JPS6112109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスクリーン印刷機のスキージホルダー
取付装置に関する。

スクリーン印刷機は周知の如くインクをスクリ
ーン上へ押し出す為のスキージが配備されてい
る。

スクリーンに対するスキージの傾きは、厚膜抵
抗印刷後の抵抗値のばらつきとなつて表われるた
め、スキージは印刷台面に対して傾きのない様に
調整される。

第５図に示す如くスキージ７はスキージホルダ
ー６の溝部６４に嵌まつている。

該スキージホルダ６を装着する支持枠１は第６
図のとおり下面に受溝１３を有し、該受溝１３に
傾き調整板３を傾動可能に枢止している。

支持枠１上には調整板３に当接して調整板３を
枢軸１２を中心に傾き角度の微調節を行なう微調
整ネジ４，４、スキージホルダー６を受溝１３に
保持するクランプボルト５，５及びスキージホル
ダー落下防止板９が配備されている。

スキージ７の傾き調整は落下防止板９の固定ネ
ジ９１を緩め、スキージホルダー６を調整板３に
当る迄挿入し、クランプボルト５，５を仮締めす
る。

スキージ７を印刷台面迄下げ、微調節ネジ４に
よつてスキージ７の平行を調整する。

落下防止板９をスキージホルダーに係合して固
定ネジ９１を締め付け、更にクランプボルト５を
締めきる。

クランプボルト５の仮締めの際、締め過ぎると
スキージホルダー６の平行調整の際に調整ネジ４
を回転するのに強力な力を要し、調整し難い。逆
にクランプボルト５の仮締めが緩ければスキージ
７の平行調整にずれが生じ易い。

又、落下防止板９とその固定ネジ９１は支持枠
１の背面にあり、締め難く、印刷途中で固定ネジ
が緩んで落下防止板９が脱落し、スクリーンを破
損する虞れがある。

本考案はマグネツトを利用して傾き調整板にス
キージホルダーを吸着保持せしめることにより、
スキージの平行調整作業を簡素化し、且つ落下防
止板の省略によつて、該板の脱落によるスクリー
ンの破損事故を無くすることを目的とする。

本考案は上記目的を達成するため、スキージホ
ルダーの上面或は調整板の下面の何れか一方をマ
グネツト、他方をマグネツトに吸着される金属で
形成したものである。

スキージホルダーを調整板に吸着させ、従来ど
うり微調整ネジによつて調整板３従つてスキージ
の傾きを正した後、クランプボルトを締付ければ
可い。

即ち、クランプボルトは１度締付ければ可く、
従来の様に仮締めと本締めの２度の締付けを行な
うものに較べ、調節作業が簡素化され、又落下防
止板は不要であるため、落下防止板の脱落による
スクリーンの破損事故は無くなる。

以下図面に示す実施例に基づき、本考案を具体
的に説明する。

スキージホルダー支持枠１は、上面両側にガイ
ド軸１１，１１を平行に突設して該軸１１，１１
をスクリーン印刷機のフレーム杆２上の案内筒２
１，２１に摺動可能に嵌め、支持枠１の上面中央
にエアーシリンダ装置２２のピストンロツド２３
が連結されている。

支持枠１の下面には後記するスキージホルダー
６が嵌まる受溝１３が開設され、支持枠の前面に
は左右にクランプボルト５，５が溝１３に臨出し
て螺合されている。

支持枠１の溝１３の奥方には両端を支持枠１か
ら臨出させて傾き調整板３が配備される。

傾き調整板３はマグネツトに吸着される金属に
て形成されており、略中央部を枢軸１２にて支持
枠１に垂直面内で傾動可能に係止されている。

支持枠１の両側面には前記傾き調整板３よりも
高位置に支持片１４，１４が突設され、該支持片
１４を貫通して微調節ネジ４，４が垂直に螺合さ
れて調節ネジ４の先端が傾き調整板３に当つてい
る。

調整ネジ４の上端に回転つまみ４１が突設さ
れ、該回転つまみは調節ネジ４に連続し外周にロ
ーレツト加工を施した円筒部４２と該円筒部４２
から上向きに突出してスクリーン印刷機のフレー
ム杆２を回転自由且つ軸方向に摺動可能に貫通す
る軸部４３と軸部４３の上端に形成された補助つ
まみ４４とで形成されており、円筒部４２或は補
助つまみ４４の何れかを回して支持片１４下面か
らの調整ネジ４の臨出量を調整する。

スキージホルダー６は第４図の如く逆Ｌ字状の
基板６１に押え板６３をネジ止めして形成され、
基板６１と押え板６３との間に形成される溝６４
にスキージ７を挾圧保持している。

スキージホルダー６の上面には全長に亘つて浅
い溝６２が開設され、該溝６２に板状マグネツト
８が接着されている。

然して、スキージホルダー６を支持枠１の溝１
３に嵌め、マグネツト８によりスキージホルダー
６を傾き調整板３に吸着せしめる。

支持枠１を印刷台面迄下げ、微調節ネジ４，４
を回転して枢軸１２を支点に傾き調整板３を傾動
させスキージ７の下端縁を印刷台面に対して平行
に保つ。

次にクランプボルト５を締付けてスキージホル
ダー６を支持枠１に確実に固定すれば、スキージ
の平行調整が簡単に行なえる。

本考案は上記の如くクランプボルトは最後に一
度締めれば可いから、従来の様に締付け力に注意
を払いながらクランプボルトを仮締めし、スキー
ジの傾き調整後、クランプボルトを本締めするの
に較べ、調節作業が簡素化され、又クランプボル
ト締付け前に於て、スキージホルダーはマグネツ
トにより確実に傾き調整板３に吸着し、調整板３
と一体に傾動するため、従来の様にクランプボル
トでの仮締めが強過ぎて微調節ネジ４の回転が困
難である或は仮締めが緩くてスキージの平行調節
にずれが生じる不都合はない。

更に落下防止板は不要であるため、該落下防止
板の脱落によるスクリーン損傷事故を無くせる等
幾多の優れた効果を有する。

尚、本考案の実施に際して支持枠１の溝底にマ
グネツト８を装着し、ホルダー６の上面をマグネ
ツトに吸着される金属にて形成することも出来、
前記同様の効果を挙げることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図はホルダー取付装置の正面図、第２図は
第１図−線に沿う断面図、第３図は微調整ネ
ジの取付状態を示す斜面図、第４図はスキージホ
ルダーの斜面図、第５図は従来例のスキージホル
ダーの断面図、第６図は従来例のホルダー取付装
置の正面図、第７図は第６図−線に沿う断面
図である。 １……支持枠、３……調整板、６……スキージ
ホルダー、８……マグネツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 支持枠１の下面の受溝１３に傾動可能に調整
   板３が配備され、溝１３に嵌めたスキージホル
   ダー６を調整板３に当て、支持枠１上に螺合し
   た微調整ネジ４にて前記調整板３の位置決めを
   行ないスキージホルダーの傾きを調節するスキ
   ージホルダー取付装置に於て、スキージホルダ
   ー６の上面及び調整板３の下面の何れか一方は
   マグネツト８、他方はマグネツトに吸着される
   材料で形成されているスクリーン印刷機のスキ
   ージホルダー取付装置。 スキージホルダー６の上面に板状のマグネツ
   ト８が固定されている実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載のスクリーン印刷機のスキージホ
   ルダー取付装置。