JPS61130088A - 熱感応発色性記録材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱感応発色性記録材料（以下、感熱記録材料
と略す。）に関する。具体的には、無色または淡色の発
色性無色染料と溶融接触して発色する電子受容性顕色剤
に関し、特に発色性、その他の記録性がすぐれ、安定性
が良好な感熱記録材料に関する。

感熱記録材料は通常加熱によって発色するいわゆる感熱
発色層を支持体、例えば紙の表面に形成せしめた記録体
であって、加熱にはサーマ録計、ファクシミリ、復写機
などに用いられ、近年特にファクシミリ分野での需要が
大きく伸長し、その重要性を増していることは周知の通
りである。その記録体としてはラクトン、ラクタムまた
はスピロピラン環を有する無色又は淡色のロイコ染料と
、酸性物質（例えば有機酸）又はフェノール性物質を含
有する感熱発色層を支持体上に形成せしめたものが色調
が鮮明であることは当業者には周知である。これらの感
熱記録体は、近年加熱パルス幅の短かい高速プリンター
化と長期間の印字記録の使用に耐え得る様な改良が望ま
れている。その為には、発色層に含有されるロイコ染料
とフェノール類、あるいはロイコ染料と有機酸が微小な
熱量で溶融発色反応を起こすことが必要であり、７０〜
１３０°Ｃの温度で発色することが望ましい。前記の感
熱記録体に用いられる発色性無色染料の融点は通常１６
０〜２４０°Ｃと高く、上記のような低温で溶融するも
のではない。

一方、フェノール類の顕色剤については各種文献に数多
くの物質が記載されているが、この内、特に有用且つ好
ましいフェノール物質としてはビスフェノールＡ（融点
１５６〜１５８℃）、及びＰ−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジルエステル（融点１０８〜１１８°Ｃ）が品質の安定
性、価格、入手のし易さなどの点から、現在段も広く使
用されている。

しかしながら、ビスフェノールＡを用いた感熱記録紙に
おいては、（１）ビスフェノールＡの融点が１５７°Ｃ
と高いため、充分な発色画像濃度を得るには発色面を高
温にする必要がある。（２）感熱記録紙の耐湿性が低く
、高温高湿条件下での地発色が大きい、という欠点があ
る。

この点を改良すべく、熱感度増感剤を併用する方法、例
えばアセト酢酸アニリド（特開昭５２−１０６’７４６
）、アルキル化ナフタリン（特開昭５３−４８７５１．
）、クマリン（特開昭５３−２６１８９）、フタル酸ジ
メチル（特開昭５３−５６８６）等を併用する方法など
が知られているが、いずれも未だ効果不充分で一層の解
決が望まれている。又、これらはいわゆる増感剤を多量
に用いると、感熱ヘッドにカスが付着し、スティッキン
グ現像を起し、発色画像の鮮明性が悪化し、さらに走行
性を著しく阻害するという欠点を有している。一方、Ｐ
−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステルは発色性は良い
が感熱記録体の保存性、安定性が悪く、室温でも次第に
地色が発色してくるという欠点があった。

以上の如く、実用上工業的に使用可能な発色性無色染料
及び、フェノール類又は有機酸の中には発色画像が鮮明
で、しかも高速記録に有効な融点を保有するものがない
のが現状であった。

本発明者らはかかるいくつかの問題点を解決すべく鋭意
検討した結果、下記構造式で表わされるペンタメチレン
−ビス−ｍ−ヒドロキシフェニルエーテルを顕色剤とし
て用いることにより（ｍｐ、　１０１．３〜１０４．７
°Ｃ）性能のすぐれた感熱記録材料が得られることを見
出し本発明に到達した。

本発明のペンタメチレン−ビス−ｍ−ヒドロキシフェニ
ルエーテルを顕色剤として使用することによって、加熱
により濃い発色画像が得られ、併せて発色画像の保存安
定性が良好であり、又感熱ヘッドにカスの付着がほとん
ど認められず、長期間の印字記録にも充分耐えうる走行
性を示すなど、未来のビスフェノールＡに比べて、優れ
た性能かえられる。

本発明に使用される無色または淡色の発色性無色染料と
しては例えば以下のものが示されるが、特に限定される
ものではない。

３．３′−ビス−（Ｐ−ジメチルアミノフェニル）−フ
タリド、３．３′−ビス（Ｐ−ジメチルアミノフェニル
）−６−シメチルアミノフタリド（別名クリスタルバイ
オレットラクトン）、３．３′−ビス（Ｐ−ジメチルア
ミノフェニル）−６−シメチルアミノフタリド、８．８
’−ビス（Ｐ−ジメチルアミノフェニル）−６−クロル
フタリド、３，３′−ビス（Ｐ−ジブチルアミノフェニ
ル）−フタリドなどのトリフェニルメタン系染料のロイ
コ化合物、３−シクロへキシルアミノ−６−クロルフル
オラン、３−（Ｎ、Ｎジエチルアミノ）−５−メチル−
７−（Ｎ、Ｎ−ジベンジルアミノ）フルオラン、３−ジ
メチルアミノ−５，７−シメチルフルオラン、３−ジエ
チルアミノ−７−メチルフルオラン、３−ジエチルアミ
ノ−７，８−ベンズフルオランなどのフルオラン系染料
のロイコ化合物、３−（２′−ヒドロキシ−４７−ジメ
チルアミノフェニル）　−３−（２’−メトキシ−５′
−クロルフェニル）フタリド、８−　（２’−ヒドロキ
シ−４′−ジメチルアミノフェニル）−８−（２’−メ
トキシ−５′−二トロフェニル）フタリド、８−（２’
−ヒドロキシ−４′−ジエチルアミノフェニル）−３−
（２’−メトキシ−５′−メチルフェニル）フタリド、
３−（２’−メトキシ−４７−シメチルアミノフエニル
）−３−（２’〜ヒドロキシ−４７−クロル−５′−メ
チルフェニル）フタリドなどのラクトン化合物、３−ジ
エチルアミノ−６−メチル−７−クロルフルオラン、３
−ピロリジノ−６−メチル−７−アニリノフルオラン、
２−（Ｎ−（Ｂ’−トリフルオルメチルフェニル）アミ
ノ）−６−ジニチルアミノフルオラン、２−（８，６−
ビス（ジエチルア主〕）−９−（０−クロルアニリノ）
キサンチル安息香酸ラクタム）フルオランなどのフルオ
ラン系染料のロイコ体ベースなどが単独もしくは混合し
て用いられる。

本発明の顕色剤及び染色性無色染料は、ボールミルなど
の粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以
下の粒径になるまで微粉化し、目的に応じて各種の添加
材料を加えて塗液とする。

この塗液には、通常結合剤としてポリビニルアルコール
、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
デンプン、ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロ
ースなどの水溶性のもの、あるいはポリスチレン、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン〆・ブタジェン
共重合体などのような水性エマルジョン等を用いること
ができる。又、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、シ
リカ、アルミナ、マグネシア、硫酸バリウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、水酸化アルミニウムなどの微粉末を
添加することや、さらに必要に応じて、アマニ油、パラ
フィン、ポリエチレンワックス、ロウラテックス等バイ
ンダー、塩化パラフィンなどの潤滑剤を添加し、サーマ
ルヘッドの走行性を一層改善することが出来る。

本発明に於けるペンタメチレン−ビス−ｍ−ヒドロキシ
フェニルエーテルの添加量、及びその他の各種成分の添
加量は、要求される性能等によって決定され、特に制限
されるものではないが、通常、発色性無色染料１重量部
に対し、本発明の化合物１〜１０重量部、充填剤１〜２
０重量部を使用し、結合剤は、全固形分中１０〜２０重
量％が適当である。

本発明の化合物の添加量が１重量部未満であると発色画
体の熱感度向上効果は少なく、１０重量部よりも多くと
も、より以上の熱感度向上効果は望めない。塗液は、最
も一般的には、感熱発色層成分を分散した液を、紙、合
成紙、プラスチックシート又はフィルムなどの支持体上
に塗布乾燥すればよい。一般に塗布液は固形分として２
〜１ＣＪｆｌ／ｌｎ″が適当であり、下限は加熱発色時
の濃度により、上限は主として経済的制約により決定さ
れる。

以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明
の範囲はこれらによって制限を受けるものではない。

感熱記録材料の作製法、及び各種性能の測定方法は次の
方法によった。

（１）感熱記録材料の作製方法 分散液■ ３−ジエチルアミノ−６−メチル−７−フェニル−アミ
ノフルオラン　　　　　　　　　５重量部１０％ポリビ
ニルアルコール水溶液　２０　〃水　　　　　　　　　
　　　２０　〃 分散液■ 顕　色　剤　　　　　　　　　　　１０重量部１０％ポ
リビニルアルコール水溶液　３０　〃ステアリン酸アル
ミニウム　　　　　０．５〃分散液■ カオリンクレー（５０％分散液）　　　１２重量部上記
、分散液■、■、■をそれぞれサンドグラインディング
ミルで分散液を調製した後、分散液■、■、及び■をさ
らに混合して塗液を得た。この様に調整した塗液を、上
質紙（５０ｇ／ｙｉＪ−に、乾燥塗布停が４±０．５　
Ｑ　／ｍ’　となる様に塗布乾燥して本発明の感熱記録
材料を得た。

（２）感熱記録材料の性能評価方法 （１）発色濃度 塗工して得た感熱記録材料を、サーマルヘッドを内蔵し
たサーマルプリンターにより、印加電圧１６．ＯＶ、パ
ルス巾３．５ｍｓで発色させ、マクベス濃度計を用いて
発色濃度を求めた。

（１１）感熱記録材料の耐湿性 塗工して得られた感熱記録材料を４０°Ｃ１９０％ＲＨ
の恒温恒湿槽中に２４時間保存し、地発色の程度をマク
ベス濃度計で測定した。

０１１）感熱記録材料の耐熱性 塗工して得られた感熱記録材料を６０°Ｃ１２４時間保
存し、地発色の程度をマクベス濃度計で測定した。

実施例−１ 顕色剤として、ペンタメチレン−ビスーｍ−ヒドロキシ
フエニルエーテルヲ用い、感熱記録材料を作製した。そ
の性能評価の結果を表−１に示した。

比較例−１ 顕色剤として、ビスフェノールＡを用いて感熱記録材料
を作製した。その性能評価の結果を表−１に示した。

比較例−２ 顕色剤としてＰ−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル
を用いて感熱記録材料を作製した。その性能評価の結果
を表−１に示した。

〈表−１〉 性能評価

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 電子受容性物質によって発色する無色または淡色の発色
   性無色染料と、ペンタメチレン−ビス−ｍ−ヒドロキシ
   フェニルエーテル ▲数式、化学式、表等があります▼ とを含有することを特徴とする熱感応発色性記録材料。