ等しくなるように素子を構成し、
“消え残こり”の不都合を解消することができ
た。
本発明の知見によれば、前記R1とR2との差が
20Ω・cm以内であれば、“消え残こり”の生じ難
い長寿命化された表示素子にすることができるこ
とが判つた。
20Ω・cm以内であれば、“消え残こり”の生じ難
い長寿命化された表示素子にすることができるこ
とが判つた。
以下、実施例及び比較例を参照しつつ本発明を
更に詳述する。
更に詳述する。
実施例 1
ガラス板上に導電膜として酸化インジウムを蒸
着し、これを一方の電極とした。その上に酸化タ
ングステン(膜厚3000Å)を蒸着した。これと平
行に対向電極として銅板を使用した。上記両者間
に50μm厚の中央をくり抜いたポリエステルフイ
ルムをスペーサーとして挾持した。得られた空間
に硫酸を2(重量)%を含むエチレングリコール
を封入した。因みに酸化タングステン膜は約300
Ω・cmの電気抵抗値を示し、又エチレングリコー
ル層は290Ω・cmの電気抵抗値を示した。
着し、これを一方の電極とした。その上に酸化タ
ングステン(膜厚3000Å)を蒸着した。これと平
行に対向電極として銅板を使用した。上記両者間
に50μm厚の中央をくり抜いたポリエステルフイ
ルムをスペーサーとして挾持した。得られた空間
に硫酸を2(重量)%を含むエチレングリコール
を封入した。因みに酸化タングステン膜は約300
Ω・cmの電気抵抗値を示し、又エチレングリコー
ル層は290Ω・cmの電気抵抗値を示した。
上記のようにして作成したセルの酸化インジウ
ム電極を負極とし、銅電極を正極として両電極間
に3Vの直流電圧を印加すると酸化インジウム電
極側から青色の着色が観察された。次いで印加電
圧を同じにしてその極性を逆転させると、前記着
色は完全に消去された。この操作は10000回繰り
返されたがその間消え残こりは生じなかつた。
ム電極を負極とし、銅電極を正極として両電極間
に3Vの直流電圧を印加すると酸化インジウム電
極側から青色の着色が観察された。次いで印加電
圧を同じにしてその極性を逆転させると、前記着
色は完全に消去された。この操作は10000回繰り
返されたがその間消え残こりは生じなかつた。
実施例 2
実施例1における硫酸含有エチレングリコール
を硫酸1(重量)%及び塩化ナトリウム10(重
量)%を含む水溶液に代えて他は実施例1と同様
に実施した処ほぼ同様の結果であつた。
を硫酸1(重量)%及び塩化ナトリウム10(重
量)%を含む水溶液に代えて他は実施例1と同様
に実施した処ほぼ同様の結果であつた。
因みに、(硫酸+塩化ナトリウム)水溶液層の
電気抵抗値は約280Ω・cmであつた。
電気抵抗値は約280Ω・cmであつた。
比較例
実施例1における硫酸含有エチレングリコール
を硫酸を4(重量)%含有するエチレングリコー
ルに代え他は実施例1と同様にしてセルを作成
し、同様の電気条件で駆動させた。
を硫酸を4(重量)%含有するエチレングリコー
ルに代え他は実施例1と同様にしてセルを作成
し、同様の電気条件で駆動させた。
その結果、52回目で着色の消え残こりが生じ
て、それ以後、着消色が不完全なものとなつた。
因みに硫酸を4(重量)%含有するエチレングリ
コールの層の電気抵抗値は120Ω・cmであつた。
て、それ以後、着消色が不完全なものとなつた。
因みに硫酸を4(重量)%含有するエチレングリ
コールの層の電気抵抗値は120Ω・cmであつた。
第1図は、“エレクトロクロミー現象”を利用
する表示素子の従来構成例の一つを示す略画断面
図である。図において、 2,4……電極、6……電気発色材層、7……
電解質層。
する表示素子の従来構成例の一つを示す略画断面
図である。図において、 2,4……電極、6……電気発色材層、7……
電解質層。
Claims (1)
- 1 電気発色材層と電解質層との積層体及び該積
層体を挟持する対電極とを主たる構成要素として
備えた電気的表示素子において、該電気発色材層
の電気抵抗値と電解質層の電気抵抗値との差が20
Ω・cm以内となるように該積層体を構成したこと
を特徴とする電気的表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11969677A JPS5453555A (en) | 1977-10-05 | 1977-10-05 | Electric display device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11969677A JPS5453555A (en) | 1977-10-05 | 1977-10-05 | Electric display device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5453555A JPS5453555A (en) | 1979-04-26 |
JPS6115409B2 true JPS6115409B2 (ja) | 1986-04-24 |
Family
ID=14767795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11969677A Granted JPS5453555A (en) | 1977-10-05 | 1977-10-05 | Electric display device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5453555A (ja) |
-
1977
- 1977-10-05 JP JP11969677A patent/JPS5453555A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5453555A (en) | 1979-04-26 |
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