JPS61105455A - 燃焼排ガスにおける雰囲気変化の迅速的検出方法 - Google Patents

燃焼排ガスにおける雰囲気変化の迅速的検出方法

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JPS61105455A
JPS61105455A JP59210867A JP21086784A JPS61105455A JP S61105455 A JPS61105455 A JP S61105455A JP 59210867 A JP59210867 A JP 59210867A JP 21086784 A JP21086784 A JP 21086784A JP S61105455 A JPS61105455 A JP S61105455A
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、酸素分圧検出方法に係り、特に被測定ガスが
リッチ雰囲気であるか或いはリーン雰囲気であるかを効
果的に識別して、かかる被測定ガス中の酸素分圧を迅速
に知る方法に関するものである。
従来技術 従来より、固体電解質を用いた電気化学的セルにて構成
される装置、例えば自動車用内燃機関の排気ガス(燃焼
排ガス)中の酸素濃度を検出する酸素センサとして、酸
素イオン伝導性の固体電解質であるジルコニア磁器を用
いた、酸素濃淡電池の原理を利用して酸素濃度を求める
センサ等が知られている。
ところで、この種の電気化学的装置としての酸素センサ
(酸素濃度検出器)は、固体電解質に設けられた被測定
ガスに晒される測定電極と、基準となる基準ガスに晒さ
れる基準電極との間における酸素濃度差に起因する起電
力を検出して、理論空燃比の状態で燃焼せしめて得られ
る燃焼排ガスの如き中性雰囲気のガスを境にして、被測
定ガスがリッチ雰囲気であるか或いはリーン雰囲気であ
るかの識別(判別)を行ない、これに基づいて、そのよ
うな被測定ガスとしての燃焼排ガスを発生するエンジン
を制御するようにしている。
而して、かくの如き酸素濃度検出器は、あくまでもA/
F=14.6の理論空燃比の付近における起電力の変化
、所謂λカーブを利用するものであるところから、被測
定ガスとしては理論空燃比付近の燃焼排ガスが測定対象
となっていたが、近年になって、固体電解質上に設けら
れて被測定ガスに晒される電極に対して、所定のガス拡
散抵抗を有する多孔質層やピンホール等の拡散抵抗手段
を設けて、対象となる被測定ガスの、範囲を拡大したも
のが明らかにされている。
この拡散抵抗手段を設けた酸素濃度検出器にあっては、
その拡散抵抗手段を介して、被測定ガスから被測定成分
としての酸素等の成分をより低い分圧にて導いて測定電
極に接触せしめ、以てAZF値が14.6よりも遥かに
高い領域、即ちリーン領域、換言すれば空気が過剰の状
態において燃焼せしめられ、酸素分圧が理論空燃比の時
の酸素分圧よりも高いリーン雰囲気の排気ガスにおける
AZF値を検出したり、或いはリッチ領域、換言すれば
燃料が過剰の状態において燃焼せしめて得られる、酸素
分圧が理論空燃比における酸素分圧よりも低く、未燃焼
成分が多量に存在する領域の排気ガスの如きA/F値が
14.6よりも低い被測定ガスのA/F値を測定したり
するようになっている。
問題点 しかしながら、かくの如き拡散抵抗手段を設けて、被測
定ガス中の測定成分が制御された割合にて測定電極に接
触せしめられるようにした酸素濃度検出器にあっても、
A/F値が14.6付近の理論空燃比近辺の燃焼排ガス
を検出する場合にあっては、先の酸素濃度検出器と同様
に、該拡散抵抗手段を介して被測定ガスに晒される測定
電極と、基準ガスに晒される基準電極との間の起電力を
測定して、被測定ガスがリッチ雰囲気であるか或いはリ
ーン雰囲気であるかの検出を行なっているのである。
而して、このような被測定ガスがリッチ雰囲気であるか
或いはリーン雰囲気であるかの判別を二つの電極間にお
ける起電力を測定し、そのλカーブに基づいて行なう場
合にあっては、被測定ガスが現実にリッチ雰囲気からリ
ーン雰囲気に、或いはその逆に変わっても、起電力の変
化として表れるのが遅く、換言すればレスポンスが遅く
、このためにリッチ雰囲気とリーン雰囲気との間の変化
を迅速に把握し得ない問題がある。特に、このようなレ
スポンスの遅れは、当該酸素濃度検出器が拡散抵抗手段
を有する場合において更に大きくなるのである。けだし
、被測定ガス中の酸素分圧がリッチ側からリーン側に或
いはその逆に変化しても、拡散抵抗手段の拡散抵抗によ
って、そのような酸素分圧の変化が遅れて電極に伝えら
れることとなるからである。
しかも、このような二つの電極間の起電力を検出する酸
素濃度検出器においては、被測定ガスに晒される、起電
力を測定するための測定電極は、かかる被測定ガスがリ
ッチ雰囲気にある場合において、該雰囲気中の炭化水素
、水素、−酸化炭素等が電極金属と反応して、かかる測
定電極を劣化せしめ、甚だしい場合にはその剥離を惹き
起こし、その耐久性を低下せしめる問題を内在している
また、この測定電極の耐久性低下の問題は、拡散抵抗手
段がかかる測定電極上に設けられた場合にあっても、程
度の差こそあれ、その状況は同様となっている。拡散抵
抗手段が設けられた場合にあっても、測定電極は、該拡
散抵抗手段を拡散したリッチ雰囲気に接触せしめられ、
それ故にそのような雰囲気に含まれる炭化水素、水素、
−酸化炭素等の影響を受けることとなるからである。
発明の概要 ここにおいて、本発明は、かかる問題を解決するために
為されたものであって、その特徴とするところは、酸素
イオン伝導性の固体電解質の少なくとも一つと;所定の
ガス拡散抵抗を有する拡散抵抗手段と;該拡散抵抗手段
を介して被測定ガスに接する電極を含む少なくとも二つ
の電極とを有する酸素濃度検出器を用いて、褪測定ガス
がリッチ雰囲気であるか或いはリーン雰囲気であるかを
識別して、該被測定ガス中の酸素分圧を知る方法におい
て、該拡散抵抗手段を介して被測定ガスに接する電極に
分極電流を通電せしめ、且つ該電極近傍の雰囲気が常に
中性付近に保たれるようにその電流値を制御することに
より、前記被測定ガスの種類に対応して該電流の方向を
変化せしめ、そしてこの電流の方向を検知することによ
って、前記識別を行なうようにしたことにある。
このように、本発明に従う酸素分圧検出方法にあっては
、従来の如き起電力の測゛定に基づくλカーブからのリ
ッチ雰囲気或いはリーン雰囲気の識別とは異なり、拡散
抵抗手段を介して被測定ガスに接する電極の囲りの雰囲
気が常に中性付近、即ち理論空燃比にて燃焼せしめて得
られる燃焼排ガスの如き状態に保たれるように、該電極
に通電せしめられる分極電流の方向を検知するものであ
るところから、該電極付近の雰囲気が、拡散抵抗手段を
介して影響せしめられる被測定ガスによって中性領域か
らリッチ領域へ或いは中性領域からリーン領域へシフト
しないように、該電極に通電せしめられる分極電流の方
向を反転せしめるだけでよく、それ故に、従来の如くリ
ッチ領域からり一ン領域に或いはその逆に変化する雰囲
気による起電力の測定よりも這かに短い時間にて、その
分極電流の反転の状態が検知され得るのである。
また、このように、拡散抵抗手段を介して被測定ガスに
接触せしめられる電極は、常に中性付近に保たれる雰囲
気に接するようにされるものであるところから、被測定
ガスがリッチ雰囲気であっても、そのようなリッチ雰囲
気が拡散抵抗手段を通じて電極に与える従来の如き悪影
響、即ち電極金属と未燃焼成分との反応等の問題が良好
に解消せしめられ、これによって電極の耐久性の向上、
ひいては酸素濃度検出器の寿命の向上が図られ得ること
となったのである。
なお、かかる本発明に用いられる酸素濃度検出器として
は、更に具体的には、酸素イオン伝導性の固体電解質と
、所定のガス拡散抵抗を有する拡散抵抗手段と、該固体
電解質と該拡散抵抗手段との間に設けられて、該拡散抵
抗手段を介して被測定ガスに接する第一の電極と、該固
体電解質に設けられて、所定の基準ガスに接触せしめら
れる第二の電極とを含む構造のものがあり、そしてかか
る酸素濃度検出器の第一の電極と第二の電極との間に、
該第一の電極近傍の雰囲気が常に中性付近に保たれるよ
うに電流が流されて、その電流の方向が検知されること
によって、被測定ガスがリッチ雰囲気であるか或いはリ
ーン雰囲気であるかの識別が行なわれることとなる。
また、このような構造の酸素濃度検出器において、前記
第二の電極に接触せしめられる基準ガスとしては、一般
に空気が用いられるが、そのような場合において、前記
第一の電極に接触せしめられる雰囲気がリーン雰囲気か
らリッチ雰囲気に変化するに従・て・該第一の電極と第
二の電極との      1間の電気化学的反応に基づ
く起電力はOVから約1■の間において変化するところ
から、本発明にあっては、かかる第一の電極近傍の雰囲
気が常に中性付近に保たれるように、かかる第一の電極
と第二の電極との電位差が一般に0.2〜0.7V、好
ましくは0.3〜0.6vの範囲内に維持されるように
、かかる第一の電極と第二の電極との間に所定方向の電
流が流されるようにされるのである。
また、本発明の好ましい具体例によれば、前記酸素濃度
検出器は、(a)所定のガス拡散抵抗を有する拡散抵抗
手段と、(b)酸素イオン伝導性の第一の固体電解質と
、該固体電解質に設けられて被測定ガスに接する外側ポ
ンプ電極と、該固体電解質に設けられ且つ前記拡散抵抗
手段を介して被測定ガスに接する内側ポンプ電極とを含
むポンピングセルと、(C)酸素イオン伝導性の第二の
固体電解質と、該固体電解質に設けられて所定の基準ガ
スに接する基準電極と、該固体電解質に設けられ且つ前
記ポンピングセルの内側ポンプ電極と実質的に同一の雰
囲気に晒される測定電極とを含むセンシングセルとを、
有する構造のものであり、そして該センシングセルの基
準電極と測定電極との間に生じる起電力に従って、前記
ポンピングセルの外側ポンプ電極と内側ポンプ電極との
間に、該内側ポンプ電極近傍の雰囲気が常に中性付近に
保たれるように電流が流され、その電流の方向を検知す
ることにより、被測定ガスがりノチ雰囲気であるか或い
はリーン雰囲気であるかを測定するのである。
なお、このようなポンピングセル及びセンシングセルを
有する構造の酸素濃度検出器においても、前記センシン
グセルの基準電極に接触せしめられる基準ガスとしては
、一般に空気が用いられ、そして前記センシングセルの
測定電極と前記ポンピングセルの内側ポンプ電極とが接
触せしめられる雰囲気を常に中性付近に保つべく、かか
るセンシングセルと基準電極との間の電位差が0.2v
〜0.7V、好ましくは0.3V〜0.6V(7)範囲
内に維持されるように、前記ポンピングセルの外側ポン
プ電極と内側ポンプ電極との間に、所定方向の電流が流
されることとなる。
さらに、本発明の好ましい態様にあっては、前記拡散抵
抗手段は所定のガス拡散抵抗を有する多孔質セラミック
ス層であることが望ましく、特に上記ポンピングセル及
びセンシングセルを含む構造の酸素濃度検出器にあって
は、該ポンピングセルの第一の固体電解質を所定のガス
拡散抵抗を有する多孔質層として形成することにより、
該固体電解質自身を拡散抵抗手段として利用することが
可能である。尤゛も、この拡散抵抗手段としては、所定
のガス拡散抵抗を有するピンホール又はスリットを設け
、そのようなピンホール又はスリ・ノドを介して所定の
電極が被測定ガスに接するように構成することも可能で
ある。
構成の具体的な説明 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、図面
に基づいて本発明の構成を更に詳細に説明することとす
る。
まず、第1図(a)及び(b)には、本発明に従う酸素
分圧検出システムの最も基本的な一つの形態が示されて
いる。そこにおいて、2は、酸素濃度検出器の検出素子
の検出部分を略図的に示したものであって、かかる検出
部2は、イツトリア添加ジルコニア磁器等の酸素イオン
伝導性の固体電解j+を層4と、その両側の相対向する
位置にそれぞれ設けられた白金等からなる多孔質な第一
の電極6及び第二の電極8と、かかる第一の電極6を覆
うように、該第一の電極6が設けられた固体電解質層4
の面に対して積層された多孔質アルミナ等からなる多孔
質セラミックス層IOにて構成されている。そして、こ
の検出素子の酸素濃度検出部2の多孔質セラミックス層
10側には、測定されるべき被測定ガス12が導かれて
、かかる多孔質セラミックス層□10に接触せしめられ
、モして該多孔質セラミックス層10内を所定のガス拡
散抵抗をもって、かかる被測定ガス12が固体電解質層
4側に導かれ、それらセラミックス層lOと固体電解質
層4との間に位置せしめられた第一の電極6に接触せし
められるようになっている。また、第二の電極8には、
所定の酸素濃度の基準ガス14、一般には空気が導かれ
て、接触せしめられるようになっている。
なお、かくの如き酸素検出素子の構造において、固体電
解質層4としては、好適に採用される前述のジルコニア
磁器の他、酸素イオン導電体である5rCe03 、B
i20a−稀土類酸化物系固溶体等の材料を用いて形成
されたものであっても同等差支えなく、更にかかる固体
電解質層4の表面に設けられる第一の電極6及び第二の
電極8は、それぞれ白金、パラジウム、ロジウム、イリ
ジウム、ルテニウム、オスミウムの如き白金族金属とジ
ルコニア、イツトリア、アルミナ等の、セラミックス等
からなる混合層にて構成された多孔質なものである。そ
して、そのような電極混合層の形成には、白金族金属粉
末中に上記セラミックスの微粉末を混入せしめて、その
焼成を行なう等の手法が好適に採用されることとなる。
また、多孔質セラミックス層10としても、好適には多
孔質アルミナにて形成されるが、その他、スピネル、シ
リカ、ジルコニア、ジルコンアルカリ土類金属のチタン
酸塩等の他のセラミックスからなるものであっても、同
等差支えない。
そして、かくの如き構造の酸素濃度検出素子を有する酸
素濃度検出器を用いて、被測定ガスとしての燃焼排ガス
を測定するために、かかる検出素子の第一の電極6と第
二の電極8との間に、所定の電源16が接続され、それ
ら電極6.8間に所定の基準電圧が印加せしめられるよ
うになっている。換言すれば、第一の電極6の周りの雰
囲気が常に中性付近に保たれるように、第一の電極6と
第二の電極8との間に電源16によって所定の基準電圧
(ここでは0.5V)が印加されているのである。なお
、図において、18は抵抗、20は電圧計、そして22
は、回路を流れる電流の方向を検知するための電流計で
ある。
従って、このように第一の電極6と第二の電極8との間
に、該第一の電極6の周囲の雰囲気を常に中性付近に保
つべく 0.5 Vの基準電圧(電位差)が与えられた
状況下において、かかる検出素子(2)による被測定ガ
スの測定を行なうと、多孔質セラミックス層10を通じ
て、被測定ガス12が所定のガス拡散抵抗下に固体電解
質N4側に拡散して、第一の電極6に至り、そしてその
周りの雰囲気に対して被測定ガス12の種類(リーン雰
囲気若しくはリッチ雰囲気)に従ってリーン雰囲気或い
はリッチ雰囲気に移行せしめようとする作用を為す。而
して、第一の電極6の周囲の雰囲気が変化することによ
り、酸素濃淡電池の原理(電気化学的反応)に従って第
一の電極6と第二の電極8との間に惹起される起電力と
、電源16にて印加せしめられる基準電圧(0,5V)
とのバランスが崩れることとなるのであり、そのために
それら電極6,16間に惹起される起電力の大きさに従
って、それら電極6,8及び電源16を含む回路におい
て、互いに逆方向の二つの電流が流れることとなるので
ある。
尤も、被測定ガス12が、第一の電極6の周りの雰囲気
と同様な中性雰囲気、換言すれば理論空燃比で燃焼せし
めて得られた燃焼排ガス中の酸素分圧に相当する酸素分
圧を有する雰囲気である場合にあっては、かかる第一の
電極6の周りの雰囲気中の酸素分圧は同等影響を受ける
ものでないところから、該第一の電極6と第二の電極8
との間に才iいて発生する起電力は電源16にて与えら
れる基準電圧に等しく、それ故にそれら電極6,8及び
電源16を含む回路には、電流が流れることはない。
より具体的には、第1図(a’)において、被測定ガス
12がリーン雰囲気、換言すればA/F値が14.6を
超える燃焼排ガスの如き高い酸素分圧の雰囲気である時
の電流:1pの流れが示されている。すなわち、被測定
ガス12がリーン雰囲気の場合において、かかるリーン
雰囲気中の酸素が多孔質セラミックス層10を拡散して
、第一の電極6に至ると、該第一の電極6周囲の雰囲気
中の酸素分圧を高め、そのために、固体電解質N4を介
して第一の電極6と第二の電極8との間に発生する起電
力は、0.5■よりも低くなるところから、電流:lp
は第二の電極8側から第一の電極6例に流れ、それに伴
って、かかる第一の電極6の周      1囲の酸素
を酸素イオンとして固体電解質N4を通じ°ζ第二の電
極8側に移動せしめ、基準ガス14中に放出せしめる。
そして、この第二の電極8から第一の電極6に向かう電
流:Ipの流れは、かかる第一の電極6の周りの雰囲気
が0.5Vの電源16にて与えられる雰囲気となるまで
、換言すれば等しい酸素分圧となるまで続けられ、また
それまで、そのような電流:Ipによって第一の電極6
周りの雰囲気から酸素が基準ガス14側に汲み出される
こととなるのである。
一方、被測定ガス12がリッチ雰囲気、換言すればA/
F値が14.6より低い、酸素分圧の低い雰囲気である
場合には、第1図(b)に示されるように、リーン雰囲
気の場合とは逆方向の電流:Ipが流れるようになるの
である。すなわち、リッチ雰囲気が多孔質セラミックス
層lOを通じて拡散して、第一の電極6の周囲に至ると
、かかるり、チ雰囲気中に含まれる未燃焼成分が、該第
一の電極6周囲の中性雰囲気中の酸素と反応し、かかる
第一の電極6周りの雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を
低下せしめるところから、固体電解質層4を間にして第
一の電極6と第二の電極8との間に電気化学的反応にて
発生する起電力が0.5■よりも高くなり、そして電源
16の基準電圧0.5■よりも高くなるところから、そ
れら電極6,8及び電源16を含む回路において、図示
の如く右周りの電流、換言すれば第一の電極6から第二
の電極8に向かう方向の電流:Ipが流れるようになる
のである。そして、このような右回り、の電流:lpの
流れによって、基準ガス14中の酸素が第一の電極6側
に固体電解質層4を通じて移動せしめられ、かかる第一
の電極6周りの雰囲気が中性雰囲気(電源16の基準電
圧0.5■に対応する雰囲気)となるようにする、また
、かかる電流:Ipの流れは、この第一の電極6の周り
の雰囲気が目的とする中性雰囲気となるまで続くことと
なるのである。
このように、電源16にて第一の電極6と第二の電極8
との間に所定の基準電圧(0,5V)を印加せしめて、
かかる第一の電極6の周りの雰囲気が常に中性付近に保
たれるように、それらの電極間に流される電流値を制御
することによって、被測定ガスがリッチ雰囲気であるか
或いはリーン雰囲気であるかに対応して、それら電極6
.8を含む電気回路に流れる電流:Ipの方向が互いに
逆方向となるところから、そのような電流の方向を検知
することによって、被測定ガスがリッチ雰囲気であるか
或いはリーン雰囲気であるかを容易に識別することがで
きるのである。
しかも、このような第一の電極6と第二の電極8との間
に、該第一の電極6の周りを所定の中性雰囲気に保つべ
く流される電流:Ip、換言すればポンプ電流の流れの
変化を検出するようにすれば、第2図(a)〜(C)に
示されるように、被測定ガスがリーン雰囲気からリッチ
雰囲気へ或いはその逆に変化する時期を一起電力測定に
よる方式よりも遥かに短い時間にて(約2倍のレスポン
スにて)検出することができることとなったのである。
すなわち、第2図(a)は、空燃比(A/F)が12の
リッチ雰囲気とA/Fが18のり一ン雰囲気との間の変
化を示し、そのようなリッチ雰囲気とリーン雰囲気との
間の変化に対するポンプ電流:Ipの変化が第2図(b
)に、また起電カニEの変化が第2図(c)に示されて
いるが、それらグラフの比較から自ずから明らかなよう
に、ポンプ電流二■pの方向の変化の時点t1+  t
2  。
を検出するようにすれば、被測定ガスのリーン雰囲気か
らリッチ雰囲気への変化或いはその逆の方向の変化を迅
速に知ることができるのである。
けだし、第2図(C)における起電カニEの変化が表れ
るのは、第一の電極6の周りの雰囲気が充分にリッチ側
或いはリーン側の雰囲気となってからであり、そのため
にそのような起電カニEの曲線が基準線りと交わる点を
求めて、リッチ雰囲気か或いはリーン雰囲気かの判断を
行なう場合にあっては、その交叉する点までの時間二m
i或いはm2は、現実にリーン雰囲気からリッチ雰囲気
或いはその逆に変化した時点より相当時間が経過してい
ることとなる。しかも、この第一の電極6の周りの雰囲
気のリッチ側或いはり−ン側への変化は、被測定ガスが
多孔質セラミックス層lOを通じて所定の拡散抵抗下に
移動せしめられるものであるところから、より一層大き
くなる。
而るに、本発明に従うポンプ電流:Ipの方向の変化(
反転)の時点を検出する方法によれば、かかるポンプ電
流:Ipは、第一の電極6の周囲の雰囲気が常に中性付
近に保たれるように流されているところから、かかる第
一の電極6の周囲の雰囲気の変化、換言すればリーン側
からリッチ側或いはその逆の方向への変化が速(、それ
故にその電流変化の時期t□、t2を速(検知すること
ができるのである。
そして、このように本発明に従ってポンプ電流二■pの
電流の変化を検出することによって、被測定ガスのリー
ン雰囲気からリッチ雰囲気或いはその逆の雰囲気の変化
を迅速に知ることができ、これによって被測定ガスとし
ての燃焼排ガスの中性雰囲気へのコントロール、換言す
れば自動車等の内燃機関における燃焼制御を迅速に且つ
効果的に行なうことができるのである。
また、かかる本発明手法の如く、第一の電極6の周りの
雰囲気が常に中性付近に保たれるように制御されている
ところから、被測定ガスがリッチ雰囲気であっても、多
孔質セラミックスl1tlOを拡散して該第一の電極6
付近に至るガスは、基準ガス14側から導かれる酸素に
よって緩和されることとなるために、そのようなリッチ
雰囲気の作用による第一の電極6の劣化、ひいては耐久
性の低下が効果的に抑制され得ることとなる。
また、本発明にあっては、第1図に例示の如き酸素濃度
検出器の検出素子構造の他に、第3図及び第4図に示さ
れる如き、酸素ポンプ作用を為す電気化学的ポンピング
セル部と、起電力を検知す−る電気化学的センシングセ
ル部とが別個に設けられた検出素子構造を有する酸素濃
度検出器を用いても実施することが可能であり、この場
合にあっては、ポンピングセル側のポンプ電流の影響に
よるセンシングセル側のIRドロップの問題を排除する
ことができ、これによって被測定ガスの検出精度を高め
ることが可能である。
すなわち、まず、第3図の構造において、酸素イオン伝
導性の固体電解質層24と、その両側に設けられた多孔
質な測定電極26及び基準電極28とから、酸素濃淡電
池の原理に基づいて起電力を求めるセンシングセル30
が構成されており、そしてこのセンシングセル30の基
準電極28には、酸素濃度検出素子内に設けられた空気
通路32を通じて外部から導かれた基準ガスとしての空
気か接触せしめられるようになっている。
また、かかるセンシングセル30の測定電極26が設け
られた側の面には、酸素イオン伝導性の多孔質な固体電
解質134と、その外側の面に設けられた多孔質な外側
ポンプ電極36と、該外側ポンプ電極36に対応する固
体電解質層34の反対側の面に位置する前記測定電極2
6と共通極となる内側ポンプ電極38とから構成される
ポンピングセル40が積層、一体化されて設けられてい
る。そして、このポンピングセル40の外側ポンプ電極
36側に被測定ガスが接触せしめられるようになってお
り、またその接触せしめられた被測定ガスは、かかるポ
ンピングセル40の多孔質固体電解質層34内を所定の
拡散抵抗をもって、内側ポンプ電極38側に移動せしめ
られるようになってG)、る。従って、ここでは、多孔
質な固体電解質F934自体が、第1図における多孔質
セラミックスN10の如き拡散抵抗手段として機能して
いるのである。
さらに、センシングセル30のfil定11% 26 
ト基準電極28との間には、前例と同様な電源16が接
続され、所定の基準電圧(ここでは0.5V)が印加せ
しめられている。また、かかる電源16によって与えら
れる0、 5 Vの電位差とセンシングセル30にて発
生する起電力とを対比して、測定電極26の周囲の雰囲
気を常に中性付近に保つべ(、プラス電流またはマイナ
ス電流を出力する差動アンプ42が設けられている。そ
して、この差動アンプ42から出力される電流は、ポン
ピングセル40の外側ポンプ電極36と内側ポンプ電極
38との間に流され、それによって酸素イオンを外側ポ
ンプ電極36から内側ポンプ電極38側に      
1或いはその逆に移動せしめて、酸素ポンプ作用を為す
ようになっている。そして、この差動アンプ42から出
力されるプラス電流またはマイナス電流の方向は、電流
計22によって検出されるようになっている。なお、共
通極であるセンシングセル30の測定電極26とポンピ
ングセル40の内側ポンプ電極38は、アースされてい
る。
従って、このようなセンシングセル30とポンピングセ
ル40とが分離された構造の酸素濃度検出器を用いる場
合においては、測定電極26(内側ポンプ電極38)の
周りの雰囲気を常に中性付近に保つように、センシング
セル30にてその起電力が検出されており、それに基づ
いて差動アンプ42から所定の電流が流されるものであ
るところから、拡散抵抗手段としてのポンピングセル4
0の多孔質固体電解質層34を拡散してきた被測定ガス
成分によって、該測定電極26の周囲の雰囲気が変動せ
しめられると、その変動を解消するような電流が、差動
アンプ42からポンピングセル40の外側ポンプ電極3
6と内側ポンプ電極38との間に流され、これによって
かかる測定電極26の周りの雰囲気を基準電圧(0,5
V)に対応した中性雰囲気に戻すようにするのである。
それ故に、前例と同様に、被測定ガス12がリッチ雰囲
気である場合には、ポンプ電極40には差動アンプ42
からマイナス電流が流されて、内側ポンプ電極38から
外側ポンプ電極36の側に電流が流され、それによらて
被測定ガス中の酸素成分が多孔質固体電解質34内を電
気化学的作用に基づいて移動せしめられ、内側ポンプ電
極38、換言すれば測定電極26の周囲の雰囲気の酸素
濃度(酸素分圧)を高めようとするのである。また一方
、被測定ガス12がリーン雰囲気である場合には、ポン
ピングセル40の多孔質固体電解質層34を拡散して、
到達した被測定ガス成分によって、測定電極26の周囲
の雰囲気の酸素分圧が上昇せしめられるところから、差
動アンプ42からのプラス電流によって外側ポンプ電極
36から内側ポンプ電極38に向かう電流が流され、こ
れによって、測定電極26の近傍の雰囲気中の酸素が、
上記とは逆に、多孔質固体電解質層34を通って被測定
ガス中に汲み出されるようにされるのである。
また、第4図に示される他の実施例は、第3図の酸素濃
度検出素子構造とはやや異なり、拡散抵抗手段がピンホ
ール44にて構成されているところに特徴がある。すな
わち、本実施例における酸素濃度検出器の検出素子内に
は、センシングセル30とポンピングセル40にて囲ま
れたキャビティ46が設けられており、このキャビティ
46を外部の被測定ガス雰囲気と連通せしめるように、
ポンピングセル40を貫通して、所定のガス拡散抵抗を
示す孔径のピンホール44が設けられている。そして、
このように、ピンホール44が拡散抵抗手段とされてい
るところから、ポンピングセル40の固体電解質34は
、前例とは異なり、緻密な層として構成されている。ま
た、センシングセル30の測定電極26とポンピングセ
ル40の内側ポンプ電極38とは、かかるキャビティ4
6内に露出するようにそれぞれ別個に設けられ、該キャ
ビティ46内の雰囲気に晒されることによって、実質的
に同一の雰囲気に晒、されるようになっている。
このような構造の酸素濃度検出器にあっては、被測定ガ
ス12が、ピンホール44を通じて所定の拡散抵抗をも
ってキャビティ46内に至ること 。
により、かかるキャビティ46内の雰囲気、換言すれば
センシングセル30の測定電極26の接する雰囲気が変
動するようになるが、そのような雰囲気の変動は、上記
第3図の実施例の構造のものと同様に、ポンピングセル
40の酸素ポンプ作用によって解消され、常に目的とす
る中性付近の雰囲気に保たれるようになるのである。な
お、センシングセル30及びポンピングセル40の作動
は、上記第3図の例の場合と同様であるので、詳しい説
明は省略する。
以上、幾つかの具体例に基づいて、本発明の構成につい
て詳細に説明してきたが、本発明がそのような例示の具
体例にのみ限定して解釈されるものでは決してなく、本
発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた形態にお
いて実施され得るものであり、本発明がそのような実施
形態のものをも含むものであることは、言うまでもない
ところである。
また、本発明に用いられる酸素濃度検出器の構造にあっ
ても、各種のものがあるが、それらが所定の拡散抵抗手
段を有する限りにおいて、一般に本発明において使用可
能である。また、拡散抵抗手段としては、例示の如き多
孔質層やピンホールの他に、所定のガス拡散抵抗を有す
るスリットを介して電極が外部の被測定ガスに晒される
ようにした構造も採用可能である。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は、所定の拡散
抵抗手段を介して被測定ガスに晒される側の電極の周り
の雰囲気が常に中性付近に保たれるように電流を流すこ
とにより、被測定ガスがリンチ雰囲気であるか或いはリ
ーン雰囲気であるかによって、その電流の方向を変化せ
しめ、そしてこの電流の方向を検知することによって、
被測定ガスの識別を行なうようにしたものであるところ
から、従来の起電力測定に基づく被測定ガスの識別手法
に比べて、レスポンスが著しく改善され得るものであり
、以て内燃機関より排出される燃焼排ガス識別手法とし
て好適に採用されると共に、電極の劣化を効果的に防止
して、酸素濃度検出器の寿命を著しく改善せしめ得たも
のであって、そこに本発明の大きな工業的意義が存する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第【図(a)及び(b)はそれぞれ本発明の一実施形態
を示す概略系統図であって、(a)は被測定ガスがリー
ン雰囲気の場合、(b)はリンチ雰囲気の場合を示すも
のである。第2図(a)。 (b)及び(c)は、それぞれ被測定ガスの変化の状態
、それに伴うポンプ電流及び起電力の変化の形態を示す
グラフである。第3図及び第4図はそれぞれ異なる本発
明の一実施例を示す概略系°読図である。 2:検出部 4.24,34:固体電解質層 6:第一の電極  8:第二の電極  □10;多孔質
セラミックス層 12:被測定ガス 14:基準ガス 168電源    22:電流計 26:測定電極  28:基準電極 30:センシングセル 32:空気通路  36:外側ポンプ電極38:内側ポ
ンプ電極 40:ポンピングセル 42:差動アンプ 44:ピンホール 46:キャビティ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸素イオン伝導性の固体電解質の少なくとも一つ
    と; 所定のガス拡散抵抗を有する拡散抵抗手段と; 該拡散抵抗手段を介して被測定ガスに接する電極を含む
    少なくとも二つの電極とを有する酸素濃度検出器を用い
    て、被測定ガスがリッチ雰囲気であるか或いはリーン雰
    囲気であるかを識別し、該被測定ガス中の酸素分圧を知
    る方法にして、 該拡散抵抗手段を介して被測定ガスに接する電極に分極
    電流を通電せしめ、且つ該電極近傍の雰囲気が常に中性
    付近に保たれるようにその電流値を制御することにより
    、前記被測定ガスの種類に対応して該電流の方向を変化
    せしめ、そしてこの電流の方向を検知することによって
    前記識別を行なうことを特徴とする酸素分圧検出方法。
  2. (2)前記酸素濃度検出器が、酸素イオン伝導性の固体
    電解質と、所定のガス拡散抵抗を有する拡散抵抗手段と
    、該固体電解質と該拡散抵抗手段との間に設けられ、該
    拡散抵抗手段を介して被測定ガスに接する第一の電極と
    、該固体電解質に設けられて所定の基準ガスに接触せし
    められる第二の電極とを含み、且つ該第一の電極と該第
    二の電極との間に、該第一の電極近傍の雰囲気が常に中
    性付近に保たれるように電流を流して、その電流の方向
    を検知するようにした特許請求の範囲第1項記載の酸素
    分圧検出方法。
  3. (3)前記酸素濃度検出器が、 所定のガス拡散抵抗を有する拡散抵抗手段と; 酸素イオン伝導性の第一の固体電解質と、該固体電解質
    に設けられて被測定ガスに接する外側ポンプ電極と、該
    固体電解質に設けられ且つ前記拡散抵抗手段を介して被
    測定ガスに接する内側ポンプ電極とを含むポンピングセ
    ルと; 酸素イオン伝導性の第二の固体電解質と、該固体電解質
    に設けられて所定の基準ガスに接する基準電極と、該固
    体電解質に設けられ且つ前記ポンピングセルの内側ポン
    プ電極と実質的に同一の雰囲気に晒される測定電極とを
    含むセンシングセルと; を有し、該センシングセルの基準電極と測定電極との間
    に生じる起電力に従って、前記ポンピングセルの外側ポ
    ンプ電極と内側ポンプ電極との間に、該内側ポンプ電極
    近傍の雰囲気が常に中性付近に保たれるように電流を流
    して、その電流の方向を検知するようにした特許請求の
    範囲第1項記載の酸素分圧検出方法。
  4. (4)前記ポンピングセルの内側ポンプ電極と前記セン
    シングセルの測定電極とが、同一の電極にて構成されて
    いる特許請求の範囲第3項記載の酸素分圧検出方法。
  5. (5)前記拡散抵抗手段が、所定のガス拡散抵抗を有す
    る多孔質セラミックス層である特許請求の範囲第1項乃
    至第4項の何れかに記載の酸素分圧検出方法。
  6. (6)前記拡散抵抗手段が、所定のガス拡散抵抗を有す
    るピンホールまたはスリットである特許請求の範囲第1
    項乃至第4項の何れかに記載の酸素分圧検出方法。
  7. (7)前記拡散抵抗手段が、前記ポンピングセルの第一
    の固体電解質を所定のガス拡散抵抗を有する多孔質層と
    して構成することによって、形成されている特許請求の
    範囲第3項又は第4項記載の酸素分圧検出方法。
  8. (8)前記基準ガスが空気であり、且つ前記第一の電極
    と前記第二の電極との間の電位差が0.2〜0.7Vと
    なるように、それら電極間に電流が流される特許請求の
    範囲第2項記載の酸素分圧検出方法。
  9. (9)前記基準ガスが空気であり、且つ前記センシング
    セルの測定電極と基準電極との間の電位差が0.2〜0
    .7Vとなるように、前記ポンピングセルの外側ポンプ
    電極と内側ポンプ電極との間に電流が流される特許請求
    の範囲第3項又は第4項記載の酸素分圧検出方法。
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