JPS6111208A - 複合フライホイルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈発明の目的〉 産業上の利用分野 本発明は複合フライホイルの製造方法に係り、詳しくは
、熱可塑性樹脂（以下、単に樹脂という）に金属粉末が
多量に配合され、慣性力が大きく録音再生機器に使用さ
れるものの如く、小型のフライホイルがきわめて経済的
でしかも樹脂ならびに金属粉末から直接量産できる複合
フライホイルの製造方法に係る。

なお、ここで、録音再生機器とは一般のテープレコーダ
ー、家庭用ステレオ、カーステレオ等の音響機器のほか
、コンピューターの端末機器等を示す。

従　　来　　の　　技　　術 従来から、テープレコーダー等の録音再生機器には磁気
テープ等の送給むらの緩和調整のためにフライホイルが
用いられている。

このフライホイルとしては一般には比重の大きな金属の
鋳造若しくは鍛造で製造されていたが、この構造のもの
は鋳造等の造型工程の後に切削研摩等のバランス加工が
必要で製造工程がきわめてはん雑であると共に、高価に
ならざるを得ない。

この点から、本発明者等は先に粉末冶金法によってフラ
イホイルを製造する場合は、上記の如き、バランス加工
が省略できることに看目し、鋳造組織と相違して金属粉
末粒子間に微細なボイドを均一に分散生成させた焼結組
織のフライホイルを提案した（特公昭５６−１６６９８
号公報参照）。このフライホイルはボイドの寸法、その
配分、占有量等によってワウ・フラッタを適切に調整で
き、しかも、粉末冶金法のために、切削研摩等のバラン
ス加工の必要もない。また、このフライホイルはワウ・
フラッタの値がきわめて小さくなり優れたものであるが
、全体を全て高価な金属粉末から構成し、粉末冶金法に
よって製造されるために、経済性が重視される録音再生
機器用フライホイルでは価格の点で大きな問題となって
いる。

また、近時は、電子技術の発達によってデープレコーダ
ー等の音響機器は小型化し、それに伴って、小型のフラ
イホイルが要求され、この小型化や、駆動モータの出力
増加にともなって、フライホイルに要求ぎれるワウ・フ
ラッタの許容限度も相当緩和され、むしろ、小型化のも
のが成型性がきわめて良好に低コストで大量にフライホ
イルが製造できる方法が望まれている。

すなわち、現在の如く、録音再生機器の小型化によって
それに要求されるワウ・フラッタも機器の仕様により様
々であるが、おおむね０．０５〜０．５％であって、従
来のもののｑ＜０．１５％以下の厳格な値が必ずしも必
要でなく、粉末冶金法によるものを用いないことも多く
な・てぃ誌。

換言すると、最近のモータは小型化する反面、出力が大
きくなり、従来に較べると、フライボイルに対するワウ
・フラッタの要求が苛酷でなくなり、むしろ、最近は、
ウォー゛クマンに代表されるようにテープレコーダー等
の小型化、軽量化が進み、それに伴ってフライホイルに
対しても小型化、軽量化、更に、経済性の要求が一一強
まっている。

発明が解決しようとする問題点 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的には、熱可
塑性樹脂に対し多量の金属粉末を均一に分散させて配合
し、これを射出成型によりワウ・フラッタが０．０５〜
０．５％程度で小型の複合フライホイルを経済的に量産
できる方法を提案する。

〈発明の構成〉 問題点を解決するための 手段ならびにその作用 すなわち、本発明方法は予め、金属粉末と熱可塑性樹脂
とを混合してから、溶融して圧力を加えて混練し、この
溶融混練物を溶融射出してフライホイルに成形すること
を特徴とする。

そこで、上記構成ならびにその作用について具体的に説
明すると、次の通りである。

まず、例えば、７０〜９５重量％（以下、単に％という
。）の金属粉末と５〜３０％の熱可塑性樹脂（以下、単
に樹脂という。）とを混合し、これを加熱溶融しつつ混
練する。

一般に、フライホイルとしての慣性力を大きくするのに
は、なるべく金属粉末の配合率を高めて比重を大きくす
ると共に金属粉末の分散性を高めるのが好ましい。しか
しながら、樹脂中に磁性粉等を配合する場合で知られる
如く、比重差の大きい両材料を例えば、エクストルーダ
の如く通常の混線機によって混練すると、均一に分散混
合することはきわめてむづかしい。更に、混合粉をエク
ストルーダ等で溶融混練する場合混合粉中には多量の空
気が混在しているため、相当の脱気を行なう必要があっ
て、均質な混線組織を得ることはきわめてむづかしく、
とくに、成型時にフライホイルの表面にシルバーが多発
して好ましくない。

口のために、本発明方法では比重の大きい多量の金属粉
末と樹脂の混合物は、例えば、スクリュー等で加熱溶融
し剪断力により混線するは女、原男に衝撃等の圧縮力を
加える。この′ように剪断力により混練すると同時に圧
縮力を加えると、樹脂と金属粉末では相当の比重差があ
っても、金属粉末を均一に分散させて混練することがで
き、空気等のガスはきわめて良好にぬくことができる。

また、混線機において原料が混練しつつ送られるときに
、例えば、シリンダ等の外匣の内壁面や、スクリュー、
プレイド等の攪拌部分に原料が付着し、原料中の多量の
金属粉末によって激しく摩滅する危険がある。ごの付着
や摩滅は原料が樹脂のみから成る場合に較べて金属粉末
が含まれると激しくなる。この点で金属粉末の配合量は
９５％以下が好ましい。また、金属粉末の配合量が多く
なると、付着性はやや低下し、とくに、金属粉末の配合
量が７０％以上になると、シリンダ等にあまり付着する
ことなく混線でき、更に、テープレコーダー等に要求さ
れるワウ・フラッタを得るには、１０％以上配合しなけ
ればならない。

また、熱可塑性樹脂は代表的にはポ、リオレフィン樹脂
、塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂等であるが、これらの各種共
重合体および変性体も含まれるが、この中で粘性等の点
からナイロンが最も好ましい。

また、金属粉末としては最終製品によるフライホイルの
性能の点からＦｅ、　Ｉｎ、　Ｓｎ、　Ｐｂ％Ｃｕおよ
びその合金等の粉末が用いられるが、価格の点からＦｅ
粉が最も好ましく、更に、樹“脂、金属粉末のほかに、
これらの性質に対応するシランカップリング剤等を添加
することもできる。

また、金属粉末の粒子はなるべく細かいものが好ましい
が、あまり細かいとかえって均一に分散させることがむ
づかしくなる。粒子径は１０μｍ〜１５０μｍ程度が好
ましい。

次に、以上の通りに金属粉と樹脂とから成るペレットを
通常の射出成型機において加熱し、射出成型によりフラ
イホイルを成型する。この射出成型法は樹脂一般に行な
われている方法として行なうことができるが、このよう
に射出成型しても、上記の如く、金属粉と樹脂とは予め
ペレット化されてすでに分散性が保持されているために
、フライホイル中に金属粉が均一に分散され、良好なフ
ライホイルが得られる。

実施例 そこで、実施例１について説明すると、次の通りである
。

まず、ナイロン−６樹脂チップ２０重量部と鉄粉（平均
粒径５３μｖｌｌ）８０重量部と混合し、これにシラン
カップリングＡＩＪＡ〜１１００（日東ユニカル製品）
１重量部を添加したものをエクストルーダ中で加熱溶融
し、この間に間欠的に圧縮して混線した。その後、射出
成形により径４３．９１＋１１Ｘ厚さ６．１５ｍｍの円
板状のフライホイルを成型したところ、その比重は３．
５Ｑ／ａｌ’であり、ワウ・フラッタは０．３程度であ
り、鉄粉は全体にわたって均一に分散されていた。

〈発明の効果〉 以上詳しく説明した通り、本発明方法では、予や、金属
粉末と熱可塑性樹脂とを加熱し、衝撃的に圧力を加えつ
つ混練してペレットをつくり、これを射出成型してフラ
イホイルを製造する。従って、金属粉末を均一に高充填
でき、軽量であるにも拘らず、慣性力があるフライホイ
ルを大量にかつ経済的に製造できる。

また、金属粉末の種類やその配合量を所望に応じて調整
することにより、種々の特性の複合フライホイルが得ら
れる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 予め、金属粉末と熱可塑性樹脂とを混合してから、溶融
   して圧力を加えて混練し、この溶融混練物を溶融射出し
   てフライホイルに成形することを特徴とする複合フライ
   ホイルの製造方法。