JPS609981Y2 - レコ−ドプレ−ヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は輸送時などにプレーヤボードおよびターンテー
ブルを筒状体を介してねじにより固定する様にしたレコ
ードプレーヤに於いて、ターンテーブルに設けられた取
付孔に挿入された上記筒状体が、基体に設けられたねじ
孔に連通ずるプレーヤボード上の取付孔に容易に対応す
る如く、その取付孔周辺に案内部を設けたレコードプレ
ーヤに関する。

一般に、レコードプレーヤを工場から出荷して輸送する
様な場合には、予じめターンテーブルがスピンドルから
脱抜されて、これらが別々に梱包される。

これはターンテーブルが重量体であり、これが振動して
スピンドルやこれを支持する軸受を損傷しない様にする
ためである。

ところが、かかる別梱包によるレコードプレーヤでは、
これを購入した一般ユーザがターンテーブルドライブ用
のベルトをターンテーブルに掛けなければならず、その
繁雑な作業をユーザに強いることとなるばかりか、梱包
費用が高くなるなど実用上不利な点が多い。

これに対し、ターンテーブルをスピンドルに嵌合したま
ま梱包並びに運送を行える様にした第１図に示す如きプ
レーヤが提供されるに及んでいる。

図はその要部を詳細に示す断面図であり、１はキャビネ
ットなどの基体、２はスピンドルを取り付けたプレーヤ
ボード、３はターンテーブルである。

そして基体１の上面には取付用突起４が設けられ、これ
に対応する部位の上記プレーヤボード２上に透孔５が設
けられ、さらにこの透孔５と突起４に対応する部分の上
記ターンテーブル３上に、大小２つの孔を連結した略ひ
ようたん形の取付孔６が設けられている。

なお、基体１とプレーヤボード２との間にはフローティ
ングゴム用のスプリングが介在されている。

かかるプレーヤでは、上記突起４、透孔５、取付孔６を
略同−垂直線上に位置せしめ、ターンテーブル３の各取
付孔６のうち大きい方の孔から止め輪７とロックカラー
８を透孔５周辺のプレーヤボード２上に挿し込む様に載
置する。

続いて、ワッシャ９を嵌め込んだタッピングビス１０を
取付孔６、ロックカラー８の筒孔内、透孔５を通して突
起４の上面に軽くねじ込んで仮止めする。

次に、上記ターンテーブル３を軽く持ち上げて僅か回転
させ、上記取付孔６のうち小さい孔をロックカラー８と
ワッシャ９間に介在する様になし、上記タッピングビス
１０を本締めする。

かくして、基体１にプレーヤボード２とターンテーブル
３を一体結合することができ、ターンテーブル３のスピ
ンドルに対する振動を防止しながら運搬することができ
る。

ところで、かかる従来のターンテーブル３の基体１に対
する固定方法によれば、止め輪７、ロックカラー８、ワ
ッシャ９、タッピングビス１０の４点もの部品を要する
ばかりか、ビスを突起４の穴に一致させる位置決め作業
に時間を要し、ロック時の作業が極めて面倒となってい
た。

すなわち、上記止め輪７およびロックカラー８をプレー
ヤボード２とターンテーブル３との間の、しかも透孔５
に筒孔が連通する位置に介在せしめるとともに、ターン
テーブル３をゆっくり手で廻して、そのターンテーブル
３に設けた取付孔６が上記ロックカラー８の筒孔に一致
する様になし、さらにこの取付孔６、ロックカラーの筒
孔および透孔５にタッピングビス１０を挿通しなければ
ならない。

本考案はかかる従来の問題点に鑑みて威したものであり
、特に、ターンテーブルの取付孔に挿入された筒状体を
、プレーヤボードに設けられた透孔および基体に設けら
れたねじ孔に一致せしめる様に作用する案内部を上記プ
レーヤボードに設け、その筒状体を介してねじが基体上
の上記ねじ孔に正しく迅速にねじ込める様にしたレコー
ドプレーヤを提供することを目的とする。

以下に、本考案の実施例を図面について具体的に説明す
る。

第２図は本考案にかかるレコードプレーヤの使用状態に
於ける要部の縦断面図である。

図に於いて、１１はキャビネット等の基体、１２はプレ
ーヤボード、１３はターンテーブルであり、プレーヤボ
ード１２の下面に臨む上記基体１１上には高低各１本ず
つのボス状係止突起１４，１５が一体的に突設されてい
る。

また、係止突起１５の中心には後述するタッピングビス
がねじ込まれるねじ孔１５ａが設けられている。

なお、図示しないがプレーヤボード１２は基体１１に対
し複数個のコイルスプリング等により弾性支持されてい
る。

また、プレーヤボード１２の上記係止突起１４，１５に
対応する位置には、透孔１６，１７がそれぞれ設けられ
、そのうち透孔１６には係止突起１４が貫通して、その
先端がターンテーブル１３の周辺下部に臨んでいる。

そして透孔１７の上部周辺には皿切欠１Ｂが連設されて
いる。

１９はプレーヤボード１２の中心部にナツト２０によっ
て固定された軸受であり、この軸受１９には上記ターン
テーブル１３をその中心孔１３ａに於いて支承するスピ
ンドル２１が回転自在に支承されている。

また、上記透孔１７に対応する位置のターンテーブル１
３上には、後述するロックカラーを挿入する取付孔２２
が穿設されている。

なお、２３はモータのプーリ（図示しない）とともにベ
ルトが張設されるベルト掛はフランジである。

また、上記プレーヤボード１２の上面は第３図に示す如
く３つの等間隔の位置に上記透孔１６゜１７が設けられ
るのであるが、そのうちの少なくとも１つの透孔１７の
近傍に位置し、ターンテーブル１３の回転方向に沿う壁
面２５ａと、これに交さする係止部２５ｂとよりなるＬ
字状の案内部２５がプレーヤボード１２に形成されてい
る。

一方、第４図および第５図は上記取付孔２２に挿通され
る筒状のロックカラー２６の一部縦断面図およびその底
面図である。

これは下方に向って小径となる逆截頭円錐状の筒部２７
と、上部周辺に連設したフランジ部２８とからなり、筒
部２７の下端の透孔２９内には爪片３０が内径方向に突
設されている。

次に、第２図に示す状態にあるレコードプレーヤを搬送
する場合に於いて、上記基体１１およびプレーヤボード
１２にターンテーブル１３をロックする方法について述
べる。

先ず、案内部２５付近の上記ターンテーブル１３に設け
た取付孔２２にロックカラー２６を挿入し、そのフラン
ジ部２８をターンテーブル１３の取付孔２２周辺の上面
に支承せしめる。

次に、かかるフランジ部２８の頭を軽く指で押えながら
、上記ターンテーブル１３を第６図の矢印で示すように
ゆっくりと操作する。

すると、そのロックカラー２６の下端面はプレーヤボー
ド１２の所定半径位置上を僅かに浮上しながら移動し、
遂には係止部２５ｂ面に第６図の仮想線で示す如く衝き
当たる。

このとき、衝き当った上記ロックカラー２６は、その筒
孔２９がプレーヤボード１２上の上記透孔１７に連通ず
る位置に至る。

すなわち、その筒孔２９は透孔１７および係止突起１５
のねじ孔１５ａに一致する様に対応する。

かかる状態を側面からみた断面図を第７図に示す。

次に、ロックカラー２６の筒孔２９にタッピングビス３
１を上方から挿し込み、プレーヤボード１２の上記透孔
１７を通して、その先端を係止突起１５の上記ねじ孔１
５ａに強制的にねじ込む。

これによって、第８図に示す様にターンテーブル１３が
上記第１の係止突起１４の上面に接触し、プレーヤボー
ド１２の下面が第２の係止突起１５の上面に接触する。

かくして、ターンテーブル１３は上記基体１１およびプ
レーヤボード１２に、ロックカラー２６を介して一体的
に固定される。

なお、１箇所の位置決めがなされれば、他の２箇所のね
じ孔１５ａとロックカラー２６は自動的に位置合せが行
われることは勿論である。

かくして、かかる状態にて運搬されるレコードプレーヤ
は、ターンテーブル１３によるスピンドル２１の損傷が
未然に防止される。

また、上記ターンテーブル１３のロック状態を解除する
とき、上記タッピングビス３１を緩めるのであるが、タ
ッピングビス３１の一部に上記爪片３０が係合している
のでその爪片３０を有するロックカラー２６はそのタッ
ピングビス３１とともに外部に取り出すことができる。

以上説明した如く、本考案によれば、輸送時に基体にプ
レーヤボードおよびターンテーブルが筒状体を介してね
じにより固定する様にしたレコードプレーヤに於いて、
上記ターンテーブルに上記筒状体が貫通する取付孔を設
け、かつ上記プレーヤボードに上記筒状体と係合する案
内部を少くとも１個設け、この案内部が筒状体と係合し
たとき上記ねじの先端が上記基体に設けたねじ孔に一致
する様にしたことにより、上記筒状体をプレーヤボード
上の所定位置に、ターンテーブルをゆっくり回転操作す
るだけで容易に位置合せでき、したがって筒状体に挿入
されるねじの上記基体の所定位置に対するねじ込みを正
確かつ確実に実行できる。

かくして、レコードプレーヤの梱包作業が能率化すると
いう利点がある。

なお、上記の実施例で、案内部をＬ字状となしたが、必
ずしもＬ字状である必要なく、例えば、壁面２５ａを除
去した係止部のみでよいことは明らかであろう。

また、かかる係止部をすべてのねじ孔１５ａに相当する
位置のプレーヤボード１２上に設けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のレコードプレーヤの要部の縦断面図、第
２図は本考案にかかるレコードプレーヤの要部の縦断面
図、第３図は同じくプレーヤボードの要部の平面図、第
４図および第５図は同じくロックカラーのそれぞれ一部
の縦断面図および底面図、第６図はターンテーブルにロ
ックカラーが挿入された状態での第３図Ａ−Ａ線に於け
る断面図、第７図および第８図はターンテーブルおよび
プレーヤボードの基体に対するロックの順序を示す要部
の縦断面図である。 １１・・・・・・基体、１２・・・・・・プレーヤボー
ド、１３・・・・・・ターンテーブル、１４・・・・・
・係止突起、１７・・・・・・透孔、２２・・・・・・
取付孔、２５・・・・・・案内部、２６・・・・・・筒
状体、３１・・・・・・タッピングビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 輸送時等に、基体にプレーヤボードおよびターンテーブ
   ルを筒状体を介してねじにより固定する様にしたレコー
   ドプレーヤに於いて、上記ターンテーブルに上記筒状体
   を貫通する取付孔を設け、かつ上記プレーヤボードに上
   記筒状体と係合する案内部を少くとも１個設け、この案
   内部が上記筒状体と係合したとき、上記ねじの先端が上
   記基体に設けたねじ孔と一致する様に構成したことを特
   徴とするレコードプレーヤ。