JPS609016B2 - ホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法 - Google Patents
ホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法Info
- Publication number
- JPS609016B2 JPS609016B2 JP48009891A JP989173A JPS609016B2 JP S609016 B2 JPS609016 B2 JP S609016B2 JP 48009891 A JP48009891 A JP 48009891A JP 989173 A JP989173 A JP 989173A JP S609016 B2 JPS609016 B2 JP S609016B2
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- Japan
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- reaction
- synthesis method
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法
に関するものである。
に関するものである。
特にホルミル基の導入の方法において、クロルメチル基
を酸化して目的化合物を得る事を特色とする。ホルミル
スチレン譲導体はビニル基とホルミル基の反応性の異な
る2つの官能基を有しており合成化学上有用な出発原料
となる化合物である。従来技術についてもホルミルスチ
レンの合成に関してはその高反応性の点から幾つかの合
成研究が行なわれている。
を酸化して目的化合物を得る事を特色とする。ホルミル
スチレン譲導体はビニル基とホルミル基の反応性の異な
る2つの官能基を有しており合成化学上有用な出発原料
となる化合物である。従来技術についてもホルミルスチ
レンの合成に関してはその高反応性の点から幾つかの合
成研究が行なわれている。
例えば小田らの研究では(工化誌64蓋932頁・19
61年及び引用文献)p−ホルミルスチレンが次式によ
り合成されている。しかしこの反応においてはクロルス
チレンを一日グリニャール試薬にして更にジメチルホル
ムアミドとの反応を経ている為クロルスチレンのグリニ
ャール試薬による重合が併発して重合禁止剤の存在下に
おいてすらも収率は50%以下である。本発明者の追試
の結果でも49%であり、かなりの量の重合物が創生し
た。更に又グリニヤール試薬の反応においては温度の影
響が非常に大きく反応操作上問題点が多い。
61年及び引用文献)p−ホルミルスチレンが次式によ
り合成されている。しかしこの反応においてはクロルス
チレンを一日グリニャール試薬にして更にジメチルホル
ムアミドとの反応を経ている為クロルスチレンのグリニ
ャール試薬による重合が併発して重合禁止剤の存在下に
おいてすらも収率は50%以下である。本発明者の追試
の結果でも49%であり、かなりの量の重合物が創生し
た。更に又グリニヤール試薬の反応においては温度の影
響が非常に大きく反応操作上問題点が多い。
本発明は簡単な反応操作により好収率でホルミルスチレ
ン誘導体を得るものであって、芳香核へのクロルメチル
基の導入が比較的簡単である事に注目し、これを選択的
な酸化反応を試みたものである。すなわち、本発明はク
ロルメチル基を有するスチレン誘導体を酸化することに
よってホルミル基を有するスチレン誘導体を合成する方
法である。
ン誘導体を得るものであって、芳香核へのクロルメチル
基の導入が比較的簡単である事に注目し、これを選択的
な酸化反応を試みたものである。すなわち、本発明はク
ロルメチル基を有するスチレン誘導体を酸化することに
よってホルミル基を有するスチレン誘導体を合成する方
法である。
出発原料となるクロルメチル基の導入方法としては‘1
)クロルメチルメチルェーテルを用いるスチレンへのフ
リーデルクラフッ反応を利用する方法■側鎖メチル基の
モノクロル化反応を利用する方法等が既に良く知られて
いる。ビニル基とクロルメチル基の芳香核上の位置につ
いては、お互いにm−位あるいはp−位あるいはこれら
の混合物を用いることができる。クロルメチルスチレン
誘導体の酸化反応については酸化をうける反応点がビニ
ル基とク。
)クロルメチルメチルェーテルを用いるスチレンへのフ
リーデルクラフッ反応を利用する方法■側鎖メチル基の
モノクロル化反応を利用する方法等が既に良く知られて
いる。ビニル基とクロルメチル基の芳香核上の位置につ
いては、お互いにm−位あるいはp−位あるいはこれら
の混合物を用いることができる。クロルメチルスチレン
誘導体の酸化反応については酸化をうける反応点がビニ
ル基とク。
ルメチル基との2つあり、反応が複雑になる事が予想さ
れる事からこれまで検討が行われていなかった。しかし
ながら実施例に示す如くこの2つの反応性基の間の酸化
反応に対する反応性の差は比較的大きくてまずクロルメ
チル基が選択的に酸化される事が本発明者等の試みによ
り判明した。出発原料の具体例を拳げるとm−、p−ク
ロルメチルスチレン、m−、p−メトキシクロルメチル
スチレン、m−、pージクロルメチルスチレン等がある
。
れる事からこれまで検討が行われていなかった。しかし
ながら実施例に示す如くこの2つの反応性基の間の酸化
反応に対する反応性の差は比較的大きくてまずクロルメ
チル基が選択的に酸化される事が本発明者等の試みによ
り判明した。出発原料の具体例を拳げるとm−、p−ク
ロルメチルスチレン、m−、p−メトキシクロルメチル
スチレン、m−、pージクロルメチルスチレン等がある
。
又、酸化剤としては、少量の重合禁止剤を用いることが
必要である点を除けば、ベンジルクロラィドの酸化反応
に用いられる三級アミンのオキサィドあるいは二級ニト
ロ化合物のアルカリ金属塩が有効である。
必要である点を除けば、ベンジルクロラィドの酸化反応
に用いられる三級アミンのオキサィドあるいは二級ニト
ロ化合物のアルカリ金属塩が有効である。
重合禁止剤を用いなかったり、他の酸化剤を用いた場合
には樹脂状物が富山生する。すなわち本発明はベンゼン
環上にクロルメチル基を有するスチレン誘導体を、重合
禁止剤の存在下、酸化剤として二級ニトロ化合物のアル
カリ金属塩または三級アミンオキサィドを用いて酸化す
ることを特徴とする、ホルミル基を有するスチレン誘導
体の合成方法に関し、重合禁止剤としてはハイドロキノ
ン、ハイドロキノンのモノエーブル、ナフチルアミン等
、通常の重合禁止剤が用いられる。実施例 1 500の‘のエタノールとナトリウム12.5夕とから
ナトリウムヱチラートを合成し、更に鷹畔下にニトロプ
ロパン59夕をゆっくり滴下してニトロプロパンのナト
リウム塩を合成した。
には樹脂状物が富山生する。すなわち本発明はベンゼン
環上にクロルメチル基を有するスチレン誘導体を、重合
禁止剤の存在下、酸化剤として二級ニトロ化合物のアル
カリ金属塩または三級アミンオキサィドを用いて酸化す
ることを特徴とする、ホルミル基を有するスチレン誘導
体の合成方法に関し、重合禁止剤としてはハイドロキノ
ン、ハイドロキノンのモノエーブル、ナフチルアミン等
、通常の重合禁止剤が用いられる。実施例 1 500の‘のエタノールとナトリウム12.5夕とから
ナトリウムヱチラートを合成し、更に鷹畔下にニトロプ
ロパン59夕をゆっくり滴下してニトロプロパンのナト
リウム塩を合成した。
これに少量のハイド。
キノンを含むクロルメチルスチレン(m−、p−混合物
35%対65%)75夕をゆっくり滴下した。室温下で
2鼠時間反応させたのち65qoに3時間加熱し、燈拝
した。エタノールの大部分を減圧下に留去したのち、氷
水100Mを加え未反応物の加水分解を行った。エチル
ェーナル400の‘を用いて有機層を分離したのち水洗
、10%苛性曹達水溶液による水洗、更に飽和塩化アン
モニウムによる水洗を行った。無水硫酸マグネシウムを
用いて乾燥し、次いでエチルエーテルを蟹去したのちガ
スクロマトグラフを用いて生成物の検討を行った。(カ
ラムSE30、温度130oo)ピークの面積比から、
約65%のホルミルスチレンが生成している事が判明し
た。こうして得られた反応混合物は白色の亜硫酸水素ナ
トリウム付加物に誘導し更に炭酸曹達水で加水分解する
事によりホルミルスチレンを単離した。沸点は107一
10900/14肋Hgであった。この化合物は更に結
晶性の誘導体に導く事が出来た。
35%対65%)75夕をゆっくり滴下した。室温下で
2鼠時間反応させたのち65qoに3時間加熱し、燈拝
した。エタノールの大部分を減圧下に留去したのち、氷
水100Mを加え未反応物の加水分解を行った。エチル
ェーナル400の‘を用いて有機層を分離したのち水洗
、10%苛性曹達水溶液による水洗、更に飽和塩化アン
モニウムによる水洗を行った。無水硫酸マグネシウムを
用いて乾燥し、次いでエチルエーテルを蟹去したのちガ
スクロマトグラフを用いて生成物の検討を行った。(カ
ラムSE30、温度130oo)ピークの面積比から、
約65%のホルミルスチレンが生成している事が判明し
た。こうして得られた反応混合物は白色の亜硫酸水素ナ
トリウム付加物に誘導し更に炭酸曹達水で加水分解する
事によりホルミルスチレンを単離した。沸点は107一
10900/14肋Hgであった。この化合物は更に結
晶性の誘導体に導く事が出来た。
即ちマロン酸モノメチルェステルと縮合させたところビ
ニル桂皮酸メチルヱステルが得られ、p−体は結晶化し
た。融点は74.5−5℃であつた。ビニルキ圭皮酸〆
チル 計算値 C:76.57% H:6.42%実測値 C
:76.32% H:6.26%このものは既知の方法
によるp−ホルミルスチレンからの反応生成物と全く同
一であった。
ニル桂皮酸メチルヱステルが得られ、p−体は結晶化し
た。融点は74.5−5℃であつた。ビニルキ圭皮酸〆
チル 計算値 C:76.57% H:6.42%実測値 C
:76.32% H:6.26%このものは既知の方法
によるp−ホルミルスチレンからの反応生成物と全く同
一であった。
実施例 2実施例1と同様な条件下で滴下混合したのち
、加熱還流させた例を示す。
、加熱還流させた例を示す。
即ちニトロプロパンに対して0.82モル当量のクロル
メチルスチレンを加えた後、水浴上で4時間加熱櫨梓を
行った。実施例1と同様な後処理の後、生成物を単離し
た。ガスクロマトグラフを用いて検討したところ原料の
クロルメチルスチレンに基因するピークは殆んど検出さ
れず、ほぼ定量的にホルミルスチレンを得る事が出来た
。ニトロプロパンナトリウム塩による酸化のかわりにト
リメチルアミンオキサイドを用いてクロロホルム中にお
いてクロルメチルスチレンを酸化した場合にも生成物の
ガスクロマトグラフによる検討から、ホルミルスチレン
が生成している事が確認された。
メチルスチレンを加えた後、水浴上で4時間加熱櫨梓を
行った。実施例1と同様な後処理の後、生成物を単離し
た。ガスクロマトグラフを用いて検討したところ原料の
クロルメチルスチレンに基因するピークは殆んど検出さ
れず、ほぼ定量的にホルミルスチレンを得る事が出来た
。ニトロプロパンナトリウム塩による酸化のかわりにト
リメチルアミンオキサイドを用いてクロロホルム中にお
いてクロルメチルスチレンを酸化した場合にも生成物の
ガスクロマトグラフによる検討から、ホルミルスチレン
が生成している事が確認された。
比較例 1
冷却管をつけた200のと茄子形フラスコにクロロメチ
ルスチレン15夕、エピクロルヒドリン9夕、ジメチル
スルホキサイド39夕およびハイドロキノン50雌を秤
りとり、油格を用いて140o0に10分間加熱した。
ルスチレン15夕、エピクロルヒドリン9夕、ジメチル
スルホキサイド39夕およびハイドロキノン50雌を秤
りとり、油格を用いて140o0に10分間加熱した。
更に約160qoに1時間加熱した。その後400叫の
氷水中に反応混合物を注いだところ、多量の樹脂状物が
副生していた。比較例 2 フエニルナフチルアミンをハイドロキノンのかわりに用
いたほかは比較例1と同様な反応操作を行った。
氷水中に反応混合物を注いだところ、多量の樹脂状物が
副生していた。比較例 2 フエニルナフチルアミンをハイドロキノンのかわりに用
いたほかは比較例1と同様な反応操作を行った。
Claims (1)
- 1 ベンゼン環上にクロルメチル基を有するスチレン誘
導体を、重合禁止剤の存在下、酸化剤として二級ニトロ
化合物のアルカリ金属塩または三級アミンオキサイドを
用いて酸化することを特徴とする、ホルミル基を有する
スチレン誘導体の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP48009891A JPS609016B2 (ja) | 1973-01-25 | 1973-01-25 | ホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP48009891A JPS609016B2 (ja) | 1973-01-25 | 1973-01-25 | ホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS4995930A JPS4995930A (ja) | 1974-09-11 |
JPS609016B2 true JPS609016B2 (ja) | 1985-03-07 |
Family
ID=11732744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP48009891A Expired JPS609016B2 (ja) | 1973-01-25 | 1973-01-25 | ホルミル基を有するスチレン誘導体の合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS609016B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5920240A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-01 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 有機化合物の製造法 |
JPH02114180A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-04-26 | Eastman Kodak Co | 分析試薬、要素及び方法用のラテックス粒子 |
-
1973
- 1973-01-25 JP JP48009891A patent/JPS609016B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS4995930A (ja) | 1974-09-11 |
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