JPS6111589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、先端の抜け止め膨出部から元部の
スリーブストツパ部の間に複数の環状凹部（又は
凸部）を外周面に備えたニツプルとスリーブとで
形成される環状空間にホースを挿入後、スリーブ
を外周から二箇所でかしめるホース継手に関す
る。

〈従来の技術〉 この種のホース継手としては、例えば実公昭52
−5298号公報に記載されているものがある。当該
公報に記載されているホース継手のニツプルの外
周面は、スリーブストツパ部から抜け止め膨出部
の間がフラツトであり、高い抜け止め性を得がた
かつた。そこで、この問題点を解決するために、
第１図に示すように、スリーブストツパ部から抜
け止め膨出部１０の間のニツプル外周面に環状凹
部（又は凸部）を複数個備えたものがあつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 このホース継手の場合、補強ホース等のホース
２を締結したときの抜け止め性に優れているが、
ホース材料の弾性等が小さかつたりすると、スリ
ーブ３の先端側かしめ部位４直下のホース内周面
にかしめ切れが発生するおそれがあつた。その理
由は、下記の如くであると推定される。

即ち、スリーブ３のかしめにより、先端側・基
部側かしめ部位４，５の直下材料はいずれも両側
へ逃げようとするが、基部側かしめ部位５より基
側においてはスリーブの底部３ａで働きが規制さ
れ、また、基部側かしめ部位５と先端側かしめ部
位４との間においては双方の逃げ作用が対向して
動きが規制される。しかし、先端側かしめ部位４
直下より先側においては動きを規制するものはな
く、先端側かしめ部位４直下の材料は先側へ移動
する。このとき、図例にように、先端側かしめ部
位４直下若しくはその先側近傍に凹部６，７があ
ると、ホース内周面が剪断作用を受けホース材料
の弾性等が小さかつたりすると該部にかしめ切れ
が発生するおそれがある。

このかしめ切れの発生は、ホースを長期間使用
した場合ホース性等における耐久性を低下させ
る。

この考案は、上記にかんがみて、かしめ切れの
発生のおそれがなく、しかも高い抜け止め性を設
定できるホース継手を提供することを目的とす
る。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案は、複数の環状凹部（又は凸部）を備
えたニツプルとスリーブ間にホースを挿入後、ス
リーブを二箇所でかしめるホース継手において、
先端側のかしめ部位直下及びその先端近傍のニツ
プルを外周面をフラツトとし他部位に環状凹部
（又は凸部）を設けたことにより上記目的を達成
する。

〈実施例〉 以下、この考案の一実施例を、第２〜３図に基
づいて説明する。

ホース継手のニツプル１Ａは、元部のスリーブ
ストツパ部８から先端の抜け止め膨出部１０間の
外周面に複数の環状凹部（又は凸部）、図例では
１個の凸部９及び１個の凹部１１を備えている。
これらの環状凹部（又は凸部）は、スリーブ３の
先端側かしめ部位４直下及びその先側近傍には形
成されていない。即ちニツプル１Ａの先端側かし
め部位４直下及びその先側近傍の外周面はフラツ
トである。

上記ニツプル１Ａとスリーブ３とで形成される
環状空間に、第２図で示すようにホース２を挿入
後、スリーブ３を外周から、第３図に示すように
二箇所でかしめる。

このとき、スリーブ３の先端側かしめ部位４直
下及びその先側近傍には、従来のように環状凹凸
がない、即ちフラツトなので、先端側かしめ部位
４直下の材料が先側へ移動しても、ホース内周面
にかしめ切れが発生するおそれはない。また、他
部、即ち先端側かしめ部位４直下より基側及び先
端側かしめ部位の先側近傍より先側においては材
料動きは少ないので、それらの箇所に環状凹部
（又は凸部）があつてもかしめ切れは発生するお
それはない。なお、この考案で先端側かしめ部位
先側近傍とは、かしめ部位端部から通常４〜６mm
の範囲内とする。このため、当然先端側かしめ部
位から４〜６mmの以上離れたニツプル１Ａの先側
外周面に、シール性、抜け止め性向上の見地から
環状凹部（又は凸部）を１個又は複数個任意に設
けることができる。

〈考案の効果〉 この考案のホース継手は、上記のような構成な
ので、ホース締結時、ホース内周面にかしめ切れ
の発生するおそれがなく、しかも、環状凹部（又
は凸部）の数も任意とでき、高い抜け止め性を設
定可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホース継手の締結構造を示す半
断面図、第２図はこの考案のホース継手のホース
挿入後かしめ前を示す半断面図、第３図はこの考
案のホース継手の締結構造を示す半断面図であ
る。 １，１Ａ……ニツプル、２……ホース、３……
スリーブ、４……先端側かしめ部位、５……基部
側かしめ部位、６，７，１１……凹部、８……ス
リーブストツパ部、９……凸部、１０……抜け止
め膨出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 元部のスリーブストツパ部から先端の抜け止め
   膨出部の間に複数の環状凹部（又は凸部）を外周
   面に備えたニツプルとスリーブとで形成される環
   状空間にホースを挿入後、スリーブを外周から二
   箇所でかしめるホース継手において、 前記ニツプル外周面を、先端側かしめ部位直下
   及びその先側近傍にかけてフラツトとし、他部位
   に前記複数の環状凹部（又は凸部）を設けたこと
   を特徴とするホース継手。