JPS6112167B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス比例弁を用いた強制通風式燃焼装
置に関するものであり、ガス比例弁を流れるガス
量に応じた燃焼空気量を得るように風量調節装
置、例えばダンパ開度を調節するようにした燃焼
装置に係わり、本発明が目的とする点はこの種強
制通風式燃焼装置の燃焼が良好に行えるようにし
たことにある。

従来、出湯温度と設定温度を比較してその差を
増巾し、この出力によりガス比例弁を駆動してガ
ス量を調節すると共にサーボモータ等によりダン
パ等の風量調節装置を駆動し開度を制御してガス
量の変化に応じて燃焼空気量を変化させ、燃焼を
良好に行わんとしたものがある。

ところがかかる従来例では前記増巾出力の変化
に対してガス比例弁に較べて風量調節装置の応答
性が悪く、特に大能力から小能力に燃焼を切り換
えた場合にはガス量が燃焼空気量に対して過少と
なり、消炎や不完全燃焼を発生する問題を有して
いた。かかる問題を解決する方法としてガス量の
変化速度を風量調節装置の開度変化に合せて緩や
かに押えてガス量変化の急変を行わないようにす
れば良いが、この方法では反面出湯温変化に対す
る応答性が悪くなり、出湯特性に悪影響を与えて
しまう。

本発明は以上に述べた問題を払拭する強制通風
式燃焼装置を提供せんとするもので、以下図示の
一実施例に基づいて本発明の構成を具体的に説明
する。

１は強制通風式燃焼装置本体で、熱交換器２、
バーナ３および強制送風用の送風機４とからな
る。５はバーナ３に至るガス通路に設けたガス比
例弁、６はサーミスタ等の感熱素子、７はコント
ローラ、８は風量調節装置で、送風機４の空気吸
引口９に設けたダンパ１０と、該ダンパ１０を駆
動するサーボモータ１１とからなる。１２は上記
風量調節装置８のダンパ１０の開度に応じて抵抗
が変化するポテンシヨンメータである。

第２図は電気回路図を示したもので、比例制御
回路１３内のオペアンプ１４のプラス側入力端子
に温調ボリウム１５と感熱素子６との中点の電位
を、マイナス側には固定抵抗１６，１７の中点の
電位を夫々入力してあり、その出力を定電流アン
プ１８を介してガス比例弁５のコイル５ａに流す
ようにしてある。１９，２０は夫々ガス比例弁５
の２次ガス圧の最大、最小範囲を設定する調整手
段で、調整手段１９はオペアンプ１４の出力側と
定電流アンプ１８の入力側とに介在させたボリユ
ームで構成し、このボリウムによりガス比例弁５
のコイル５ａに流れる最大電流を規制するもので
あり、調整手段２０は電源ラインと定電流アンプ
１８の入力側との間に接続介在させたボリウムで
構成し、オペアンプ１４から出力が出ていない
時、即ち温調ボリユーム１５で設定した湯温に達
した時の定電流アンプ１８への入力値を設定して
ガス比例弁５のコイル５ａに流れる最小電流を規
制するのである。２１は定電流アンプ１８からの
出力に応じた電流をガス比例弁５のコイル５ａに
流すトランジスタである。２２は前記風量調節装
置８のサーボモータ１１を駆動する風量制御回
路、この制御回路２２は比較部２３とサーボモー
タ駆動部２４とを有し、サーボモータ駆動部２４
の出力にてサーボモータ１１を正逆回転させてダ
ンパ１０の開度を増減させ、燃焼空気量を調節す
る。又サーボモータ１１にはポテンシヨメータ１
２を関連させて、該ボテンシヨメータ１２の抵抗
変化によりダンパ１０の開度を検出するようにし
てあり、この開度検出出力と回路２５より得るガ
ス比例弁５のコイル５ａに与えられる駆動出力と
を比較部２３で比較して、両出力が等しくなるよ
うサーボモータ１１を制御するようにしてある。
２６はこの開度検出出力をバツフア回路２７、抵
抗２８、ダイオード２９を介して定電流アンプ１
８の入力側に接続した回路であり、当該回路によ
り開度検出電位が定電流アンプ１８に入力される
オペアンプ１４の比例出力電位に較べてダイオー
ド２９の電圧降下分以上高い場合、開度検出出力
電位からダイオード２９、抵抗２８の電圧降下分
を減算した電圧を定電流アンプ１８の入力側に加
えるようにしてある。

以上の構成において出湯を行なうと、温調ボリ
ユーム１５により設定された温度と感熱素子６に
より検出された出湯温度との間に差があればその
差をオペアンプ１４が増巾し、その増巾出力が定
電流アンプ１８に入力され、当該定電流アンプ１
８の出力値に応じた電流がガス比例弁５のコイル
５ａに流れ、コイル５ａに発生する電磁力に応じ
てガス比例弁５の開度が調節され、ガス燃焼量が
制御されて出湯温度が設定温度になるよう比例制
御されるのである。又風量制御回路２２の比較部
２３ではガス比例弁５のコイル５ａに流れる上記
駆動出力とポテンシヨメータ１２の開度検出出力
とを比較し、両出力が一致するようにサーボモー
タ駆動部２４を駆動し、サーボモータ駆動部２４
の駆動出力によりサーボモータ１１を回転させ
て、ダンパ１０の開度を上記制御されたガス量に
応じて調節するのである。

ところがこのように、出湯温度と設定温度の差
に応じてガス比例弁５を駆動する比例制御回路１
３、当該ガス比例弁５のガス量に応じて開度が制
御されるサーボモータ１１、ダンパ１０等からな
る風量調節装置８を備えたものでは、前述したよ
うに風量調節装置８の応答性が悪くてガス量変化
速度と空気量の変化速度とに著しい差異を生じ、
特にガス量が減少する方向に制御された場合には
著しく空気過剰となり吹き消え等の異常事態を招
来するものであつた。

対して本発明では、上記風量調節装置８に開度
検出手段としてポテンシヨメータ１２を設けると
共に前記ガス比例弁５のガス量変化が上記風量調
節装置８の開度変化より設定以上大なる時にガス
比例弁５を緩速制御させる回路２６を設けて上述
した吹き消え等の問題を解決したもので、以下そ
の作用を説明する。

出湯温度が設定温度である平衡状態では定電流
アンプ１８の入力端子に接続した(A)点の電位、又
(B)点の電位は同電位であり、又ポテンシヨメータ
１２の開度検出電位である(C)点の電位も同電位で
ある。そこで温調ボリウム１５を操作して設定温
度を低くすると、(A)点電位は低下し、ガス比例弁
５のコイル５ａに流れる駆動電流も小さくなつて
ガス量は急速に減少する。この駆動電流の減少に
伴つて風量制御回路２２により風量調節装置８の
ダンパ１０の開度も絞られるものであるが、前述
した通りその応答性が悪い為(C)点電位の降下する
速度は遅く、徐々に(A)点と(C)点間の電位差が大き
くなる。そして上記電位差が設定値以上、即ちダ
イオード２９抵抗２８の電圧降下分以上になれば
回路２６から(A)点に通電が行われて、(A)点電位が
両点の差電位からダイオード２９抵抗２８の電圧
降下分を減算した電位分上昇し、従つてガス比例
弁５のコイル５ａの駆動電流の減少速度は押えら
れてガス量の減少速度は緩やかなものとなり、著
しく空気過剰となる問題はなくなり、吹き消えす
ることはなくなるのである。そして又本発明では
このようにガス量の減少量が風量調節装置の開度
変化より設定以上開いた場合にのみガス比例弁５
を緩速制御させるようにしてあるので出湯温変化
に対する応答性は何ら損うことがなく、出湯特性
に悪影響を与えることもないのである。尚、本実
施例では電圧降下手段としてダイオード２９と抵
抗２８を用いたが必ずしも両方用いる必要はな
く、又他の回路構成、素子を用いてもよいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す全体構成図、
第２図は同電気回路図である。 ５……ガス比例弁、８……風量調節手段、１２
……ポテンシヨメータ（開度検出手段）、１３…
…比例制御回路、２６……回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 出湯温度と設定温度との差に応じてガス比例
   弁を駆動する比例制御回路、当該ガス比例弁のガ
   ス量に応じて開度が制御される風量調節装置を備
   えたものにおいて、当該風量調節装置に開度検出
   手段を設けると共に前記ガス比例弁のガス量変化
   が上記風量調節装置の開度変化より設定以上大な
   る時にガス比例弁を緩速制御させる回路を設けた
   ことを特徴とする強制通風式燃焼装置。