JPS6113078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、籾摺選穀装置における自動供給制御
装置に関し、特に各選穀板に混合米タンクを連通
させて駆動モータにより揺動させて選別するよう
に構成した揺動選別機において、前記各選穀板に
安定した流量の混合米を供給して常の適正な選別
状態を維持するとともに、良好な選別状態の穀粒
層を板面上に残したまま停止して、次の始動に際
して直ちに選別を行うことができ、選別精度と能
率のよい籾摺選穀装置を提供することを目的とす
るものである。

即ち揺動選別機の選穀板の板面上には常に選別
に適した量の穀粒層が形成されていることが必要
であり、板面上の量が少くなると選別不良の原因
となるので、混合米タンクへの流入量と流出量の
バランスを保ち、タンク内に適正な量の穀粒を貯
留して揺動選別機に対して安定した供給を行う為
の制御を選別に悪影響を及ぼすことなく自動化す
ることが要請されていた。

従つて、その為の制御方法として例えば実開昭
50−107674号公報に示されるが如く混合米タンク
内に設けた単一のレベル計と籾タンク下方のシヤ
ツターとを連動させる構成のものや、実公昭47−
10002号公報のようにホツパーに上限のレベルス
イツチを取付け、該レベルスイツチの作動に関連
して供給量調節弁を調節するもの等が考えられる
が、前者は単一のレベル計である為、混合米タン
ク下方のシヤツターはその都度手動で調節しなけ
ればならず、しかもタンクへの穀粒の供給が極端
に減少した場合や一時的に停止した場合にはシヤ
ツターの調節だけでは選別不良になるという欠点
があり、後者においてもその制御方法を単に籾摺
選穀装置に応用しても揺動選別機に対して供給量
の増減調節を行うだけの構成となる為、安定した
選別が行えないばかりでなく、前者と同様に穀粒
の供給が極端に減少した場合や一時的に停止した
場合は選別不良になるという欠点があつた。

本考案は混合米タンク内の下部にレベル計を設
けてタンク内の貯留量に応じて自動的に揺動選別
機の駆動モータを作動させたり停止させたりし
て、シヤツター等の開閉接作を要せずさらに板面
上に良好な選別状態にある充分な量の穀粒を残し
たまま停止するので、次の始動に際し改めて選別
具合を調節する必要も無く直ちに選別を行うこと
ができ、また上部に設けたレベル計により籾すり
機側からの供給量も制御して両レベル計により籾
摺選穀装置全体を良好な選別状態を保ちながら自
動制御しえて好適に実施できるよう提供するもの
である。

次に、図面に示す実施例について説明する。

図面はプラントの一部を示し、籾供給タンク７
の下部に連通する籾昇降機８の上部を籾タンク１
の上部に連設し、該籾タンク１の下部を、脱ロ
ール２ａを有する籾摺機２の上部に連通し、籾摺
機２の下部に連通する混合米昇降機３の上部を混
合米タンク５の上部に連設して構成する。

また、混合米タンク５の下方には揺動選別機４
を装備するが、該選別機４は多数の選穀板４ａを
重合して斜設するとともに各選穀板４ａの傾斜上
位側に混合米タンク５の下部を連通させて駆動モ
ータ６により傾斜したまま揺動させて該タンク５
から混合米を供給する籾と玄米を流動させながら
分離選別できる構成で、揺動選別機４により選別
された玄米を玄米昇降機９に、混合米を矢印イで
示すように混合米昇降機３に、籾を矢印ロで示す
ように籾昇降機８に送給できるように構成する。

前記混合米タンク５の内部における上下には上
限レベルL₁および下限レベルL₂を装着し、上限
レベルL₁のオン作動により籾タンク１下方の自
動シヤツターＳを閉じて籾摺機２への籾供給を停
止するよう構成し、またオフ作動するとタイマー
を介して一定時間後に開口作動するように設け、
下限レベルL₂のオン作動後、タイマーを介して
一定時間後に揺動選別機４の駆動モータ６を駆動
するとともに、オフ作動によりモータ６を停止す
るように構成する。

しかして、作業時に籾供給タンク７から籾タン
ク１に供給される籾は籾摺機２により籾摺りされ
そのまま混合米タンク５に送給され、次いで揺動
選別機４により揺動選別されて籾は籾昇降機８に
送給され、混合米は混合米昇降機３に、玄米は玄
米昇降機９にそれぞれ送出される。

その場合に、混合米タンク５内において混合米
面が上限レベル計L₁より下がると上限レベルL₁
がオフ作動してタイマーを介し一定時間後に自動
シヤツターＳを開口作動させることになり、その
ためにタンク５内上部に充分なスペースができて
から供給が再開される状態となる。

また、混合米面が下限レベル計L₂より下がつ
てオフ作動すると駆動モータ６が停止して良好な
選別状態の穀粒を選穀板４ａ板面に残して次の始
動に際して直ちに選別を行うことができる状態で
オン作動後、タイマーを介し一定時間後に駆動モ
ータ６を駆動して選別を始めることになり、その
ために下限レベルL₂をタンク５内の下部に下け
て装着することができて残留米ができない構造に
することができ、さらに混合米面が下限レベル計
L₂付近で頻繁に上下する場合にはタイマーによ
り駆動モータ６が必要以上に作動と停止を繰り返
して選別精度と能率が低下するのを防止できる。

このように本考案は、籾タンク１の下方に設け
た籾摺機２から揺動選別機４の各選穀板４ａに連
通する混合米タンク５に混合米送給ができるよう
構成した籾摺選穀装置において、前記混合米タン
ク５内には上部に籾タンク１下方の自動シヤツタ
ーＳを関連作動する上限レベル計L₁を、下部に
は揺動選別機４の駆動モータ６を関連作動する下
限レベル計L₂をそれぞれ装設して構成したか
ら、混合米タンク５内の下部に下限レベル計L₂
を設けることによりタンク内の貯留量に応じて自
動的に揺動選別機４の駆動モータ６を作動させた
り停止させたりして、シヤツター等の開閉操作を
要せず、さらに板面上に良好な選別状態にある充
分な量の穀粒を残したまま停止するので、次の始
動に際し改めて選別具合を調節する必要も無く直
ちに選別と行うことができ、また上部に設けたレ
ベル計L₁により籾すり機２側からの供給量も制
御して両レベルL₁，L₂により籾摺選穀装置全体
を良好な選別状態を保ちながら自動供給制御しえ
て好適に実施できる特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例である要部を示す。 １……籾タンク、２……籾摺機、４……揺動選
別機、４ａ……選穀板、５……混合米タンク、
L₁……上限レベル計、L₂……下限レベル計、Ｓ
……自動シヤツター、６……駆動モータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 籾タンク１の下方に設けた籾摺機２から揺動選
   別機４の各選穀板４ａに連通する混合米タンク５
   に混合米送給ができるように構成した籾摺選穀装
   置において、前記混合米タンク５内には上部籾タ
   ンク１下方の自動シヤツターＳを関連作動する上
   限レベル計L₁を、下部には揺動選別機４の駆動
   モータ６を関連作動する下限レベルL₂をそれぞ
   れ装設して構成したことを特徴とする自動供給制
   御装置。