JPS609044B2 - ヒアルロン酸の分離法 - Google Patents
ヒアルロン酸の分離法Info
- Publication number
- JPS609044B2 JPS609044B2 JP51111983A JP11198376A JPS609044B2 JP S609044 B2 JPS609044 B2 JP S609044B2 JP 51111983 A JP51111983 A JP 51111983A JP 11198376 A JP11198376 A JP 11198376A JP S609044 B2 JPS609044 B2 JP S609044B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hyaluronic acid
- separation method
- chondroitin sulfate
- acid separation
- separating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、軟骨、皮膚、糟帯、鶏冠などの動物の結合組
織、または、これらから調製されたムコ多糖混合物から
、ヒアルロン酸を容易に分離する方法に関するものであ
る。
織、または、これらから調製されたムコ多糖混合物から
、ヒアルロン酸を容易に分離する方法に関するものであ
る。
ヒアルロン酸は動物体内に広く存在し、関節液、眼房水
、階帯、皮膚、鶏冠などはヒアルロン酸を他のムコ多糖
よりも多く含み、一方、軟骨、皮膚などはヒアルロン酸
よりも他のムコ多糖舎量が多い。
、階帯、皮膚、鶏冠などはヒアルロン酸を他のムコ多糖
よりも多く含み、一方、軟骨、皮膚などはヒアルロン酸
よりも他のムコ多糖舎量が多い。
このように、ヒアルロン酸は単独では存在せず、多かれ
少かれ、他のムコ多糖と共存している。したがって、他
のムコ多糖と分離することがヒアルロン酸の分離法の要
点である。分離法として、ダウエツクス1やDEAEー
セルロースなどを用いる陰イオン交換クロマトグラフィ
ー法、セチルピリジニゥムクロライドなどの第4級アン
モニウム塩による沈澱法、がある。しかし、これらの方
法を用いて工場生産規模でヒアルロン酸の分離を行なう
のは決して簡単ではない。ヒアルロン酸は、体内埋槽用
材料など医薬品としての研究開発がすすめられ、化粧品
原料としても有望であると云われる。
少かれ、他のムコ多糖と共存している。したがって、他
のムコ多糖と分離することがヒアルロン酸の分離法の要
点である。分離法として、ダウエツクス1やDEAEー
セルロースなどを用いる陰イオン交換クロマトグラフィ
ー法、セチルピリジニゥムクロライドなどの第4級アン
モニウム塩による沈澱法、がある。しかし、これらの方
法を用いて工場生産規模でヒアルロン酸の分離を行なう
のは決して簡単ではない。ヒアルロン酸は、体内埋槽用
材料など医薬品としての研究開発がすすめられ、化粧品
原料としても有望であると云われる。
したがって、簡単なヒアルロン酸の分離法の案出が強く
望まれている。また、軟骨から分離したコンドロィチン
硫酸には僅少量のヒアルロン酸を含み、コンドロイチン
硫酸の純粋分離のためにも、効果的なヒアルロン酸の分
離法が望まれる。発明者は、他のムコ多糖と共存してい
るヒアルロン酸の簡単で、したがって生産性のすぐれた
分離法について研究を重ねた結果、次の如き方法で目的
を達することを知った。
望まれている。また、軟骨から分離したコンドロィチン
硫酸には僅少量のヒアルロン酸を含み、コンドロイチン
硫酸の純粋分離のためにも、効果的なヒアルロン酸の分
離法が望まれる。発明者は、他のムコ多糖と共存してい
るヒアルロン酸の簡単で、したがって生産性のすぐれた
分離法について研究を重ねた結果、次の如き方法で目的
を達することを知った。
すなわち、ヒアルロン酸は、水溶液中でコンドロィチン
硫酸の存在のもとで、pHI.8〜2.8の範囲、特に
pH2.2〜2.6の間で溶解性を失つてゼリー状のゲ
ルとして析出することを発見し、ヒアルロン酸をコンド
ロィチン硫酸や他のムコ多糖を分離する方法を発明した
。この場合、コンドロィチン硫酸の濃度を高くすること
、低温に保つことはヒアルロン酸の析出を容易にする。
析出したヒアルロン酸のゲルを水に溶解し、透析、脱塩
後直ちに乾燥するか、中和後、エタノールと塩を加えて
生ずる沈澱を乾燥して、ヒアルロン酸、またはその塩を
得ることができる。このものはかなり高純度であるが、
さらに精製するには既知の方法を用いればよい。本発明
は従来行なわれてきた前述の繁雑な方法と異なり、単に
pHを調整するのみであるから、極めて簡単な方法であ
り、しかも、ヒアルロン酸の低含量の原料からの抽出液
からも、コンドロィチン硫酸の添加により、容易に析出
してくる。この様な方法は今まで報告されていず、独創
的な新規な発明である。本発明は、ヒアルロン酸の分離
法であるので、動物の軟骨、勝帯、皮膚、鶏冠などから
ヒァルロン酸を製造する方法として使えるのみならず、
コoンドロィチン硫酸製品中に小量存在するヒァルロソ
酸の除去法としても使うことが出来る。
硫酸の存在のもとで、pHI.8〜2.8の範囲、特に
pH2.2〜2.6の間で溶解性を失つてゼリー状のゲ
ルとして析出することを発見し、ヒアルロン酸をコンド
ロィチン硫酸や他のムコ多糖を分離する方法を発明した
。この場合、コンドロィチン硫酸の濃度を高くすること
、低温に保つことはヒアルロン酸の析出を容易にする。
析出したヒアルロン酸のゲルを水に溶解し、透析、脱塩
後直ちに乾燥するか、中和後、エタノールと塩を加えて
生ずる沈澱を乾燥して、ヒアルロン酸、またはその塩を
得ることができる。このものはかなり高純度であるが、
さらに精製するには既知の方法を用いればよい。本発明
は従来行なわれてきた前述の繁雑な方法と異なり、単に
pHを調整するのみであるから、極めて簡単な方法であ
り、しかも、ヒアルロン酸の低含量の原料からの抽出液
からも、コンドロィチン硫酸の添加により、容易に析出
してくる。この様な方法は今まで報告されていず、独創
的な新規な発明である。本発明は、ヒアルロン酸の分離
法であるので、動物の軟骨、勝帯、皮膚、鶏冠などから
ヒァルロン酸を製造する方法として使えるのみならず、
コoンドロィチン硫酸製品中に小量存在するヒァルロソ
酸の除去法としても使うことが出来る。
次に発明の実施例を示す。
実施例 1
lk9の鯨軟骨を細砕後、鰹量側%機化ナトリウム水溶
液を加え、40つ0で1時間燈拝しつつ溶解し、pH3
.5まで塩酸を加え、析出した蛋白をセラィト猿過によ
り除去した。
液を加え、40つ0で1時間燈拝しつつ溶解し、pH3
.5まで塩酸を加え、析出した蛋白をセラィト猿過によ
り除去した。
猿過液をpH2.2に調整すると、ゼリー状物質が析出
した。この物質の表面を水洗した後、0.1M酢酸ナト
リウムに溶解し、3倍容量のエタノールを加えて沈澱を
生成させ、沈澱物をエタノールで洗浄後、減圧乾燥し、
粉砕後白色粉末3.1夕を得た。本品はウロン酸43.
1%、ヘキソサミン39.1%を含み、S○4含量1%
以下であり、グルコサミンとガラクトサミンの量比は9
5:5であり、赤外吸収スペクトルで標品ヒアルロン酸
と一致し、放線菌ヒアルロダーゼで分解した。また、1
%水溶液の比粘度は29.0であった。したがって、本
品はかなり高純度のヒアルロン酸ナトリウムである。な
お、これを更に精製するには既知の方法を用いればよい
。また、ヒアルロン酸を除去した溶液から、ヒアルロン
酸を殆んど含まないコンドロィチン硫酸65夕を得た。
実施例 2鯨軟骨から調整したヒアルロン酸の僅少量を
含む100夕の粗コンドロィチン硫酸を1その水に溶解
し、塩酸にて柵を2.2に調整し2℃で放置すると、器
底にゼリー状物質が析出した。
した。この物質の表面を水洗した後、0.1M酢酸ナト
リウムに溶解し、3倍容量のエタノールを加えて沈澱を
生成させ、沈澱物をエタノールで洗浄後、減圧乾燥し、
粉砕後白色粉末3.1夕を得た。本品はウロン酸43.
1%、ヘキソサミン39.1%を含み、S○4含量1%
以下であり、グルコサミンとガラクトサミンの量比は9
5:5であり、赤外吸収スペクトルで標品ヒアルロン酸
と一致し、放線菌ヒアルロダーゼで分解した。また、1
%水溶液の比粘度は29.0であった。したがって、本
品はかなり高純度のヒアルロン酸ナトリウムである。な
お、これを更に精製するには既知の方法を用いればよい
。また、ヒアルロン酸を除去した溶液から、ヒアルロン
酸を殆んど含まないコンドロィチン硫酸65夕を得た。
実施例 2鯨軟骨から調整したヒアルロン酸の僅少量を
含む100夕の粗コンドロィチン硫酸を1その水に溶解
し、塩酸にて柵を2.2に調整し2℃で放置すると、器
底にゼリー状物質が析出した。
この物質を水に溶解し、透析後凍結乾燥し、ヒアルロン
酸05.22を得た。なお、ヒ−ァルロン酸を除去した
残液から約90夕のヒアルロン酸を含まないコンドロィ
チン硫酸を得ることが出来た。実施例 3 500夕の勝帯に1夕の“プロナーゼ”と300処のタ
水を加え、60qCで3時間縄拝して液化し、セライト
櫨過後、30夕の粗コソドロィチン硫酸を加え、pHを
2.2に調整し、2℃で一夜放置した。
酸05.22を得た。なお、ヒ−ァルロン酸を除去した
残液から約90夕のヒアルロン酸を含まないコンドロィ
チン硫酸を得ることが出来た。実施例 3 500夕の勝帯に1夕の“プロナーゼ”と300処のタ
水を加え、60qCで3時間縄拝して液化し、セライト
櫨過後、30夕の粗コソドロィチン硫酸を加え、pHを
2.2に調整し、2℃で一夜放置した。
Claims (1)
- 1 コンドロイチン硫酸の存在下で、ヒアルロン酸水溶
液のpHを1.8〜2.8に調整することによって、ヒ
アルロン酸を析出させることを特徴とするヒアルロン酸
の分離法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51111983A JPS609044B2 (ja) | 1976-09-14 | 1976-09-14 | ヒアルロン酸の分離法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51111983A JPS609044B2 (ja) | 1976-09-14 | 1976-09-14 | ヒアルロン酸の分離法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5337700A JPS5337700A (en) | 1978-04-06 |
JPS609044B2 true JPS609044B2 (ja) | 1985-03-07 |
Family
ID=14575001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51111983A Expired JPS609044B2 (ja) | 1976-09-14 | 1976-09-14 | ヒアルロン酸の分離法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS609044B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62109585A (ja) * | 1985-11-08 | 1987-05-20 | 電元オ−トメ−シヨン株式会社 | 自動麻雀卓における蓋開閉制御方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU781105B2 (en) * | 2000-02-03 | 2005-05-05 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Hyaluronic acid gel, process for producing the same, and medical material containing the same |
JP5461468B2 (ja) * | 2011-04-11 | 2014-04-02 | 電気化学工業株式会社 | ヒアルロン酸ゲルの製造方法及びそれを含有する医用材料 |
-
1976
- 1976-09-14 JP JP51111983A patent/JPS609044B2/ja not_active Expired
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
ENDRE A BALAZS=1966 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62109585A (ja) * | 1985-11-08 | 1987-05-20 | 電元オ−トメ−シヨン株式会社 | 自動麻雀卓における蓋開閉制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5337700A (en) | 1978-04-06 |
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