JPS61140661A

JPS61140661A - ベルト緊張装置

Info

Publication number: JPS61140661A
Application number: JP60273538A
Authority: JP
Inventors: クラウス　カー．ビトツエク; ヤチエク　エス．コモロブスキ
Original assignee: RAITENSU OUTOMOOTEIBU Inc
Current assignee: RAITENSU OUTOMOOTEIBU Inc
Priority date: 1984-12-07
Filing date: 1985-12-06
Publication date: 1986-06-27
Also published as: KR860005181A; DE3570270D1; BR8506117A; EP0188077A1; EP0188077B1; KR930005966B1; MX165068B; ES549656A0; US4583962A; ES8700735A1

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はベルト緊張装置に関し、特に、タイミングベル
ト等に使用するためのベルト緊張装置の改良に関するも
のである。

〔従来技術とその問題点〕

約２個の連動するタイミングベルト用プーリーに連結さ
れるタイミングベルトは周知の運動伝達装置であり、ス
プロケット−チェーン装置或いは噛合い歯車装置のよう
な他の装置と比較した場合、経済的に優れている。これ
らの経済的な有利性の故に、タイミングベルトは自動車
エンジンにおいて駆動軸の運動をカム軸に伝達するため
に広く使用されてきた。このような装置においては、２
軸間の距離は限定されており、したかって、２軸を離し
てタイミングベルトを緊張させることは不可能である。

緊張度の調整のために、通常、固定形アイドラ・プーリ
ーが使用されている。このようなアイドラ・プーリーは
、通常、容易に移動させたり作動のための定位置に設置
したりできるように、位置調整範囲を有するように設置
される。しばしば、アイドラ・プーリーはスプリングで
押えられるので、加えられるスプリング張力により一定
の作動位置を決定することができる。すなわち、アイド
ラ・プーリーはスプリング圧力により動かされて予め定
められたスプリング張力のもとでベルトと緊張係合し、
これにより、アイドラ・プーリーの作動位置が決定され
る。しかしながら、運転に先立ってアイドラ・プーリー
は所望の作動位置にボルト締めされ或いは固定される。

固定されたアイドラ・プーリーは、たとえ初期設定され
た場合であっても、ベルトが最適の張力よりも弛かった
り最適張力よりもきつかったする状況に置かれる場合が
ある。最適張力よりもきつくなる状況は、初期設定後の
運転時に、２軸間の熱膨脹に由来する張力の増加により
現れる。エンジンが冷えているときは、ベルトはエンジ
ンが暫くの間運転温度にあったときに比べると弛んでい
る。初期設定の後に長時間の運転を続けると、べルトの
作動時に、ベルト張力がベルトの伸び及びベルト摩耗に
より減少傾向となり、最適緊張状況よりも弛い状態とな
る。

現代の自動車においては、エンジン室の空間を減少させ
る傾向にあり、その結果として、周囲温度が上昇し、タ
イミングベルトに熱膨脹が起こる。

その結果、ベルトは、エンジンタイミングを完全に狂わ
せることになる歯のスリップによって過剰に弛むことに
より、急速にはずれ、また、過剰な張力により破断して
急速にはずれる。このようなベルトのはずれは、しばし
ばエンジンの停止時、すなわち、エンジン内に残存する
圧縮ガスによりエンジンが逆転しようとする傾向がある
ために、緊張用プーリーに噛み合っているベルトの弛み
側が弛緩から緊張に移行する時に発生する。

この傾向は大変注目に値するもので、現在のメーカーは
、タイミングベルトに代えて、騒音が出る高価なチェー
ン−スプロケット装置を用いることを考えている。必要
なものは、常時タイミングベルトに一定の最適作動張力
を与え続けるとともに、エンジン停止時に見られるよう
なピーク負荷を処理して歯の外れに付随する危険性を除
去することができるタイミングベルト緊張装置である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の１つの目的は、上述の要求を満たすタイミング
ベルト緊張装置を提供することにある。

本発明の原理に従い、この目的は以下の構成を有するタ
イミングベルト緊張装置を提供することにより達成され
る。すなわち、このタイミングベルト緊張装置は、固定
部と枢着部とを備えており、枢着部は固定部に対して第
１制限位置と第２制限位置との間で第１軸線の周りに枢
動するように設けられている。タイミングベルト噛合用
プーリーは第１軸線に平行な第２軸線の周りに回転運動
するように枢着部に回転可能に支持されている。固定部
と枢着部との間には、ばね力によって枢着部を第１制限
位置から第２制限位置に向かう方向に弾力的に付勢する
スプリングが設けられており、このばね力は枢着部が第
１制限位置から離れて第２制限位置に向かう方向に移動
するときに減少する。固定部と枢着部との間には、枢着
部が第２制限位置に向かう方向の枢着部の枢動を許容す
るとともに、枢着部が第２制限位置に対する最接近位置
から所定距離を越えて第１制限位置に向かって反対方向
に枢動することを制限するための一方向クラッチが設け
られている。その所定距離は、プーリーに噛み合ってい
るタイミングベルトの弛みによりベルトの歯とタイミン
グプーリーの歯とが外れることを防止するような最大寸
法と、正常運転中に少ない振幅運動及び熱膨脹に調節す
るような最小寸法とを有する。振動減衰装置は、一方向
クラッチにより許容される枢着部の作動運動の振動減衰
のために設けられている。

〔作　用〕

上述した本発明の構成によれば、緊張装置は正常に作用
して正常な作動運動及び熱膨脹を許容する。このような
運動中に、タイミングベルトはスプリングによって一定
の張力に維持される。共鳴現象は振動減衰装置により防
止される。一方向クラッチはこの正常作動を許容するが
、タイミングベルト噛合用プーリーの限度距離以上の運
動を防止してタイミングベルトの歯がタイミングプーリ
ーの歯からはずれることができないようにしている。更
に、この距離についての制限と一定のベルト張力とが維
持されている。なぜなら、タイミングベルトが作動時間
と摩耗のために伸玉する傾向があるからである。

好ましくは、スプリングが螺旋コイル形式のものであり
、また、一方向クラッチはスプリングの螺旋コイルの外
側を取り巻く螺旋コイル形式のものである。いかなる形
式の振動減衰手段も用いることができるが、好ましくは
、振動減衰手段は米国特許第４４７３３６２号に記載の
教示に従って設けられる。用いられる振動減衰手段の具
体例は振動減衰力を有する摩擦表面摺動方式のものであ
り、この振動減衰力は、枢着部が一方向クラッチの全作
動係合範囲にわたり、また、正常作動の所定距離にわた
って第１制限位置から離れて第２制限位置に向かう方向
に運動するときに減少する。なお、一方向クラッチはこ
の所定距離以上に作動可能である。

一方向クラッチを備えた自動車の曲がりくねったベルト
システムに対してベルト緊張装置を設ける提案がなされ
てきた。この一方向クラッチはベルトが伸びた場合にベ
ルト緊張装置が張力を強めることを可能にするが、反対
方向の運動を積極的に防止する。（米国特許第４３９２
８４０号）タイミングベルトに適用されるこのような構
造は、熱膨脹により生じる問題を調整するどころか反対
に悪化させる。それ故、プーリーはベルトが最大弛み状
態にあるときにベルトに張力を与える位置を探し続ける
。正常負荷条件下で熱条件が増加してベルトの締付けを
招くと、緊張用プーリーに連結されている一方向クラッ
チが非緊張方向への動きを防止し、正常張力よりも更に
大きな作動張力をベルトに与えることになる。更に、こ
のような増加された張力はこのような構造によってその
寿命が尽きるまで与えられ続ける。

本発明の他の目的は、構造が簡単で作動が効率的で製造
が経済的な緊張装置を提供することにある。

本発明のこれらの目的及び他の目的は以下の詳細な説明
及び特許請求の範囲により更に明らかになるであろう。

本発明は実施例を示す添付図面を参照すれば最も良く理
解されるであろう。

〔実施例〕

図面を参照すると、第１図には符号１０で全体的に示さ
れている自動車エンジンタイミングベルト及びプーリー
システムが示されており、該システムは従来の可撓性を
有するタイミングベルト１２を有しており、該ベルトは
その内周に通常の歯１４を有している。タイミングベル
ト１２は外歯１８を有する駆動タイミングプーリー１６
の周りと外歯２４を有する被駆動タイミングプーリー２
２０周りとに掛は渡されており、プーリー１６は自動車
エンジンの出力軸２０に連結されており、緊張装置はタ
イミングベルトに対し作動関係をもつように設けられて
おり、この緊張装置は本発明の原理を使用している。ベ
ルト緊張装置２８はベルトが長くなる傾向になる長い期
間にわたってシステムＩＯのタイミングベルト１２に対
して実質的に一定の張力を与える０例えば、ベルト緊張
装置の実線位置はベルト緊張装置２８が最小限のベルト
締込み位置にあるときのベルトの初期状態を示しており
、破線位置は長期使用によりベルトが伸ばされた後に現
れる一最大限のベルト締込み位置を示している。

次に、第２図ないし第４図を更に詳しく参照すると、本
発明に係るベルト緊張装置２８は固定部３０を備えてお
り、この固定部はエンジンブロックに対し固定されるブ
ラケットプレート３２等に固定されるように形成されて
いる。ベルト緊張装置２８は枢着部３４も備えており、
この枢着部は、固定部３０に対して第１制限位置と第２
制限位置との間で一定の第１軸線の周りに枢動するよう
に設けられている。枢着部３４は、第１軸線に平行な第
２軸線の周りに回転可能なタイミングベルト礫合用プー
リー３６を担持している。コイルスプリング３８（第３
図）・は固定部３ｏと枢着部３４との間に設けられて枢
着部３４を第１制限位置から離れて第２制限位置に向か
う方向にばね力により弾力的に押しつけている。このば
ね力は枢着部が第１制限位置から離れて第２制限位置に
向かう方向に移動するときに減少する。ベルト緊張装置
２８の第２制限位置は第１図に示された破線位置にほぼ
対応している。

本発明の原理に従い、ベルト緊張装置２８は符号４０で
全体的に示された一方向クラッチをも備えてぶり、この
一方向クラッチは第２制限位置に向かう方向の枢着部３
４の枢動を許容するとともに、枢着部３４が第２制限位
置に対して最も接近した枢着部３４の位置からの所定距
離を越えて第１制限位置に向かう方向の枢動を防止する
ためのものである。所定距離はプーリー３６に噛合され
たタイミングベルト１２の弛みによりその歯１４がタイ
ミングプーリー１６又は２２の歯１８又は２４からはず
れることを防止するような最大寸法と、正常運転時に小
さい振幅振動運動及び熱膨脹に適合させるような最小寸
法とを有する。

一方向クラッチ機構４０により許容される作動運動は共
振を防止するために振動減衰される。好ましくは、振動
の減衰は、全体的に符号４２で示された振動減衰手段に
よりなされる。この振動減衰手段は上述した米国特許第
４４７３３６２号の教示に従って構成されており、その
開示内容はその参照により本明細書中に記載あるものと
する。

固定部３０は種々の異なる形態をとることができるが、
図示されているように、固定部は堅固な芯部材・４４に
より作られており、芯部材４４はその一端に形成された
半径方向フランジ部分４６を有しており、このフランジ
部分４６は、その外端縁から延びる軸線方向フランジ部
分４８を有している。芯部材４４はほぼ円筒形状である
が、僅かに截頭円錐形の傾斜を有している。芯部材４４
内では中心開口５０が長手方向に延びており、この開口
には、固定部３０をブラケット３２に対して取外し可能
に固定するのに役立つボルト５２を受容するためのねじ
が切られている。第２図及び第３図に最も良く示されて
いるように、芯部材４４の反対端は矩形横断面形状を有
するように形成された縮小部分５４を備えている。堅固
な固定部３０は円形の端末ディスク５６を備えており、
該端末ディスク５６は芯部材４４の対応端部分５４を受
容するように形成された矩形の中央開口５８を有してお
り、部分５４は結合のために開口５８内に挿入されてい
る。フランジ部分４６には突起６０が形成されている。

該突起は、ブラケット３２内に形成された開口６２内に
嵌合することにより、固定部３０がブラケットに対して
ボルト５２及び芯部材４４の軸線の周りに動くことを防
止する。

枢着部３４は、芯部材４４を取り囲むように配置された
管状内側部分６４と、該内側管状部分６４の一端から半
径方向外方に延びる端壁部分６６と、外側管状部分６８
とを備えており、該外側管状部分６８は放射状の端壁部
分６６の外端から軸線方向に延びて内側管状部分６４を
間隔を隔てて取り囲んでいる。外側管状部材６８の外周
の自由端から一体に延びているものはアーム部分７０で
ある。ブーＩＪ　−３６はアーム部分７０の外端に適宜
に軸支されてコイル部材４４により与えられる第１軸線
に対して平行な第２軸線の周りに回転可能となっている
。図示されているように、従来のポールベアリング装置
７２は外側でブーするようにアーム部分７０内に適宜に
螺合されたボルト７６に接続されている。

固定フレーム３０に対する枢着部３４の動きを規制する
第１制限位置及び第２制限位置を決定するために、固定
ディスク５６の外周７８に切欠き８０が形成されている
。枢着部３４の端壁部分６６には突起８２が一体に形成
され、この突起は軸線方向外方に延びて切欠き８０内に
位置し、切欠き８０の両側を画定するディスク５６の壁
面に突起８２が係合することにより制限位置が決定され
る。

第３図及び第４図を更に詳しく参照すると、一方向クラ
ッチ機構４０は、好ましくは、螺旋コイルスプリング８
４を備えた形式のものである。図示されているように、
螺旋コイルスプリング８４はきつく巻かれた螺旋コイル
であってその内側は円筒形状をなしており、外力が加わ
っていないときには、対応する外側円筒状クラッチ面８
６に係合する寸法である。第３図及び第４図に示す実施
例においては、外側円筒状クラッチ面８６は枢着部３４
の外側管状部分６８の外周を構成している。

既に示したように、一方向クラッチは、所定距離を越え
てスイングフオーム３４が第１制限位置に向かう方向に
枢動することを防止する働きをする。

この所定距離は、好ましくは、クラッチの螺旋コイルス
プリング８４と固定部３０との間の空動き連結部により
与えられる。

第３図及び第４図に示す実施例においては、空動き連結
部は固定ディスク５６の外周７８に形成された切欠き８
８により与えられる。クラッチの螺旋コイルスプリング
８４の隣接端は、符号９゜で示されているように、軸線
方向外方に曲がっており、切欠き８８内に延びるように
配置されている。クラッチの螺旋コイルスプリング８４
の手動による解除のために、その反対端は、符号９２で
示されているように、半径方向外方に曲げられている。

第１図及び第２図を参照すると、端９０と切欠き８８と
の間の空動き連結部の遊びをとるに十分な距離だけ枢着
部３４が時計方向に動かされると、クラッチの螺旋コイ
ルスプリング８４の端９０が同様に時計方向に動かされ
る。この方向の運動により、クラッチ螺旋コイルスプリ
ング８４が大きな内径となり、それ故、クラッチ螺旋コ
イルスプリング８４の内周と円筒状クラッチ面８６の外
周との間の把持係合が解除され、クラッチ面８６がクラ
ッチ螺旋コイルスプリング８４に対し直角な別の位置ま
で動くことができるようになる。他方、第１図及び第２
図に示されているように、枢着部３４が端９０と切欠き
８８との間の空動き連結部の遊びを取り除いて第１制限
位置に向がって反時計方向に枢動すると、端９ｏに力を
与えて、クラッチ螺旋コイルスプリング８４のコイルの
直径を減少させる。これにより、クラッチ螺旋コイルス
プリング８４とクラッチ面８６との間の把持係合力が増
大し、空動きの遊びをとる前に現れる動き以上のいかな
る反時計方向の動きも防止する。

既に示したように、空動きの範囲又はこの空動きにより
与えられる所定距離の範囲は、歯１４がタイミングプー
リー１６又は２２の歯１８又は２４からはずれるに十分
な程の弛みがプーリー３６に係合しているタイミングベ
ルト１２に生じることを防止するような最大寸法を有し
ており、また、正常運転中に低い振幅運動及び熱膨脹に
順応するような最小寸法を有している。既に示したよう
に、クラッチ螺旋コイルスプリング８４の端９２は、通
常、一方向クラッチの作動の際に何らの作用も行わない
が、組立て及び分解の際に役立つ。

クラッチ係合の解除及び連結固定の実行に必要な動きの
範囲は公知のコイルスプリングクラッチ技術に従って変
えることができる。スリップが与えられる場合には、こ
の距離は、所定距離を確保するために、空動き連結部に
より与えられる距離に加えられる。図示実施例において
、スリップ距離はゼロとされ、その結果、端９０と切欠
き８８との間の空動き連結部により与えられる空動きが
所定距離を決定する。

前述した米国特許中に示されているように、振動減衰手
段４０の構成及び作動は共に、枢着部３４が固定部３０
に設けられるやり方で、且つ、スプリング３８が固定部
と枢着部との間に接続されるやり方で組み込まれている
。スプリング３８が枢着部３４の内側管状部分と外側管
状部部分１１：１との間の環状空間内に配設されたねじ
り形螺旋コイルスプリングを構成していることに注意さ
れたい。ねじり形螺旋コイルスプリング３８の一端は、
符号９４で示されているように曲げられていて、端壁部
分６６の内面内に形成された凹所９６内へと延びている
。ねじり形螺旋コイルスプリング３８の反対端は、符号
９８で示されているように曲げられて、固定部３０のフ
ランジ部分４８内に形成された４５°の延長開口１００
を通って半径方向外方に延びている。

全体的に符号１０２で示されているスプリング軸受部材
は枢着部３４の内側管状部分６４の外周に摺動自在に設
けら杵ている。好ましくは、軸受部材１０２はプラスチ
ック材料のモールド成形により作られる。好ましいプラ
スチックはザイテル（Ｚｙｔｅｌ）である。軸受部材１
０２は、内側管状部分６４の外周面に係合する大きさの
円筒形内周面をていて、固定部３０の端壁部分４６の内
面内に係合配置されている。フランジ１０４は、その外
周に軸線方向内方に延びるリブを有するように形成され
ている。

開口１００の４５°の傾斜は、スプリング３８の端９８
が最初に該開口内の軸線方向内端に設けられることを可
能にし、その結果、組付は中のスプリング応力でスプリ
ング３８の端９８が軸線方向外方に移動してフランジ１
０４に係合する。フランジに対するスプリング端９８の
係合は、フランジ若しくはそのリプを陥没又は変形させ
て軸受部材１０２が固定部３０に対して回転しないよう
に該軸受部材１０２をロックするのに役立つ。しかしな
がら、その構成は、回転軸線に直交する方向への軸受部
材１０２の摺動を積極的に防止するものではない。

振動減衰機構４２は、ザイテル１０３　Ｈ３Ｌ　（デュ
ポン社製ナイロン）のような材料のスリーブ本体１０６
の形態を有している。ザイテルが減衰スリーブ本体１０
６として利用された場合には、振動減衰は、基本的に全
て、比較的小さい内部変位による固体減衰作用の総和か
らなる滑り摩擦減衰である。

第３図に最も良く示されているように、枢着部３４は円
筒状内周面１０８を備えており、この内周面は枢着部を
軸線方向に貫通して延びて内側管状部分６４の内部を画
定している。減衰スリーブ本体１０６は、該スリーブ本
体が枢着部表面１０８内に遊嵌することができる大きさ
の外周面１１０を有している。減衰スリーブ本体は芯部
材４４の外周面にぴったり係合する内周面を存している
。減衰スリーブ本体１０６の一端はフランジ１１１を有
しており、このフランジは枢着部３４の隣接面と固定部
３０のディスク５６の内面とに対しで着座している。

好ましい形態の減衰スリーブ本体１０６はその内周で芯
部材４４の外周に対して比較的タイトに嵌合しており、
また、該スリーブ本体の外周は枢着部３４の内側管状部
分６４の内周に対して比較的ゆるく嵌合している。した
がって、固定部３０に′対する枢着部３４の制限位置間
での枢動は、基本的に、減衰スリーブ本体１０６の外周
面１１０と内側管状部分６４の内周面１０８との間の滑
り運動によって行われる。更に、これら２つの接触面間
の半径方向圧力は固定部３０に対する枢着部３４の位置
に応じて変化するので、これら２つの接触面間の摩擦の
総和が同様に変化し、それ故、摩擦力に打勝つために必
要なねじり力が同様に変化する。

その構成は、エンジンの振動環境において、スリーブ本
体１０６が芯部材４４と枢着部３４の内側管状部分６４
との間でねじり応力を受けていないがベルトの摩耗及び
伸びによって使用期間を延ばすことができるようになる
。更に、枢着部３４の正常な作動位置が最大締込み位置
である第２制限位置に向かって更に移動し、付随的にね
じりスプリング効果が減少したときに、内側管状部分６
４及び減衰スリーブ本体１０６の応力接触表面間の摩擦
に打勝つために必要な力が比例的に減少する。

これにより、必要な量に比例すべき量の振動減衰が可能
となり、システム１０の寿命が尽きるまで、ベルト緊張
装置２８の運動の全作動範囲にわたって効果的な振動減
衰作用が保証される。振動減衰量を必要な量に比例させ
ることにより、スプリング応力が大きい位置で減衰力が
小さ過ぎて共鳴を許容するような状態や、スプリング応
力が小さい位置で減衰力が大き過ぎてプーリーが動かな
くなるような状態は、作動範囲全体を通じて回避される
。

第５図及び第６図を更に詳しく参照すると、これらの図
には緊張装置ｆｆ１２８内の一定の変更が見られる。こ
れらの変更は本発明の予測の範囲内にあ関するものであ
り、緊張装置の他の点は前述したものと同じである。第
６図に最も良く示されているように、枢着部３４の外側
管状部分６８の外周８６のみにより与えられる外側円筒
状クラッチ面の代わりに、クラッチ面の一部は、ディス
ク５６に隣接する外側管状部分の外周内に形成された凹
所１１２に隣接する外側管状部分の外周の一部によって
形成されている。外側円筒状クラッチ面の残りの部分は
、凹所１１２内に滑動可能に設けられたス、リーブ１１
６の外周１１４によって形成されている。

空動き連結はスリーブ１１６とディスク５６との間に設
けられている。空動き連結を達成するためにディスクの
円周７８内に単一の切欠き８８を設ける代わりに、ディ
スク５６には円周方前に間隔を隔てて複数個の切欠き１
１Ｂが形成されている。図示されているように、これら
切欠き１１Ｂは３つであり、切欠き８０を備えたディス
クの軸線の周りに周方向に等間隔隔てられている。スリ
ーブ１１６は複数個の突起１２０を備えており、これら
突起は軸線方向外方に延びて切欠き１１８内に位置して
いる。

クラッチ螺旋コイルスプリング８４は表面８６と表面１
１４とに対してそれぞれ把持係合状態にあるので、その
端はスリーブ１１６に効果的に把持係合する。したがっ
て、結果的に作動は前述した実施例のものと同じである
。第５図及び第６図に示された構造は幾分複雑であるが
、第１図〜第４図に示された実施例の単−空動き連結部
の場合に比べると、クラッチ力をより最適に分配する利
点を有している。

故に、本発明の目的が十分にしかも効果的に達成された
ことが判るであろう。しかしながら、上述の実施例は本
発明の作用的及び構造的原理を説明する目的のために図
示及び記述されたものであり、かかる原理から逸脱する
ことなく変更を加えることができる。したがって、本発
明は特許請求の範囲及び精神の範囲内にある全ての変更
を包含する。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車エンジンの駆動軸とカム軸との間のタイ
ミングベルト装置のやや概略的な正両立面図であり、該
装置はその中に組み込まれた本発明の原理に基づく緊張
装置を有している。第２図は第１図に示す緊張装置の拡大部分正面立面図で
ある。第３図は第２図の３−３線に沿った断面図である。第４図は第３図の４−４線に沿った断面図である。第５図は本発明原理に基づく緊張装置の変更形態の部分
圧両立面図である。第６図は第５図の６−６線に沿った断面図である。１２・・・タイミングベルト、２２・・・タイミングプーリー、２８・・・緊張装置、　　　　３０・・・固定部、３４
・・・枢着部、３６・・・タイミングベルト係合用プーリー、３８・・
・コイルスプリング、４０・・・一方向クラッチ機構、４２・・・振動減衰手段、　４４・・・芯部材、４６・
・・フランジ部分、　５６・・・ディスク、６４・・・
内側管状部分、　６８・・・外側管状部分、８０・・・
切欠き、　　　　　８６・・・クラッチ面、８８・・・
クラッチ螺旋コイルスプリング、１０４・・・フランジ
、１０６・・・減衰スリーブ本体。以下余白

Claims

【特許請求の範囲】１、固定部と、前記固定部に対し第１制限位置と第２制限位置との間で
第１軸線の周りに回転可能に設けられた枢着部と、前記枢着部に支持されて前記第１軸線に平行な第２軸線
の周りに回転可能とされたタイミングベルト係合用プー
リーと、前記固定部と前記枢着部との間に設けられ、該枢着部が
前記第１制限位置から離れて第２制限位置に向かう方向
に移動するときに弱まるスプリング力により前記枢着部
を前記第１制限位置から離れて前記第２制限位置に向か
う方向に動かすように弾力的に押しつけるスプリング手
段と、前記第２制限位置に向かう方向の前記枢着部の動きを許
容するとともに、前記第２制限位置に対する前記枢着部
の最接近位置からの所定距離を越えて前記枢着部が前記
第１制限位置に向かう反対方向の前記枢着部の動きを制
限する一方向クラッチ手段と、前記プーリーに噛合するタイミングベルトの歯がタイミ
ングプーリーの歯から外れるほどの該タイミングベルト
の弛みを防止するような最大寸法と、運転時に正常運転
を低い振幅運転及び熱膨脹に順応させるような最小寸法
とを前記所定距離が有していることと、前記一方向クラッチ手段により許容される前記枢着部の
作動運動の振動を減衰するための振動減衰手段と、を備えてなるタイミングベルト緊張装置。２、前記固定部が前記第１軸線に沿って軸線方向に延び
る芯部材を備え、前記枢着部が、前記芯部材を取り巻いて該芯部材に対し
回転可能に設けられた内側管状部分と、前記内側管状部
分に対し外側に間隔を隔てて取り巻くように配置された
外側管状部分とを備え、前記スプリング手段が、前記内
側管状部分と前記外側管状部分との間の環状空間内に配
設されたねじり螺旋コイルスプリングを備え、前記一方向クラッチ手段が、外側円筒状クラッチ面を画
定する手段と、前記外側円筒状クラッチ面の内側に係合
するクラッチ形螺旋コイルスプリングとを備え、前記クラッチ形螺旋コイルスプリングは前記固定部に対
する空動き連結部を有しており、これにより、前記枢着
部が前記所定距離にわたって（１）前記第２制限位置に向かう方向に動かされたとき
に、前記クラッチ形螺旋コイルスプリングと前記外側円
筒状クラッチ面との間の係合が解除され、且つ、（２）前記第１制限位置に向かう方向に動かされたとき
に、前記クラッチ形螺旋コイルスプリングと前記外側円
筒状クラッチ面との間の係合が固定係合状態に強められ
るようになっている、特許請求の範囲第１項に記載のタ
イミングベルト緊張装置。３、前記固定部が前記芯部材の一端に固定されたディス
クを備え、前記ディスクは、前記固定部と前記クラッチ
形螺旋コイルスプリングとの間の前記空動き連結部の一
部を形成する切欠き手段を有している、特許請求の範囲
第２項に記載のタイミングベルト緊張装置。４、前記外側円筒状クラッチ面を画定する前記手段が、
前記外側管状部分の一体形円筒状外周面を構成しており
、前記クラッチ形螺旋コイルスプリングの端部が屈曲さ
れて軸線方向に延びており、前記切欠き手段が前記ディ
スクの円周内の単一切欠きを備えており、該単一切欠き
が軸線方向に延びる前記クラッチ形螺旋コイルスプリン
グの屈曲端を受容している、特許請求の範囲第３項に記
載のタイミングベルト緊張装置。５、前記外側管状部分がその外周の一端に形成された円
筒状凹所を有しており、前記凹所内に回転滑動可能に設
けられたスリーブが、その端部から軸線方向に延びる複
数個の周方向に間隔を隔てた突起を有しており、前記外
側円筒状クラッチ面を画定する前記手段が、前記凹所に
隣接する前記外側管状部分の一体形外周面と、前記スリ
ーブの整合外周面とを備えており、前記切欠き手段が、
前記ディスクの円周内で周方向に間隔を隔てた複数個の
切欠きを備えており、該切欠き内に前記突起が受容され
ている、特許請求の範囲第３項に記載のタイミングベル
ト緊張装置。６、前記芯部材の外周と前記内側管状部分の内周とが半
径方向に間隔を隔ててそれらの間に環状の空間を画定し
ており、前記振動減衰手段が前記環状空間内に本体を備
えている、特許請求の範囲第３項に記載のベルト緊張装
置。７、前記本体がザイテルにより作られている特許請求の
範囲第６項に記載のベルト緊張装置。８、前記ねじりコイルスプリングが、前記枢着部に接続された一端と、前記ねじりコイルスプリングの他端を前記固定部に対し
作動的に連結することにより前記ねじりコイルスプリン
グの両端間に漸減的なねじり撓みを生じさせて、前記枢
着部がその第１位置から第２位置に向かって移動する際
に半径方向におけるそられの間の螺旋部分を付勢して比
例的に半径方向分力を減少させる手段と、前記コイルスプリングの両端間に作用し、前記管状部分
及び前記本体を介して前記半径方向分力を前記芯部材に
伝達することにより前記管状部分及び前記芯部材の接触
表面間でスプリング力の半径方向分力により前記本体を
圧縮する手段と、を備え、前記スプリング力の半径方向分力が前記ねじり撓み力に
比例し、それ故、前記固定部に対する前記枢着部の枢動
の相対位置にも比例しており、その結果、前記枢着部が
前記第１位置から離れて前記第２位置に向かう方向に移
動する際に、前記本体部分と接触表面との間で滑り運動
を行なうために必要なねじり力が減少するようになって
いる、特許請求の範囲第６項に記載のベルト緊張装置。９、前記半径方向分力伝達手段が、前記枢着部の前記内
側管状部分に回転可能に設けられた環状部材を備えてお
り、半径方向分力が該ねじりコイルスプリングから前記
環状部材に伝達されるように前記ねじりコイルスプリン
グの螺旋部分が前記環状部材の外周に係合している、特
許請求の範囲第８項に記載のベルト緊張装置。１０、前記芯部材の外周と前記内側管状部分の内周とが
半径方向に間隔を隔ててそれらの間に環状空間を画定し
ており、前記振動減衰手段が前記環状空間内の本体を備
えている、特許請求の範囲第３項に記載のベルト緊張装
置。１１、前記本体がザイテルにより作られている特許請求
の範囲第１０項に記載のベルト緊張装置。１２、前記ねじりコイルスプリングが、前記枢着部に接続された一端と、前記ねじりコイルスプリングの他端を前記固定部に対し
作動的に連結することにより前記ねじりコイルスプリン
グの両端間に漸減的なねじり撓みを生じさせて、前記枢
着部がその第１位置から第２位置に向かって移動する際
に半径方向におけるそられの間の螺旋部分を付勢して比
例的に半径方向分力を減少させる手段と、前記コイルスプリングの両端間に作用し、前記管状部分
及び前記本体を介して前記半径方向分力を前記芯部材に
伝達することにより前記管状部分及び前記芯部材の接触
表面間でスプリング力の半径方向分力により前記本体を
圧縮する手段と、を備え、前記スプリング力の半径方向分力が前記ねじり撓み力に
比例し、それ故、前記固定部に対する前記枢着部の枢動
の相対位置にも比例しており、その結果、前記枢着部が
前記第１位置から離れて前記第２位置に向かう方向に移
動する際に、前記本体部分と接触表面との間で滑り運動
を行なうために必要なねじり力が減少するようになって
いる、特許請求の範囲第１０項に記載のベルト緊張装置
。１３、前記半径方向分力伝達手段が、前記枢着部の前記
内側管状部分に回転可能に設けられた環状部材を備えて
おり、半径方向分力が該ねじりコイルスプリングから前
記環状部材に伝達されるように前記ねじりコイルスプリ
ングの螺旋部分が前記環状部材の外周に係合している、
特許請求の範囲第１２項に記載のベルト緊張装置。