JPS6096408A - 単板のエンボス加工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ この発明は、木質単板を後加工するための技術分野に属
し、より詳しくは単板に塗装などの化粧を施すに際して
、木目をより強調した加工面を得るための予備的加工、
特にエンボス加工の技術分野に属する。

［背景技術］ 従来、一般の木質単板においてはいわゆるエンボス加工
を施して商品を得る場合が多い。エンボス加工による複
合加工技術は「オーク」、「アッシュ」、「ケヤキゴな
どのような樹種の集中立体導管の表現法として使用され
ていたもので、低級木質単板を使用してこれらの木目を
表現する平文てとして利用されていた。また、集成単板
による木目再生技術が知られているが、この場合もエン
ボス加工により集中立体導管を表現する工夫がなされて
いる。しかし、この場合もエンボスを何等の工夫なしに
行うと集中立体導管の表現が充分に出来ない欠点があっ
た。

なお、集成単板の製造技術は以下のような内容の技術で
ある。

すなわち比較的低級な原木、たとえば南洋材からロータ
リーレースなどを使用して木質単板を作成し、これに必
要に応じて脱色、染色などの予備的処理を施し、つぎに
接着剤を介在させつつ積層圧締してフリッチを作成し、
つぎにこのフリッチをスライスして集成単板とする。こ
こで得られた集成単板は表面化粧としてワイピング塗装
を施すのである。ここで得られる化粧面により明確な木
目を表現するためには、予備的に原料単板にエンボス加
工を施した後、フリッチ化することが効果的であること
が本願発明者らにより明らかにされた。しかしこのエン
ボス加工は通常のエンボス手段では効率が良くなかった
。なお、ここでのエンボス加工は以下に示す作業手順の
ような内容の技術である。

■　素材単板（ロータリーレース単板）を脱、染色する
。

■　脱、染色単板を一対のエンボスロールを使用して熱
プレスし、単板に導管部を表現するための溝を付与する
。

■　以上のような加工を施した原料単板を調湿する。

■　湿気硬化性の接着剤を単板に塗布して複数枚積層す
る。

■　凹凸曲面を有する型盤を使用して前記■の積層物を
圧締、成形し、フリッチ化する。

■　■のフリッチを木目（主として板目）が出るように
スライスし、スライス単板（集成単板）を得る。

ここで出来たスライス単板は第３図に模式的に示す様な
外観のものであり、集中立体導管を有するものであるが
、導管部６の溝深さが足りず（この図で７は孔開部、８
は非孔回部である）、また原料単板厚みにバラツキがあ
るため、溝付与時に導管が欠落する場合があり、ワイピ
ング時に完全な木目強調をすることができず、この点が
問題点であった。

この発明は前記の点に鑑みてなされたものである。

［発明の目的］ この発明は、集中立体導管を表現するための単板加工に
際して、 （１１深く、はっきりした溝を付与すること、（２）　
処理のスピードを向上させること、（３）゛単板の厚み
ムラによるエンボス不良を無（することを目的としてな
された。

［発明の開示］ 「オーク」、「アッシュ」、「ケヤキｊ等の集中立体導
管を有する樹種の木目を人工的に表現する方法で、特に
被加工用の原料単板が天然の木質単板であるか、集成単
板であるかを問わず、あるいは集成単板を製造する際の
原料単板であるがを問わず、集中立体導管を表現するた
めの予備的処理を行うことにより集中立体導管を表現す
ることが、この発明の具体的な課題である。そして種々
検討の結果、被加工用木質＊ｆ！を、まず厚み調整ロー
ルにかけ、つぎにエンボスロールにかける点に特徴を有
するエンボス加工法を提供することが出来たものである
。以下実施例に基づき具体的に説明する。

［実施例１］ 第１図はこの発明に係るエンボス加工の工程を示す一実
施例略図である。ここで１は厚み調整用ロール、２はエ
ンボスロール、３はベースロール、４は単板、５は送り
台である。なお、ロールに付与された矢印はその回転の
方向を示している。

この実施例では、原料単板としてテパ材のロータリーレ
ース単板（厚み１．Ｏｍｍ）を使用して実施した。

前記単板を脱色し、目標とする樹種の色に染色して、被
加工用単板ｌとする。そしてエンボスロール２によりエ
ンボス加工する。ここで単板ｌの含水率は３０〜４０％
に調湿して加工に供した。

加工条件は以下の通りであった。

＋１１　厚み調整用ロール１：ロールクリアランスを０
．４〜０．５■１１０−ルスピードを８〜１０ｍ／　ｓ
ｉｎにし、加工温度は室温とした。

（２）　エンボスロール２：溝の深さは０．２５〜０．
３５ｍ、ロール温度は１５０〜１７０℃、ロールスピー
ドは８〜１０　ｍ／　ｍｉｎ、ロールクリアランスは０
．２〜０．３ｆｉで実施した。

（３）　ベースロール３：表面がフラソトナロールを使
用、ロール温度は１４０〜１６０℃に設定、モータによ
る駆動は行わず。

（４）　単板投入時直前に７０〜９０ｇ／ｎ（の水を単
板のエンボス面側にスプレーした。

なお、第２甲は節回の各部における単板の加工面を表示
した表面拡大図であり、（イ）は第１図Ａ部の表面拡大
図であり、（ロ）は第１図のＢ部の、そして（ハ）は第
１図Ｃ部の表面拡大図である。Ａ部では原料単板の粗面
がそのままの状態で残り、Ｂ部ではそれがロールにより
平滑化され、０部ではエンボスロール２の溝が転写され
た状態となっている。

［実施例２］ ここでは、いわゆる集成単板を原料単板として使用した
場合につき説明する。

まずテバ材を利用し、これを常法により集成単板に加工
する。エンボスロールは第１図と同様なものを使用する
が、エンボスの条件（第３図は第り図のエンボスロール
の部分図である）は以下の通りであった。

（１）　単板：厚み１龍、含水率１ｏ±２％（２）　厚
み調整用ロール：クリアランスは０．３〜０．４ｍｍ、
ロールスピードを８〜１０ｍ／ｌ１ｌｉｎにし、加工温
度は室温とした。。

（３）　エンボスロール２：溝の深さは０．２５〜０．
３５龍、ロール温度は２００〜２２０℃、ロールスピー
ドは８〜１０　ｍ　／　ｍｉｎ、ロールクリアランスは
０．１５〜０．２鰭で実施した。

（４）　ベースロール３：表面がフラットなロールを使
用、ロール温度は１９０〜２１０℃に設定、モータによ
る駆動は行わず。

以上の条件で加工したスライス単板は先の例よりも非孔
凹部の非ワイピング性がよく、かつ孔圏部は同等のワイ
ピング性があるため、さらに木目の強調度合が向上した
。なお、実施例に記載したように原料単板に予め水を撒
布するとよりエンボス効果を向上させることが出来る。

さらにエンボスロールを加熱してエンボスすると一層効
果が挙がる。さらに厚み調整用ロールとエンボスロール
の設置間隔を被加工用単板の長さを勘案して設置し、エ
ンボスロールに挿入する駆動力を厚み調整用ロールによ
る送り出し駆動を活用するようにすると作業効率が向上
し、エンボス効果が向上するし、不良率も低減する。

なお、このエンボス加工法は集成単板を製造する工程の
フリッチ作成工程での予備的加工として活用しても効果
がある。

［発明の効果］ この発明は、木質単板にエンボス加工を施すに際して、
単板をまず厚み調整ロールにかけ、つぎにエンボスロー
ルにかけることを特徴とするので、エンボス加工に際し
て単板厚みが均一になるのでエンボスむらが生ぜず、は
っきりした深いエンボスが付与出来、エンボス不良を無
くすことができた。その結果加工のスピードを上げるこ
とができた。

なお、厚み調整用ロールとエンボスロールの設置間隔を
単板の長さを勘案し”Ｃ設置すると、厚み調整用ロール
が送りロールの役目を果たすので、エンボス処理の停滞
がなく、処理スピードを向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１　図ハコ（Ｄ　Ｑ　明の実施に使用するエンボスロ
ールの略図、第２図は第１図の各部における単板表面の
状態図、第３図は第１図のエンボスロール部分の図、第
４図はこの発明の実施の結果得られるエンボス単板を使
用し、ワイピングを施して得られた化粧単板の平面図で
ある。 １：厚み調整用ロール ２：エンボスロール ３：ベースロール ４：被加工用単板 ５：送り台 ６：導管部 ７：孔圏部 ８：非孔凹部 特許出願人　松下電工株式会社 代理人弁理士　竹元敏丸（はが２名）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）被加工用木質単板を、まず厚み調整ロールにかけ
   、つぎにエンボスロールにかけることを特徴とする木質
   単板のエンボス加工法。
2. （２）被加工用木質単板に、予め水を撒布しておくこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のエンボス加工
   法。
3. （３）加熱状態においてエンボスすることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項または第２項記載のエンボス加工
   。