JPS609073B2 - コ−クス及び他の原料の乾式冷却設備のガス分配器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコークス及び他の原料の乾式冷却設備の冷却槽
に設置して冷却ガスを分配させるガス分配器に関するも
のである。

高温の物体から熱回収（ボイラーにて蒸気発生として回
収）する設備として代表的なものにコークス乾式冷却設
備（ＣＤＱ）がある。

この種の設備は、例えば冷却塔の頂部より赤熱コークス
を装入し、一方冷却塔内の冷却槽下部からは冷却ガスを
導入してコークスを冷却槽において冷却し、冷却槽内が
一定の温度に保持されるよう制御して冷却されたコーク
スを冷却槽底部より切り出し、冷却槽で高温となったガ
スは外部に取り出して除摩した後ボイラーへ導き、冷却
時に発生する熱量をボイラーにて蒸気として回収するよ
うにしてあるが、冷却槽内におけるガスの分布が均一で
ないと温度差が生じて生産性に重大な影響を与えること
になる。

そのため、従来では、冷却ガスが均一に流れるようにす
るために第１図Ａ，Ｂに示す如く、冷却槽ａの中心部に
ガス吹出しノズルｂを配置したり、更に冷却槽下部の円
周上にあるスリットｃから冷却用ガスを噴出するように
して、冷却槽の中心又は更に円周のスリットから冷却ガ
スをある割合で導入していた。

しかし、ガス噴出口と円筒状の冷却槽中心との間の距離
が一定であるため制御範囲が小さく、コークス処理能力
を高めるために大型（大径）の冷却槽にするとガス分布
を均一にすることが困難となる。

又上記従釆の方式では、第１図Ｂの如くノズルｂとスリ
ットｃとの間の中間部ｄ点において冷却できない場合が
あった。本発明は、このような問題がなく冷却ガスを均
一に分配して冷却槽内の温度分布改善を図ることを目的
としてなしたもので、冷却槽内へガスを噴出させるため
の噴出口を両側面に有する分配枝管を複数個放射状に配
設してなると共に各分配枝管への供給ガス量を調整する
装置を備え、冷却槽部に設置して各分配枝管へ冷却用ガ
スを独立して供給できるようにしてなることを特徴とす
るものである。

以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第２図は本発明のガス分配器１の一例を冷却塔１内の冷
却槽２に設置した状態を示すもので、本発明のガス分配
器は、冷却塔１内部を縦方向に仕切る形に放射状に複数
個の分配枝管３を配設した構造とし、且つ該各分配枝管
３は、左右両側面にガスの噴出口４，５の各々適宜数設
けると共に、各分配枝管３の内部を第３図に示す如くそ
の麹心方向に延びる仕切板３ａで仕切って左右に別々の
部屋を形成し、該左右の各部屋に供給されたガスが上記
噴出口４と５から分配枝管３の外方へ吹き出されるよう
にする。

上記各分配枝管３の外端面には関口を設けて、この関口
から分配枝管３内へガスが供給されるようにし、上記各
分配枝管３内の外端部には、上記閉口を通して各分配枝
管３内へ供給されるガス量を調整するための供給ガス量
調整装置としてのダンパー６を設け、又、上記関口を通
して各分配枝管３内に供給された後、左右に仕切られた
部屋へ供給されるガス量を調整するための供給ガス量調
整装置としてのダンパー７を、左右の各部屋の外端部に
それぞれ設け、各分配枝管３内へ供給されたガスが左右
の各部屋へ分配される量をダンパー７で自在に調整でき
るようにする。上記の如き構成とした各分配枝管３は、
冷却塔１内部の冷却槽２部に配置して、外端部を冷却塔
１を貫通させた後、その外端を、冷却塔１の下部外側に
配置した冷却用低温ガスヘッダ８に接続して、該冷却用
低温ガスヘッダ８内と各分配枝管３内とを蓮通させ、且
つ各分配枝管３の内端は、第１図のノズルｂの位置と同
じ中央部に配置した塔状物に取り付ける。この中央部の
塔状物は、コークスの降下流を局部的に制限し全体的に
整流するための機能があり、必ずしもここからガスを噴
出する必要はなく、第３図の如く、分配枝管３の内端は
塔状物の外面で閉塞されており、冷却用低温ガスヘッダ
８から矢印の如く分配枝管３内に供給されたガスは塔状
物内へ入ることはなく、側面の噴出口４，５より矢印の
如く冷却槽２内へ噴出されるようにしてある。９は冷却
槽２の上部より排出される高温のガスをボイラー等へ導
くよう冷却塔１の上部外周に配設された高温ガスヘツダ
、１川ま冷却塔頂部の高温原料の装入孔、１１は切出装
置である。本発明のガス分配器は上記のように構成して
あるため、装入孔１川こより冷却塔１内に高温原料、例
えば赤熱コークスが装入され、この赤熱コークスを冷却
塔１内の冷却槽２で冷却する場合には、放射状に配設さ
れて環状の低温ガスヘッダ８に独立して接続されている
複数個の分配枝管３に対し、各々のダンパー６によりガ
ス量を調整しながら冷却用のガスを分配枝管３に供給し
、各分配枝管３の側面より噴出させる。

これにより冷却槽２内に均一なガスの流れを確保でき効
果的に赤熱コークスを冷却することができる。特に、冷
却槽２の半径方向に延びる分配枝管により冷却槽２の０
中心と円周部との間（第１図Ｂのｄ点）でもガスの噴出
が行われて充分にコ−クス冷却を行うことができる。又
各分配枝管３の左右側の仕切室に対してダンパ−７でガ
ス量を調整することにより、両側面からの噴出割合を変
えることができ、例え夕ば、ある１個の分配枝管３の左
右いずれか一方側が高温で他方側が低温という温度差が
ある場合には、上記一方側へ多くの冷却用ガスを噴出さ
せるように調整することにより温度差をなくし得て均一
な冷却を行うことができる。このように本発明のガス分
配器によれば、（ｌ）冷却槽の半径方向に延びるように
放射状に分配枝管が配設され各分配枝管の両側より冷却
用ガスを噴出するので、冷却用ガスの均一な流れを確保
でき、大型化してもガス分布の均一化が図れる。

（ｉｉ） 複数の分配枝管に供給されるガス量を独立し
て調整しながら噴出させることができて冷却槽内のガス
分布の制御範囲が大きく、冷却されないような部分をな
くすことができ、更に分配枝管の両側面から噴出される
ガスの噴出割合を調整することにより、より温度差をな
くし得られて生産性の向上が図れる。

（ｉｉｌ） 放射状の分配枝管により冷却塔内を縦方向
に仕切る状態にできるので、充填物のアーチングを防止
することができる。

等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは従来の冷却槽へのガス供給例を示す側面図、
第１図Ｂはその正面図、第２図は本発明のガス分配器を
冷却塔内に配設した状態の説明図、第３図は分配枝管の
拡大切断平面図である。 １・・・・・・冷却塔、２・・・・・・冷却槽、３・・
・…分配枝管、８・・・・・・低温ガスヘッダ。 務フ図 鎌２図 鰭３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 高温物体を冷却用ガスで冷却し冷却時の熱量を回収
   するようにしたコークス及び他の原料の乾式冷却設備に
   おいて、冷却槽内へガスを噴出させるための噴出口を両
   側面に有する分配枝管を複数個放射状に配設してなると
   共に各分配枝管への供給ガス量を調整する装置を備え、
   冷却槽部に設置して各分配枝管へ冷却用ガスを独立して
   供給できるようにしてなることを特徴とするコークス及
   び他の原料の乾式冷却設備のガス分配器。